PREY

                                  07/05/13


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製作・販売: Human Head Studios ・ 3D Realms / 2K Games
発売: 2006/07
日本代理店: 無し



 ※レビューの内容はV1.0での物です


概  要  3D Realmsの監修の下、Runeの製作で知られるHuman Head Studiosにより製作されたFPS。Take-Two Interactiveの一部門となる2K Gamesより発売となっている。PCとXbox 360にて同時発売。限定のコレクターズ・エディションも用意されている(詳細はこちら)。

 発売時にはTritonからオンラインによるデジタル販売を行なっていたのだが、しばらくして同社が倒産。そうなると認証が出来ないのでゲームがプレイ出来なくなるというトラブルが起きたが、最終的には世界の全ての購入ユーザーにパッケージ版を無料で送付するという形に落ち着いている。現在ではSteamより購入が可能。

 元々は1995年頃にアナウンスされておりDuke Nukem 3D (1996)の後に発売される予定だったゲームで、その後情報が途切れてキャンセルされたと思われていたのだが、基本的な設定はそのままに装いを変えて登場したのがこの"新装"Prey"となる。

 仮にXbox 360とPCのどちらを購入しようかと考えている人にはこのページが参考になるだろう(ゲームの内容自体には差は無い)。フレームレートを安定させる為にXbox 360の方はPCでのMedium設定程度のクオリティとなっているので、それ以上の性能のPCを持っているならPC版の方がお勧めである。


 ゲーム中所々に有るラジオから聞こえる番組は、有名なラジオキャスターのArt Bellによるもので声の担当も本人。彼は"Coast to Coast"と言う名前の超常現象をテーマにした人気ラジオ番組の生みの親であり、今でもここで番組を担当している。つまりゲーム中のラジオ番組はこれのパロディ。

 ゲームクリア後にクレジットが流れるが、これを飛ばさずに最後まで見ると後日談のマップを見る事が出来る

STORY  主人公のTommyはネイティブ・アメリカン(インディアン)の血を引く青年で、これまでに軍隊での従事経験を持っており現在はメカニックとして働いている。彼は自らの属するCherokee一族の伝統を嫌っており、インディアンである事を捨ててもっと大きな可能性を持つ都会へと出て、新しい暮らしを送りたいと考えている。しかし恋人のJenや祖父のEnisiはCherokeeとしてのアイデンティティを最優先に考えており、彼の考えに耳を貸そうとしない。

 そんな或る日の事、突如として空に現れた光る球体からの光線によってTommy, Jen, Enisiを含む多数のオクラホマの人間達はその中へと引き込まれてしまう。その後捕らえられた多数の人間達が処刑される中、Tommyは謎の一団の手によって救い出される。
 「この事が起きるのは既に太古の昔より予言されていた」と語る長老Enisiの導きにより、自らの体に眠っていた特殊な能力を発現させたTommyはJenを救い出す為に戦いを始める事になる。

 Tommy達を吸い込んだのはSphere(球体)と呼ばれるテキサス州と同程度の大きさを持っている巨大な物で、それ全体が意思を持つ一つの生命体となっている。内部に存在する生物の多くは以前にSphereが吸い込んだ生命体がその中でそのまま暮らしているという設定であり、悪のエイリアンが巨大な宇宙船を操縦して地球にやって来たという話ではない。つまり内部のエイリアンはSphereとの間に”寄生”の関係を結んでおり、Sphereは金属等の様々な物質を吸い込んでやって、彼等はそれを素材として自分達の居住空間を製作させてもらう。その代わりに彼等はSphereにとって役に立つ施設や装置を製作してその活動の助けを行っている(例えば生命体を捕食・分解してSphereの内部素材に利用する装置)。また同様に吸い込まれた弱い生物を改造したりして労働用の奴隷として扱っていたりもするし、原始的な猛獣系の生物を飼い慣らして(捕らえられた種族・遺伝子配合で作られた物等)これを使って奴隷を脅したり逃げ出した者を殺させたりしている。

 (追記) デモの時点で違和感は有ったのだが、以前から公開されていた上記の設定は製品版では一部修正されている。Cherokeeや人類とこのSphereの関連はゲーム中に一応明らかにされるが、非常に詳しくという感じではなく、おそらくこんな意味合いなのだろうというのが分かる程度(続編への布石とも考えられる)。ただストーリーは多くのFPSの様な有って無いような物に比べるとしっかりしている。



PATCH

DEMO
 V1.3までリリースされている。


 シングルプレイとマルチプレイに対応したデモがリリースされている。

動作環境
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium 4  2.0Ghz Pentium 4  2.5Ghz
MEMORY 512MB 1GB
VIDEO DirectX 9.0c対応 VRAM 64MB Radeon X800 クラス
SOUND DirectX 9.0c 対応 Sound Blaster X-Fi series
対応OS  2000/XP
DirectX 9.0c以上要


 サポートするビデオカードに関しては具体的な名前としてGeForce 3/Ti, Radeon 9600辺りからリストが挙げられており、Vertex & Pixel Shadersに対応しているならば相当古いカードでも動作は可能。ただしGF4 MXシリーズ、5200、5600についてはサポート対象外。最近のゲームの中では性能の低いビデオカードへの対応範囲が広いと言える。パフォーマンスは最新のゲームとしては軽い部類。自動調整の範囲内でプレイするなら特別にfpsの落ち込みの問題も無いようだ。
 エンジンはSLIやDual Coreには対応していない。Win XP 64には対応しているが、これは現時点ではパッケージ版のみ(デジタル販売版は未対応)。

 追記(2007/05):Vistaとの問題が現時点でどうなっているのかは不明。当初はVista用の各種ビデオカードのドライバはOpenGL系への対応が遅れ気味だったので、それもあってトラブルの報告が多かった。Forumを参照するとパフォーマンスの問題や起動しないといった問題の書き込みは相変わらず見られるが、Vistaにてどの程度の頻度で発生するのかはハッキリしない。

 個人的にも安定度は高く、トラブルで落ちるといった事は一度も無かった。

 サウンドではOpenALを使用しており、EAX Advanced HD(4.0以上)に対応。推奨はCreative X-Fi seriesとなりEAX 5.0をサポートしている。サウンドのドライバを最新にしても再生に問題が有る場合にはOpenAL側の最新版をインストールしてテストをして見よう。
 またDefault Sound Systemの時しかOptionの中にスピーカーの構成設定は表示されないようになっており、OpenALの場合にはコントロールパネル内の[サウンドとオーディオ]の中の[スピーカーの設定]の設定が反映されるのだが、正常認識してくれないケースが有るので確認しておいた方が良い(私の環境ではしてくれない)。baseフォルダ内に有るpreyconfig.cfgを開き、seta s_numberOfSpeakers の値を自分のSP構成に合わせる(4.1chなら5、5.1chなら6に)。


*Geforce 5200, 5600でパフォーマンスが非常に悪い
 理由は不明だそうだがPreyのエンジンではむしろGF3, 4よりも遅くなるという理由からサポート外とされている。ビデオ関連の設定はLowにして、Preyconfig.cfgの中のseta r_rendererを"nv20"に書き換えて再起動するとかなり改善されるようだ。

*Catalyst AIの問題
 Radeon系のドライバでこの機能(描画の自動最適化)をONにしていると、「不定期にクラッシュ」及び「Death Walkの状態が非常に暗い」という障害が発生する可能性あり。

*"ERROR: The current video card / driver combination does not support the necessary features."
 OpenGLの機能が正常に作動していない。動作確認されているカードであるなら最新のドライバに更新するか、現在の物をアンインストール>再度インストールしてみる。昔のドライバだと動くという情報も有り。

*Offset: 00385a3a のエラーで起動しない
 現在調査中の問題。物理的に異なる別のHD、別のパーティション、別のフォーマット(NTFS, FAT32)を持つパーティション等にインストール先を変更してやると動いたという情報が出ている。取りあえずの対策としては、コマンド・プロンプト画面からsubstコマンド(仮想ドライブ)を使ってインストールしたフォルダを仮想化してやり、そこを通じて起動させると上手く行くそうだ。

*エラー表示でデスクトップに落ちる
 ビデオカードのドライバ更新で変らない場合、サウンドカードのドライバ(オンボード系ならばチップセット用ドライバも含めて)を更新すると治るという事例が数多く挙がっている。サウンドのアクセラレーションを下げたり、デバイス・マネージャからサウンドカード自体を一時停止させるという方法で治るケースもあるようだ。

*Portalを通して向こう側が見えない・真っ黒等。通って移動は可能。
 ドライバの問題。β版を使っていたりするなら正規版に戻す。最新版で現象が発生するなら以前のバージョンに戻してみる。

*Save Gameがフォルダの中に見当たらない
 My documents\My Games\Prey に保存されている。

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