JAMES BOND 007: NIGHTFIRE
07/02/10
GAMEPLAY
BOTTOMLINE
公式サイト
HOME
製作・販売: Gearbox Software / EA Games
発売: 2002/11
日本代理店版: 無し
※レビューの内容は当時の物です(V1.0での評価)
概 要 | 映画配給元のMGM公認のライセンスゲーム。ただし特定の映画をテーマにした物ではなく、オリジナルの007ゲームとして製作されている。よってその内容には過去のボンド映画のコンテンツの使用を許可されており、シリーズのファンには知られている他の映画のエージェントが味方で登場したりするし、同様に映画内で出てきたロケーションやBGM関連も取り入れられている。マルチプレイでも使用キャラにJaws,
Nick Nack, May Day, Oddjob等の映画出演キャラクタが使われている。 オリジナル版の後にEA ClassicsやCDケース版での廉価版として再発。その後LucasArtsとの共同となる映画物3本セットのThe Movie Collection(2003)、全くの別ジャンルのゲームを5本セットにしたEA GAMES Collection(2004)として再発されている。(2007/02)現在、海外ではAmazon等で見る限りはまだ普通に売っているようだ。日本でもEnsof等でまだ販売しているし、上記のセット版でならまだ流通している。 日本ではPS2版のみが発売されており、PC版は未発売。 ゲームはマルチプラットフォームで製作されており、コンソール版とPC版は大きく内容が異なっている。製作している会社も別(コンソール版はEurocom Entertainmentが担当)。コンソール版ではNeed for Speedシリーズの製作チームが作ったドライビング系ミッションが存在しており、Aston Martinでのカーチェイスや、その他空中戦や水中戦といったレベルが5つ存在している。 一方のPC版ではFPSの方が売れるという判断から、製作はHalf-Lifeの拡張パック等で定評の有るGearboxが手掛けており、全編を通してFPSスタイルでのプレイとなる。ドライビング系ミッションの代わりに、コンソール版には無いミッションが組み込まれている。 結果としてはコンソール版3種(PS2, Xbox, GC)は売れ行きも良かったようだし、GameRankings.comにて集計されている各レビューの評価とユーザー評価の平均はどれも80点台弱程度と上々の成績。そんな中唯一PC版だけが大きく評価を落としており、売れ行きも相当悪かったようで、発売からわずか数ヶ月後には通販サイトでは半額程度で売られ出していた。 |
|||||||||||||||
STORY | Mからの新たなる指令がボンドに下される。Phoenix International社は世界中の核廃棄物の撤去に従事する企業として著名な存在であった。しかしその社長であるRafael
Drakeは、表向きは健全な事業の裏で恐ろしい計画を目論んでいるようだ。君の任務は彼の周辺を探り、密かに進められている計画「コードネーム:Nightfire」の全容を探って動かぬ証拠を突き止める事にある。 プレイヤーはJames BondとしてQの提供するアイテムを駆使し、また多数の仲間のエージェントと協力して、Phoenix社の持つ世界各地の施設を巡りDrakeの野望を食い止めなければならない。 |
|||||||||||||||
PATCH & DEMO |
V1.1がリリースされている。これは発売国によって異なるので注意(英と米では別のパッチ)。細かな修正とマルチプレイ用のMapを2個追加した物。 テスト用のシングルプレイ専用デモ(146MB)はリリースされているのだが、このデモ自体にかなり問題が有って(製品版より数ヶ月前の段階の物なので)、どれだけ参考になるか疑問も有る。一応デモにおける問題点を挙げておく(これらは製品版では改善されている)。 *非常に重い。場所によっては止まったようになるし、爆発エフェクトが起きると極度に重くなる *ランダムに落ちたりと相当不安定 *各種表示が残像風にやや画面に残る |
|||||||||||||||
動作環境 & 障害情報 |
Direct X 8.1以上要 XPにも対応となっており、実際にテスト(2007/02)してみたが特に問題は見られなかった。Readmeには対応ビデオ&サウンドカードや関知している問題について詳しく書かれているが、既に発売から時間が経過しているので参考にはなり難い。それほどハード的なトラブルは聞かなかったゲームであり、代わりにゲーム上のバグが多かった。現在ではEAの方では詳細なサポートを行っていないので、製作元のGearboxのForumのOld Gamesの項の中に存在する当ゲームのForumが一番の情報源と言えるだろう。 XPにてゲームのムービー再生が正常に行われない。または起動時のムービー再生に失敗して落ちる。 Indeo Codecを使用しており、XP SP1以上のマシンの環境によっては再生が出来ない。この件は当サイトのトラブル道場のムービーの項に詳しいので参照のこと。 Island Gatewayのスタート時点でgadgetsが全て消えている これは仕様ではなく頻発するバグなので、ミッションの最初からやり直す。 1.1でどの程度バグが改善されているのか通してプレイテストしている訳ではないので不明だが、一応1.0で気が付いたバグ関連を記しておく。 *HUDの残弾数表示が一時的に消える事がある *照準が消えてしまう場合有り *Gadgetsのホイールでの選択が出来なくなる事有り *操作出来るオブジェクトについてはカーソルが変化するのだが、場合によっては変化しないケースがある *Option変更画面のマウスの移動が実際のゲームにも反映されてしまう *V-Syncはゲーム上ではONに出来ないので、プレイ中にチラツキが目立つ個所がある。これは画面プロパティかツール系で 強制的にONにするしかないが、ONにすると問題が有るようで(特に設定が高いと)サウンドが途切れ途切れになったりする。 *Q-Specsの装着(脱着)キーが効かなくなるバグがある(これはV1.1修正事項に掲載) *(厳密にはバグでは無いが)オフラインでマルチプレイモードをBotとプレイする際でも、ネットへの接続を検出に行ってしまう。 接続されていない場合固まる可能性大。 |
GRAPHICS |
ベースとしてはHalf-Lifeのエンジンを拡張した物を使用しているが、そのままでは古いという事から描画面では相当改造しているそうだ。ビデオモードはDirect 3D固定となっており、HLの様にOpenGLを選択する事は出来ない。 背景のグラフィックスは綺麗であり水準以上。Textureの精度も高い方で、ゲーム内のそれぞれのオブジェクトの書き込みも相当細かい部分まで作り込まれている。キャラクタのモデリングやアニメーションは中の上の部類だが、ボンドを含めたキャラクタの造形に関しては特に力を入れているようでクオリティが高い。表情の変化とかリップシンクの精度も非常に良く出来ているという印象。 エフェクト系ではライティングが独特な感じで綺麗。光源に近付くと現実風にボーっという感じで光が広がって見える所とかリアルである。ただその他はさほど目立った部分も無い。水面のエフェクトは(デモの時よりも良くなっているが)特別良くは無いし、鏡面効果や影の描画も行われていない。総じてDX8の新機能を使いこなしているという感じではない。武器のマズルフラッシュは普通だが、そのモデリングは今一つの出来である。それとこのゲームにはMGM側の意向という事でBloodやGore表現は一切無い。 ストーリー解説の為のムービーが随所に挿入されるのだが、これがサイズ縮小の為かやけに画質が低くて興醒めな点が気になった。バグとしてはエンジンの問題と思うが、吹き飛んだ死体がフワフワと浮いてしまうというのが時々起きる。 |
SOUND |
映画同様に音楽は非常に重要という姿勢の表れなのか、基本的にサウンドのクオリティは高い。武器のサウンドは低音が効いていて迫力が有る物と、軽くて変な物の両方が存在している。ただAudigyはDefaultでも低音が伸びる傾向に有るので、他のカードではどうかは何とも言えない。デモでは容量の関係で音質を落としていたのではないかという感もある。 特にOptionに指定は無いが方向性が感じられる個所も存在するので、Direct Sound 3D程度は使用していると思われる(EAXは分からない)。エフェクト系の音は特には印象に残る面は無かった。BGMは過去のボンド映画の物をアレンジしているのか聞き憶えのある物が多いし、雰囲気を出す物としても上手く機能していると言える。 これは直接サウンドの問題とも言えないが、私の環境ではグラフィックスの設定を上げて負荷を上げると時々BGMがループ状態になってしまうという障害があった。 英語については字幕系のオプションが無いので会話を聞いて理解するしかない。ただ特にストーリーが複雑な訳ではないのでクリアにはそれほど問題にはならないと思う。 |