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シ ス テ ム |
キャンペーン 難易度設定は無し。アイテム持ち越しの二周目やクリア後の別モードは持っていない。 セーブ&ロード 自動的に行われる。セーブは一箇所のみで進行状態を複数管理する事は出来ない。 OBJECTIVES 現在の目標の参照機能や矢印による方向ガイド機能は無し。ミニマップを含めてのマップ表示機能なども持っていない。 英語 基本的にボイスは無く、字幕の形で表示される事が多い。他にはテキストファイルを読んだりも発生する。内容は平易で長文では無いものの、解決に関わってくる内容も含まれるのである程度は理解出来るのが望ましい。 その他 *キーアサイン不可×, マウス感度設定不可×, マウス反転不可×, 明るさ調整不可× *一人称視点固定, FOV調整機能無し *スプリント○, 屈み○, ジャンプ× *照準(カーソル)無し *Steam実績対応 |
BASICS |
最初に2012年のフリー版との違い。この有料版はチュートリアルの後にフリー版のコンテンツからスタートし、その最初のパートの中身はほぼ変わっていない。その後に完全な新規コンテンツが追加されているという形である。チャプターとしてはどこで区切るのか微妙だったりもするが、フリー版をCH1とするならCH2から4まで追加されているといった感じで、ボリュームとしては4,5倍はあると言えそう。フリー版をプレイ済みであってもかなりの長さの新規コンテンツをプレイ可能なので十分にプレイする価値はある。 自らメタホラーと名乗っており、やはりそこが最大の特徴となる。一般的な意味でのホラー要素を含んではいるがそれは脇役でしかなく、その“メタ”的な要素によって恐怖感を生み出すという方がメイン。ここでゲームにおけるメタ要素と言っても幾つかのタイプが有り、ここでは「第四の壁」を破壊するという意味でのメタ要素となる。第四の壁とは演劇の用語で、舞台と観客席を隔てている概念上の壁を示す。舞台上の劇はフィクションとして演じられており観客側とは接点を持たないのが常識だが、その壁を破るという技法を用いている物が存在する。それは演劇だけではなく映画やゲームにおいても見られ、そういった作品をメタ的な要素を含んだ物と称している。 ゲームにおいての具体例としては、「ゲーム中のキャラクターがプレイヤーに向けて話し掛けて来る」, 「ゲーム内のキャラクターが自分はゲームの中のキャラクターなのだというのを知っている」, 「プレイを進行させるのにゲーム外世界の情報が必要」, 「キャラクターの正気度が低下すると世界が変に見え始めるが、それがプレイヤーの見ているゲームのインターフェース画面にも影響を及ぼす」等々。なお具体的な名前を挙げるのはネタバレにも繋がりかねない為に割愛する。 このゲームが用いている方法に関しては具体的に明かしてしまうと面白味が薄れてしまうので控えさせてもらうが、ゲームの開始時に「これだけは理解しておいて欲しい」という点についての簡単な説明文が流れるので、それを中心にどの様な手法が採られているのかを少しだけ解説しておこう。 一つ目の基本デザインはゲームが自動的に終了するという構造。プレイしている最中に突然ゲームが終了し、その後プレイヤーが再起動する事で先に進んで行くという方式になっている。時にはプレイヤー自らがゲームを終了させないと先に進まないというケースもある(ESCでポーズ画面となり、ここで再度ESCにてゲームが終了する)。 なぜ場面転換して進めずにわざわざゲームを終了させてしまうのか?という疑問を持たれると思うが、それに関連しての第二の特徴としてデスクトップに随時ファイルを作成するという技法を採用している。(フリー版ではゲームを解凍したフォルダ内に作成されるという設定だった)。この作成されていくファイルを参照する事で、どうやって先に進めるのかを指示されたり謎解きに関係したりしてくるという件が、先の第四の壁の破壊という要素に繋がってくる。つまり通常は自分のコンピューター上でのファイル操作はゲームの外の世界の出来事になるが、それがゲーム内の世界と関わり合いを持つ事で現実とフィクションの境がボヤけてくるといった狙いを持っている。 同じく冒頭には「ありとあらゆる手段を使ってあなたを欺こうとする」という宣言もあり、その通りにあなたのコンピューターに干渉して発生する出来事はデスクトップ上のファイル作成に留まらない。思いもしない様な事も起きるのでパニックにならない様に注意しよう。ただしPCにダメージを与えるとかの類では無い。 |
GAMEPLAY |
フリー版は過去にクリア済み。何回かはヒントを参考にしながらでクリアまでは7時間程度掛かった。物理的なボリュームはそれ程でもないが、謎解きが相当に難解なのでノーヒントだとかなりの時間が掛かる可能性がある。 このゲームで一番評価出来る点は謎解きで、メタ的な設定を活かしての特異な物が沢山含まれている。それ等は創造的でもあり、ある意味では異端でもあり、奇抜な物が次々に登場する。普通のアドベンチャーゲームでは実現が不可能なメタ設定ならではの謎解きが多く、その異常さや変態的な内容を存分に楽しめた。時には異常さが行き過ぎて外してしまっている感を受ける物も出て来るが、全体としてはその奇想の集大成的な所がこの作品のユニークさを際立たせている。 ホラーゲームとして見るとシンプルなジャンプスケアは随所にあり、また定番の追われて逃げるという怖さも持っているが、グラフィックスがリアル系では無いのもあってそこまで怖いという印象は受けなかった。不気味な雰囲気を楽しむ作品という方が適切。それとあまりにも進行や謎解きが奇抜な内容なので、それが原因で普通の恐怖感が吹き飛んでしまっているという副作用もあり。よってメインの怖さは現実とゲームとの境目が曖昧になってくるという点に掛かっていると言えよう。 アクションのスキルが要求されるシーンは幾つか出て来るが特に難しくは無い。 ・描画距離は短めに設定されており、画面を明るくしても遠くまでは見通せない ・床のアイテム類は屈まないと取れない。また微妙な位置調整をしないとちゃんと取れないアイテムもあった。 ・アイテム類はグラフィックスが粗い為にそれが何なのか判別出来ないケース在り。同様にアイテムとは解らずに見逃しも有り得る。 ・粗っぽく線書きされた手書き文字は読み辛い。ヒントになっている物も有るので問題。 ・重要なメッセージであってもテキストの再表示は出来ない |