7554
12/09/30
SYSTEM / GAMEPLAY / GRAPHICS
BOTTOMLINE
公式サイト
HOME
製作・販売: Emobi Games
発売: 2011/12
日本代理店: 無し
概 要 | ベトナムのEmobi Games製作によるFPS。サブタイトルは『Glorious Memories
Revived』。同社は2009年に設立されており社員数は24名ほど。特別に代理店は使わずに自社で販売ルートを設けているようだ。 ベトナムではゲーム自体は人気が高いし、近年では日本の会社が同国のスタジオを買収して傘下に置いたりとソフトウェア開発技術者の質も評価されている。しかし同国産のゲームで欧米市場への進出を果たした有名作品はまだ存在せず、今回はそのベトナムからの挑戦という意味での(同国内としては)大掛かりなプロジェクトだとしている。 製作予算は自社調達で$817,000。同国内でこれを回収しようと考えたら10万本は売らないとならないが、ゲームに限らずCDやDVDなどが違法コピーされて普通に売られているベトナムでは多数のセールは見込めず、実際に発売時に同国内で売れた本数はたったの5,000本。しかしこの辺は最初から織り込み済みで、欧米市場にダウンロード販売を中心にして$12(発売時)という低価格での販売を行い、そこで黒字にする計画となっている。 プラットフォームはPCのみだが、今後のセールスによってはコンソール等への移植も視野に入れているそうだ。 シングルプレイのみでマルチプレイは無し。ベトナムでもFPSのマルチプレイは大変に盛んらしいのだが、フランス軍vsベトミンの対戦になるので、そうなるとフランス軍兵士になってベトミンを殺せるという点が大きな問題を生む恐れがある為に止めたそうである。 当初はダウンロード販売をメインにして発売されている(特に海外向けにはリテール版の流通がまだ難しいという理由から)。しかしベトナム語のサイトからの購入とあってハードルは高く、海外からは手が出し難い状況にあった。また自社サーバーが費用的に設置出来ないからなのか、外部のアップロード可能なサイトに登録したファイルを分割ダウンロードさせて、それを結合してインストールするという原始的な方法が使われていた。 公式ページに掲載されているそのダウンロード頁のリンクは既に死んでおり、2012/09現在生きているダウンロード先はこちらの頁から。上段が生きている方で、下段は公式のリンクと同じ死んでいる方。欧米にてダウンロード販売が行われているサイトも確保出来たので、もう用済みという事なのかも知れない。 リテール版は北米から2012年の2月予定とされていたがまだ出ていない様で、欧州の方で先に販売が始まっている。しかし通販サイトでも見掛けないタイトルではあり流通量はかなり少なさそう。代理店の名前も記載されていない。日本からだとWOW HDから現在購入が可能。私もここで買ったが“UK Edition”という表記がされている。 ダウンロード販売ではGamersGateに有り。ここ以外ではまだ売っていない。発売前には「Steamに販売申請をして現在は返事待ち」だと話していたが、売っていないという事は契約出来なかったのだと思われる。なお既にダウンロード販売先が出来た以上は、ベトナムから直での購入は避けた方が無難だろう(もっと安い所が在ったにしても)。掲示板がベトナム語なので翻訳しても正確な意味合いが解らないが、シリアルキーによるトラブルらしき件が幾つか見受けられる。間にGGの様な英語サイトが入っている方がトラブル時の危険性を減らせる。 |
STORY | テーマは地元ベトナムでの(第一次)インドシナ戦争を扱っており、これは1946〜1954年にかけて行われたベトナム民主共和国と植民地支配をしていたフランスとの間に勃発した独立戦争である。詳細は検索すれば多数見付かるので大凡の流れのみ記載。なおタイトルの“7554”とは、フランス軍が陥落した1954年5月7日、ベトナムの表記では7/5/54から採られている。 ・1887年からフランスはインドシナ半島(現在のベトナム, ラオス, カンボジア)を植民地として支配していた ・第二次大戦において日本軍がこのエリアに侵攻する。フランスは主権を自国に認める事を条件に日本の実効支配を承認。 ・ホー・チ・ミン率いるベトナム独立同盟会(ベトミン)が結成されて独立運動を開始するがこの時点では力が足りず ・1945年に日本が敗戦して現地から退却 ・それを機にベトミンによるクーデターが発生して国王を追い出し、ベトナム民主共和国として独立宣言を行う ・しかし実質的な主権を取り戻したフランスは独立を認めず、植民地支配の継続を望んである程度の自治を認める形で収めようとする ・交渉を続けたが結局は決裂し、両国は1946年より戦争状態に陥る ・1950年にはソビエトと中国がベトナム民主共和国を承認して武器等の物資援助を開始 ・フランスにはアメリカ軍が物資援助を開始して、米ソ冷戦の形を取り始める ・以後は一進一退の攻防が続いたが、1954年に最大の激戦とされるディエンビエンフーの戦いによってフランス軍が敗退 ・ジュネーブ協定によってベトナム民主共和国が認められて、南北統一選挙で国を一つにする計画も決定される 実際にはその後協定を無視したアメリカが南部に別政権を樹立させ、北部のベトナム民主共和国(つまり共産主義国家)への反発を強めて統一選挙は実施されず。そしてベトナム戦争へとなだれ込む事になる。 |
PATCH & DEMO |
DLC1にパッチ内容を含んでいる。7554.exeのプロパティでバージョンが1.0.0.1になっているならそれが最新。或いはメニューにてSurvivalモードに4個のマップが収録されていれば適用済みである。もし古かった場合のDLCのダウンロード先はこちら。左のボックスを上から4番目。次を7554にセットすると一番上にDLCが出て来る。 デモは発売時にリリースされているのだが、当初のダウンロード先のリンクが全部死んでいる状態。(2012年になって巨大ファイルのアップロードサイトが違法コピーの温床になっているとしてFBIに摘発され、それを機にそれまで活動していた他の大手サイトもファイル共有を禁止する方針へと切り替えた為に、それ以前にアップロードされていたこのデモの様なリンク先も全て削除されてしまっている)。検索すると現地やタイのサーバーが幾つか引っ掛かるのだが、試してみると皆死んでいる状態(もしくは文字が読めないのでやり方が違うのかも)。ちょっと探しただけなので何とも言えないが、徹底して探せばどこかダウンロード可能な場所が有るかも知れない。ただしこちらもファイルサイズが相当巨大らしく分割アップロードされている。 |
|||||||||||||||
動作環境 & トラブル |
DirectX 9.0c以上要 先に認証方法について書いておくと、インストール後にインターネットに接続した状態で起動するとシリアルキーの入力を求められるので、販売会社直でダウンロード購入した場合にはメールで送られてきたキーを入れる。GamersGateでの形態は不明。 一方でリテール版の方だが、パッケージにはアクティベーションに初回インターネットへの接続要。PDFマニュアルには「DVDケース内にシリアルキーを記載した紙が入っているのでそれを入力する」とあるのだが、実際にはその過程を経ずにゲームは起動してしまうし、シリアルキーの紙など中には入っていない(マニュアルも無し)。正規DVD認証方式なのかと思いきや、DVDすら入れずにゲームはプレイする事が出来る。途中で方針変更したという事なのか、それとも初回起動時に何等かの形で認証作業を行っているのか謎である。 私の購入したリテール版は“UK Edition”と書いてあるのに、setup時の言語選択はデフォルトではドイツ語に。英語にしてインストールしても起動するとドイツ語である。これはトップメニューの下から3番目をクリック → 一番下(上から4番目)をクリック → 右側の選択項目の一番上である[SPRACHE]が言語設定なので、ここをクリックして英語に直してやる。 Nvidia PhysXのドライバが必要らしいのだが、DVDにはドライバが収録されていないので、特にRadeonユーザーは最新版へのアップデートが必要になる可能性がある。いずれにしろゲームが起動すらしない場合にはドライバ(NVIDIA PhysX システムソフトウェア)の更新を行って見るべき。 障害情報系はほとんど見付けられない。間借りしているらしき現地の掲示板は有るがベトナム語で、翻訳しても意味がとり難い。起動してメニューが出せるのならば、ビデオ系の設定を下げたりしてのテストは行える。 |