GRAPHICS |
エンジンは自社製作の全く新しい物が使われているが、特に名前は決まっていないようだ。レンダリングのモードをDX9とDX7に切り変える事が可能なので、非常に幅広いビデオカードにて動作させる事が可能なのが一つの特徴である。設定を引き上げると相当重くなるのは確かだが、同時期にFEARやQuake4が出ていたので、比較的重さについては目立って言及されなかった感もある。既に発売から時間が経過しているので、近年の中堅クラス以上のビデオカードならば特に問題なく動かせるだろう。 なお自分のPCがそれ程高性能では無い場合に、どの程度グラフィックスのクオリティが変化するのかについてはGamespotやTweakGuidesの記事に比較画像が含まれているので参考になるだろう。 テクノロジーとしてはキャラクタや周囲のオブジェクトへのnormal & specular mapsの適用。画面がボヤけるscreen blur、熱により空気が歪んで見えるheat shimmersといった御馴染みのエフェクトも加わっている。特に力が入っているのがパーティクル系のエフェクトで、real volumetric effectによりSmoke Grenadeの煙や爆発で舞い上がる砂塵といった粒子の表現が非常にリアルになっている。単純なアニメーションとして煙を表現するのではなく、広がっていく様や中心部からの距離による見え難さ、または段々と晴れて行く際の薄まって行く表現をリアルタイムで描画しており、ここはプレイしていても目に付くし大きな売りの一つとなっている。 他にはSoft Shadowsにも力を入れており、真っ黒でハッキリと描画される前時代の物ではなく、光線の加減に応じて柔らかいエッジを持ちボンヤリと描画される影を実現している。死体数はOptionsの設定によって変るが、最大にすると相当な数を同時描画可能。 キャラクタのポリゴン数は大幅に増加。アニメーションも複雑で滑らかになっており、前作で気になった腰を落としてヒョコヒョコと走るような仕草は無くなっている。ユニフォーム系も実際の戦場と時代に応じてそっくりにする為にリアルさにこだわり、そこに加えてNPCの装備の変化がリアルタイムでちゃんと反映されるように描画を行なっている。武器も刻印を含めて相当細かいレベルまで作り込まれている。 全体的なクオリティは当時としてはトップレベルであり、特にパーティクル系の表現は戦場の迫力の演出に大きなプラスとなっている。同系統のゲームに比較してメモリの使用量も少ない様で1GB以下でも十分に動作可能。またマップのロードも早い部類である。 目立って欠点の無いエンジンだが、敵及び味方の顔のスキンの種類がちょっと少ないという感じはある。後は物理エンジンを使用していないので死体の周囲のオブジェクトとの重なりは結構目に付くレベル。それとTeenなのでBlood表現は地味で、戦場のリアルさという観点からは物足りなさが残る。 |
SOUND |
常にサウンドには特別に力を入れていると言う通りに、MoHAA, CoD1と続く伝統を守って今回も非常にハイクオリティな物となっている。EAX3に対応しており、新しく加わったBCSも有って、全方位から聞こえて来る多数の怒号や銃声は迫力満点。戦争物のサウンド表現ではNo.1の地位は揺るいでいない。 今回はBGMは少な目となっており、相当限定された場所でしか流れないようになっている。 音声は英語と現地語をミックスさせており、味方軍の理解する必要がある物は英語。それ以外の敵軍については現地語を使っており、ロシア軍のキャンペーンで現地語音声を選択する事は出来ない。 BCSがゲームプレイに深く関わっているので、味方が叫ぶ敵の位置や方向の情報が聞き取れないと不利になるという面は持っている。日本語版なら問題ないはずだが、英語が苦手という人は注意が必要。ミッションによっては指示への対応速度が問われるケースも有る。 |
MULTIPLAY |
最大参加人数は64人(サーバーによる)。ゲームモードはDeathmatch, Team
Deathmatch, Capture the Flagnの他に2種類用意されている。チーム戦の場合には連合軍vsドイツ軍の図式となる。 *Search & Destroy マップ内のAB2箇所のObjectivesの破壊・防御を争う(具体的には爆弾の設置vs解除を行なう)。攻撃側の勝利条件はABどちらかの目標を破壊するか敵を全滅させる事で、防御側は時間切れに持って行くか敵を全滅させるかになる(Respawnは無し)。ほとんどのマップでは連合軍が攻撃側となり、枢軸側が守備を担当する。爆破するのはどちらか一つで良いので、どういう風に人数を振り分けて攻撃及び防御を行うかがポイントとなっている。 *Headquarters マップ内にランダムに出現する2箇所のポイントを確保する。確保された場所は行なったチームのHeadquarterとなり、そこを保持している時間の分だけ得点が加算される。ただし攻撃チームはRespawn可能なのに対し、守備チームは不可なので何時までも守り通すのは困難。破壊されるとリセットされてその繰り返し。最終的には合計ポイントが高いチームの勝利となる。 武器ではシングルには無い物でショットガンが加わっている。Smoke Grenadeはマルチプレイでも使用可能。1の拡張パックに採用されたVehicleは2には含まれていない。特殊な要素としてはCoD1で登場したKill-Camが引き継がれている(サーバー選択)。これは自分が死んだ時に、そのシーンを倒した敵の視点からリプレイで見られるという機能。 基本的にアクション性が高いゲームとなっており、オリジナルのCoDに似通っている印象。プレイする層が一般的なFPSに比べるとカジュアルな範囲に広がっているので(Teen・13歳以上指定)、複雑なルールを排してシンプルに楽しめるというコンセプトではないかと推測される。 発売初期はアンチチートへの対応の無さやサポート(パッチ)が遅いのに業を煮やし、サーバー管理者が団結してボイコットを計画するという事件まで発生して話題になったが、現在ではPunkbusterにも対応しており、また発売から一年半経過した現時点(2007/05)でもマルチプレイ人口が多い高い人気を誇るゲームとなっている。 |