PAINKILLER

                                  14/10/16

   SYSTEM

   GAMEPLAY

   COMBAT

   GRAPHICS・SOUND・MULTIPLAYER

   BOTTOMLINE

   ヒント&解答

   拡張パック BATTLE OUT OF HELL

   公式サイト


                                                HOME



製作・販売: People Can Fly / DreamCatcher Interactive
発売: 2004/04
日本代理店: ズー




※04/05/04 レビューを掲載
※04/05/06 ヒント関連を追加
※04/06/13 内容を更新
※07/01/14 Battle out of Hellを追加
※08/10/17 Overdoseの発売に合わせてパッケージ情報を追加
※12/06/22 パッケージ情報等を更新
※14/10/16 ヒント頁のコンソールコマンドとPowermadを更新



                    ※レビュー内容は基本的に2004年当時の物です(V1.0での評価)

概  要  開発のPCFはポーランドの会社でこれがデビュー作。その無名さもあってか開発は2001年の中盤から始まっていたのだが、しばらくの間は大して話題にもならなかったゲームである。サイトの更新もほとんど無く沈黙していたのだが、具体的にゲームが形になって来てからは注目度も上がり始めて、2003年のE3参加で一躍注目を浴びる。最終的には発売代理店として北米地域で(当時)トップ10に入る急成長企業のDreamCatcherとの契約に成功し世界的に発売される事になった。


 シリーズ作品は2012年の現在に至るまで幾つか発売されている。ただしPCFは既にEpic Gamesの子会社となってフランチャイズを離れており、Overdose以降の作品は権利を持っているDCが他社に製作させた物である。DCはその途中でJoWoodに吸収され、そしてそのJoWoodも2011年に破産しており、現在はそれを買収したNordic Games GmbHがPKのブランドを所持している。

*Painkiller: Battle out of Hell (2004)
*Painkiller: Overdose (2007)
*Painkiller: Resurrection (2009)
*Painkiller: Redemption (2011)
*Painkiller: Recurring Evil (2012)




 ダウンロード販売ならば(BooHを除く)各作品を2012年現在でも単体で購入可能だが、リテール版だと昔の物ほど入手は困難になる。各種同梱パッケージが出ているので、これからシリーズ作品を買おうと考えている人はその方がお得である。どのパッケージもリテール版とダウンロード販売版の両方あり。

 PK本編と拡張パックBooHを同梱しているのがBlack Edition(欧州)とGold Edition(北米)。どちらも基本的な中身は一緒だが、BEは媒体がDVDなのに対してGEはCD。オマケとして収録されているコンテンツが若干違うのと、BEの方は更に発売当時限定版も出ていた。

 Overdoseの発売後に更にそれを加えて発売された三本セットがPainkiller Universe(欧州)とPainkiller Triple Dose(北米)。それプラスResurrectionの四本セットがPandemonium。更にRedemptionRecurring Evilを足した現時点での全入りセットがCollectionとなる(ダウンロード販売ではComplete Packという名称)。

 注意点として悪名高いPainkiller: Special Editionという物が別に存在しており、これはCDケースサイズで非常に安く売っているのだが、本編の廉価版ではなく一部だけ(全24マップ中13マップ)を取り出して収録しているだけの縮小版である。間違えて購入しないように。Painkiller: Liteというのはマルチプレイのみのコンテンツとなる無料バージョン。

 それと上記統合パッケージの少なくともリテール版についてはOverdoseに問題があるので、その件はOverdoseの項を参照。


 ダウンロード販売はSteamやGamersGate等で扱われている。全入りのCompleteでも現在$29.99程度。

 日本では当初M3エンタテインメントから日本代理店版が発売されていたが、その後はズーに販売が移っている。サイトを見ると2008年頃からダウンロード販売に切り替えていたようだが、既に紹介頁もダウンロード販売の外部サイトにも存在していない。昔のリテール版はamazonの商品頁からまだ新品も買える模様。


 Xbox版として拡張パックも含めて独自構成で作り直したPainkiller: Hell Warsが延期を重ねた末に2006年にリリースされている。しかしやはり性能的に無理があったようで、グラフィックスは粗い上にフレームレートの落ち込みが目立ったりと問題が多く、AIのスタックやマップが狭くなっていたりも重なり評判はあまり良くなかった。



STORY  主人公のDaniel Garnerは、或る嵐の晩に妻とドライブ中に交通事故に遭って死亡してしまう。そして彼の妻Catherineはそのまま天国に召されたのだが、何故か彼はPurgatory(煉獄:天国と地獄の間の世界を指し、ここで天国へと向かう為の浄化を待つ)に留まってしまう事となった。そんなダニエルの元にやって来た天使Sammaelは、訳が分からない状況のダニエルに対してある提案を行う。

 地獄の魔王ルシファーが天界への侵攻を企んでその勢力を集結しつつあり、もはや一刻の猶予も許されない所まで来ている。ルシファーの野望を阻止するには彼の配下にある4人の将軍を倒さなければならず、その役割をダニエルに頼みたいというのがその申し出の内容であった。何故自分がその役割を任されなければならないのか理解出来ないダニエルだったが、彼が天国へと召される為にはその条件を飲む以外にはないという事を知り、仕方なくSammaelとの契約を交わす羽目になった(Sign the Pact)。そして彼は煉獄の中の様々な世界を旅して、大量の地獄軍勢を倒す為にたった一人で戦いを挑んで行く。



PATCH

DEMO
 V1.64までリリースされている(パッチは拡張パックと共通)。必須なのはV1.61までで、マルチプレイをやりたいならばV1.64まで上げておいた方が良いだろう。適用は V1.61 → V1.62 → V1.64 の順に行う必要がある


 なお発売時点でのPainkiller: Gold EditionはV1.62、Black EditionはV1.60となっており、最新の状態ではない点に注意。BEはDVDにサイズの大きなV1.61が入りきらなかった為だそうだ。その他の統合パッケージ版でも、最新のV1.64にはなっていない可能性がある。バージョンはメニュー画面にて確認が可能。

 過去のバージョンのセーブに関しては、レベル開始時のオートセーブ以外のデータに互換性は無くなる為に、レベルをプレイ途中のセーブはメニューから見えなくなる。


 デモはこれまでにシングルプレイ用が3種類とマルチプレイ用が1種類リリースされている。最初の物はセーブが出来ない等製品版とはゲーム感が異なるので、動作テストにはBooH用のグラフィックス拡張要素が組み込まれている一番新しい物が理想。特別に改造されたMilitary Baseのマップを収録したDemo#3(PainkillerSPDemo3Setup.exe)になる。

 Steamのデモを試したところ、一番最初の0.93aというセーブが出来ないバージョンなので止めた方がいい。4Gamerにデモの一覧頁がまだ残っているので、ここで3rd シングルデモを使って試すのが動作テストとしては一番理想的。収録マップは異なるのでプレイ感のテストならば全てやってみても良いだろう。

動作環境

トラブル
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium III  1.5 GHz Pentium 4 2.4 GHz
MEMORY 384 MB 512 MB
VIDEO VRAM 64MB以上 Hardware T&L対応 VRAM 128MB以上 Hardware T&L対応
SOUND DirectX 8.1 対応 EAX, Surround対応
対応OS: Windows 98SE/2000/ME/XP
Direct X 9.0b以上要


 OSは98SE以上となっているが起動時にチェックは無い(ただの98でも動く)。XPを推奨となっている。Vista/7でも動作は可能だが、エンジンが古いだけに問題が発生するケースもあるようだ。これはシリーズ全般に関連する件となり、一般的な対策として知られる項目は以下の通り。

・管理者モードで実行する
・ゲームをXP互換モードに設定して起動する
・マルチモニタ環境ではプライマリー以外を停止させる
・デスクトップのアスペクト比を4:3に変えてみる


 最新のゲーム環境において問題になる事項は他にもある。ゲーム内の時間(速度)が速くなったり遅くなったりするという件で、このPKは既に古いだけにそのトラブルが発生する恐れあり。 当サイトのトラブルの項を参照してもらいたい。


 要求する必要動作環境は当時としては高い方だが、Vertex & Pixel Shader対応のビデオカードは推奨であって必須ではない。Geforce 2レベルのビデオカードでも一応は動作させる事が可能である(ただしVRAMは64MB要)。むしろCPUに高い性能を要求しており、物理エンジンの計算の為にかなりのパワーが必要となる(物理エンジンの計算の複雑さを変更する設定は無い)。総合的にパワーのあるマシンで無いと快適には動作しないといえる(発売当時)。

 このゲームは起動時にHardware T&Lに対応しているかどうかを厳密にチェックするという仕様になっており、Hardware T&L機能を搭載していないオンボード系グラフィックスチップでは弾かれてしまう。実はほとんどのHardware T&Lを必要とするゲームは、Hardware T&L機能を持っていなくても近年の高速化したオンボード系チップならばちゃんと動作はする。言い換えると通常は本当に機能を持っているかのテストは行っていないのだが、このPKは起動前にそのチェックを行って駄目なら動作してくれない。


 動作上の問題や、プレイ中のバグについては数々のパッチによって大分改善されている。バグについてはヒントの頁も参照してもらいたい。



*突然落ちたりする
 サウンド系のトラブルが多いので、設定をMiles Fast 2D Positional Audioにして試す。


*レベルのローディングで止まってしまう
 実際には処理が遅くて止まってるように見えるケースがあるので2,3分放置して待ってみる。レベルとしては1-5 Enclaveや4-3 Babel等の最も重いクラスで発生するケースが多い。もし長時間掛ければロードには成功するのならば、ビデオの設定を下げて軽くしてやるしかない。


*テクスチャが正常に表示されなかったり、レベル開始と同時に地面が見えない状況にて自分が下に落下する
 ビデオ系の設定を大幅に下げてから起動する。レベルによって大きくリソースの負荷が変化する為に、それまでは正常に動いていたものが突然変になるといった現象が起きてしまうようだ。レベルのデータが変なのではなく、該当のレベルではそのグラフィック設定では無理があるという意味。ゲーム全体を下げた設定でプレイするか、該当するレベルだけを変更してプレイするかしかない。


*タロットカードのアンロックのバグ
 拡張パックBooHを導入した場合に、御互いのゲームから他方へとタロットの状態を維持したままで移行が可能となる。ただしBooHから本編に移った際には、BooHのタロットは導入されない(メニューに表示場所が無い)。この移行の過程でアンロックデータのやり取りが上手く行かない事があるらしく、特に両者の間を何回も行ったり来たりすると不味い事になるようだ。安全を考えるならば、本編は全くの新規からスタートさせたデータのみでプレイを行うべきだろう。

    次の頁