<SKILL 基礎>
キャラクター生成の根幹を成す部分であり、ここでポイントをどのように振り分けるかでプレイスタイルが決まってくる。まずはこのゲームでのSkillの扱いについて説明しよう。
◎全部で11種類のSkillが存在し、それぞれが1から4までの4段階に分かれている
◎Skillを上げるのは経験値であり、そのSkillを”使う”事によってレベルを上げていくタイプのゲームではない
◎次のレベルに上げる為の経験値は常に表示されるので、それ以上の数値を貯めればいつでも適用可能。その為の数値はSkillによって差がある。
◎経験値はある場所に到達するとか任務を達成するとかで与えられ、戦闘で敵を倒しても一切経験値は入らない。つまりランダムに登場する敵を倒しながら経験値稼ぎをするという事は出来ない(というかそういう場所自体がほとんどない)。この点からゲーム全体で稼ぐ事の出来る経験値の上限は決められている。
◎スタート時に5,000ポイントを与えられて割り振るようになっているが、唯一ピストルのみは最初から2レベルに上げられている。これは1レベルだとあまりにも難しくなるので少なくとも初回プレイ時はこれでという配慮からなのだが、これを解除して他のSkill用にポイントを戻す事も可能である。
次に実践的な面での解説
◎Skillの上がり方は非常に遅い。中盤というか3/4位までは経験値は大して入らないので、振り分けは非常に重要である。
◎最後になってもそれほど全体的な能力は高くならない。大抵のRPGでは戦士にせよ魔術師にせよ最終的には結構強くなれるものだが、このゲームではそういう風になっていない。あくまで感覚的な話だが通常のRPGでいうと7割程度の成長レベル位までしか上げられないようになっている。これにはAugmentationという別の能力があるのも関連している。
◎最終的にレベル4まで上げられるのは2つ程度、平均的に伸ばした場合は1つになる可能性もある。多分ほとんどの場合2レベルまでのSkillが5,6個は有るのではないか。その位上げられないので、捨てるべきものは捨てないとどっちつかずのキャラになってしまう可能性有り。
根本的にこのゲームが一般のRPGと違うのは「戦闘」という概念が希薄な事。多くのRPGでキャラを強くする必要があるのは、それがどんなキャラであれ結局はモンスターを倒さなければならないという要素があるからだ。パーティー制で役割分担が出来るのなら別だが、どうしても戦って倒して行かないと先へと進めない故にキャラを攻撃面で強める必要がある。
しかしこのゲームではStealthが重要な要素になっているため、必ずしも正面から戦う必要がない。敵の前に姿をさらさずに攻撃する事がほとんどの場合可能なので(或いは戦いそのものを避けるとか)、それほど純粋な戦闘に強くなる必要性はない。つまり頭を使って敵をうまく倒す事を重要視しており、それならばこの程度のレベルアップ速度で十分という計算だろう。逆に正面から敵と戦うにはちょっと難しいと言える成長度でもある。
<SKILL 解説>
ここでは個々のSkillについて解説をしていく。
[Computer]
おそらく全てのSkillの中で最も有ると無いとで差が付く物。或る意味最重要Skillと言ってもいいだろう。自分は戦闘派なのでこれは要らないとして取らなかった場合は相当な苦労をさせられる事になる。出来るだけ早い内に2レベルへ上げておく事をお薦めする。ただし戦闘重視ならばその2レベルで最後までOK。とにかく有るか(2以上)無いか(1レベル)が重要なのだ。
具体的にこれは何をするのかというとセキュリティシステムにHackingする能力である。これが有ると様々な端末にアクセスする際に、右上にオプションとしてIcebreakerというものが出てくる。このHackingを選択する事でセキュリティを解除する事が可能になるのだ。もしこれがない場合どうなるのかというと、その端末を解除するためのユーザー名とパスワード(ATMならば暗証番号)を手に入れる必要が出てくる。しかしこれがあれば何も考えずにいつでもセキュリティを解除する事が出来るので大変便利である。特にこのゲームでは進行ルートが各人に任されているために、必ずしも今まで自分が通って来たルートに解除の為のパスワードが有るとは限らないという事があり、そういった点からも重要な能力となる。
レべルによる違いとしては、2レベルだと解除されるまでの時間が長い為に、いざ解除されてから操作可能な時間が短い。バーが消えるまでにLogoutしないと大きなEMPダメージを受ける事になるので(警報も鳴ってしまう)。よってゆっくりと画面を眺めながら監視カメラのON/OFFを選択したりというのが難しく、急いで画面状況を確認しながらマウスを素早く動かして操作するという風になる。またコンピューターにアクセスしてEmailを盗み読みしたりする際にも時間が足りなくなるだろう(特に英語が苦手な人は)。ただしバーの回復を待てば何度でもアクセスは可能なので、このレベルでも何とかなる。
レベル3になると時間的にはかなり余裕が出来、監視カメラで先の様子をじっくりと観察する余裕も出てくる。また解除までが早いので、ダメージを受ける環境下での一刻を争う作業とか(放射能や自動砲台)には有利になる。しかし最大の利点は自動砲台をコントロール可能になる事である。通常は砲台のターゲットはAllied(自分)になっており、2レベルではカメラをOFFするしか選択肢がない。しかし3レベルからは砲台の対象をEnemyに変更する事が可能であり、これを使うとカメラは切らずにおいて敵を誘い出し、多数の相手や強い敵を砲台の餌食にする事が可能になる。非戦闘派の人には重要なSkillと言えるだろう。なお4レベルはさらに早くなるが、特別な利点は発見できなかった。3レベルで十分と思う。
[Electronics]
これは電子的にロックされた物(暗証番号で開くキーパッドやトラップ制御装置)や制御された物(監視カメラや砲台)を解除する為の能力である。具体的にはその際に使用するMultiToolの数に関係してくる。こういった物にカーソルを合わせるとその強度が示され、自分の現在のSkillでは何個のMultitoolが必要になるのかが表示される。レベル1だと4個要るのが、2ならば2個、3ならば1個という感じに減っていく訳だ。また解除までの速度にも関連するので、例えば電気が漏れている部屋の中でそれ自体を解除するような場合は生死に関わる問題になる事も。
これについてはそれぞれ暗証番号そのものを調べるとか、トラップのレーザーそのものを無効化してしまうとか回避方法が用意されているので無ければ無いで何とかなるにはなる。ただやはり1レベルでは後半キツくなるだろう。全体的に解除に必要なMultitoolの数が増えてくるので2レベルはあった方が良い。3レベルあればほぼMultitoolの数を心配する必要はなくなる。4レベルまでは必要ないような。
具体的には出来るだけ色々な所を回るプレイスタイルならば、Multitool自体や暗証番号を発見する確率が高まるので中盤までにどこかでレベルアップ。ドンドン進んで行くタイプならば早いうちに2レベルに上げておくという事でOKと思う。
[Environmental Training]
様々なArmor系の道具を使う能力のSkill。レベルが高い程長い時間&高い効果で使う事が可能になる。自分自身の耐久力ではないのに注意。防弾チョッキやカモフラージュスーツ、悪環境下でのHazmat Suitや水中呼吸器の能力に関連してくる。
これはどこまで必要なのか大変に難しいSkillで、というのはAugsでどの能力を取っているかに大きく左右されるからだ。最大のポイントはRegenerationが有るかどうかだろう。これが無いのであれば最低でも2レベルに上げておく必要がある。それ以上は何とも言えないが他のSkillを削ってまで取る必要はないような感じだ。機能のうち一番の死活問題となるのがHazmat
Suitの使う場合になるが、そういう悪環境下で役に立つAugsやSkillがまるで無い場合にのみ検討すればいいだろう。
[Lockpicking]
メカニカルなロックを解除する能力。解除に必要なLockpickの数に関連する。ちょうどElectronicsと対になるSkillであり、ドアやロッカー等を開ける時に必要になる。これもまた同様に開ける為の鍵は存在する事もあるが、自分のルートから発見出来る保障はない。
これはかなり使用頻度が高く、ElectronicsのMultitoolよりも出番は多い。よって1レベルではおそらく最初からキツイだろう。Electronicsよりもこちらを先に上げていった方が展開は楽になる。特にドアを破壊する能力のない人、つまりGEP
Gunを持ち歩いていない人は少なくとも2レベルへは早めに上げておくべきである。なお3レベルはあった方が便利だが、戦闘派の人はそこまで回す分の経験値がないはず。
[Medicine]
Medkitでの回復能力に関わるSkill。レベルが高い程回復量が高くなる。戦闘のガイドでも述べたがこのゲームでは回復アイテムが少ないのでこの能力は重要である。
これは分かり易くRegenerationが有るか無いかでどの程度必要かが決まる。ただし早めに2レベルまで上げる事は必要だ。というのはRegenerationが手に入るのはミッション05であり、それまでの間主人公は耐久力が低いという事もありこの能力は死活問題となるからである。Regenerationが最初から有るのならば上げる必要はないだろうが、残念ながらそれまではほとんどこれに頼るしかない。Regenerationがあるのならば2レベルまで、それが無いのならば最低で3レベルは要ると思う。無くてもクリア可能だとは思うが、相当難易度が上がるのは確かだ。
[Swimming]
わかりやすく泳ぐ能力である。無くても泳げない訳ではなく、レベルが上がるにつれて能力が上がるという事になっている。
水中に長く居るという事だけであれば、AugsでAqualungを取るとかEnvironmental Skillを上げて呼吸器の使用時間を延ばすとか色々とあるのだが、水中での移動速度を上げられるのはこのSkillだけである。ただし水中に居られる時間は大して延びない(もちろん速くなるので相対的には上がるとも言えるが)。水中では武器(火器)が使えないので敵と戦ったり逃げる時には役に立つ。
ただ水中を通れる場面はそこそこ在るとはいえ、長時間通らなければ”ならない”というシチュエーションは無い為、必要かと言われると迷う所である。数あるSkillの中では一番重要度は低いと言えるのではないだろうか。
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