<MISSION PACK>

 公式ミッションパックは2つ存在しているのだが、Q1の頃に比べると注目度はかなり低くなってしまった。原因はQ2がマルチプレイ重視のゲームとなり、シングルプレイ面ではさほど関心を持たれなくなってしまったことにある。オリジナルさえクリアしていない人がミッションパックにまで手を出す事は無いという意味。更に拡張パックのマルチプレイ関連の追加コンテンツについても、ユーザーレベルのModに優れたクオリティを持った物が増えた点と、それら無料で配布される物に対して拡張パックのマップ関連はそれを持っている人同士でないとプレイ出来ないという点が問題となって、その観点からもそれほどの広がりを見せなかった。
 もちろんシングルプレイ派も多数存在していたのではあるが、肝心のそちらのクオリティもそれ程ではなく、結局の所大して売れずに収束してしまったという結果に終わっている。


◎The Reckoning
 XatrixKingpin,RTCW)製作のNo.1パック。アドオンを作成する場合、オリジナルに沿ったイメージで製作するか、それとも大胆に内容に変化を持たせるかという選択になるのだが、これは前者の方針で作成された作品である。問題は本編に似過ぎていてオリジナリティが感じられない点。本編の続きをやらされている様で面白さは今一つだった。もちろん本編が面白ければ真似ても問題無いのだが、私に取っては本編の様なマップ構成やデザインはもう飽きたという感想だったので、その後半年程度?の間を置いてプレイしたこれにはあまり良い印象を持てなかった。
 確かにロケーションや構造は変えているのだが、特別に構成は面白くなく単調さは否めない。最初にこちらをやったらまた違った感想を持ったかもしれないのだが、本編に続いてこれはちょっと飽きる。難易度は全体的に結構上げられており、戦闘面での手応えは感じられるのだが。

 グラフィックスも相変わらずの暗い色使いで華やかな印象は無し。特にこの作品は非常に暗い場所が多くて余計にそれを感じる。それとこの頃は既にUnrealを見ていたのでもうインパクト面では凄いという感じは無くなっていた。CDのBGMは相変わらずのロック系だが、こちらは本編に比べるとずっと良い出来だった。

 新武器は刃を飛ばすIon Ripper、2連装Slugを飛ばすPhalanx Particle Cannon、近くに寄った敵を捉えるTrapの3つ。敵は飛び跳ねて襲ってくるGekkと死体を再製させる能力を持ったRepair Botの2種の外、他の敵もマイナーチェンジが行われている。

 新規マルチプレイマップは6つ追加、全編通してのCoopにも対応している。




◎Ground Zero
 Rogue Entertainment製作のNo.2アドオンパック。こちらはNo.1とは違いオリジナルから変化を付けようという意図が見られて、デザイン的にも工夫を凝らした物が多い。溶岩地帯が多く地震によるマップの変形やプレイへの妨害、その他に迫り来る溶岩に追われながらプレイ等のイベントも多くて新鮮味はあった。よって個人的にはこちらの方が新鮮で面白いと思うのだが、かなり発売後間を空けてからプレイしたのでそういった印象が強いのかもしれない。全体的には難易度はNo.1とそう変わらないが、部分的に難易度が高い個所が多いという構成。

 グラフィックスは特に変更されていないのだが、本編やReckoningに比較すると明るい感じで多少綺麗な感じはした。ロケーションの選択も意図的に類似性を避けようとしている意図が見て取れる。

 新武器はChainsaw、爆発性の破片を打ち出すETF Rifle、張り付く爆弾のProx Launcher、Plasma Beamの4種。Plasma Beam以外はそれほど破壊力が高くないので効果的では無い。後は近くの敵に電撃を加えるアイテムのTesla Mineというのも存在している。敵は天井等に張り付いて攻撃してくる蜘蛛型のStalker、破壊力の高い空を飛ぶCarrier、そして自動的に攻撃してくるTurretが新たに加わっているが、どれもかなり厄介な敵になる。後はこのゲームのラスボスは非常に良く出来ているのを付け加えておこう。

 マルチプレイ用のマップは10個追加され、新規アイテムも多数追加されている。全編通してのCoopにも対応。




◎Jaggernaut
 確か発売時期としては公式のパックよりも早かったTC。敵を全て変更しており、ほとんどが不気味なモンスターになっている。武器類も仕様を大きく変えている物が多い。当時グラフィックスを見る限りでは面白そうだと思っていたのだが、発売後の各種レビューで相当酷く言われていたのでそのまま見送り。現在ではかなり入手は困難と思う。


<SINGLEPLAYER MAP>

 Q2にはファンの手によって作成された100以上のマップが用意されているのだが、本編に比べるとバラエティに富んでいて面白い物が多い。どうも本編は戦闘に片寄りがちで、マップそのものの面白さについては今一つという感じなので、こういった外部マップで遊んだ方が面白いという印象である。特に最後に行くまでに飽きてしまったという人にはこれらのマップはお勧めである。Q2を買ったらこれらでも遊べるという風に考えると、かなり購買ポイントも高くなる。
 ただし現在ではこれらのマップを置いている所は減って来ており(Link切れ含めて)、Downloadするには難しい物もあるかもしれない。取りあえずはQuake Map HotelLt.Dan’s Single Player辺りからLinkを辿ったりとか、FilePlanetFileFrontを探したりとか、後は検索で探すという風になるだろう。


◎Coconut Monkey Trilogy
 雑誌PC GamerのマスコットキャラクターCoconut Monkeyを主役にした3部作。敵キャラのデザインも大胆に作り替えられているし、メインキャラもちゃんと猿の声になっている。 1:PARADISE LOST  2:DRY GULCH  3:SAVING PRIVATE MONKEY の3部からなり、それぞれも幾つかのマップから成っている。マップ構造もかなり面白くてお勧め出来る作品。作者はHalf-LifeのThey Hunger等で御馴染みのNeil Manke。



◎Soldier of Fortune
 人気TVシリーズをベースとしたマップ。M1はQ1用マップのため、Q2ではMission 2からである。Mission 2,3:Desert Broom,4:Cold as Iceの三つが存在する。こちらもグラフィックスの書き換えや新モンスターの登場、またアウトドアが多くて新鮮だったりする。これもファンの間では評価の高い作品だった。



◎Space Odysseys Trilogy
 かなり大規模なシリーズ物。新しいグラフィックスとかはそれほど無く、本編と同様のタイプではあるのだが内容は面白い。宇宙空間での戦闘という個所も多く、デザイン面では新機軸を打ち出している。これもまた評価の高い作品集である。





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