NO ONE LIVES FOREVER 2

                                   03/08/05

          Fox Interactive(Sierra)より発売中


  ミッション解説(ネタバレ)


<概要>

 1ではノーマルな対戦タイプのマルチプレイをサポートしていたがあまり人気が出ず、もはや現在のFPSゲームの飽和状態の中では成功は難しいという考えから、この2ではCoop専用のゲームとしてリリースされた。これは主人公Cateとしてゲームをプレイするのでは無く、UNITYのエージェントとして専用に作成されたミッションをプレイするスタイルで、内容はシングルプレイのサイドストーリーという形を取っている。シングルプレイをそのままCoop出来る訳では無い。

 (03/08/05)追記: 現在では対戦型のプレイが可能となったマルチプレイ用のPatchがリリースされている。結果的にはこのCoopのみという形式はヒットせず、やはりノーマルな対戦タイプのゲームが出来ないとダメなようだという風に方向転換してしまった。Editor系のリリースも行われているが、技術的な問題も有るのか、ユーザー製作のCoop用Mapはリリースされていない。


<VERSION>

 現在最新版はV1.3。Versionが異なるとマルチプレイの互換性が無い。


<仕様>

*参加は4人まで
 途中参加可能。Map切り替え時は全員の接続が終了するまで開始されない。
*ゲームの終了時やミッション中のMap切り替え
 切り替える場所(Rally Point)に参加者全員が集合しないとならない。この場合矢印が出て、他のメンバーにも自動的に連絡される
*死亡回数に制限無し
 Respawn場所は自動的に移動する。複数有る場合はランダム。
*ITEM
 武器・弾薬・Health・Armor等は一定時間経つと復活する。ただしシングルと同じで、その場所はプレイする度にランダムに変化する。つまり武器の出る場所とかを憶えておいても、次回プレイ時には役に立たない。なおこれはObjectも同じで位置はランダムの物が多く、目的の物が出現する場所は変化する。
*コンパス
 コンパスにて仲間の位置が見て取れる。青なら倒れているという意味で、キャラの名前も青く反転する。Objectの位置もこれで分かる。
*Save
 ゲームをSave&Load可能。Autosaveも自動的に行われるので、失敗した時に最初からやり直す必要は無い。
*難易度
 難易度の変更が可能で、プレイヤーの人数に応じて自動調整されるOptionもある。これはシングルプレイ同様に、ゲームプレイ中でもホストが任意に変更可能。
*Revive方法
 Hitpointが0になるとプレイヤーは地面に倒れる。ここで誰か他のプレイヤーがUseにてRiviveしてやればその場に復活出来る。ただし所持アイテムは失わない代りにHitpointは30%しか回復しない。一方30秒経過するとFireをクリックにてRespawnを選択も出来る。この場合Health・Armor共にフル回復するが、復活はRespawn箇所になり所持していたアイテムは全て失われる(初期装備に戻る)。


<設定>

 クライアントとして接続する場合は、まず基本的に名前とSkinを設定しておく。それと重要な点としてSkillの割り振りが存在し、シングル同様にこれをキャラクタに適用可能(これはServerの設定によって適用されるかが決まる)。与えられたポイントを自由にアサインしてキャラの製作をしておく。それと当然Bandwidthにて自分の回線速度を合わせておくのを忘れてはならない。プレイ時にはCDキーを入れて認証される必要がある。

 一方のホストについて。Campaignにて巡回するMapの順番等の設定が可能。Loopさせるかもここで指定。その他Max Player, Password, Friendly Fire, Difficulty等を設定するのは他のゲーム同様。Player Difficulty Factorとは参加人数に応じて難易度を上げる割合。0ならば難易度は参加人数が増えても変化しない事になる。
 非常に重要なのがHostのBandwidth設定。LithtechエンジンではUnrealやQuakeエンジンとは違い、Client一人当たりのRateではなくホストのMax速度を指定する。つまり自分の回線速度から割り出した最大参加人数と一人当りのRateを設定するのでは無く、単にHostの回線速度(上り)を指定してやるシステムになる。これは回線種別かManual指定が可能。このNOLF2では最大でも4人なので、ADSL使用の人ならばDSL(High)を指定してやれば十分だろう。通常は1.5Mタイプでも上り256Kbpsは出ていると思うので。CATV系の人だと上りは128Kbpsという場合も有るので、この場合はDSL(Low)にする。この指定を誤ると(自分の上り回線速度を上回るような設定をすると)クライアントに激しいラグが発生するのは言うまでも無い。それとDidicatedではなくListenの形態しか無いので、シングルよりも設定を軽くしておかないとパフォーマンスに問題が発生する可能性がある。



<GAMEPLAY>

 シングル同様に最初にミッション内容が説明されて、それが進行に応じて追加されていくゲーム。ミッションは全てシングルプレイのサブストーリーとなっているので使っているMapは一緒。形状が複雑な物が多く、シングルをクリアしてしないと迷う可能性がある。当初ミッション数は12とアナウンスされていたのだが、これは実はMapの数であったようで実際のミッションは5つのみとちょっと寂しい。なおLANで起動して一人で遊ぶ事も可能である。

 Coopとしては4人までと人数も少ないのだが、協調性が強く求められる点は非常に面白くて魅力的である。このゲームでは「全員がクリアのポイントに集合しないとならない」のと、「その場で所持品を失わずに復活するには誰かにReviveしてもらうしかない」という面が有り、また設定とSkillにもよるが難易度Normal以上であれば戦闘のバランスは厳しいので、皆で固まって行動しないとならないという事にもなる。Coopゲームには強い人間がさっさと進んでMapをクリアしてしまうという物も有るが、このゲームでは全員がRally Pointに集合しないとならないので、はぐれた人間が無事にゴールに到着出来るように皆でカバーに戻ったりとか、先を急がずにReviveしあって進んで行ったりといった協力要素が非常に重要となる。
 その意味で皆の意思統一が肝心なゲームでもあり、どちらかというと身内でのプレイに向いているという印象だ。ステルスが強要されるミッションは無いが、ある程度の難易度だと強行突破がかなり難しい場所も有り、その場合は皆で示し合わせてステルスで行動する必要も出てくる。それとReviveは確かにその場に復活出来るのだが、ヘルス30%回復なのでまたすぐに死んでしまうという事も多いし、弾が無ければ所持品そのままなので復活しても戦えないケースもある。よってRespawnした方が良い場合も多々あって、この辺の参加人数内での打ち合わせというのが面白い要素となる。また弾薬等のアイテムが相当少な目の設定のゲームなので、これの分け合いも非常に重要だ(Dropでの受け渡しは基本的に出来ない)。敵の死体からはアイテムが取れるが誰かが独り占めしては問題になるし、アイテムも復活するとはいっても間隔は長いのでこれも独占は良く無い。チームでの戦闘力を高めないとならないので、必要な場合は頼んで譲ってもらい、ある程度有る場合は他の足りない人に譲るという行為も重要となる。ランダムに出現する強力な武器の場所を教え合うのもチームプレイとして行われているが大切になるだろう。

 結論としてこのゲームはチームプレイが決まると面白く、Coopの醍醐味を味わえると言っても良い。一方で各人の行動がバラバラだと、進むのが難しくどうにもならないといった面も持ち合わせている。もし仲間内でやるならば事前に各人のSkill割り当てによる役割分担や作戦を練れるのでより面白くなるように思う。ゲームが簡単or難しいと感じれば、ホストに言って難易度をその場で変更してもらうとかも出来るようになるので。


<問題点>

 やはりミッション数の少なさが第一の難点だろう。通してやれば2−3時間は遊べるし、ある程度のランダム性や難易度による変化は付けられるものの、繰り返しやるともっと他のミッションが欲しくなる。しかし現状では追加のミッションを出す予定自体無く、ユーザーのMapも出ていない。次にServer数自体が少なく、向うが混む時間帯でもせいぜい10個程度しか無い。通常は3-5個程度。その割には入りたい人はいるようで、Serverがあっても満員で入れ無いケースも数多く有る。自分で起動すれば人は集まり易いとは言えるのだが。
 それに関連して自分でServerを起動する場合、かなりメモリを食うので注意が必要だ(V1.1にて)。ある程度グラフィックOptionを落としてやってはみたのだが、途中からかなりカクカクとしてくる。後で確認するとメモリが食尽くされた状態になっているのが原因らしい(メモリーのLeakかも)。ゲームは32bitカラー専用の為、解像度を下げてやる事が必要となるだろう。シングルでのプレイよりは大きく下げないとならない印象。

 次にアイテムの奪い合いが起きるという問題がある。死体からアイテムを取る時には、自分が倒した相手からは自分が取るというのが基本になる。しかし人の倒した敵から次々に奪ったり、置いてあるアイテムを独占したりといった行為を行う者がいるので争いになる。実際に何度か遭遇したが、喧嘩になって先に進まなくなったりというケースも。特にFF有りだと怒って撃ち合いになったりするので収拾が付かない。それと意味が分かっていないのかゴールに来てくれない人間がいると先に進めないし、反応が無くなった人間がいると落ちるまで進行が止まってしまう。KickをVoteで行う事が出来ないのが辛い。

 あとはSkinが4種類しか無いのがちょっと寂しいか。


<パフォーマンス>

 Lithteckエンジンと言えばFPSファンに取っては「ネットコードが今一つ」といった印象が強いだろう。しかし今回のNOLF2では大幅にネットコードの最適化が図られている(これが今回使用されているJupiterエンジンその物の改善点なのかは不明)。プレイ人数が4人までなので、多人数ではどうなのかは今後出るDMやOBJ系のマルチプレイ拡張パックが出てみないと何とも言えないが、少なくともこのCoopでは非常にネットプレイは快適である。Ping 300以下であれば気になるレベルのラグは無い印象。ただし問題点に書いたように、そういったServerを見つけるのが難しいという点があるのだが。
 逆にPingが高いか、Serverのマシンのパワーが足りない、Bandwidthが適切になっていないケースでは問題が生じる。USEを使うのにラグが生じるので非常にプレイがしにくい。ドアを開けた途端に閉めてしまったりとか、死体のSearchが上手く行かなかったりとか。また仲間をReviveするのもラグが出るので、効いたのかを確認している内に自分が殺されてしまう事も。


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