DARK SECTOR
10/03/19
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GAMEPLAY / COMBAT
PC版の問題 / GRAPHICS / MULTIPLAYER
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製作・販売: Digital Extremes / Aspyr Media
発売: 2009/03
日本代理店: ズー
※10/03/19 PC日本語版の残虐表現内容を追加
概 要 | カナダのDigital ExtremesからのTPS。同社の近年開発したPariahやWarpathは知名度が低いが、Epis GamesのUnrealシリーズ作品の多くに制作協力をしている件でFPSのファンには知名度が高い所である。このゲームはXbox
360とPS3向けにD3 Publisherから2008/03に発売されていた物で、PC版への対応は途中で打ち切られていた。 しかし2009年になって突然ロシアでPC版が発売されるらしいというニュースが伝わり、それが正式に確認された後にAspyr Mediaよりその他の地域での発売がアナウンスされるという流れになっている。移植を担当したのはDEではなくロシアのNoviy Disk Gamesで、ここは主に西側のPCゲームをロシア語版へと移植している販売会社。それを「PCへの移植版があるなら」と、コンソール版のゲームをPC&Macへと移植・販売する事で有名なAspyrが目に付け、他言語への移植版を発売する契約を結んだという話のようだ。 Noviy Diskが何故これをPCへと移植する事にしたのかは不明。ロシアはPCゲームがメインでコンソール市場が相当小さいので、このゲームのPC版が無いという点にゲーマー側からの要望があったからなのか、舞台が旧ソ連圏という点を重視したのか、純粋にこれは売れると考えたのか、情報が無いので分からない。 元々この“Dark Sector”という名前は、90年台末にUnreal Tournamentをプレイしていた方なら記憶しているかも知れないが、2000年2月にアナウンスされた「これまでとは大きく異なる画期的なマルチプレイ用のゲーム」の仮称である。制作を担当するのはDigital Extremesとなり、UTとは異なる路線のFPSでMMOGの様になるという触れ込みであった。その初期の概要は以下の様な物である。 『戦争により荒廃した地球から生存者が太陽系の他の星や宇宙ステーションへと移り住んでいる時代。秩序は崩壊して宇宙海賊等による犯罪が蔓延って手に負えない状態に陥っていた。そこで宇宙政府は賞金稼ぎを雇って、悪を討伐するという方針を打ち出す。ゲーム内ではプレイヤーは賞金稼ぎ側か悪の側になり、ゲーム内世界での名声(悪名)を上げて金を稼ぐのが目的で、実際に仲間同士でのクランを作る事も出来る。その他にはアリーナにて金を掛けての試合や、スキルレベルに合わせてのスポーツ的な対戦モードも可能。全ての成績はサーバー側にてトラッキングされて、各種ランキングも参照が可能というシステム。』 しかしその後情報は全く出なくなり、4年間の空白を挟んでトレーラーがリリース。更に1年以上を経過してようやく具体的な情報が公開される。(この間の沈黙はDE自体が自社製品やUT2003への協力で忙しくて時間が取れなかったのが最大の原因だそうだ)。だがそこで明らかにされたゲームは、FPSから三人称視点への変更、シングルプレイを重視、SF設定を弱めての現代の地球が舞台という風に、タイトル以外は全くと言って良いほど異なった物へと変貌を遂げていた。それが今回紹介するこのゲームである。 現時点(2009/10)ではリテール版は北米地域のみでの販売で、欧州では東欧を中心に別の代理店から限定された国でしか発売されていない。私の購入した北米版のマニュアルは英・仏・スペインの三カ国語対応になっているので(カナダやメキシコに対応)、欧州へと輸出はされているようだ。PC版は発売時点から$19.99という安目の価格設定である。日本ではI Fell Groovy等で取り扱っている。ダウンロード販売の方は世界的に対応しているが、おそらく残虐表現の問題からか、ドイツ, オーストラリア, 日本といった国では買う事が出来ないサイトばかりの様だ。 日本では発売当時からコンソール版の方は日本語版が発売されていたが、PC版でもそのリリース後にズーから日本語版が出ている。 残虐表現で有名な作品であり、オーストラリアでは発禁処分後に修正版で対応。ドイツでも例の如く大幅な修正版でリリースされている。日本語版についてはCEROのレーティングが最高のZ。日本語版のwikiを参照した所、Xbox 360とPS3では規制箇所が異なるとされている(よくある質問内)。PCの日本語版での残虐表現は、おそらくドイツ版と同じレベルのゴア全カット版を使用している(Astarさんからの情報)。 メイン武器であるグレイヴを使っての人体切断表現が含まれており、ゲーム中であれば手脚を切断された敵が悲鳴を上げて苦しんだり、片足になった敵がそれで跳ねたりといったアニメーションを含む。トドメとなるフィニッシング・ムーブのアニメーションでも、首や手を切断するシーンが存在している。近年のゲームの中では最も過激な部類と言えるだろう。表現をオフにする機能は無いので、こういった物が苦手な人は注意。 注) 以下のトレーラーにも一部切断表現を含んでいる。 |
STORY | 舞台は架空の旧ソ連の都市Lasria。ここでは20年以上前の冷戦時代に、ある種の研究が極秘に行われていた。そして現代、その地にて研究結果の誤った産物である、人間をゾンビやモンスター化させるテクノサイトと呼ばれるウイルスが蔓延。CIAは封鎖した現場へと研究員Mezner一行を向かわせたが、そのグループからの通信が途絶えてしまった。そこで新たにCIAは状況を探る為に主人公であるエージェントのHayden Tennoを派遣するが、彼もまたウイルスに感染させられてしまう。しかしヘイデンは痛みを感じないという特殊体質(congenital
analgesia)の持ち主で、それ故にウイルスの浸食による痛みからの支配を避ける事が出来た。右手をウイルスに犯されたヘイデンは、それを逆に武器にしてメズナーの後を追う事になる。 |
PATCH & DEMO |
パッチは出ていない。公式掲示板での要望はかなり強く、予定しているという話も出ていたのだが結局は中止されている。メールを送った人が受け取った返答によると、制作側としては対応したいが代理店から予算が出ないので無理という話のようだ。 PC版のデモは無し。 |
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動作環境 & トラブル |
DirectX 9.0c以上要 上記は製品版に添付されているReadmeでの記載で、ネット上の多くのサイトでの記載とは異なっている。北米版DVDにはコピープロテクトが掛けられておらず、メディア無しで起動が可能。 OSは64bit版に未対応と明記在りで、一応動作はするようだが保証外。掲示板を見ると「解像度を変更すると落ちる」、「キーの設定が直接Configを書き換えないと出来ない」といった情報が見られた。ただ「プレイ出来るようなレベルではない」という様な情報は見受けられなかった。 対応ビデオチップの一覧。一部モバイル版も含まれている。 Xbox 360コントローラーは使用可能。純正品以外だと上手く行かないという情報在り。 最大の問題点はワイドスクリーン表示で、設定は用意されているのだが、上下方向のカット, 画面が縦方向に伸びる, HUDの位置が画面外に出てしまう等で、正常な表示にならない。WSGFに詳細が記されている。パッチで最も望まれていた点になるが、未対応のままで終わっている。よって4:3の表示が選べない環境の方は留意しておく必要がある。コンソール版では問題がないそうだ。非常に基本的な点に思えるのだが、ロシアではまだCRTが主流でワイドスクリーンモニタが少ないからなのだろうか? *押しても反応しないキーがある キー設定画面にてダブりを認識する機能を持たないので、同じキーが複数の操作に設定されていないかを確認。 *詰まって先に進めない 謎解きは難解な部類に入るゲームで、特にボス戦での倒し方が解り難い。これについてはコンソールにて日本語版が出ている関係から、日本語での攻略サイトが幾つか存在しているのでそちらを参照して欲しい。 |