BOTTOMLINE |
[PROS] ◎降下シーンからスタートし、何処にでも降りられるというアイディア ◎高低差を利用した戦いの面白さ ◎アクション性を保ちながら、慎重さも要求されるというバランス調整が上手く行っている ◎Healthの回復システムが上手く機能している ◎Leanの方式 ◎後半の3個のマップはデザインとしてユニークで面白い ◎武器が自由に選択可能&アップグレード要素 ◎戦闘時のAIの動きにランダム性が感じられる [CONS] ×何処にでも降りられるが、実際には変化を生む降下ポイントは少ない ×目標をクリアする順番を変えても、内部の状況がほとんど変化しない ×自由度を重視する余りに、それがリプレイ性にも悪影響を及ぼしている ×リプレイ性は有るとは言え、マップが6個だけというのは寂しい ×AIに不自然な動きが多い ×場所によってはRespawnを繰り返しての強引な突破が可能になっている ×従来の同シリーズに比較してサウンドが物足りない △マルチプレイが貧弱 このゲームもまた「当初宣言していた画期的な機能が実現しなかった」物の一つとなっている。ただしS.T.A.L.K.E.R.やBioShockの場合はそれ無しでも魅力的な世界設定や面白さを持っていた為に、(特に開発の経緯を知らない人達に)結果的には高く評価された。しかしこのAirborneに関しては、その画期的な特徴が無くなってしまうと世界観的には単なるWWII物なので弱い。だから何としてでも頑張って実現に近付けるべきだったのだが、中途半端に終わってしまったという印象である。 2回程度のリプレイ性は確かに持っており、その意味で一応普通のFPS程度の時間は楽しめるだろう。ただそれは、「同一目標への複数の攻め方が存在している」、「異なった武器でプレイ出来る」、「AIの動きにランダム性が見られる」、「高所に降りると戦闘が変わる」といった点においてであり、ゲームが当初の狙いとしていた”何回でも無限の変化を生む”というリプレイ性についてはほぼ失敗に終わっている。だからその辺の経緯を知っている人の場合には、失望感が先に立ってかなりのマイナスイメージとなるかも知れない。逆にそもそも知らない人なら、それなりにリプレイ性を持ったFPSとして好意的に受け止められるかも。通常のFPSとして見るなら骨格部分はしっかりしているのでプレイして見て”大きな外れ”と感じる可能性は低いと思うのだが、”無難な佳作”を超えるような評価を与える人も少なそうだ。 ゲーム性としては初代のMoHやCoDに似ており、あの編の路線が好きならばお薦め出来る。全体的にはMoHほど暴れられずに、半分程度はカバーを使っての慎重な行動も要求されるが、逆にオマハ上陸やスナイパー・タウンの様な極端に難しいシーンとかは無い。だがスクリプトやムービーによる劇的な演出は影を潜めているので、ああいうのが好きは人は注意。 |