BOTTOMLINE

[PROS]

◎嵐の海上を漂う船の雰囲気が良く作り込まれている
◎アクションゲームとしては水準をクリアしている
◎照準が船の揺れに連動して動くという要素
◎スピアガンによるタクティカルな戦闘
◎敵によって武器の使い分けが必要
◎(同世代の中では)グラフィックスのクオリティは高い



[CONS]

×サバイバルホラーと銘打っているがほとんど怖くない
×参照用マップが無いのと、全体の構造が解り難いのでとにかく迷い易い
×セーブポイントの間隔が相当長い
×操作性にいろいろと問題がある
×アイテム(主にメディキット)を携帯出来ないシステム
×やろうと思えば幾らでも弾薬を補給可能なのはバランスを崩している
×3Dサウンドに未対応




 分類としてはサバイバルホラーというよりはアクションゲームである。この点は似ていると評されるバイオハザード4や、他にDead Space, The Suffering等にも近い。いわゆるアクションホラーと呼ばれる一群に属する。だが個人的には(Dead SpaceThe Sufferingでの)暗闇やオカルト等のホラー要素が更に薄い分だけ、このCFはより純粋なアクションに近いという感想。怖さを求める人にはお勧め出来ないと言える。

 戦闘面等の実際の内容ではなく、その外部に位置するゲームのシステム面に大きな問題があるというゲームであり、具体的には参照マップ機能の欠如, セーブのシステム, 弾薬の無限補給等に欠陥がある。製作チームの「こうした方が良い」という選択の多くが間違っているという感じで、その意味ではバランス感覚に優れたプロデューサーが付いていれば、ずっと完成度の高いゲームとなったように思えて残念だ。どの機種でも平均スコアは70点弱という事になっているが、私としてはそれよりも低い点数という判定である。


 操作性は定点カメラ方式だけに慣れが必要であり、初めてこういったタイプをプレイするとか、しばらくブランクが空いているという人には、慣れてくるまでは操作の失敗で死ぬという繰り返しでフラストレーションが溜まるかも知れない。ただショルダービューが選択可能なので、その点では固定カメラオンリーの物よりはマシではある。だがカメラアングルの問題等、それでも操作性が悪いという評価は変わらない。

 お勧めのポイントとしては、常に揺れ動いている前半の船のパートは環境としてユニークであり面白いので、ここに興味を惹かれた方に第一に推薦したい。純粋に戦闘面だけを取り出して評価するならこれも平均はクリアしているので、ホラー要素の有無は問わないというなら問題無いだろう。逆に本文で解説した様な理由から迷い易く、延々と次に到達すべきエリアを探して走り回ったりするハメになるのと、セーブの間隔が長くて失敗すると15〜20分程度のやり直しが結構発生するので、そういった点が嫌いな人は避けるべきである。

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