BOTTOMLINE

[PROS]

◎Spirit Walkという要素を上手くゲーム内に盛り込んでいる
◎Sphereというユニークなアイディアを使ったストーリー
◎ゲーム世界観の魅力が高く、プレイヤーをその中に惹き込む力が強い
◎重力反転を初めとしてマップのデザインにはユニークな物が多い
◎Death Walkと自動難易度調整の組み合わせにより、FPS初心者でも詰まらずにクリアまで持って行くことが可能
◎アート的な観点からはグラフィックスのデザインは良い出来
◎Art Bellのラジオ放送



[CONS]

×Death Walkの為に簡単に終わるという印象が強い
×自動難易度調整の働きが弱く、チャレンジ性は高くなって行かない傾向にある
×Portalや重力といった魅力的なアイディアを幅広く活かし切れていない
×SF設定の割には武器の使い勝手が普通過ぎる
×マルチプレイが練り込み不足



 FPSゲームとして純粋に面白いしお勧め出来る作品である。SF物は近年減少傾向に有るのでその意味でも貴重。純粋に戦闘自体はそれ程簡単ではないので、それを易しくしてしまうDeath Walkの使用を控えるようにすれば「手応えの無いFPSは嫌」という人でも楽しめるはずだ。

 ただし本文にも書いたように、これは世界観で魅せるという側面が強いタイプのゲームである。例えば同じエンジンでゲームのタイプも似通っているQuake 4と比較した場合、Quake 4は純粋にアクションそのものが面白いゲームであるが、背景となっている世界観にはそれ程深い意味合いはない。単に人類の敵となるエイリアンを倒せというだけの話であって、マップそのものに面白味や魅力というのは大して感じられないゲームである。

 このPreyはその逆にアクション性はQ4程ではないが、世界観はユニークでデザインも面白く、純粋にその製作された世界の中に浸っている事に魅力を感じさせるタイプのゲームとなっている。

 マルチプレイはポテンシャルは持っていそうな感じがするので惜しい。ここだけ他の会社に依頼してより充実させるという手法がなかったかと悔やまれる。

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