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ユーザーマップ
 Portalには制作ツールが公開されており、ユーザーが制作したマップも数多くリリースされている。こういったユーザー制作によるマップを集めたサイトも幾つか存在しており、以下にその中の代表的なサイトを紹介。

http://portalgamemaps.com
http://www.map-factory.org/portal
http://www.portalmaps.net/
http://myaperturelabs.com/index.php



 ダウンロードしたマップは、(必要ならば解凍後に)ボーナスマップのメニューから存在しているフォルダを指定すれば読み込めるが、\Steam\steamapps\<アカウント名>\portal\portal\maps の様な同じフォルダ内に集めておく方がアクセスし易い。


 マップの傾向としては本編レベルの適度な難易度の物はむしろ少なく、本編及び上級チャレンジを突破して来た人向けの難易度の高い物が多い。普通の難易度のパズルも面白いと思うのだが、残念ながらそういったマップはあまり作られていないようだ。また純粋なパズルとしての難しさを上げるか、Flingの連続等のジャンプの難易度を上げるかの二つの面が有る事になるが、こちらは難易度の高いアクションを追及するタイプのマップが多い様に感じられる。

 更にユーザーマップの中には、新しいパズル要素の作成にチャレンジした物や、独自のオブジェクトを新しく制作して導入している凝った物も含まれており、将来的には更なる広がりを見せる可能性も秘めている。



Ren Test 1
 Daryl Brignerの制作するRen Testシリーズは、彼がBethesda社のレベルデザイナーである事からも有名である。現在は3までの作品がRen Test Map Packとしてまとめられている。単体作品はバージョンが古い可能性があるので注意。

 この作者はいろいろと新しい要素を導入して実験しており、この作品も物理エンジンを利用しての解法になっている。一発ネタとも言える作品で、サイコロの目を見れば答えは分かり易いし、それが終わればクリアという短い物。
 ただし物理エンジンの動作に問題が有るそうで、一度おかしくなるとクリアが不可能になってしまう。答えは合っていると思われるのにどうしても上手く行かない場合には、マップを最初からやり直してみると良いだろう。この辺は複雑な物理演算を使うようにはPortal自体が考えられていないとも思われ、このジャンルの将来の可能性には疑問も残る。
   

Ren Test 2
 これはユーザーマップの中でも有数の著名なマップと思われる。部屋が上下逆に回転するという大胆な仕掛けを採り入れており、それがパズルの解決に必要にもなっているという構成。

 解法の難易度も高いが、それを実現する為のアクションの難易度も極めて高い。私がプレイした中でも最も難易度が高かった物の一つ。ただパズルはオリジナリティも高いし、よく練られており面白い。

Ren Test 3
 これはエネルギー球を受けて持ち運べる箱という新アイテムを導入したマップ。その他にもアイディアとしては面白い物が含まれてはいるのだが、このマップでも物理エンジン関連の問題が発生している。

 問題はポータルの大きさが固定なので、その幅に近い大きさの物をちゃんと通すには、向きを正確に入れる必要性が生じてしまうという点に有る。具体的にはちょっと箱の位置がズレたり傾くと、箱がポータルの角に当たって向きが変ったり減速してしまう。よってポータルの位置と向きを極めて正確に設置しないとならず、このマップではそれを素早くやらないとならない箇所があるので難易度が高くなってしまっている。

GlassChamber
 マップの大部分がガラスで覆われているのが特徴。その為に目的地へのアクセスが困難となっている。このガラスの障害物としての使い方が上手くて、特に2番目の部屋では見た目よりも複雑なプロセスを踏まないとクリアが出来ない。

 そのパズルの面白さには高い評価が与えられるが、連続Flingを多発するジャンプアクションの難易度は相当に高い。ガラスがどこまで存在するのか分かり難い箇所が有るのが難点。かなりマップをやり込んだ人向け。

 後半部分でゲームをロードするとキューブが無くなってしまう事が有るというバグあり。無くなると新たに出ては来るが、再度そこまで取りに行かないとならなくなる。これは他のマップでも発生するので、Portalのシステム側に何か問題が有るのかも知れない。

Rainbow Palace
 デバイスを持っていない状態からスタートし、途中で二つのデバイスを手に入れないとならないという構成。慣れたプレイヤーを引っ掛ける事を目的にしているそうで、通常のパターンが実は誤りというケースも多くなっている。

 オリジナルなアイディアが含まれたパズルの質は高く、ジャンプ系アクションの難易度もやや高い程度。ラストの謎解きには相当苦しめられたが、上手く盲点を突いている。数あるユーザーマップの中でも優れた物の一つだと思う。

Companion's Portal 1
 Half-Life関連のModの作者として世界的にも知られる佐藤孔盟さんのマップ。こちらはほぼ一つの部屋から構成されている小品だが、本編では使わなかったようなパズルの解法が出て来たりと工夫されている。難易度的には普通のマップだが、こういったタイプの物はむしろ少ないのでもっと増えて貰いたい。

Companion's Portal 2
 1よりはずっと長く難しくなっている作品。最初のエリアはエネルギー球の反射の扱いを思い付かないと詰まる事になる。2番目のエリアはアクションがやや難しく、また個人的には最初不可能だと勘違いした箇所が有って解けなかった。(視覚的にバリアの範囲が正常に掴めないのが原因)。それとちょっとした盲点になりそうなトリックも含まれている。ラストのエリアは強引に行かずに慎重に行動しないと難しい。

Chamber 21
 Chamberシリーズの第一弾。チャレンジ用のマップも同梱されている。これは比較的シンプルな物だが、一箇所クリアの為のトリックに気が付き難いと感じられる箇所が存在している。後半のエネルギー球の反射アクションも難しい部類。

Chamber 22
 パズルの解法自体はそれ程難しくないが、実際のクリアの為には高速での連続ポータル作成等の正確なアクションが必要とされるマップ。全体的には良く出来ている。

Chamber 23
 物理エンジンを利用したマップで、ボールを転がすレーンや重量の変化で動くシーソーがメインとなっているユニークな作品。ただし物理エンジンの精密さの問題で思った通りにはオブジェクトが動いてくれないケースも有って、やや問題も感じさせる。

 最後の回転台座もタイミングが難しくて難易度が高い。

BlueStrike
 触れると死ぬ大きなボールを新たなアイテムとして登場させている。ポータルを通してのアイテム運びを考えないとならないというパズルは面白いが、一箇所ちょっとこれはと思われるような解法の箇所も有り。

 ライティングの設定に問題が有るのか非常に暗くて見え難いシーンも有り、またプレイ中にfpsが低下してコマ送りになってしまうというバグ有り。こうなると全ての設定を最低にして、戻ってやり直さないと治らない。

Station 1
 スタート地点に有るスイッチを押す為のキューブを探して、狭い迷路の様な通路内を延々と回り続ける作品。タレットの数が相当多く、力技での突破も時には必要とされてくる。見た目よりも時間は掛かるが、アクションの難易度はそれ程高くは無い。ただガラスの有る場所と無い場所の見分けが付き難いという印象。

 これもロードするとキューブが消えてしまうというバグが発生するマップで、ここでは新たに落ちて来るキューブがつかえて取れなくなるので、それ以前のセーブが無いとクリアが出来なくなる。

Doomsday
 シンプルで短い作品で、やたらと難しいのはちょっとという人向けの作品。ただし序盤は素早いアクションを要求される。また最後に意表を突く展開も有り。

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