GAMEPLAY |
全部で12ミッション。プレイ時間は20-30時間程度と思われる。かなり幅がある理由は以下で説明する。 難易度は固定で選択出来ない仕様で、全体的にはその難易度設定は高目。かなり難易度が高いセクションが幾つか設けられており、また前半に比較して後半はぐっと難しくなる。 先にこのゲームの持つ大きな問題点から書いてみたい。第一の致命的とも言える欠点として、セーブのシステムが酷過ぎる。自動的に行われる方式なのだが、そのセーブポイントの間隔が長くて、5分以下の場所はまず無く10分以上とかがザラに存在している。しかし真の問題はその間隔の長さではなく、セーブポイントの設置場所がおかしいというのが正しい。 例えば普通の難易度のセクションが長く続いて、その後に高難度のエリアが設けられている場合、その難所の前でセーブされるのであれば大きな問題ではない。高難度のエリアは当然死亡確率が高くなるが、その前でセーブされているならすぐに再チャレンジ出来るからだ。ところがこのゲームではその難所が終わった際に初めてセーブされるというパターンが多い。そうなると再度その難所に挑むには、普通の難易度のパートを5-10分前まで戻ってやり直さないとならなくなる。次も失敗すればまた戻って5-10分間やり直し。難易度が高くてもそのパートのみを繰り返しプレイ可能ならば大きなストレスにはならないのだが、再チャレンジの前に特に難しくもない(or面白くもない)パートを長時間繰り返しプレイさせられるのは過度にストレスが溜まる。 逆のパターンも同様に出て来る。難所の前でセーブされるが、今度はクリアしてもセーブされないというケース。更にそこからしばらく進むと初めてセーブされる。よって難所の突破の後にうっかり死んでしまうと、また難所を最初からクリアしないとならなくなる。ボス戦後にはセーブされず、その後も更に強敵相手に戦って負けたらボス戦を最初からとか異常としか言いようが無い。 宇宙船での戦闘もそれに含まれる。宇宙船での戦闘パートは10分程度の長期戦になる事もあるが途中でのセーブは行われない。それは特に変わった事でも無いのでまあ良い。だがそれなら操縦桿を握った時点でセーブ、終わって帰って来たらセーブで良いはずなのに、それが行われるケースは稀である。宇宙船での戦闘で死んだ場合には、通常は乗り込む前の地上戦のエリアを一つ二つ戻った場所からのリスタートになるので、宇宙のパートが難しい場合には何回もそれを繰り返しとなる。しかし頭が既に空中戦の方に行っているのに地上戦をプレイさせられても、集中出来ないし面白くも感じられない。逆に戦闘を終えて着陸した際でも、そこからしばらく進めないとセーブが行われないケースの方が多い。よって地上に降りてから死んでしまうと、10分程度掛かった空中戦をまた最初からやり直しとかになる。 続いては時間制限のセクションが大きな問題点。まずその制限が厳しい場所が在って、なるべく敵を相手にせずに進めないと辛かったりする。しかしシールドのリチャージを待たずに強引に進んだりすると死亡の危険性は大幅に高まるので、時間との兼ね合いが難しい。更に上で述べたように時間制限のセクションが始まった地点でセーブが実施されるとは限らず、時間制限に再度挑むにはもっと前のエリアから再度プレイしないとならなかったりもあるので辛い。 それと厄介なのは時間制限にルート探しを組み合わせてしまった点。単純に敵を倒したりして指定地点まで進むのに時間制限があるのはともかくとして、その際に進むべきルートをも見付けないとならないという設定が多い。しかしそうなると更に時間制限の設定は厳しくなる訳で、隠されたルートを発見した時には既に遅しとなる場合も出て来る。 そしてセーブのシステムに関連しているのだが、最悪なのが途中でチェックポイントのセーブが行われる点。定期的なチェックポイントでのセーブが時間制限の最中にも行われる事があり、その際に御丁寧にも一つしかないセーブスロットに上書きが行われる。この時にクリアが可能かどうかの判断は行われないので、もうその残り時間ではクリアは不可能という状態でも上書きセーブは行われてしまう。そしてここからではもう時間内のクリアは無理だと分かってやり直そうとしても、既にセーブスロットは最新の達成不可能なセーブで上書きされており、達成可能と思われるオートセーブの地点まで戻るしかないという状況になる。 実例としては30分の時間制限内に(もうこの30分という時間からしてどうかと思うが)宇宙船での戦闘からルート探しまで複数のパートをこなさないとならない場所が在る。結局最後のセーブからでは間に合わないと判断したが、過去のオートセーブの地点にも困難なレベルの経過時間が記録されているので、全てが始まる前となる30分以上前のオートセーブまで戻って最初からやり直さないとならない状況だった。(このセクションは全てのルートを知った上で急がないと間に合わない位に厳しい)。 以上の様にやり直す際には長いセクションをリプレイとなるので、プレイ時間については幅があるとした。例えば10分のセクションを平均よりも30回(各ミッションに付き2,3回)多くやり直した人では5時間のプラスになるとブレ幅が大きい。普通のゲームでは難所のエリアのみの繰り返しが多くなるので、そこまでは時間のブレは長くならないのが普通である。 実は私自身はこのゲームをちゃんとクリアしていない。途中で「もう付き合いきれない」と感じたので、間を飛ばしているセクションが幾つかある。PC版にはチートやトレーナーは存在していないので(ネット上にトレーナーは存在するが、これは全く動作しない物がそのまま残されているだけ)、全クリアのセーブデータを使って次のセーブポイントまで飛ばすしかない。 この点については「チート等は一切使わない。もしそれで先に進めないのならそのゲームは諦める。」という主義の人もいるだろうし、「自力でクリアしていないゲームのレビューは信用出来ない」という考え方も当然あるだろう。個人的にはクリア出来ないで投げ出すくらいならば、飛ばすかチートしてでも最後までプレイした方が良いという考えだし(その先に面白い箇所が在る可能性があるので)、クリア出来なかった地点(チャプター)はクリア後に再チャレンジでもすれば良いと思っている。作った側にしても同じで、途中でクリア出来ないので投げ出されてクソゲー呼ばわりされるよりは、そこを飛ばしてでも最後までちゃんとプレイした上で評価して欲しいと考える所もあれば、この難易度でクリア出来るはずだから決してチート類は使わないで欲しいと考える所も在るだろう。なのでその点をどう考えるのかは読んでいる各人の判断にお任せする事にする。 自分も先に進めないので飛ばしたいという人はこのセーブデータを解凍してやり、プロファイルから“pizzadox”の名前を選択すれば全てのセーブポイントが選べるようになる。ただしこのデータは内部の数値を一部いじっているので、HPが500だったり武器の弾数が多かったりする。それが嫌な人は、HPはメディキットを取れば100に戻るし、弾数は無駄撃ちして減らせば良いだろう。進行してオートセーブのポイントに来れば現在の状態が上書きセーブされていくのでそのまま進められる。 なおこの難し過ぎるという問題点について何故そうなったのかを考えてみると、開発側のバランス感覚がおかしいというのが一番に思い付く答えである。しかしコンソール版の評価をいろいろ見たりすると、やはり難しいという人もいれば普通という人もいて、それ程大きな欠点としては採り上げられていない。そうなると可能性としては、PC版がおざなりにされた結果という方が有り得そうだ。つまりコンソール版では敵を狙う際にアシスト機能がON/OFF出来るので、それを使いさえすればPC版ほどには難しくはない。その辺のバランス調整はちゃんとテストプレイが行われており、やり直すセクションが少なければ当然セーブポイントについての不満は減少する。(いざとなればコンソール版はチートも可能)。 一方のPC版は一時発売中止にもなったりと力が入れられておらず、当時の公式サポートのサイトには何の記載も無いといった扱いだった。そしてPC版ではマウス操作なのでアシスト機能を外したりした程度の適当な調整で出されてしまったので、難易度が上がってバランスもおかしくなっているのではないか。その上にレビューを掲載しているサイトも少なく、売れ行きも悪かったと思われるので、この問題点が大きくプレイヤーの間から騒がれる事も無かったのだと推測する。 |
GAMEPLAY(続) |
各ミッションは一本道の構成で分岐等は無し。難易度設定も無し。その意味でリプレイ性はほとんど無いゲームである。ミッションの基本パターンは、まず冒頭で宇宙船にて目的地に到着。ここで着陸してから始まるケースもあるし、その前に宇宙船で敵を倒さないとならない事もある。その後内部で戦闘を続けて目標を達成した後に、最後のパートで宇宙船に乗って敵と戦闘してエンドという構成。途中で宇宙船の戦闘パートが挟まるシーンもあるが、いずれも直接プレイヤーが宇宙船の場所まで到達して自分で乗り込み、終わったらちゃんと戻って来るというシームレスな構造である。 序盤を除くと各ミッションの長さは90分から2時間程度と相当長い物が揃っている。エリアは広いし移動距離も長い為に、マップは一度に全てを読み込むのではなくて途中で短時間のロードが挟まるという方式を採用している。切れ間無く長く続いて行くという点ではHalf-Lifeを思わせる構成だが、このやり方は成功すればマップにスケール感が感じられるようになり、実際にそのSF的な巨大マップという面ではプラスに働いている。 もう一つの利点として、(ロード画面が出てマップが完全に切り替わる方式に比較して気持ちが切れないので)臨場感を高める効果がある反面、面白さが持続しないと途中でダレてしまうという面を持つ。そして残念ながらこのゲームはその長丁場を持たせるだけの面白さは持っていない。基本的に行われるのは戦闘がほとんどであり、そこに幾つかのバリエーションとしてイベントを加えてはいるが興味を持続させるには至らず。同じ様な通路や部屋が長く続く事が多いのも欠点で、結果的に「一体このミッションは何時終わるんだろう?」という気持ちが生まれてしまう。このレベルの出来ならばむしろ全体を5-7割程度の長さにカットして、巨大なマップは全てを使うのではなく見た目としての扱いに留め、進行のテンポを良くした方が評価も向上したと思えてならない。 一方でこのMGBHの良いところは何かというと、SFとしての世界観やその世界の描写は優れている。登場する種族はメインの3種類を含めて多数存在しており、多文明が混じり合って暮らしている星系という雰囲気が良く出ている。例えば重要な役割としてOrder Of Virtual Lightと呼ばれる宗教団体が存在しており、彼等はワームホールを通る事で新しい生命体へと転生する事を望んでいる。奇抜な設定として一般的なメンバーは顔にモニターが取り付けられており、感情に応じてその画面にアイコンが表示されるというアイディアは秀逸である、 建造物のサイズもスケールが大きいし、ロケーションも宇宙ステーション, 観光船, 炭鉱, 研究所, 教会, 交易所等とバラエティに富んでいる。内部の構造にはリピートが多いが、その中でも様々な場所に切り替わったりと一応の変化は設けられている。そういったSF設定の世界を旅しているという感じが十分に味わえるのは良い点。 ストーリーは復讐談に幾人かのNPCが絡んでくるというもので特に斬新ではない。また終盤の展開は唐突にも感じられる。 その他の問題点について。ジャンプパズルが何カ所か存在するのだが、そのジャンプの感覚が掴み難い。一般的なFPSに比べて端の認識が短く、ギリギリで踏み切ろうとすると滑ったように落ちて飛べないというのが第一の難点。次にジャンプ中に更に連打する事で若干距離を伸ばせるのだが、その分慣性で降りた後に滑ってしまい前から落ちたりと調整が難しい。それとジャンプ自体がかなり低いのだが、障害物に触れるとピョーンという感じで高く飛んでしまうので、箱を登ったりするケースでさえもやりにくいゲームである。 リプレイの際にもカットシーンが流れるのを飛ばせるのだが、そのカットシーンが非常に細かく分割されており、1分程度の会話のシーンを飛ばすのに5-10回程度スキップキーを押さないとならない事もしばしば。 木箱の中にアイテムが入っており、メディキット等を探したければ大量に存在する箱を壊さないとならない。また網を壊してダクトに入ったりするシーンが結構在るのだが、この網のカバーが打撃用のElectro-Coshでないと壊せない点も面倒。 |
COMBAT |
*武器は全て持ち運べる *照準のサイズは固定で走りながら撃っても変化しない *しゃがみが可能。左右へのリーン動作は不可。 *ズームやアイアンサイトはスコープ付きの武器以外には無し *銃は振動するだけで、連射しても上に跳ね上がったりはしない *スプリント無し。ただし斜め入力で高速化は出来る。 防御面ではシールドを装備しており、一定時間ダメージを受けなければ無限にリチャージされる。シールドが無い状態ではHPの方にダメージが入り、こちらの治療はマップ内に置かれているメディキットで行うというHaloと同じシステム。携帯は不可。 武器は全部で9種類。Electro-Cosh(電撃系打撃武器), ハンドガン, ショットガン, ヘビーマシンガン, スナイパーライフル, ロケットランチャーが一般的な武器となり、その他にSF系の武器としてプラズママシンガン, ソニックショック・キャノン、それとマニュアルに記載がないので名称不明な武器が出て来る。個人的にはこういったSF世界にはSF系の武器が数多く出て欲しいし、また設定として一般の武器よりも強力という点もマッチしているのでここはプラス評価。 プラズママシンガンは緑のビームを発射する武器で、正確性も高ければその威力もヘビーマシンガンに比べて強力。多数の敵相手には外せない威力を持つ。壁等に反射させて使う事も可能。ソニックショック・キャノンはいわゆるスーパーウェポンで、コイル状のエネルギー波を撃ち出してほとんどの敵を一撃で倒せる。(当然弾は少ない)。名称不明の武器は敵を痺れさせて短時間動作不能にする武器となり、倒した後にショットガン等のコンボで攻撃する事で威力を発揮する。弾がリチャージ式で無限なのも優れた点。それとラストのミッションに登場する特殊なエイリアンにはこの武器以外の攻撃は通用しない。 一方で通常武器の方は威力が今一つ。スナイパーライフルはヘッドショットで大抵の敵を倒せる優れ物だが、最も使われるヘビーマシンガン(このゲームではアサルトライフルに当たる)は弾の散らばりが大きく、中距離以上になるとそれ程当たらなくなってしまう。サブ攻撃のグレネードランチャーは複数の敵相手に頼りになるが、これはそれ程弾数が有る訳ではない。ショットガンも相当近くで当てないとならず、また一撃では死なない敵も多い。ロケットランチャーは4発まで同時装填出来るのだが、弾速が遅いので使い難い。ロックオンも近付かないと発動しないのであまり有効ではない。また装填速度が速いので、一発だけ撃ちたいのに二発以上装填してしまって敵を狙い難くなる事も多い武器である。 武器にはAlternate Fireを持っている物が多い。例えばショットガンは右クリックで予め4発まで装填しておいて、次に一気にそれを連射する事が可能。反動で体が後退はするが、隠れた場所から飛び出してのタフな相手への攻撃には大いに有効となる。ソニックショック・キャノンはエネルギーを溜めての広範囲への衝撃波、プラズママシンガンはやはりエネルギーを溜めた球体を撃ち出せる。 評価が割れるのが2種のグレネード。ノーマルなフラッグタイプはスーパーボールの様に跳ねるので、狙った場所へと投げ辛いという性質を持つ。一方でリモートの方は対象に吸着するので扱い易く、近接地雷としてもリモート爆破にも使用可能。また破壊力も相当高いので、ロボット系の堅い敵にも役に立ってくれる。 トップに書いたようにプレイした時は出血やゴア表現が全く無かったので、敵への命中感覚が薄くなり大きなマイナスとしてカウントしていた。しかしパッチで修正した物をテストしてみるとちゃんとしているので、この点は評価では無かった事にしておく。なお規制版でも被弾アニメーションは行われるので当たっているのは分かるし、また詳細は不明だが敵の感情によって体の色が変わって見える仕様らしく、弾が当たると赤や青に色が変わる事が多いので、その点でも被弾したかの判断は可能。(攻撃が当たっていない時でも変わる事はある)。ただし被弾して引っ繰り返ってから起き上がる事がやたらと多いのは、死んだのかがすぐに判らないのでやり過ぎと感じた。 戦闘の感覚は前半戦と後半戦で大きく異なる。このゲームではシールドのリチャージ速度が早く、メディキットもそこそこ手に入るので、敵の攻撃力が弱い前半戦はそれ程難しくない。危なくなったら引っ込んでリチャージを待てば良いというレベル。ただし敵の耐久力に対して武器のダメージはそれ程無いので、強力なSF武器が無い前半では敵を倒すのには結構時間は掛かるゲームである。なるべくヘッドショットを狙うのが基本で、中距離程度でもスナイパーライフルを使った方が早い。 しかし後半になると敵の攻撃力が大きく増して、近距離戦で敵が複数だとシールドが1秒程度しか持たない等でかなりキツくなる。シールドはリチャージが早いが、その下のHPはダメージに弱くてすぐに減ってしまうので、後半戦はシールドが削られた状態ではすぐに隠れないと危険度が数段増す。素早く飛び出して少し撃ってはまた隠れるといった感じになりがち。とにかく近距離戦を避けるべきなのだが、狭いインドア戦ではそうも行かない場所も出て来る。威力の高いプラズママシンガンやリモートグレネードを有効利用して乗り切るしかない。大量の敵が一斉に襲って来るシーンも難所で、GLやロケット等に頼らないとならないだろう。いずれも距離さえ取れればスナイパーライフルが強い味方となるが、弾が無限にある訳では無い。 なお普通のゲームでは脅威となるスナイパーは前半戦から結構固まって出て来るのだが、このMGBHにおいては比較的怖い存在ではない。スナイパーライフルの弾はシールドを取り去る程度のダメージなので、一発被弾したら隠れれば良い程度の危険度である。気が付かないような遠い場所に居たりするので、先に一発撃たせて軌跡から場所を掴み、その後対抗すれば時間は掛かるが複数人相手でもOK。ただしスナイパーライフルは被弾で体が動いてしまうので、体を出したら素早く撃たないと不利になる。同様に遙か遠方からロケットを撃って来る敵も居るが、こちらも弾速が遅いのであまり怖くはない。 ゲームを難しくしている要素を他にも挙げてみる。まず厄介なのが敵のグレネード。MGBHでは爆発系の破壊力がとにかく高く、火薬缶等を利用して敵を倒す際には便利なのだが、自分が受けるとなると大変な危険物となる。グレネードは小さいので落ちていても発見しにくく、爆発前のビープ音で判断するしかない。ところが敵の投げたグレネードはプレイヤーに直撃すると即爆発するという設定で(プレイヤーの投げた物は跳ね返るだけ)、しかも敵のグレネードは遠距離からでもプレイヤーの元へと正確に飛んで来るという設定。その為にシールドが少なくなった状態で隠れようとした瞬間に飛んできたグレネードが当たって死亡というケースが出て来る。ゲーム中に10回程度は起きたと思うが、シールドもフルの状態から見えない攻撃で1秒後に即死という感じなので防ぎようが無い。(シールドがちょっとでも減ったら隠れる戦法ならば可能性は減らせるが、ゲームのテンポが悪くなる)。 同じ様に後半戦ではGLを放って来る敵も登場頻度が増すが、真っ直ぐに高速で飛んで来るので避けるのは困難。そして近くで爆発すればシールドを全部剥ぐのに加えてHPにもダメージなので即死も増える。シールドが減ったので隠れたところ、横に放り込まれてスプラッシュダメージで死亡とかも発生。以上の様にプレイヤーにとって避けるのが困難な死が結構発生するというのはマイナスと言わざるを得ない。 敵の出現パターンについても知らないと応戦が困難という箇所も存在するし、ジャンプパズル中に敵が攻撃してくるとか、ハシゴを登り切った時点でいきなり撃たれるとか意地が悪い設定の場所も在る。他にもドアを開けた瞬間に待っていたかのように集中攻撃を浴びたりや、暗くて見えない場所での正確な攻撃、ロックされている行き止まりの通路から突然スポーン、足音が聞こえない設定なので後方等にスクリプトで出現されると不意討ちを受け易い、と問題を感じさせる。 AIは相当動き回れるようになっており対戦は面白いが、難易度が増す後半戦ではそれがちょっと厄介になり過ぎるという感も。左右へのローリング動作や、物陰に隠れての攻撃等、水準レベルはクリアしている。しかし良い時は良いのだが、戦闘エリア内にて棒立ちで反応が無くなったりや、撃たれているのに気が付かないとか、死体に反応しない等の問題も結構発生するのでその分は差し引かないとならない。 敵の種類が多いのはプラス要素。人間型の敵が多いが、それぞれに使用武器や体力等の特性が異なるという差別化はされている。欲を言えばもっと変化が感じられた方が望ましい。エイリアンは種族によって突進して来たり慎重だったりとこちらも動きが異なっている。 宇宙船での戦闘については全体の1-2割程度と思っていたよりも少なかった。15-20機程度の敵戦闘機との争いが主で、全部倒し切るまでには結構時間も掛かる。 宇宙空間にオブジェクトは存在するがほとんどが遠くの方に在るという設定なので、高速で飛んでいても周囲の風景が流れたりはせず、スピード感はほとんど感じられない。宇宙空間に浮いている球体の中に入って、360度回転しながら目標を撃ち続けるシューティングという方が感覚的には適当。基本的には近くの敵から攻撃してやり、被弾でシールドが無くなったら出来るだけメチャクチャに動いて狙いを避けながらリチャージを待つという戦い方になる。一対多なので特定の敵の背後を取って攻撃というシーンはあまりない。 またマウスでの操作なので、アナログスティックの様に連続して照準の移動方向を入力するというのが困難。よって360度を自由に動き回る敵を素早く照準で追い掛けるのは難しく、マウスを持ち上げては戻してが頻発する。KBだと連続方向入力は可能になるが、デジタル入力なので微妙な調整は難しくなる。 戦略面については正直言ってよく判らなかった。同じ様に戦っているつもりなのにある時は一気に攻撃されて殺され、かと思うと次回は簡単にクリア出来たりとポイントが判らない。武器も徐々に増えていくが、新しい物が有用という訳でも無く、むしろ最初から使える一番弱いレーザーが最も効果的という印象。新しい物を使ったら全然倒せず、元のレーザーだと簡単というケースが何回もあった。ただしやはり強力な物の方が有効という戦闘もあるので、武器はいろいろと切り替えてみるのが良いだろう。 総合的に途中に挟まるアクセントとしては効いているが、特別面白い物でも無かったというのが最終的な感想。また非常に難しい箇所は繰り返し宇宙のパートを繰り返しになるのでストレスになる。ここまで難しいのならば途中でセーブを行って欲しいところ。 |