BOTTOMLINE

[PROS]

◎剣と銃器を両手でいろいろと組み合わせて使えるというユニークな戦闘システム
◎戦闘時に攻撃方法の自由度が高い
◎美しかったり独特なデザインのロケーションが用意されている
◎アクロバティック・アクションの難易度は丁度良いレベルで過度なストレスにならない
◎ゴアや流血が派手
◎グラフィックスのクオリティが高い



[CONS]

×ボリューム不足で短い(加えて難易度選択が無いのでリプレイ性も薄い)
×高速での武器選択がやり難いので、折角の両手武器切り替えシステムが上手く機能していない
×剣の方が銃器よりも有用で、戦闘がそちらに偏りがち
×両手武器を仕舞わないと出来ないアクションがあって混乱し易い
×(一箇所でしか手に入らない)ある特殊武器を取り忘れると大きく不利になるという設定
×ラスボスの倒し方が解り難い




 ゲームの長さについてはそれ自体が極端に短いのではなく、戦闘とアクロバティック・アクションを半々程度に含むので、どちらか片方をメインにしている人に取っては物足りないであろうという意味。私は戦闘の方がメインなので、そちらがボリューム不足で短いと感じられた。修練によってより面白くなるであろう複雑な戦闘システムに十分に慣れる前に終わってしまう感じだし、多数の武器も各々の使い所が少ない。

 立ち位置が微妙なゲームであり、この位の長さが限界というのならば、思い切って戦闘かアクロバティック・アクションの片方に寄った物にした方が内容が充実したはずだし、両方のジャンルのファンを取り込みたいのであれば無理をしてでももっと長くするべきだった。その意味で映画とのタイアップという(制作期間の)制限に縛られてしまって、ポテンシャルをフルに発揮出来なかったのは残念である。


 アクロバティック・アクションの方はTomb RaiderPrince of Persiaといった代表的なシリーズに比較すると簡単な部類であり、難解なパズルや高度なアクションが要求される物が好きという人には物足りないだろう。反面そういうタイプは好きだが難易度が低い方が好みという人や、戦闘が好きなのでそういった方面で詰まりたくないという人には、難しすぎず易しすぎずで適度な設定になっていると思う。

 その他の判断材料を挙げてみると、終盤は銃器類が活躍するようにもなるが、それまでは弾薬もあまりない為に剣に頼る事が増えるので、剣での戦闘が好みという人の方がより楽しめると思われる。次に避けようがない敵の奇襲攻撃, 吹き飛ばされての落下死, 操作性の問題による失敗死等々、HPを高く保っていても死ぬ時は死ぬゲームなので、クイックセーブを連発して進めて行くタイプとなる。よってそういったスタイルを嫌うプレイヤーには向かない。後は難易度設定が無いので、高難易度のゲームが好きな人とか、難易度を変えてリプレイするタイプの人には向かないであろう。


 発売当時の評価はかなり上の方だったし、最大の弱点とされたプレイ時間の短さは、10年経った今となっては当たり前のレベルとなって来ている。その意味で今プレイしても楽しめると思うし、安値で再発すればそれなりに売れるのではないかとも思うのだが、(特に日本では)あまり入手は容易ではない部類。HM誌や主役のジュリー・ストレインとの権利問題等が絡んでいるのかも知れないが、旧作のカタログがダウンロード販売で復活している現在、そのラインアップに加わってもおかしくないゲームである。

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