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シ ス テ ム

キャンペーン
 難易度はGenocide / Homicide / Suicideの三種類。途中での難易度変更は出来ない。チャプター単位でのリプレイ機能も無し。


セーブ&ロード
 任意の地点でのセーブが可能。ただしスロット数は8個と少ない。クイックセーブもサポート。オートセーブはマップの先頭でのみ行われるので、バグでスタックして進めなくなった際には、先頭からならばやり直せる。


OBJECTIVES
 テキストにて確認する方式で、マップや方向矢印等のガイド機能は持っていない。


英語
 ムービーシーンも含めてゲーム中には字幕が入らない。ただしクリア自体には英語が解らなくても困らないと思われる。

GAMEPLAY
 ゲームは4つのチャプターから成り、それぞれが10個程度のマップから構成されている(最終のみ3つ)。難易度Homicide(Normal)でのプレイにて15時間程度のボリューム。


 このゲームのテーマは名前の通りに“血”。全編血のほとばしるグロさ、スプラッター映画的な恐怖を追求しており、多くの部分がダークな質感で統一され血の臭いが漂う造りとなっている。感じとしては「怖がらせる」というよりも「グロテスク」といったイメージが強い作品であり、また所々に変なユーモアが感じられて(例えば各レベル開始前の紹介文)、妙な可笑しさも同時に存在している。ストーリーも正義が悪を倒すといった物ではなく、主人公ケイレブもある意味悪であって、“悪対悪”という図式になっている。

 しかし確かに流血量も多くグロいシーンも出てくるのだが、本題であるスプラッター的な恐怖の演出という面では今一つである。ダークな雰囲気作りには成功していると言えるが、ちょっとカッチリとまとまり過ぎている様に感じられる。グラフィックス自体は良いのだが、少し整い過ぎているというか、もっと常軌からはみ出した濃いドロドロとしたタッチでも良かったのではないかと思える。スプラッター映画の様な、「これでもか!」的な過剰なゴリ押しが足りないとも言えるだろう。


 ケイレブはCabalを倒す事を優先目的としており、その為には他がどうなろうと構わないという設定になっているので、基本的にモラルに沿った行動という規制はない。マップ上にあるオブジェクトは破壊して構わないし、街にいる一般市民に対してもそれは同様で幾らでも殺し放題である。それに関連してこのゲームではいかにも”らしい”というか、ヘルスを回復するのに一般人を殺してその後に残るライフエッセンスを取るという事も出来るようになっている。もちろん普通は倒した敵等から奪う訳だが、体力が減ったら敵以外の一般人を殺して体力回復という手段も可能


 ロケーションはいかにもなホラーチックな場所だけではなく、近代的な建築物もかなり多く存在する。その種類はバラエティに富んでおり、景観としても最後まで飽きさせない。似通った色合いのマップが続くQuake II等に比べると、綺麗でカラフルな場所が多くなっている。それと同じ場所が別のマップで何度も登場するのもこのゲームの特徴である。

 脇道もある程度存在するのだが大抵は一本道のマップになっており、そう広くはないのでルートに頭を悩ます事はまず無い。進行は古典的な方式で、ある場所を開けるのに他の場所からアイテムを取って来たり、他の場所でスイッチを入れたりというパターンが続く。その他の謎解き要素も比較的簡単な部類だが、数カ所探すアイテムの場所が解り難い設定も在る。それとシークレットは定番の壁のヒビとか色の違いといったヒントが無いので、発見するのは極めて難しい部類。



 一つの特徴としてゲームのサブタイトルに“The Chosen”とあるように、自分の操作するキャラクターをケイレブ以外の「選ばれし者」である三人の中から選んでプレイする事も出来る。各キャラクターがRPGの様にパラメーターを持っており、ゲームをプレイする上で差が生じるというシステムになる。

 パラメーターには、パワー(使える武器の種類&弾薬の最大所持量), 耐久力(HPの上限), スピード, 魔力(Focusの最大値)の4項目が存在しており、各キャラクターごとに値は固有で変更は出来ない。またゲーム途中にキャラを切り替える事も不可である。基本的に誰もがプレイするであろうケイレブについては、破壊力はあるが魔力系の武器については扱いが苦手という形になっている。

 ただし元々この件は、Monolithが掲示板で「主人公をケイレブ1人にするか」or「キャラクタを選択制にするか」という意見を募った結果、前者を希望する声が多かったという話になっており、単に途中まで作ったコンテンツが残されただけという可能性も高い。少しプレイしてみた感想として4人の誰を選択しても劇的な変化がある訳では無さそうで、武器の使い勝手に変化が生じる(特定の武器が選択出来ない, 二丁使いが出来ない, Alt Fireが使えない等)とは言っても、それ程リプレイ性を高める要素とは考えられない。またこの他の3人のキャラクタを選択した場合はストーリー説明の為のムービーは流れない仕様で、当然ストーリーの整合性も採れていない。

POWER RESISTANCE SPEED FOCUS
Caleb
Gabriella
Ishmael
Ophelia


 その他の欠点として、インターフェイス系の出来に幾つか問題がある。例えばスイッチの類については立ち位置が微妙で、下を向くか屈んで押さないと反応しなかったりする所も在るので注意が必要。また各種アイテム類が小さくて見落とす可能性がある。他にもハシゴでの操作がやり難かったり、目の前のオブジェクトと銃の位置関係が見た目通りではない(前に撃てる様に見えるが、目の前のオブジェクトに当たってしまう)という件も挙げられる

 大抵のオブジェクトは破壊可能であり、壊す事によって中からアイテムが出て来たりするので、とりあえず壊してみるというのが基本となっている。ところがこれが非常に困りもので、壊すと後で困るという場面がある為に大変やり難い。例えばドアを開ける為のICカードを探している時に某部屋へ侵入して戦いになる。この時に自分或いは敵の撃った弾丸で机が破壊されてしまった際に、その上に乗っていたカードが爆発で飛んで行ってしまうとかが発生する。あらかじめそこに有ると知っていればともかく、壊れてバラバラになった残骸の中にカードがあるとは普通考えないだろう。(机が壊れてもアイテムはなぜか宙に浮いて残っていればまだいいのだが....)。またシークレット取得用に台にする為のオブジェクトを壊してしまうと、もうそこには到達出来なくなるという設定も出て来る。

WEAPONS
 このゲームの一つの売りは武器に関してで、これについては採点として満点をあげても良い。非常にユニークな物が揃っており、使い勝手も良く爽快感もある。全部で17種類と数も豊富だし、その上多くの武器にはALT Fire機能も備わっている。また同じ物を二つ入手すると二丁使いになり、より破壊力が増すという演出も面白い(全部の武器ではないが)。個性的な武器も多く破壊力や連射性能にはかなり差があるので、この辺の使い分けも頭を使うが楽しめる所だ。

 <追記> 私は初代Bloodをプレイしていなかったので上の様に記述しているが、実際には前作から流用されている武器も多く、そちらを先にプレイしている人にはインパクトが薄かったかもしれない。


*Chosen Knife
 各人毎にデザインの異なるナイフ。パワーのある者に取ってはそれなりに強力な武器となる。

*ハンドガン
 二丁拳銃が可能。威力は低いが連射性能は高い。

*サブマシンガン
 二丁持ちが可能。連射性能は高いが正確性に欠ける。一丁持ちでALTを使えばバースト射撃となり正確性がアップする。

*ショットガン
 いわゆる普通のショットガンなのだが、二丁使いにする事によって短いリロード時間で連発が可能となる。ALTでは同時に2発を発射するようになり、特に近距離戦では高い破壊力を誇る。

*スナイパーライフル
 遠距離用の武器。戦闘の項で述べるが、ゲームの設定から非常に大事な武器となっていて、これ無しではクリアが不可能になる恐れがある。

*アサルトライフル
 正確性に優れる武器でグレネードランチャーを備える。ただし使用は片手持ちの時のみ。

*Howitzer
 大砲の弾丸を発射する武器でStrengthが高くないと使用出来ない。大砲とは言っても発射と同時に着弾する感じで、連射能力もそこそこある。

*ミニガン
 連射性能やダメージは最高クラスの武器。ただし始動するまでに間があるのと、全500発を撃ち尽くすまでも早いのが欠点。

*ナパームランチャー
 高温の火の玉を発射する。ALTでは分割された弾が飛び回る。爆風でも高いダメージを与えられる強烈な武器。弾薬が多い上に連射性能も高い極悪兵器で大変役に立つ。

*フレアガン
 敵に刺さって燃え続ける弾を発射する。ALTでは分割弾。弾速は遅いがテレポートする敵に対して必須の武器。

*テスラキャノン
 強力なエネルギー弾を連射する。ALTでは巨大な結界を作りだし大爆発する。強力な武器なのは確かだがエネルギーの消費量が高い。デスレイと同じエネルギーを使用するのでその辺の絡みになるが、多く役に立つのは後者の方。

*デスレイ
 レーザー光線を発射する武器。エネルギーパックは豊富に手に入るし破壊力も高い。最大の特徴は壁で反射する点で、これを上手く使うと姿を見せずに敵を倒せる。

*Insect A-Cutioner
 殺虫スプレー。でも結構威力はある。使用する弾薬がグレネードと同一なのが難点。

*Singularity Generator
 ブラックホールを作り出す兵器。周囲の物を吸い寄せて破壊する。エネルギーの消費量が高いのとそれほどの破壊力はないというマイナス面がある。それと近くに出現させてしまうと自分が巻き込まれてダメージを受けるので注意。

*Voodoo Doll
 呪いの人形。敵に照準を合わせて針を刺すとダメージを与える。ただし照準がずれると自分にダメージが来る。非常に面白い武器なのだが、特別に役に立つという物でも無い。

*The Orb
 敵の頭に命中して連続してダメージを与える武器。ある程度は追尾機能がある。またALTにて離れた敵に対して自分で操縦して命中させる事が可能である。ただしこれにはFocusの能力がある程度必要でケイレブには使用出来ない。なおエネルギーは自動的にリチャージされる。

*Life Leech
 しゃべる髑髏の付いた杖。ゲーム中1, 2を争うユニークで面白い武器。メインではファイヤーボールを発射し、ALTでは衝撃波を発射する。エネルギーは自動的にリチャージされる。何よりも凄いところは名前の通りに敵のライフを吸い取る点。ファイヤーボールはユラユラと飛ぶために命中率は低いのだが、当たった分自分のヘルスが回復する。よって攻撃した後にリチャージされるまで待って再び使用する事で、攻撃しながら体力が回復出来る。

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