BOTTOMLINE

[PROS]

◎主人公が変なキャラクタで個性的
◎東洋風のロケーションやグラフィックスは新鮮
◎馬鹿さ加減や下品なジョーク
◎スピード感のある戦闘
◎戦車等を運転して戦える
◎サウンド



[CONS]

×被ダメージが高くて回復アイテムとのバランスが悪い
×後半は東洋風のロケーションが少なくなって個性が薄れる
×拾える弾薬が多過ぎる & 最大所持可能数が多過ぎ
×ボス系の敵が使い回しで種類が少ない
×Ripper Heartが強力過ぎる
×グラフィックスは時代遅れ




 アクションFPSとしては合格点。しかしDuke Nukem 3Dをプレイ済みの人に取っては新鮮さが足りない可能性が高い。これは両者の印象が良く似ている為であり、ゲームの続編に与えられる批判と同じ状況である。大成功作であるDN3Dへの意識が強過ぎたのか似た路線となり、それが当然DN3Dと同じ下品さといった良い要素も生んではいるのだが、総合的にはその前作を超えられなかった原因ともなっている。

 Lo Wangの個性と東洋風のロケーションは確かに新鮮だが、それだけでは最後まではカバーしきれていないという印象。後半もロケーションを東洋風に保てれば良かったのだが、まるでDN3Dで使われていた様な場所ばかりになるので大きく失速してしまう。「おかしな雰囲気を持ったゲーム」という狙いは解るのだが、優秀なスタッフによって「ちゃんと作られたおかしな雰囲気のゲーム」という感じで、「根本的に変なゲーム」という程にはブチ壊れていない。真面目に作られている部分も多いので、それが逆に個性を打ち消してしまっている。

 ゲームバランスの方も粗が幾つか在るので、非常に面白いというレベルには達していない。レベルデザインやその形状のバラエティさなどもDN3Dの方が上であり、凄くは無いが良く出来た作品という結論になる。


 DN3Dを未プレイとか、或いは本編だけで拡張パックやユーザー製作マップは未プレイという人の方が勧められる。(ただしDN3Dを未プレイならばそちらの方をより勧めたい)。相当プレイしたという人だと、私もそうだったが最後の方には飽きてくるかも。次に当時を知らない方にとってはこのグラフィックスがどう見えるのか想像が難しいが、ここが大きな弱点になるという可能性はあるだろう。ただ受け付けないなら一応ポートでプレイするという手はある(完成度は未検証)。最後にシェアウェア(デモ)で4つのレベルを含んだエピソードを試せるが、このエピソードは出来が良く、製品版のエピソードはここまでのクオリティを平均的に保っていない事を書き添えておく。

 現時点ではダウンロード販売ながらかなり安いので、当時やり逃してしまっていた人はプレイしてみても良いかも知れない。DN3Dの事をほぼ忘れてしまっているなら、ある意味新鮮度は上がるはずなので。

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