Co-Op |
今回はシリーズで初めてのキャンペーンCo-Opを導入している。プレイヤーは最大で4人までで、コンソール版では画面分割のローカルCo-Opも可能。マルチプレイは別のexeからの起動となっているが、こちらのCo-Opに関してはシングルプレイ用の画面の方からアクセスする仕様。 ミッションの設定上Co-Opが無理な2つの物を除いた13個のミッションを、シングルプレイと同様にしてプレイする事が出来る。種類には一般的な形式の“Campaign Co-Op”の他に、“Competitive Co-Op(対戦Co-op)”と呼ばれるモードが含まれている。これは参加メンバーでクリアを目指すのと同時に、ミッション単位での獲得ポイントによる順位を競い合えるというモードである。こちらではXP(経験値)も加算されるようになっており、このXPは対戦マルチプレイでの物と同等に扱われる。よってCo-opである程度ランクを上げてから、対戦マルチプレイの方へと移行するという風にも出来る。 同じ様にCo-Op Challengesとして、対戦マルチプレイ同様に特定の条件を満たす事でXPをボーナスとして稼げる。こちらは非常に多岐に渡っているので詳細は省略。 基本的な形式は以下の通り。 *ロビーに集合してから開始する形式で、選択したミッション単位でのプレイとなる *サーバーブラウザから選択してまずはロビーに入る必要がある *進行中のゲームに途中から入る事は出来ない *最低でも2人居ないとスタート出来ない。また参加者が落ちて残り一人になっても終了してしまう。 *カットシーンは飛ばせない *他の味方AIもシングルプレイ同様に存在しており、参加者だけでの進行ではない *キャラクタのグラフィックスはランダムに選択され、自分でその姿を見る事は出来ない *ホスト役の人がCo-Opのモードや難易度等の設定を変更する *ボイスチャットに対応。ただし使用の可否はホストが設定。 *フレンド機能あり *Kickの機能は持つが、Vote機能は持っていない 戦闘に関連するシステムは以下の様になっている *武器は一定時間後にリスポーンするので、特定のイベント用武器でも皆で利用可能 *Friendly FireはOFF固定 *HPがゼロになるとその場に倒れて、ピストルでの応戦しか出来なくなる(弾数も有限) *倒れたプレイヤーを他のプレイヤーが近くに行って数秒間USEすれば復活させられる *倒れたプレイヤーを30秒以内に救出出来ないと死亡する。残り時間はアイコンの色が目安となる。 *一人でも死亡者が出たらゲームオーバー *ゲームオーバーになった場合には、シングルプレイと同様に最新のチェックポイントから再スタート *対戦Co-Opの場合、チェックポイントに戻されるとその間のポイントは全てリセットされて消えてしまう 見てお分かりの通りに、一人でも死亡者が出たらゲームオーバーというのはユニークなルールである。普通は全滅したらアウトのところが、一人でも死ねばやり直しというのは厳しい。ただしやり直す箇所は最初からではなくてチェックポイントからで良いというのはそれを緩和するルールとなっている。 このゲームでは難易度調整システムを搭載しており、Co-Opにありがちな多人数になると簡単になってしまうという問題を防いでいる。調整は参加人数と難易度の2つの設定によって行われ、参加人数が多くて難易度が高いほど敵の出現数が増えるようになっている。これにはAIを出現させられる空間を出来るだけ使って対応するが、そういう事が難しいシーンでは敵AIの持つ武器がより連射性や威力が高い物へと変わって行くという措置を採っている。よってRegular難易度でも4人でのCo-Opならば難易度はシングルプレイの時より上昇するし、4人でのVeteran難易度のCo-Opは極限の難しさとなるそうだ。なお敵のHPを高くして難しくするような手法は面白くならないという理由で採用していない。 実際のゲームプレイについては、一人でも死んだら終わりというルールが在るので、これが上手く単独行動を制限するように働いている。つまり上手いプレイヤーが一人で突進した所で、他のプレイヤーが誰か死んでしまえばチェックポイントまで戻ってやり直しの上に、稼いだポイントもそのチェックポイントの時点まで戻されてしまう。よって誰も死なさないようにするには、30秒間以内に倒れた人の場所まで行かれる程度には参加者同士が固まるしかなく、倒れた人間は即蘇生というように力を合わせないとならない。敵の集団の近くで倒れた場合には、助けに行ってUSEしても自分が撃たれてしまうので、更に別のプレイヤーがカバーしたりと連携が重要となる。死なないように注意すれば良いとも言えるが、このCo-Opで難易度を上げると死なないようにするという事自体が難しく、ある程度死ぬのは前提で突破を図らないとならないケースの方が多い。この様に倒れた人間を救う作業が連携のメインというスタイルのCo-Opは珍しく、また独特のプレイ感覚を生んでいる。 経験値が稼げるという事で対戦Co-Opの方が人気が高いが、このモードではやはり敵を倒す事が一番のポイントとなるので、先を争って前に出るという傾向はどうしても強くなる。しかし最前線だと当然ダウン回数も多くなり、それを他のプレイヤーに何度も助けられている内に他のプレイヤーに悪いと思い直すのか、特攻しようとせずに敵を倒すのを独占しないで助け合って進めるというプレイスタイルに変化してくれるケースもよく見られる。また後方で誰かが死ねば戻されるので、最前線に張り付いてばかりという訳にも行かず、その意味で一人でも死ねば終わりというルールは上手く働いているという印象。 |
問 題 点 |
難易度調整機能も在るし、協力しないと前に進めないという点でCo-Opそのものはシステムとしても良く出来ている。実際にプレイも面白くてCo-Opのファンならば見逃せないゲームと言っても過言では無い。しかし反対にCo-Opの外部的なシステム系には多くの問題点が存在しており、V1.1の時点ではCo-Opをプレイする事自体が困難というレベルにある。各種掲示板でもプレイしてみたいが出来ないという人が見受けられる。 まず仕様として、途中からでは参加が出来ないという点が悪影響を及ぼしている。死んだら復活出来ないルールの対戦FPSなら途中参加が不可というのが原則だが、普通はラウンドの時間が短いのであまり問題にはならない。しかしこのゲームのCo-Opは設定によっては相当な時間が掛かるので、その間途中参加が出来ないというのは問題である。Co-Opではデータ量が多いので途中参加時にサーバーとの状態をシンクロさせるのが難しいという面はあると思うが、チェックポイントに到達した時点ならば通常周囲に敵は居ないので、そのタイミングで参加可能にするとかにして貰いたかった。 そして第一に公式のDedicated Serverが用意されていない。よって参加可能なサーバーは個々のプレイヤー自身が募集中のListen Serverしかなく、少ない数を奪い合いという状況が多くなっている。 第二にマスターサーバーとの連絡状況。一応知らない人の為に簡単に説明すると、各社ではCDキーの認証や稼動中のサーバーのデータをまとめたマスターサーバーを運営している。現在稼動中のゲームのサーバーはマスターサーバーに向けて現在の自分の状況を送り、マスターではその全てを取りまとめて更新している。プレイヤーがオンラインに接続してサーバー検索をすると、このマスターサーバーの持つデータが送られて表示されるという仕組み。ただしこのサーバー状況の更新は転送量の負荷を考えて一定の間隔を置いて行われているので、タイミングによってはプレイヤーが見たサーバー一覧での状況と、実際のリアルタイムでのそのサーバーの状況には違いがあるというケースも出てくる。例えば入ってみたら既に次のマップに切り替わっていた等。 WaWではサーバーブラウザでスタート前のロビーを検索するという方式を採用しているのだが、これはゲームの仕様である途中参加が不可というのと非常に相性が悪い。ロビーの数が相当に多ければまだ良いのだが、ロビー数が少ない上に参加希望者の方は多い。そしてロビーの状況が現在どうなっているのかという情報はマスターサーバーを通されるので、リアルタイムではないその更新状態は参加希望者の参考にならないのである。サーバー検索するとリストには通常5-10個程度、ピーク時には20個近いサーバーが出ては来るのだが、選んで入ろうとしても以下のどれかのエラーになるケースがほとんど。 *サーバーは既に満員です *既にスタートしているゲームには参加出来ません *既に存在していないセッションです サーバー数に対して参加希望者の数が多いのですぐに埋まってしまう事が多い為に、参加者が1/4と表示されているサーバーでも選んだ時にはもう遅いという話。マスターサーバーとの更新タイミングが30秒程度だった場合、30秒もあれば4人分のスロットは埋まってしまうので、アクセスしたタイミングによっては、既に埋まっていたりスタートしてしまっているサーバーでも1/4で待機中という風に出てしまうのである。 第三にサーバーの表示機能がおかしい。何が原因なのかはハッキリしないのだが、サーバーリストに掲載されている物をクリックして入ろうとしても反応自体しないというケースが非常に多い。全てのサーバーが駄目という時もあるし、数個は反応して上記の様なエラーとなるケースもある。 第四にそこまでプレイ可能なサーバーが無いのならば、自分がホストとなってプレイすれば良いではないかとなってくるのだが、サーバーを上手く他人に対して公開する事も出来ないという最悪の状況である。セキュリティ関連でポートを開かないとならないという点は当然あるのだが、どうもそういうレベルの問題では無いようだ。 私自身もセキュリティソフトを止めてトライしてみた結果、他のプレイヤーを招いてのCo-Opを実現する事は出来た。ところがそれが可能な時とそうでない時があるので困ってしまう。上手く行った場合には10秒もしない内に4人満員になったりするのだが、来ない時は全く人が入って来ない。おそらくそういう際には自分のサーバーがマスターサーバーに反映されていないか、反映はされているが他のプレイヤーのブラウザには表示されていないか、或いは表示されているが上に書いたようにバグか何かでクリックしても入る事が出来ないのかのいずれかだと思われる。しかもその成功確率が低いので、誰も入って来ないようなら時間帯や日を改めての再チャレンジを何回も余儀なくされる始末。 結論として、現在の遊べるのかさえ分からない状態では薦め辛いと言わざるを得ない。Co-Op自体は面白いので、早期にパッチのリリースが望まれる。実際にL4Dの人気でCo-Opが盛り上がっている状況でも在るし、システムがちゃんと稼動すればこちらもかなりの人気が得られるのではないかと考えている。 最後に他人のサーバーに入りたい場合、私の経験では取得中のサーバーリストが完全に更新されるのを待たずに、最初に出て来たサーバーを即座にクリックしてトライするという方法が成功確率が高いようだ。 (追記) 結局これらの問題についてはパッチでも改善はされなかった。 |
DEATH CARDS | ||||||||||||||||||||||||||||||||
Death CardとはCo-Opのルールを変える事が出来るアイテムである。名前の由来はベトナム戦争で米軍が敵兵士の死体に残していたスペードのエース(Death
Card)から来ている。Halo 3を知っている人なら“Skulls”と同じ物と考えて貰えば良い。 Vehicleに乗ってプレイする2つを除いたキャンペーン内の、13個のミッションのマップ内に各一枚ずつ存在しており、地面に刺した銃剣に被せられたヘルメットという戦場の墓標の上に置かれている。簡単に見付かる物もあれば、シークレットの様にして隠されている物も存在する。獲得しているカードはメニューから確認が可能。 カードの使用方法は、Co-Opのホスト役がゲームの設定画面から使用するかどうかと、使うならばどのカードの有効にするのかを決定する。持っている必要があるのはホストだけで、参加するクライアントがそのカードを見付けているかどうかは関係が無い。なお「全てのカードを発見する」という実績が用意されているXbox 360とは違って、PCには実績が無いのでCo-Opをしないという人には集めても意味が無い代物である。 ちなみにPCではチートを使っていても獲得は可能。取得後にそのミッションを完全に終わらせる必要も無い。またCo-Op参加中に発見しても獲得は出来る。詳しい場所を知りたいならYouTube等に沢山のガイドビデオが存在しているのでそれを参考にすれば良いだろう。 以下はカードの効用一覧。Co-Opの難易度を上げるタイプ、逆に有利となるタイプ、それ以外に分けられる。
主な目的はCo-Opのリプレイ性の向上であり、基本難易度設定を上げる以外の方法でCo-Opの難易度を増したりも出来るし、基本難易度を上げた代償として易しくするカードを使ってバランスを取るという風にも使える。カードの組み合わせは自由なので無限ともいえる組み合わせが可能。 自動難易度調整機能により、4人プレイであればRegularであっても難易度は上昇するので、Co-Opを難しくするタイプのカードを多く使うと極端に難しくなってしまう恐れもある。よってホストとして使う場合には加減を考えるべきだろう。中でも有用なのはPainkillerで、これを使うと遠くで倒れている仲間を撃って復活させられるので、一人でも死んだら終わりのルールにおいては非常に役に立つ。ただしRegular難易度だと便利過ぎるので、Hardened以上に組み合わせて使うのをお薦めする。 |