BOTTOMLINE

[PROS]

◎前半パートは楽しめる
◎ヘルスが(制限付きの)携帯アイテム回復方式なので、近年のFPSの中では新鮮な緊張感がある
◎ゴア要素が派手
◎アップグレード要素
◎(メインとなる)エンディングの解決の仕方や演出
◎3Dサウンドのクオリティが高い



[CONS]

×後半パートの難易度が低過ぎる
×時間操作のパズルが単調で面白くない
×Deadlockが時間を止めてしまうので爽快感無し
×オートキャノンが万能な上に弾薬が多くてバランス崩壊している
×同じ敵が繰り返し出て来る上に、ボス戦が前半にしか無い
×TMDは多機能だが、実際に役に立つ機能は限定される
×チャプター選択が出来ない
×字幕機能が無い




 前半についてはこの難易度でも良しだが、後半はDeadlockの無敵さや能力アップグレードの進行等により格段に難易度が落ちてしまう。これがやはり最大の欠点だと言えるだろう。本文ではこの件についていろいろと書いたが、いずれにしろ後半の方が難易度が下がるという点については共通している。とりあえず難易度が低いゲームは嫌という人にはあまりお勧めしない。

 金が掛かっているだけあって安定しているという感は確かにあるが、欠点も多くあまり高い評価は与えられない。やって時間を損したという事は無いが、やって良かったというゲームでも無い。PC版の平均評価は77%となっているが、個人的にはそこまでは行かないという感想。ただアイテム回復方式を採用した点は新鮮で良かった。適用に時間が掛かるのでピンチでは使用キー連打という訳にも行かず、その辺の設定とマネージメントは面白い。その「久し振りにアイテム回復方式のクラシックなアクションFPSをやってみるか」という人に対してが、一番のお勧めポイントだと考える。


 時間操作パズルがバラエティに富んでいて面白ければ、戦闘面とは別にして高評価も有り得たのだが、残念ながらこちらのクオリティは期待以下の出来映え。TMDをメインにして制作したという割には、その折角のユニークな特徴が大して活かされていない。

 タイムパラドックスを含んだストーリーは一般的なFPSの物に比べると先がどうなるのかという興味を持たせるので、それで引っ張ることで飽きずに最後まで行けるというのは一応利点と言えるか。8〜10時間程度という長さも丁度良い。この内容ならダラダラと長くするよりも賢明な判断だったと思える。

 ゴアや出血表現が派手で敵を攻撃しているという感覚は良く出ているのでアクションFPSとしては楽しめると思うが、それ以上の要素については効果的に機能していないゲームである。それとBioshockには大して似ていないので、それを期待する人には当てが外れると思う。ホラー要素への期待も同様。敵のタイプを気にする人も居ると思うが、ミュータントと一般兵士の割合は半々程度である事も書き添えておく。

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