CALL OF DUTY: WORLD AT WAR

                                  11/01/12


   SYSTEM・GRAPHICS・SOUND

   GAMEPLAY

   CO−OP

   NAZI ZOMBIES

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製作・販売: Treyarch / Activision
発売: 2008/11
日本代理店: 無し



※09/01/08 レビュー掲載
※11/01/12 トップ頁情報, Nazi Zombiesを修正

概  要  2007年に発売され全てのプラットフォーム合計で1000万本以上の売り上げを記録する大ヒットとなったCall of Duty 4: Modern Warfare。その人気を受けてわずか一年のインターバルでリリースされたシリーズ新作である。MWにて初めて現代(近未来)に舞台を移した同シリーズだが、このWorld at Warでは再度時代を第二次世界大戦へと戻している。制作会社も前作を担当したInfinity Wardではなく、Activision直轄の製作チームであるTreyarchが受け持っている。

 Treyarchはカリフォルニアに位置する会社で、PCでは未発売に終わったCall of Duty 3の制作を担当していた。Activisionに買収される前を含めると10年以上の歴史を持つ制作会社で、主にコンソール向けにかなりの数のゲームを制作しているが、PCの世界では有名な会社ではない。PCゲーマーには、デビュー作でありカルト的な作品として知られる剣術アクションDie by the Swordが有名だろう。

 2005年には同じくActivisionの子会社だったGray Matter Interactiveを親会社の意向により吸収合併しており、こちらは実績という面ではFPSゲーマーには著名。CoDシリーズではCall of Duty: United Offensiveを制作。その前はid softwareの配下でReturn to Castle Wolfenstein。もっと昔のXatrix Entertainment時代にはKingpin: Life of Crime, Redneck Rampageといった有名作品を手掛けている。


 タイトルから”5”のナンバーが取れた件については、私の知る限りでは具体的な返答は出ていない。メディアもCoD5と呼んでいる所とそうでない所が混在している状況である。TreyarchではもはやタイトルにNo(ナンバー)を付けるのは流行らないといったニュアンスの発言はしているのだが、もしそうだとすると以後はサブタイトルだけを付けるようになるのかも知れない(これはそうなったが、依然として番号を付けた略称でも呼ばれている)。

 ゲームのアナウンス時には、開発がTreyarchで大丈夫なのかという意見が結構出ていた。CoDの1, 2, 4を担当したInfinity Wardの実績は申し分ないのだが、その間を埋めたTreyarchのCoD3は確かに総合的な評価は高かったものの、悪い点を付ける人も出たりとIW制作の物ほど広範囲からの高い評価は得られていない。また同社にそれ以外のゲームでの大きな実績が有る訳でもない。この件に対してTreyarchからは、「実はCoD3は要請によりたったの8ヶ月で制作されたもので、我々の持つ力が存分に発揮されたゲームとは言い難い。しかし今回は2006年からIWよりCoD4用の制作エンジンを渡されて開発を進めており、2年間の開発期間を与えられているのでCoD3の時とは全くの別物である」と話している。

 だが結果的にはゲームは高い評価を受け、翌年の6月には全プラットフォーム計で1,100万本超えの大ヒットになった事がアナウンスされている。


 通常版の他にメタル缶入りのCollector's Editionも在り。当時を模した水筒の模型付き。他にMPにて最初からFG42をアンロック可能、特別なカラーのクランタグ、一週間の間経験値が倍となる特典が付いていた。

 機種はPC, PlayStation 3, Xbox 360, Wiiでの発売。Wiiはシングルプレイの内容はほぼ同じだが、マルチプレイのコンテンツが大幅に簡素化されている。その他にPS2とDSでも発売されているが、これは開発会社も内容も異なる別物である。


 日本ではPC版を含めて全ての機種で発売されていない。当時から発売は絶望視されていたのだが、結局現時点でも未発売となっている。前作CoD4は日本でも人気が高かっただけに、それだけを考えるならば発売されてもおかしくないのだが、旧日本軍兵士を倒して行くゲームという大きなネックを抱えている。日本軍と戦うという設定は過去にもMedal of Honor: Pacific AssaultRising Sunでも扱われていたが、人気が高くて目立ち過ぎるという点が逆に発売し難くさせているとは言えるだろう。

 なお「Call of Duty テンプレまとめサイト」からWaWの頁に飛ぶと<日本語字幕MOD>導入の解説が在るが、配布ファイルのサイトには現時点ではアクセス出来なくなっている。


 ドイツでは例によって規制されたバージョンのみが販売されている。

*ナチスに関連する記載やシンボルが他の物に変えられている
*出血のエフェクトが当った時の確認用だけで、そのサイズも小さくなっている(壁や床には付着しない)
*手足が千切れ飛ぶゴア表現は無し
*火炎放射器で焼かれて苦しむ表現をカット(銃で撃ったのと同じですぐ倒れる)。死体の焦げたテクスチャも無し。
*倒れて苦しむ敵兵士を殺害する事は出来ない(敵兵士はすぐ死ぬ)
*イベントとして行われる兵士の殺害シーンを数箇所カット
*Nazi Zombies は未収録


 DLCとしてMap Pack 1〜3がリリースされており、PC版ではこれらは無料で手に入る。コンソール版では有料だが、1が200万本の売り上げを記録する等こちらも人気が高い。


 当レビューで詳しく扱っていないマルチプレイを含めたゲームの情報源としては以下のサイトが役に立つ。

*Call of Duty テンプレまとめサイト(PC版がメイン)
*Call of Duty: World at War@wiki(総合)


STORY  収録されているキャンペーンは2種類。片方は米軍海兵隊のPrivate C.Millerとして、太平洋戦争にて日本軍と戦うというシナリオで、マキン環礁からペリリュー島、そして沖縄へという流れ。例の通り主人公にはボイスもグラフィックスも用意されていない。今作にはシリーズで御馴染みのSASのCaptain Priceは出て来ないが、その代わりの上官としてSgt. Roebuckというキャラクタが指揮を執る。声優はTVドラマ「24」で知られるキーファー・サザーランドが担当。なおこちらのキャンペーンでは、一つだけ異なるキャラクタであるOfficer Lockeとしてプレイするミッションが含まれている。


 もう一つはロシア軍のPrivate Dimitri Petrenkoとして、スターリングラードからベルリンへとドイツ軍と戦って行くキャンペーンが用意されている。こちらの指揮官はSgt. Reznov。声優は狂気の混じった悪役というイメージのベテラン俳優ゲイリー・オールドマンが務めている。



PATCH

DEMO
 パッチはV1.7まで出ている。 PCではDLCが無料配布されており、これまでにリリースされたコンテンツがパッチに同梱されているのでかなりサイズが大きく、全部合わせると3GBを超える容量になる。サイズの問題から「どんなバージョンでもこれだけ適用すればOK」というV1.7の統合パッチが存在しないので、最初のV1.0からだと多数のパッチを順に入れないとならない。

 新しくプレスされるリテール版DVDが随時更新されているのかは不明だが、起動メニュー右下に表示されるバージョンを確認し、それに応じて順にパッチを適用する必要がある。以下はV1.0の場合。

 V1.2(1.1は必要無い)→ V1.4(1.2-1.4 Patch) → V1.5(1.4-1.5 Patch) → V1.6(1.5-1.6 Patch) → V1.7(1.6-1.7 Patch)

 公式サイトのミラー一覧


 デモはリリースされていない。

動作環境

トラブル
HARDWARE 必要環境 推奨環境
CPU Pentium 4 3.0Ghz / Athlon 64 3200+ -
MEMORY 512MB (1GB for Vista) -
VIDEO Shader 3.0対応 VRAM 256 MB
Geforce 6600 GT / Radeon X1600 XT以上
-
SOUND DirectX 9.0c 互換 -
対応OS  XP(SP2要) / Vista
DirectX 9.0c以上要


 使用エンジンはCoD4をベースとしているが、必要環境はCoD4よりも上がっているので注意。Shader Modelは2.0から3.0以上が必須へと変わっている。DirectX 9.0cも最新の物が入っているかを確認すること(製品版DVDに収録)。

 Xbox 360用を含めてコントローラーには非対応。欧州版のケース及びマニュアルには対応しているかの様に書かれているが、これはミスプリントだとコメントされている。


 トラブルへの対応の基礎として、ゲームが正規に終了しなかった場合には次回起動時にセーフモードで起動するかどうかを聞いてくるので、現象が頻繁に発生しているのならばセーフモードで変化があるかをテストしてみる。ビデオカードやサウンドカードのドライバは最新の物に更新しておくのは言うまでも無い。


*セーブデータや設定ファイルの場所
 XPだと C:\Documents and Settings\<アカウント名>\Local Settings\Application Data\Activision\CoDWaW
Vistaでは C:\Users\<アカウント名>\AppData\Local\Activision\CoDWaW


*サウンド設定にて2CHしか選択出来ない
 サラウンドサウンドにのみ対応しており、そのスピーカー設定はウインドウズの現在の設定を使う。よって起動前にスピーカーのセッティング画面から5.1ch等のサラウンドモードにしておかないとならない。


*シングルプレイのみゲームが起動しない
 ウインドウズへのログオンアカウント名が日本語の2バイト文字だと発生する模様。日本語環境の問題を参照。


*画面がブラックアウトして何も表示されない

 対策1: Alt+Tabで一度画面を切り替えてやり、再度ゲームに制御を移す。その後ESCキーを押してメニューが出るかをテスト。

 対策2:  ...\Call of Duty - World at War\main\videoフォルダの中にある“Treyarch.bik”をどこか別のフォルダに移すか、名前を変えてしまってから起動してみる。これで動くならばBink形式のムービー再生が上手く行っていない。ビデオカードやサウンドカードのドライバが古い等の可能性が考えられる。再生に使われるbinkw32.dllのバージョンとの互換性も考えられるので、正常に動いているゲーム(例えばCoD4)が使っている別のバージョンの物と差し替えてみるというのも一つの方法。

 対策3: マニュアルで解像度を書き換える。ウインドウズ上で隠しファイルを表示させる設定にしておく必要あり。

C:\Documents and Settings\<アカウント名>\Local Settings\Application Data\Activision\CoDWaW\players\profiles\

 XPの場合だと上記のフォルダ内にプロファイル名(一度も起動していなければデフォルトの物)が存在するので、その中に在るconfig.cfgを開いて、seta r_modeの値をデスクトップと同じ値や他の表示可能な設定値に変更してみる。


*エラーメッセージ、或いは何も表示せずにデスクトップに落ちる
 サウンド関連が問題となっている可能性が高い。基本的にVistaで発生する。Vista以外ならば常駐ソフトの停止やドライバの更新を試してみる。

 対策1: コントロールパネル→サウンドの設定画面にて、再生デバイスとなるスピーカーのプロパティの中にある再生クオリティの設定が「24ビット、48000Hz(スタジオの音質)」ではないならこれに変更する。

 対策2: 同じくサウンドの設定にて録音タブを選択。どこかを右クリックして「無効なデバイスの表示」を選択。ここで“ステレオミックス”を選ぶ。これは製品によって“再生リダイレクト”等名称が異なるケースもある。ただしSigmatelのオンボードの場合には、この機能を持っていない機種が多いようだ。

 対策3: マイクロホン用の入力ミニジャックにマイクをダミーとして挿しておく。マイクが無いなら同じサイズのヘッドフォンプラグを挿しても良い。ただし入力デバイスを挿す場合には、マイク以上の過大なパワーを使う物で代用するのは、誤るとサウンドカードを破壊するので注意。


 RealtekのAC'97オンボードサウンドを使用しているケース: 後継のHigh Definition Audio Codecs規格を使っているマザーならば該当しない模様。マザーボードのメーカーに行って、Realtek AC'97 Audio Codec(ドライバー)をダウンロードして最新版に更新する。メーカーの記載ではVista用のV6.0(6.0.0.0)以上が必要だそうなので、メーカーにそれ以上のバージョンが無い場合には、Realtekのサイトから汎用バージョンを落とすしかない。

 Sigmatelのオンボードサウンドを使用しているケース: Vista Service Pack 1に更新後、最新のSigmatelのドライバに更新してみる。

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