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GRAPHICS & SOUND
 Unityを使用。最初は自作エンジンで制作するつもりだったがこれが想定外に難航。時間が掛かり過ぎると判断して既存の物で制作する方針に切り替えている。

 グラフィックス設定のプリセット5種。個別の設定項目は5個。全体的にリアリティ重視の描画では無くパステル調の絵本の画的な世界観となっており、その雰囲気描写はかなり良い部類。しかしその絵画調の各ワールドの方は良いのだが、リアル系の普通世界の方はテクスチャーの粗さなどが目立つ箇所もあったりしてこちらのクオリティは特に高くはない。制作側のグラフィックスに対するコメントとしては、主人公の幼児の体の各部位がちゃんと見下ろした際に見えるように、またそのアニメーションに特に注力したそうである。

 問題点としては赤ん坊の視点が床に近いという点から、アニメーションで頭部が動く際に視点がポリゴンの中に突っ込んで中が透過してしまうケースに何回も遭遇した。赤ん坊の手などがオブジェクトに重なってしまうケースもある。あとは物理演算が簡略化されており、初期位置から動いたオブジェクトとの干渉が計算されない事も多い(動いたオブジェクトが別の動く物の進路に当たるとそのまま透過してしまう等)。


 ボリューム調整可○ 3Dサウンド対応 ボイスあり。3Dサウンドは残念ながらトラブルの項で書いた様にサウンドの障害からオフにしてプレイしたので評価は保留。

 ホラーゲームの出来映えの60〜70%はサウンドで決まるのでとても力を入れているとの言葉通りにサウンド関連は非常に良い。不気味な環境音やBGMが長時間に渡って流れていたりと音数は多い方。そして低音の効いたノイジーなサウンドがゲームの雰囲気にマッチしている。

BOTTOMLINE

[PROS]

○雰囲気重視のホラーとして良く出来ている
○子供視点からのホラーという点で新鮮
○サウンド全般
○2歳児を操作するというユニークさ
○各種ワールドのデザイン
○発売から相当経過しているのにEnhanced Editionとして無料アップデートを実施



[CONS]

×価格の割りには短い
×(ゲームを途中で終わらせた場合に)その地点をセーブすることが出来ない
×相棒のテディベアの影が薄い
×描画時に主人公と周囲とのポリゴンの重なりが目立つ



 タイプとしては直接的なホラーゲームではなく、そもそもホラーゲームとジャンル分けする事に疑問を感じる。探索型のアドベンチャーゲームで、それにホラー風味が加えられた物という方が合っている。主人公の設定や子供視点からのホラーといった面からユニークな作品に仕上がっており、ホラー系のゲームをかなりやっている人でも新鮮でそこが売りにもなっている。

 ジャンプスケアは無いので苦手な人でも安心。追って来るモンスターは居るが逃げるのは簡単だし、プレイヤーを徹底して怖がらせようといった意図のゲームではない。逆にとにかく怖いゲームをと探している方には物足りないだろう。同様にパズル類は簡単であり、アクションとしても難所は出て来ないので難しいゲームを好む人向きでもない。

 ボリュームとしては短めでそこには不満の声が目立つがこれは価格比での不満が大きいと考えられ、既に時間が経過しており大幅セールやバンドル入りしたりもあるのでそういった時に安値で入手出来れば問題は無いだろう。

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