BOTTOMLINE

[PROS]

◎独自の要素が多いので他のベトナム戦闘物とは異なったユニークさを感じさせる
◎メイン武器が一つしか持てないので考えないとならず、それが戦闘に面白味を加えている
◎ミッション前に自由に武器や装備を選択可能
◎ムービーでは残虐表現がちゃんと行われている



[CONS]

×グラフィックスが低レベルなので売りである残酷表現のシーンが効果を挙げていない
×ボリューム不足で短い
×ジャングルやトンネル等の定番の設定が少ないのでベトナム戦争という雰囲気があまりしない
×被ダメージが低くてなかなか死なないので緊張感が足りない
×リアルな兵士体験を描くという目的のベースキャンプ部分は成功していない
×金で買える有用な物があまりないので金を稼ぐという意味合いが薄い
×何所を通る事が出来るのかの判断が困難でストレスが溜まる
×同時代のPCゲームと比較するとグラフィックスのクオリティが低い




 発売前に話題だった残酷シーンの表現が良く出来ていればまだ救いがあったのだが、そこからして駄目となるとゲーム自体が特に面白い訳では無いので厳しい。次世代機へのシフト前の2004年はコンソールとPCとのグラフィックスのレベルが大きく開いていた時期になるので、その点からもPCゲーマーにとっては問題を感じさせるゲーム。残酷描写を重視するのならば、制作を次世代機へ持ち越してグラフィックスの機能が向上してから出すべきだったと思える。

 同じくベトナムでの現地体験要素として設けられたベースキャンプの出来にも失望。これ自体は工夫して充実させれば面白い物になったと想像もさせるだけに残念である。出来る事がそれ程用意されていないし、また慰安要素に力を入れていたようだがそれには特に面白味もないし、ゲームプレイへの影響も持っていない。例えば主人公にストレスレベルというパラメーターでも設定してやり、慰安婦と行為に及ぶとそれが軽減されるといった要素でも盛り込めばまだ良かったのではないか。とにかく結果的にはベトナム戦争に参加しているという雰囲気を強められずに終わっている。

 結論として「ベトナム戦闘物が好き」という方以外は、特にプレイする必要は無いゲームと言えるだろう。特別に酷いという感は受けなかったが、メディアの評価平均が50%強程度なのも肯けるレベルである。一風変わった気軽にプレイ可能なベトナム戦争物としては一応楽しめるという程度。ダメージが低いので緊張感に欠けるが、肩肘張らずに流してプレイしたい時には適当な物とも言える。或いは試してはいないが、難易度がHardの方が良いのかも知れない。その他ではメダル獲得要素等が含まれるのでやり込みが好きな人向けか。

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