BOTTOMLINE

[PROS]

◎憑依を利用したユニークなゲーム性
◎行動の自由度を持ったエリアは面白い
◎離脱する際に対象者を殺してしまう方法が有効というブラックなシステム
◎武器には爽快感が高い物が多い
◎戦闘時の敵のAIはカバーを使いこなしたりと優れている
◎キャラクタのアニメーションは優秀



[CONS]

×やたらとタイミングジャンプを必要とされるシーンが多い
×決められた者に憑依しないとならない設定が多くて自由度が低い
×全体的に短くてロケーションの変化に乏しい
×ステルスにおける敵のAI
×ラスボス戦が難し過ぎる
×キャラクターのポリゴンが変形するので奇妙に見える
×(現在でも)動作の安定度に問題あり
△戦闘ゲームとして見るならあまり面白くない




 憑依というシステム自体は面白いのだが、それを存分に活かせていないのが残念。憑依を利用したパズルを練ってほぼそれ一本で行けば良かったのに、昔ながらのジャンプアクションを要求されるシーンが頻繁で閉口させられる。また個人的には憑依する際に答えが決まっているケースの方が多くて、誰に憑依するかという自由度が低いのもマイナスだった。よって面白いパートもあるが詰まらないパートもあるという形で、総合的には高い評価は与えられない。

 基本的にはステルス重視のゲームであり、戦闘面にはあまりこだわっていないという印象。なので非暴力のステルス系が好きな人ほど、そういった方法でのクリアを探してのプレイを楽しめるだろう。本文でも書いたようにゲームの設定上全てを戦闘で強引に切り抜けるのは困難であり、戦いを重視するにしても隠れてのスナイパービューからの攻撃をメインにしないとならない。武器には強力な物が揃っているが、戦闘面に期待する人には向かないゲームである。

 ただしゲームの雰囲気やプレイ感はこれを書いている10年経過した現在でも独特な物であり、その点から近年の凡庸でありきたりなゲームをプレイするよりは良いかもしれない。ダウンロード販売で良ければ現在では安価での入手も可能である。しかし発売当時と同じくゲームの安定度にはいろいろと問題が存在しているのは弱点であり、新しいOSやハード環境であるほどプレイ中に問題が発生する恐れがあるのは覚悟しておく必要がある(トップページの対策を参照)。

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