シ ス テ ム |
キャンペーン 難易度はTraining(Easy) / Realistic(Normal) / Director's cut(Hard)の三種類。チャプター単位で難易度を変更してのリプレイは可能。 セーブ&ロード オリジナルの状態ではチャプタークリアするまでセーブが一切出来ない仕様。その後パッチにより回数限定セーブに変更された。難易度が下の方から、1つのチャプターに付き各8, 4, 2回のセーブが可能である。ただしセーブに使えるスロット数には8個と少ない。Classic 2000版ではセーブ回数無制限にする事も出来る様になった。 OBJECTIVES 最新の台詞や通信を再度画面表示させる事が出来る。ただ消えるまでの時間が短い。 EXTRAS Gold Editionにより機能拡張されている。トップを参照。 英語 メッセージ履歴表示により文字での字幕表示が行える。 |
BASICS |
最初にプロファイルを作成する。8人分まで登録可能で、それぞれを別プレイヤーとして進行状況を保存出来る。 キャンペーンは三種族別々であり、どの種族からプレイしても良い。平行しての進行も行える。 エピソード(チャプター)は基本とボーナスに分かれており、基本エピソードはMarine&Predatorが6個、Alienが5個となる。各種族共に全てのエピソードをクリアするとボーナスのエピソードがアンロックされるようになっており、その数はクリアした難易度によって異なる。全てのエピソードをTrainingでクリアするとまず2個がアンロック、続いてRealisticでも2個、Director's Cutでは1個で計5個。つまり各種族共に5個のボーナスエピソードが用意されている事になる。 ボーナス面はほとんどが多種族で使われた物を逆側からプレイするような形式で、全く新しいロケーションが多数用意されている訳ではない・それと海兵隊のジェットパックの様に、ボーナスエピソードでしか使えないアイテムも存在する。 プレイ終了時には様々なデータが表示されるので、クリアまでの最短時間を競ったり等も可能である。それとある種の条件を満たすと右端のTargetの部分に数字が表示されて、メインメニューにCheat Optionという項目が出来る。これはある特定のマップを特定の種族で内容を変更して遊べるというチートであり、まともな物もあれば冗談のような物もある。 |
難 易 度 |
一つの有名な特徴として、このゲームはとんでもなく難易度が高い。個人的な感想だが、「(三種族全てを)難易度ノーマルでクリア」という設定での比較において、これよりも難しいゲームというのはほとんど無いと思われる。映画のファンだからという事で普段はやらないジャンルだけど購入したとか、初めてやる3DFPSがこのゲームという人には御愁傷様と言う他ない。まずは一番下の難易度であるTrainingでマップ構成を憶えるところから始める事を推奨する。なお当然Hardは更に難しくなるが、ゲームの最高難易度での比較という点では他にもとんでもない難易度を持ったゲームが有るので、特にこれが一番という事はない。 なぜそれほどまでに難しいのかという理由だが、一番の大きな問題はセーブゲームの仕様である。実はこのゲームはリリースされた当時、マップ内でのセーブが不可という設定になっていた。エピソード単位での進行状況しかセーブされないという意味。こういったセーブ回数を制限するという設定は、確かに緊張感を持たせるという意味では効果的である。ただしそれはその緊張感が“適度に”保たれるという条件付きであり、あまりにも難しければ逆効果となる。そしてこのAVPではそれが正に逆の方に出てしまい、あまりの難易度が批判されるという事になった。 特にこのゲームの場合不味かったのが、映画の人気キャラクターが登場ということで、このジャンルのゲームはほとんどやらない人、或いはそもそもゲームを普段やらない人が結構手を出したという点である。そうなると当然、ゲーマーでも苦労するような難しさでは非常に厳しい。またセーブが出来ないという件は事前にちゃんとアナウンスされておらず、それもまたマイナスイメージを大きくする結果となった。なんでこんなに難しい設定にしたのか未だに謎である。 その後は評判の悪さに押された感じで、回数限定でセーブ可能になるパッチが出された。ただしこれでもNormalでは最難クラスなのは変わらず、Trainingで通常のゲームのNormal, Realisticでかなり難しい部類のHard, Director's Cutは言うに及ばずというところだろうか。 なお詳しくは各種族の解説に譲るが、その他にこのゲームが難しい原因を書いておく。 *敵の出現が無限の箇所が結構在って、グズグズしていると次から次へと出てくるので、まずはマップのクリアルートを憶えないと厳しい *知らないと突然死ぬ可能性が高い場所が在る *敵の出現ポイントがランダムな場所が在り、またエイリアンはマップ内を動き回るので油断出来ない |
MARINE |
多くの人が最初に選ぶのはこのMarine(アメリカ海兵隊)となるだろう。通常のFPSと同じ感覚でプレイ可能なために、一番やり易く見えるからである。だがそれは大きな間違いであって、実際の所は相当難易度が高い。海兵隊は多彩な武器を使用可能なので、破壊力に関しては三種族中最強なのだが、逆に防御力は最低の為に死に易くそこが大きな問題となっている。 最初のレベルは簡単なのだが次第に難易度が上がっていき、特に4番目(Orbital)からは物凄く難しくなる。Easyであれば八箇所までセーブ可能なのでまあどうにかなるが、Normalからはある厄介な設定変更がある為に飛躍的に難易度が上がるようになっており、この手のジャンルが得意でないという人だとNormalでもうギブアップかも知れない。 海兵隊が所持しているアイテムとして、まず非常に重要なのがモーショントラッカー。一定範囲内の動いている敵を検知出来る御馴染みのレーダーで、暗闇等の敵が良く見えない場所で役に立つ。ただし上下方向までは表示出来ない。そして暗闇での行動用には投げて周囲を照らすフレアがあり、これは最大で4個まで同時に投げておける。Image Intensifierは暗視ゴーグルで、周囲の明かりを拡大して見えるようにするアイテム。しかしモーショントラッカーとは併用出来ないのと、明るい場所では逆に全面白くなって見え難くなるという欠点を持つ。 武器では有名なパルスライフルがデフォルト所持。弾薬も豊富でグレネード弾も強力だが、集団のエイリアン相手だと少々心許ない。スマートガンは自動照準機能を持った高速連射のマシンガンで、動きの速い相手や見えない敵への攻撃に重宝する。欠点はリロードが長い点で、マガジン交換にはかなりに時間が掛かるので注意が必要。 火炎放射器はフェイスハガー用と言ってもよく、通常戦闘ではほぼ出番はない。その理由は近距離にしか届かないのに、火を点けたエイリアンはそのままこちらに突っ込んで来る為、自分にも火が燃え移る危険性があるから。海兵隊は消化の手段を持たないので、よほどの体力がないとそのまま燃え死ぬだけになる。 グレネードランチャーはとにかく数が少ないのであまり使わない武器。人によっては一度も使わない(見つけられない)かも。3種類の弾薬を切り替え可能だが、メインの弾薬は爆発までに時間があるのでエイリアン相手には大して役に立たない。時限式弾薬も使い難いし、マルチ専用と考えておいた方がいいだろう。Sadarはロケットランチャーで、単発式だが威力は抜群。対プレデター用の基本武器となる。当然爆風ダメージも大きいので至近距離では使うことが出来ない。最後に海兵隊の最強兵器となるのがミニガンで、ボス系のタフな敵相手に温存しておいて使用する。欠点はその威力ゆえに反動が大きく、照準を合わせ続けるのが困難な点。 難易度が高い理由を順に挙げてみると、第一にエイリアンのAcid Bloodによるダメージが非常に厄介な存在となる。近距離で倒した際には、エイリアンの体から吹き出るこの酸でダメージを受けてしまうからだ。(Easyではノーダメージ)。特にヘルスが低い時に壁際に追い詰められてしまうと、放っておけば攻撃されて死ぬし、攻撃して殺せば酸を浴びて死ぬという絶望的状況に陥る。また暗くて周囲がよく確認出来ない時に突然上方から頭の上に飛び乗られたりすると、殺した途端に頭から酸のシャワーを浴びる事となる。更に倒しても死体が消えるまでの間にそこを通るとダメージを受けるので注意が必要。別の敵との戦闘中にうっかり踏んでしまうと不味い事になる。 対応策としてはとにかく近付く前に倒すのが基本で、頭だけを撃って倒し酸の噴出を最小限に押さえるのも大事なのだが、暗闇の中を前後左右上下あらゆる方向から攻撃してくる為に完全に防ぐというのは不可能に近い。正面から視界に捕えたとしても非常に高速であるし、ましてや複数だと防ぎきれない。また壁を背にして敵の攻撃方向を絞るのは一見有効な手段に思えるが、実際には倒した敵から吹き出す酸を避けられなくなるケースが多く、常に退路を開けておいて動きながら闘わないとならない。この様にただ倒せば良いというだけではないのが難しい点になっている。なおプレデターも条件は同じなのだが、こちらは体力が豊富なために大して気にする必要がない。 第二に弾薬数が少ない。豊富にあるのはパルスライフルぐらいで、この武器では攻撃力が低いという設定。その他の武器については弾薬数が限られているので、使い所を考えて進んで行かないとならなくなっている。例えばスマートガンが使えれば楽なのだが、初期にこれを使って弾切れになると後半が辛くなる。またミニガンやSadarは使う所を考えた上で使用しないと、最後の強敵相手にパルスライフルしかないという絶望的な状況になったりする。かといってあまりにも出し惜しむと進む事が出来ない状況にもなりかねず、この辺のバランスは非常に難しい。 第三にマップの脱出ルートを憶えないと辛い。敵が無限発生したり弾薬が少ない事から、逃げるという手段が有効なマップも多い。特にHardでは重要な戦術になる。戦って倒そうとしても無理というレベルとも言え、ゴールへの最短ルートを憶えておいてひたすら逃げないと厳しい。同様にマップ内のメディキットや弾薬の場所も記憶しておくのが大事になる。 次にプレデター戦は相当難易度が高い。動きを止めると自動照準のプラズマキャスターで瞬殺されるので、常に動き回っていないとならない。武器はSadarかミニガンでないと辛いと言える。また完全にトドメを刺さないと笑い声と共に自爆するので注意。 最後に高い場所から落ちるとダメージを受けるようになっているのだが、戦闘中に後ろ向きに逃げている際に落ちてしまう危険のある箇所が結構在る。 総合的なプレイ感として、恐怖の演出という面ではトップクラスの出来と言えるだろう。暗闇の中でどこから襲ってくるのか分からないエイリアンに神経を集中しながら移動、やがて手元のモーショントラッカーが反応を検知して鳴り出し、それと供にどこからともなく気味の悪い鳴き声が聞こえてきたかと思うと、突然天井やダクトから飛び出して襲って来たりと、思わず声をあげそうになるほどの恐怖を体感出来る。この辺は映画での海兵隊の絶望感を上手く表現している。 しかし残念ながらバランス的にはちょっと難し過ぎたといわざるを得ない。このゲームは一級品なのは間違いないが、数少ない超一級品とは言えないのはその点に問題がある。難しいが何とか進んでいけるという絶妙のバランスを持った作品に比べると、多くの箇所で難しい方に偏り過ぎており、セーブ回数制限も絡んで同じ所を何度も何度も繰り返すようにもなってしまう為、逆にそれによって緊張感が削がれてしまったりもする。放り出さない程度に難しいというのが理想なのだが、その一線を超えてしまっていると言えよう。 |