BOTTOMLINE

[PROS]

◎グレイヴによるユニークなゲーム性
◎グレイヴと武器という二本柱で戦闘が構成されており、自由度が高く飽きさせない
◎数々の特殊能力
◎アウトドアの雰囲気描写が優れている
◎武器の幅広いアップグレードが楽しめる
◎難易度は選択出来ないがそのバランスは上手く取れている
◎グラフィックスのクオリティが高い



[CONS]

×PC版への移植が不完全でバグを含む(ワイドスクリーン対応等)
×探索して金とアイテム回収を行わないと十分に強い武器が買えない設定
×ボスの倒し方が解り難い上に、このパートが他に比較すると相当難しいバランス
×敵があまり接近戦によるプレッシャーを掛けてこないので緊張感不足
×強力な武器を買えるかやアップグレード(特にエンフェロン)の有無によって攻撃力に差が付き過ぎる
×マウス操作特有の問題点を含めて操作性に数々の問題あり
×ストーリーの背景設定が解説不足
△PC版だけマルチプレイがLANのみに対応という仕様




 Metascoreでは現時点で66点(コンソールでは72点)という結果。マルチプレイの減点を考えると、シングルプレイならばコンソールと同程度の70-75点レベルの評価と見て良いだろう。実際に私の評価としてもその辺が妥当に感じられる。ただしこのゲームは「全てが無難にまとめられており70点」というタイプではなくて、グレイヴ等の面白い要素に限ればもっと高得点を与えられる物で、そこから欠点を差し引いてプラスマイナスで70点といったタイプのゲームである。Digital Extremesがレベルの低い会社とは思わないが、同時にこれまでの作品からすると非常に優れた会社という訳でも無さそうなので、このグレイヴというアイディアをもっと優秀な会社が扱っていれば傑作になったかも知れない。

 購入選択の第一要素はやはり探索をするかどうかになる。金を貯めて強い武器を買い、アップグレード集めて武器を改造する事により、グレイヴと武器の使い分けの面白さが生まれてくるので、その両者を集める為のマップ内探索が非常に重要なゲームである。PTとATを使いこなせればグレイヴだけでも強力なので武器が弱くてもクリアに困る事は無いと考えられるが、それではグレイヴ一辺倒での戦闘に偏って本来の面白さが損なわれてしまう。結論として探索が嫌いでそれはしたくないという人にはこのゲームは向かないと思われる。

 第二は本文でも書いたようにワイドスクリーンの問題が残されたままでパッチも望み薄なので、アスペクト比4:3でプレイ可能な環境にあるかどうかという点。1280*1024位なら大きな崩れは無いと思うが、横長の場合にはリンクからサンプル画像を見て許容範囲かを確認しておくべきである。第三に上記の様にマルチプレイはLANのみなのでネット対戦を重視する人には大きなマイナス。最後にゲーム自体とは関係がないが、トップに書いたように規制で日本からはダウンロード購入が出来ない様なので、リテール版でないと買えないという点。

 しかし発売時から$19.99という低価格を考えると悪くはないタイトルである。バリュー系のゲームを買うよりはずっと良い選択肢になるだろう。アイディア自体は面白くユニークなゲーム性なので、個人的には一般的な70点クラスのゲームよりは推したいタイトルになる。

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