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[PROS] ◎MCAと地上戦という二つの大きく異なるパートを含んでいるので飽きが来ない ◎MCAパートでの豪快な戦闘 ◎FPSゲームとしてはストーリーが凝っている ◎派手な武器エフェクト ◎ゴアと流血表現 ◎グラフィックスは軽くて綺麗 [CONS] ×一番の売りとも言えるMCAパートのボリュームが少ない ×MCAパートが簡単(難易度Normal) ×MCAのどれを選んでも差が少ないのでリプレイ性に欠ける ×クリティカルヒットの要素はマイナス面の方が大きい ×地上戦では回避不能な即死が多い ×地上戦の兵士AIは欠陥満載 ×弾薬が多過ぎてアンバランス △日本語化のクオリティが低い プレイ前の予想とは幾つか違っていたゲームである。良い方に裏切られたのはアニメ色が薄い点で、私同様にその辺が引っ掛かる人には気にする必要は無いと言っておこう。反対に悪い方に裏切られたのはMCAのパートが少ないという点で、メックに乗り込んで暴れられるシーンは半分も無く、残りは普通のFPSスタイルとなる地上戦である。よってメックでの戦闘を重視する方は失望する恐れがある。 難易度バランスもおかしい。MCAパートは適当に撃っていても勝てる程度の大味さで、武器が派手で爽快なのは良いとしても、もっと弾薬数を減らしたり連射性能を抑えたりのバランス調整が必要。相手も高度なAIを持つ敵MCAが無理であるなら、もっと数多くの敵を出すべきだった。途中では難易度を変えられないので、簡単なのが嫌な人は最初からHard以上にするべき。しかし一方で地上戦はNormalでもAIの超高速反応と被ダメージが高目の設定により回避不能な即死が多発という難しさで、こちらが更に難しくなってしまうという難点有り。 総合的には面白い面も持っており凡庸なゲームでは無いが、欠点も多くてそれ程高い評価は与えられないという結論。当時のメディアの平均評価は80点を超えているが、そこまでは達していない佳作というのが私の感想である。素材としては高いポテンシャルを感じさせるのだが、それを上手く活かし切れていない。MCAパートがもっと充実していれば傑作として名を残す事になったであろう。 お勧めとしてはやはり分量が少ないとは言え、MCAパートのプレイに強い興味を持たれる人に対してとなる。(その場合は終盤のルート分岐でMCAルートを選ぶようにする)。一方で地上戦に正攻法での戦いを期待している人には向かないだろう。詳しくは本文を参照して欲しいが、隠れた位置からの攻撃が主になるので、正々堂々と向かい合って撃ち合うという面白さはあまり持っていない。それとこの当時主流だったモンスターの登場する物は嫌だという人にとっては敵は人間系だけとは言え、このAIのレベルでは今となってはちょっと楽しめそうに無い。 ただ現在ではダウンロード販売にて非常に安く手に入るし、クラシックな作品を体験してみるという姿勢でのプレイも良いかもしれない。 |