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[PROS] ◎死に易いシビアなバランスなので戦争のリアリティが感じられる ◎ジャングルと市街戦という大きく異なった形でのパートが含まれているので2度楽しめる ◎マップのロケーションや内容がバラエティに富んでいる ◎草木の描写は相当に量が多くてジャングルの再現性が高い ◎敵の死体のSearchに向うかどうかという判断の難しさ・面白さ ◎単なるジャングル戦のゲームではなく、ベトナム戦争を扱ったゲームという雰囲気がちゃんと伝わって来る ◎BGMの出来が良い [CONS] ×セーブが自由に出来ない上にオートセーブの間隔が長いので、やり直しの区間が長くなりストレスが溜まる ×難易度が非常に高い箇所が多い ×キャラクターに個性が感じられず、それによってストーリーの方も凡庸に感じられてしまう ×スクリプトで一本道の上に、そのスクリプトにイベントとしての盛り上げも足りないので地味 ×リアル系なのかアクションなのか、ゲームのデザインに統一性が見られない ×マップを取り囲む壁の部分から敵が出現するので、場合によっては対応が厄介 ×この手のタイプの戦争物のゲームとしてはサウンドに迫力が感じられない ×マルチプレイはほとんど人が集まらずに終わった 勧められるかどうかの一番の基準はやはり難易度。MoHAAやCoDのNormal程度(かそれ以下)のバランスが好みであるという人は止めた方が良いと思う。また少なくとも私ならFPSには不慣れという人には決して勧めないレベルの難易度なのも確か。同じ場所を何度も5分10分と繰り返してプレイするのが嫌という人も避けるべきタイトル。 一方でこのゲームに高い評価を与えるレビューやプレイヤーも存在しており、そういう人のほとんどは逆にこの難易度こそが魅力としている。「MoHAAみたいなのはアクション性が高過ぎてリアリティが感じられない」、「戦争物というからにはここまでシビアなのは当然」といった感じで、批判される高い難易度をむしろプラスとして捉えている。よって上記の様なゲームを最高難易度でプレイするのが好みという人には気に入るゲームかも知れない。 ダメージがシビアで慎重さが要求される割には、ステルスでの行動が出来ないようになっており撃ち合うしかない。安定した状態で撃たないと命中率下がるような設定なのに、周囲から大量に湧いて来る敵を次々と倒さないとならないアクションゲームの様な箇所が有る。といった具合で、どういうゲームにするのかが最後まで絞り切れなかったという印象。結局は中庸路線を取ったばかりに、デザインとしても妙な感じだし、どちらの層からも高く評価される事は無く終わったと言えるだろう。難易度の変化による両方の層へのアピールは出来なかったのだろうか?と思えてしまう。 決して全体からマイナス要素を漂わせているようなゲームではなく、発売前の期待が大きかっただけに反動として低く評価されてしまっているというのもあると思われる。ジャングルと市街戦の両方が楽しめる等の面白い要素も持っており、死に易いというバランスもゲームの色として別に悪い事では無い。セーブを自由に出来なくしてしまい、それで大きく評価を落としたのが非常に残念である。 |