BOTTOMLINE

[PROS]

◎RPG的な成長要素の導入により、プレイスタイルが各人の好みで様々に変化させられる
◎普通にアクションFPSとしても遊べるようになっており自由度が高い
◎2つの異なる無敵モードが用意されていて爽快感が高い
◎タイムシールドの能力はいろいろと応用が効くので使っていて面白い
◎使用可能な武器の種類が非常に多く、その差別化も行われている
◎前作での問題点が数多く修正されている
◎敵はタイプが増えており、種類によってちゃんと動きも異なる
◎武器のサウンドは良い物が多い



[CONS]

×成長させ過ぎると中盤以降が簡単になってしまい、途中での難易度変更も出来ない
×難易度のバランス設定に疑問を感じる箇所が結構在る(簡単&難しいの双方)
×移動速度が遅く、スプリントにはシールドのエネルギーを使わないとならない
×マップの構造が一本道で面白味が薄い
×火炎放射器が強過ぎる
×前半の弱い敵のAIは出来が悪い
×タイミングアクションの箇所は面白くない
×グラフィックス面では大して進化が見られない




 $19.99というバリュークラスの価格帯のゲームとしては優れているのは確かである。欧州代理店のCity Interactiveが自社で開発して出している多数の同価格帯FPSに比較すれば数段上のレベルを行っている。ロシア系の多くの制作会社から感じられる独特な感触というのが薄いゲームでもあり、西洋のメーカーが制作した物だと言っても判らないだろう。そこは利点とも言えるし、欠点と感じる人もいるかも知れない。

 前作をプレイしていないのならばこちらの方がお薦め。価格帯を考えるとお買い得のゲームと言えるが、80点を超えるような出来映え出来栄えのゲームではない。詰めの甘さも目立ち、一級品のFPSとはまだ差がある。その辺の差を埋める為には、やはり西洋の大手代理店と契約して多額の予算でゲームを作るというのが必要になって来るだろう。


 経験値稼ぎや2つの無敵モードをそれ程狙わなくてもプレイは可能なので、シンプルなアクションFPSが好きな人でも楽しめるはずである。ただしリチャージが可能になったタイムシールドは重要な役割を果たすようになっている。なのでどちらかと言えば経験値によるレベルアップではなく、特殊能力を多用してのプレイを望む人により向いているゲームである。

 RPG要素を導入して単なるシンプルなアクションFPSからの脱却を図っており、それはかなり上手く行っている。またタイムシールドや特殊能力の設定等、アイディア面でも優れたものを持っている。しかし残念ながら難易度のバランス設定に問題が有り、そこさえクリアしていればもっと評価が高くなったはずだ。英語圏向けにデモが無い等、大して製品のプロモーションが行われていないのも不利な点である。知名度が低いほど詰まらないゲームが多いというのは確かだが、もうちょっと売れても(知られても)良い作品だと思う。

 前作の欠点をちゃんと修正したりと確実に進化はしており、制作のBurut CTは今後も期待出来る会社だと改めて感じた。ロシアという事で限られた予算でやっているのだと推測するが、その中では高い水準を保っている。この使用エンジンではもう限界なので、新エンジンによる現在製作中の新作(The Wall)で更に大きくブレイクが出来るかどうかに注目したい。

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