BOTTOMLINE

[PROS]

◎強力な武器を使って撃ち捲くれる爽快感
◎武器デザイン
◎タロットカードをアンロックする為のリプレイ性
◎迫力のあるボス戦
◎レベル毎に登場する敵の種類を変更しておりバラエティ豊か
◎Havok物理エンジン
◎クオリティの高いグラフィックスと優秀なパフォーマンス
◎BGMのクオリティが高い



[CONS]

×Insomnia(Medium)の難易度ではプレイヤー側が強過ぎてアンバランス
×敵の動きがパターン化しており、(戦闘に限れば)リプレイ性が薄いレベルが多い
×各レベル単体で見ると登場するモンスターが限られており単調
×ストーリーの出来の悪さ。またマップデザインとの整合性の無さ。
×タロットカードを全て集めないとTraumaレベルがアンロックされない
×タロットカードには強過ぎる物が含まれており、Nightmare以下ではバランスを崩すという感が強い




 武器の扱いを中心に非常に爽快感があって面白く、アクション系のFPSが嫌いでなければ強くお薦め。評価の分かれ目となりそうなのは収集とアンロック要素に力が入れられている点で、これをどこまで熱意を持ってやれるか、具体的には難易度Traumaまで楽しめるかが鍵となる。つまりアンロック要素が多いという点からはリプレイ性は高いゲームだが、逆にそういった要素に興味が無いという人にはアピール度が低くなる。だが初回クリアまでの時間が特別に短い訳ではないので、リプレイしない人でもそれが大きな弱点とはならないとは言える。

 それ程大きな問題とはなっていないが、難易度のバランスが上手く行っていない点が実に惜しい。撃ちまくって敵を倒せる爽快感は確かに持っているのだが、もっと難しくしてプレイヤー側に死の緊張感を持たせるような調整になっていれば更に良かった。タロットについても多数のパワーアップを自分で選択可能というシステム自体は素晴らしいアイディアと思うのだが、幾つかのカードの能力が強過ぎて難易度のバランスを崩してしまっている。

 これまでに出た多数のレビューで平均して高評価であり、また悪い点を付けている所は皆無なのだが、大傑作の評価を与えている所もまたほとんど無いというゲーム。ただしFPS大作ラッシュの2004年リリースという事で損をしているという点は割り引いて見るべきだろう。グラフィックスは別にして特別に古さを感じさせるゲームでは無いし、アクションFPS物のファンには必須と言っても過言ではない。

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