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PREDATOR
 宇宙の狩猟民族であるプレデターは、基本的に単独行動で群れをなさずに行動する。その高度なテクノロジーを取り込んだ特殊能力は非凡なものがあり、強力な破壊力と防御力を合わせ持っている。また獲物の首をコレクションするのが趣味というのも映画を見た人には御馴染みだろう。

 使える3種族の中で一番簡単なのはこのプレデターと言える(あくまで3種族での比較においてだが)。Normal(Realistic)辺りまではそんなに凶悪ではない。特に海兵隊相手には絶対的な強さを誇り、海兵隊しか出てこない序盤のエピソードはかなり簡単。操作感覚も通常のFPSと似通っており、それほど違和感無く操作可能なはずだ。通常のFPSの人間キャラに比較して、移動速度が速く, ジャンプ力があり, 高い所から落ちてもほとんどダメージを受けないという感じになる。


 問題があるとすれば予備知識。このプレデターは必要な予備知識の量が多く、非常に強い種族なのだが、どんな能力があって, そしてそれはどんな時に使えるのかを知り, またそれら能力の限界や欠点について理解していないと上手く使えないキャラクタでもある。特に映画での予備知識を持たない人には更に使い難い種族ともなりかねない。この辺は“理解するのは簡単だが操作はし難い”エイリアンとは正反対の特性を持っている。そこで以下ではそういった基礎知識を解説してみる。

 画面右に表示される青いバーがField Energyで、これがプレデターの生命線とも言える重要な物。武器の使用時等に消費し、時間が経つに連れて自然回復する。左側の赤いバーがHPであり、他の種族の5倍以上の耐久力を持っている。

 自分の回りの光を屈折させて擬似的に透明化するクローキングの能力を持つ。ただしこれを使用するにはエネルギーを消費するので、いつまでも隠れ続けるという訳にはいかない。また動いたりすると光の動きから気付かれたりするし、当然の事ながら音を立てれば気が付かれる可能性は高い。また非常に明るい所でも効果は無い。つまり正面から堂々と近付く為の能力ではなく、ある程度の距離まで接近したり、側方や後方に居ても気付かれない様にする為の物と考えた方が良い。それと効果があるのは人間に対してだけでエイリアンには全く効果がない


 これは有名だが特殊なビジョンモードを備えており、目的に応じて自由に切り替えられる。Blueは海兵隊に対する熱探知モード。Redはエイリアン相手の電磁気探知モード。Greenはマルチプレイにおけるプレデター探知モード。他には暗くて周囲が見えない時に、見易い色に変更して確認するという使い方もある。クロークとの同時使用も可能で、ビジョンモード自体はエネルギーを消費しない。

 これらのモードはただ単に敵を見易くするだけではなく、プラズマキャスターやディスクと合わせて使用する事により、そのモードにて探知している敵をロックオンする事が可能になる。欠点は目的以外の種族が見え難くなる点。


 視点は三段階にズーム可能。主にスピアーガンで遠くから敵をヘッドショットするのに役に立つ。ジャンプは勢いを付けた二番目の跳躍で遠くへと飛べるので、狭い場所でのジャンプには練習が必要である。

 治療に使うのはMedicompで、これがある意味プレデターの最大の利点となっている。元々他種族とは比較にならない量のヘルスを持っている訳だが、この能力を使う事によりエネルギーを消費してHPを完全回復させられる。エネルギーは待てば自動回復するので、安全な場所さえあれば両方を全回復まで持って行けるのでこれは強力。Medicomp使用後にフル回復可能なエネルギーユニットを拾えばもっと楽に回復も可能だ。更に2ndの治癒機能は体に点いた火を消す事も出来る。


 続いては武器の解説。リストブレイドはデフォルトの打撃攻撃用武器で、2ndでは強力な溜め攻撃を行える。あまり強力ではないので、序盤以外は使う事は少ない。だが倒した敵からトロフィーを得る際には、頭に狙いを付けてこれの2ndを使い頭部を切断する。

 スピアーガンは狙撃用の槍で、頭部を撃てばほとんどの敵を一撃で倒せる。跳ね飛ばした首ごと壁に突き刺すほどの威力があるが、頭以外だと威力が弱く(特に対エイリアン)接近戦では使い辛い。また左下に弾数が表示されるのだが、一切マップ上では追加の弾薬が手に入らないので注意する必要がある。

 プラズマキャスターはエネルギー兵器で、一発で2ユニットのエネルギーを消費する。Blue Visionでの自動照準を使えばほぼ一方的に海兵隊を狩る事が可能だが、対エイリアンにはやや弱く大量の敵を相手に連射しているとすぐにエネルギーが切れてしまう。発射ボタンを押し続ける事で溜め撃ちが可能。2ndでは事前にエネルギーを溜められる(次に1stを押すと発射)。これだけは撃ってもクロークが維持されるのも大きな利点である。

 プラズマピストルは対エイリアン用の武器となり、一発につきエネルギーを3ユニット消費するが威力は非常に高く、ほぼ一撃でエイリアンを倒す事が出来る。真直ぐ飛ばずに下に落ちるために軌道を計算しないとならないが、エイリアン相手ならば近くに落とすだけでスプラッシュダメージを与えられるので便利。逆に海兵隊相手にはそれほど効果がない。

 ディスクは壁に反射させて大量の敵を薙ぎ倒す事が出来る金属盤。自動照準機能も付いているのだが、壁に刺さったりして戻らない事もあるので使い辛い面も持っている。そこまで行けば回収可能ではあるが、ほとんどが暗い場所なので見つけるのが難しい(ゆっくり探している時間がない)。新しいディスクを再生するにはかなりの量のエネルギーが必要であり、気安く使えないというのが実情である。


 戦闘に関して言えばプレデターにはMedicompという強力なアイテムがあるので、安全な場所さえ確保出来るのならば幾らでも回復をする事が出来る。よって最も死に難い種族なので比較的楽ではある。ただし敵にエイリアンが出て来るようになると急に難しさが増す。特にHardではエネルギーの回復スピードが遅くなる上に頼りのエネルギーユニットの数も減り、相当厳しい戦いとなるのは間違いない。

 Medicompは一見万能のように見えるのだが、プレデターには武器の切り替えが遅いという欠点が在り、戦闘の最中にMedicompに持ち替えて治療するのは結構難しい。持ち替えてから適用までに5秒以上掛かるので、いったん逃げれば良い海兵隊相手ならともかく、自分よりもスピードの速いエイリアン相手では逃げ切れないケースが出て来る。またエイリアンはプレデターを探知する能力を持っているので、隠れて回避するという方法も通用しない。籠もっても敵のエイリアンに対してピストル等のエネルギー兵器で対抗する事になるので、一向に回復の為のエネルギーが溜まらないという状態に陥ってしまう(敵の数は無限なので)。

 その他の難しい点としては、貴重なエネルギーユニットの場所を憶えていないと高難易度ではキツい。フェイスハガーに飛び付かれるとそれでゲームオーバーなので、こちらも出現場所は死にながら憶える必要がある点。


 プレデターは映画における特殊な能力を使えるという点で、映画のファンならばプレイしていて面白い種族である。そうではなくても他のゲームでは味わえない特殊能力を使えるという点で、それを使いこなせるようになると面白くなるはずだ。


ALIEN
 三種族の中でも特殊な位置付けにあるのがこのエイリアンである。他の種族とは大幅にプレイ感覚が異なっており、人によって好みが分かれそうな存在と言える。その操作性は全ての3DFPS中随一の異様さであり、これに如何に慣れるかが攻略の重要なポイントとなる。

 まず基本的にHPはそれほどある訳ではなく、海兵隊よりはマシという程度。次に遠隔攻撃の手段を一切持たない為に、敵に接近する必要がある。それを可能にする為に非常に高速で移動可能&脅威的なジャンプ力を持つのだが、問題はこれを操作するのが人間であるという点である。つまり能力的には優れているのだがそれを操作するのはプレイヤーである人間なので、操作する側の感覚が画面上のエイリアンの動作に付いて行く事が出来ないという難点が生じる。とにかく最初は操作が思うようにいかない為に、Easyからいきなり難易度は高くなる。相当頭と指が混乱することを覚悟しておいた方がいいだろう。(AVP2以降はそれを修正して操作が簡単になっている)。

 またマップの構成が他の種族とは異なっており、謎解き的要素が相当強い。その為に途中で何をすれば良いのか、どこに行けば良いのか、と悩まされる事にもなるだろう。そういった観点からEasyでの難易度は三種族中最高であり、このエイリアン編からゲームを始めるのはお勧め出来ない。ただし一度解き終わってやるべき点が解れば問題ないし、操作に馴れさえすれば敵は最後を除いて海兵隊だけという事もあり、一度クリア後のNormalでは海兵隊よりも簡単になる。なおHardは体力回復の手段が限定されてしまう為に、これは海兵隊並に高い難易度となる。


 エイリアンの操作体系そのものは単純であり、実際にキーコンフィグの数も一番少ない。だが操作感覚が異様なので、まずはこれに慣れるのが必須となる。画面表示は単純そのもので一番下にHPのバーが一本出るだけ。これが一時的に青から白へと変化した場合は上限を超えてHPの値が上がっているということを意味する。

 視界は標準ではHunt Visionになっており、これは魚眼レンズを通したような画像となる。獲物の周りにはオーラが表示されるために敵の位置は非常に分かり易い(海兵隊は青でプレデターは緑)。非常に暗い所ではNavigate Visionに切り替えて視界を確保出来るが、これだと自分の近くしか見えないので注意が必要である


 大きな利点がその速度でとにかく速い。とてつもない移動スピードを誇り、逃げる敵を捕える時も自分が逃げる時も非常に有利な立場にある。ただあまりにも速い為に目的の地点でピタっと止まるのには練習が必要である(獲物の近くとか)。それと体に点いた火は走れば消す事が出来る。

 そして最大の利点であり、また問題点でもあるのがCrouch(しゃがみ動作)。このキーを押した状態であればエイリアンは壁や天井等の壁面に張り付いて移動する事が出来る。そして実際にこれを使わないと先に進む事が出来ない。進む通路が通常では届かない場所にあったりするし、これを使って自動砲台から隠れたり、獲物を襲う際に有利に運ぶ為にポジションを取る必要もあるからだ。

 だがやってみるとこれが実に難しい。背中から張り付けるのであれば視界はおかしくならないから平気なのだが、当然腹側から壁面に接する事となる。そうするとその状態からマウスを回転させて視界を確保するので、世界が逆さまになったり傾いたりするのである。非常に小さい部屋や何もない四角い部屋であればまだいいのだが、大きい部屋で柱が有ったり壁から装飾物等が張り出していたりすると、そういう場所を這い回っているうちに自分が向いている方向が解らなくなってくる。更に悪い事にハッキリと上下左右が判別出来るようなデザインの場所が少なく、その上自分の視界は魚眼レンズのように元々歪んでおり一層判別がし難い。尚且つ移動速度が速いときているので、這い廻っているうちに自分がどこに張り付いているのか?(床にいる可能性もある), どっちを向いているのか, 元々この場所にはどちらから入って来たのか, 等が解らなくなってしまうのである。

 例えば部屋の左斜め上方に張り付いて逆さに前方斜め下を見下ろしている時に、敵に発見されたとして正確にそこから正しい(思った)方向へと移動する事が出来るかという問題である。更にその状態で敵から視点を外さないようにマウスを連動させて動かすとなると更に困難が増す。よって人によってはまるでダメという可能性もある種族であり、苦手な人は3D酔いを起こす可能性もあるだろう。


 攻撃時にはPounceを使える。エイリアンは脅威的なジャンプ力を持っており、Crouchキーを押したままジャンプキーを押せば大きくジャンプすることが出来る。例えば天井へ一気に跳ね上がり張り付くといった芸当も可能である。一番の利用方としては敵に遠方から素早く跳びかかる行為だが、あまりにも高速で遠くへ跳べる為に敵の近くに丁度降りたりというのが結構難しい。エイリアンは自分の近く以外は攻撃出来ないので、跳び過ぎて通り越してしまうと、振り向いた敵に逆に攻撃を受けてしまったりする。だがこれが使いこなせないと生き延びるのは難しい設定である。


 攻撃のバリエーションは全て肉体攻撃となる。鋭い鉤爪による基本攻撃がClaw Attackで、非常に高速な為に海兵隊には効果的。重要なのは死体をこのClawで攻撃する事により体力が回復出来るという点で、回復度合いは難易度により違ってHardでは一切回復出来ない仕様。

 尻尾を使う強打撃がTail Attackで、速度は遅いが威力がある。しかし正面からは使い辛く背後からの不意打ち専用と言える。なお押し続ける事で溜めて威力を増加させることが可能で、プレデター相手には必須の攻撃方法である。

 Jaw Attackは特別な攻撃で、大きく体力を回復させる事が可能になるので非常に重要。特にHardではこれを使うしかないのでマスターする事が必須となる。やり方は獲物を画面中心に捕え続ける操作により上下から牙が出てくるので、この状態で攻撃すれば敵の頭部を喰う動作を行う。なおこれは死体に対しても可能ではあるが、死体が損傷していると不可能になるしまた回復度合いも低くなる。かといって生きている相手にこれを行うのは大変難しいので(通常動いているから)、Hardでは背後等から上手く攻撃しないとならない。


 戦闘ではほとんどの敵が海兵隊か一般人であり、背後さえ取れれば倒すのは簡単。しかし所持武器の威力が後半になるに連れて上がっていくので、失敗して攻撃されると死に易くなる。よって如何にして不意を突くのかがポイントで、特に背面攻撃のダメージは2倍という利点もある。

 Easy以外だと正面攻撃は危険なので、背後からの攻撃がまずは基本となる。敵が背後を見せた瞬間に駆け寄って攻撃するか、こちらを向いているなら遠方からのPounceで攻撃する。複数の敵相手だとすぐに殺されてしまうので、逃げ道も考えておいて、素早くその高速さを活かして逃げるという手段も重要である。

 そして敵の背後を取るという意味で重要なのが壁や天井を這い回ってのポジション取りなのだが、先に書いたようにこれがとにかく慣れるまでは難しい。天井からだとマウスの動きが反対になるので、動きながら敵を視点に捉え続けるのが困難である。キーの配置もなかなか悩まされる要素であり、Crouchを割り振るのがShiftにせよマウスボタンにせよ一長一短の操作性になる。

 それと厄介な存在としてタレット(自動砲台)が用意されており、これに見付かるとほぼ即死となる。よって音に注意するか、もしくは場所を憶えておく事が必要。


 エイリアン編はその特殊な操作性をどう評価するかが全てと言っても過言ではない。そのユニークさを面白いと感じるか、あまりにプレイし辛くて酷いと受け取るかだ。個人的には慣れてくると面白くなるとは思ったが、それもNormal辺りまででHardは厳し過ぎるという印象。

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