BOTTOMLINE

[PROS]

◎敵となるSHODANのキャラクター
◎意外性のあるストーリー
◎孤独な探索を続けているという雰囲気が出ており恐怖感が味わえる
◎臨場感豊かなレコーダーからのボイス再生
◎大きく異なったキャラクタータイプを選択可能なRPG要素
◎ユニークな成長システムによるリプレイ性の高さ
◎敵は奇抜なデザインの者を含めてバラエティに富んでいる
◎EAXによる環境音



[CONS]

×序盤が難し過ぎる。それに関連してプレイを始める前にある程度の予備知識が必須となっている。
×進行は一本道であり、特に前半部分はやや単調
×グラフィックスは平均的な出来で、キャラクターモデルが粗い
×取得スキルのバランスが偏っており、大きな有利不利が生じてしまう
×敵が無限にリスポーンするので鬱陶しい




 PCゲーム史上最も怖いゲームといった論議では必ず名前が挙がるゲームであるが、私自身は“異常に”というレベルで怖いゲームという感想は持たなかった。ただしゲーム内に幾つか全身が総毛立つような非常に怖いシーンが含まれるのは確かだし、PCゲーム史に残る傑作という点では異論はない。ホラー面ではサウンドが非常に優れているのが目立つ分、グラフィックスのクオリティが落ちるのが残念。特に10年以上が経過した今からプレイしようというプレイヤーに取っては大きな欠点になる恐れがある。内容はこのままでもグラフィックスをアップグレードすれば相当なホラー度のアップが図れると思うのだが(その考えでのコンバージョンのプロジェクトも存在する)。

 SHODANの怖さが図抜けているという印象で、これだけ見事に作られた「絶対悪」的なキャラクターも珍しい。それと合わせてサウンド面が特に優れているゲームでもある。


 RPG面の成長要素にはユニークな項目も多く評価出来るが、それ故に取っ付き辛い面を持つのも否定出来ない。かなり憶える事項が多いのと、知識無しで見ても何を意味しているのか理解出来ないという独自の用語が満載なので、やっている内に解るだろうという態度のプレイヤーには不向きと言える。ただし後継作のBioshockがデザイン的に似た様な面を数多く持つので、そちらをプレイ済みならば幾分ハードルの高さは軽減されるような気はする。

 序盤の難易度が高過ぎるのは問題で、特に知識無しで始めると何が悪いのかが判断し難い。キャラクターのタイプや取得スキルに応じてそれぞれに有利不利が生じるというゲーム性ならバランスが採れていると言えるが、そうではなくて間違ったスキルを採ってしまうと著しく不利になるという設定。よって難易度が高い序盤を有利に進めようと考えるならば、選択すべきスキルはある程度限定されてしまうという面を持っている。


 長らく入手が困難(高価)だったのが、今回GOGより安価で再発されたのは喜ぶべき事である。Deus ExやBioshockを面白いと思える方には是非お勧めしたいし、そうでなくてもプレイを強く推奨したいゲームなのは間違いない。

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