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シ ス テ ム
DIFFICULTY
 難易度はEasy/Normal/Hardの3種類存在しており、ミッション単位で開始時に自由に選択可能。前ミッション終了時に継続を選ぶとそのままの難易度で進んで行く。全てのミッションを最高点の☆5個のランキングでクリアすると、更にその上の難易度のCommandosがアンロックされる。

主な仕様

*三人称視点への切り替えは俯瞰キーを押している間だけ有効になり、その間移動等の操作は出来ない
*姿勢はStandとCrouchの切り替え。Leanは出来ない。
*照準が敵に合うと色が変る(コンソール版におけるAutoaimのLockの目印)
*走っても照準は広がらない。銃のリコイルは有るが軽度。
*ライフル系の武器はズームでIron Sight有り。他の武器では双眼鏡となる。
*Grenade等はアイテム扱いで武器との切り替え無しに別キーで投げられる
*スタミナが続く限りはスプリントが可能
*何か重要なイベントが起きると、それを映した別のカメラ映像が挿入される

HITPOINT
 HPのみでArmorの概念は無し。治療は携帯可能なMedikitで行い同時に4個まで所持可能。適用にはそれ程時間は掛からないが、その間は銃は撃てなくなる。

 単独行動のミッションの場合にはHPが0になった時点でゲームオーバーだが、切り替え操作のマップではもう一方のCommandosが治療を行う事が可能。Medikitが残っていなければ相方の治療は行えないが、両方倒れさえしない限りはクリアに問題は無い。例外として2人が物理的に離れた場所に居る場合はどちらが倒されると終わってしまう。なおミッションによっては他のNPC味方兵士が治療をしてくれる事も有るし、同じくNPCを治療可能な物も含まれている。

WEAPON
 初期装備を選択するような要素は無く、デフォルトの物を使用するのが基本。各Commandosによって使用出来る武器は決められており、プレイ中に交換可能な物が有ればメッセージが表示される。ただしこの時捨てた武器は短時間で消えてしまうので注意。Ammoはマップ内に補充用のボックスが有るのでそこでUSEすれば補給される(BF1942と同様)。或いは死んだ敵が落とした武器が同じタイプならば自動的に拾う。

SAVE・LOAD
 特に制限無くどこでも何回でも行える。Quicksaveも有り。Checkpoint Saveは無い。

OBJECTIVE
 俯瞰視点の簡素なマップが何時でも参照可能となっており、目標の位置はそれに表示される。レーダーでは自分の位置からの上下関係も確認出来る。赤いマルが付いている地点は何か重要なポイントというのも分かるようになっている。

EXTRAS
 ミッションのスコアによってデザイン画等がアンロックされて見られるようになっている。

COMMANDOS
 プレイヤーが操作可能なCommandosは以下の3人となっている。

*SPY: Colonel George Broun
 冷静沈着なチームのリーダー格。倒した敵のユニフォームを奪って変装する事が出来るステルス能力に長けたキャラクタ。ピアノ線を使って敵を絞め殺すStealth Killの能力を持つ。サイレンサー付きのピストルとサブマシンガンを使用可能。

*Green Beret: Captain Francis O'Brien
 攻撃的な性格のタフガイ。戦闘を得意としPanzerfauseやAssault Rifle他ほぼ全ての武器を使用可能。武器を両手持ちという特殊能力を持つ

*Sniper: Lieutenant William Hawkins
 一番若いユーモラスなキャラ。狙撃時に息を止める事で短時間スローモーション状態にして狙いを正確に行う能力を持つ。ナイフを使ったStealth Killと、同じくナイフを投げて敵を倒せるのでステルスの能力も高い。また冷たい水中をダメージを受けずに泳げる唯一のキャラクタ。弱点はマシンガン系の武器を持てないので正面からの撃ち合いには弱い。


 ミッションには単独行動と複数の隊員を操作する物が含まれており、複数の場合には切り替えキーでどちらかを操作するという方式。ただし参加する隊員を開始前に選択する事は出来ないし、参加可能な隊員数も2人までと制限されている。ゲームのアナウンス当初は隊員も選択可能だし、3人同時参加も有りという話だったのだが変えられてしまった(プレイテストの結果3人だと混乱して問題ありという理由)。

 Follow等の相方を操作するコマンドは用意されておらず、基本的に操作していない方の隊員はその場で待機となる。


GAMEPLAY
 まず第一にプレイ前に想像していたのとは随分と異なったゲームであった。原因は事前に出たデモにある。私は以前にFirst Impresionでかなり厳しい事を書いたが、実際の製品版は(あくまで両者の比較という意味合いでは)デモよりも数段良く出来ている。大抵の場合デモにどのようなマップを入れるかの決定権は発売元(Eidos)に有って開発側は口を挟めないものだが、ちょっとこれに関してはPyroに同情する。「製品版がどういう物なのかを伝える役割」という観点においては、このデモは全くと言っていいほど機能していない。
 「取りあえず3人を操作するパートはそれぞれ入れよう。しかしあまり多くの部分を入れてしまうのは勿体無いのでミッションの一部を切って入れる事にしよう。」といった発想から作られたのだと思うが、それよりももっと良く出来ているミッションを1つは入れるべきだった。大物ゲームや人気作の続編ならば多少デモの出来に問題が有っても影響は少ないのだろうが、こういう知られていないゲームでデモの出来が悪いというのは売り上げに直結するだけに大きなダメージとなってしまう。

 次にこれはどういう種類のゲームなのかについて。3人の特性の異なった隊員を操作するという事からアクションとステルスのミックス型という事前情報は有ったのだが、実質どんな感じになっているのかについてはあまり知らないままでプレイした。結論だが両者のバランスは均等ではなく、相当にステルス色が強いゲームである。全14ミッション中単独行動の物が8個有り、その内訳はスパイが5個、スナイパーが2個、グリーン・ベレー(GB)が1個となっており、スタンダードなFPSとなるアクション重視のミッションは1個しか含まれていない。スパイは基本的にステルス行動になるし、スナイパーもステルス性が強いのだから当然ステルス色は強くなる事になる。
 2人以上の隊員を操作する物のは6個収録されているが、3人が全て登場する"M6: Cold Reception(デモのノルウェー)"と"M7: Cat's Eye"の2つは、大半がスパイとスナイパーで進めて行くというスタイルでGBの出番は少ない。もう一個このスパイとスナイパーの組み合わせが有って、残りの3個がスナイパーとGBの組み合わせとなる。しかしこの3個はどれもディフェンス型のミッションとなっており、マップ内をクリアしながら進めて行くのではなくて、次々に湧いて出て来る敵から拠点を守るという形式になっており、通常のFPSのミッションとはちょっと異なっているというのが実情。
 結局のところ一般的なFPSと同様に広いマップ内を動き回りながらクリアしていくという形式で進行するのは"M13: Panzers"の一つだけ。一応ステルス系のミッションでも撃ち合いに持って行ける物も有るが、実際にはステルス物は好みでは無いというプレイヤーには向かないゲームである。だからアクションFPSにステルスの要素も一部混じった物と考えて購入した人には当然不評だろうし、それがゲームの平均点を下げているというのは明らかに有ると思う。

 ではステルス物のファンに勧められるのかと言うとそうでもなく、ステルスは好きだがアクション物はやらないという人に勧めるにはちょっと考えてしまう。と言うのはアクションタイプのスナイパー&GBがコンビの3つのミッションは結構難易度が高く、ミッション単位で自由に難易度変更が出来るとは言え、特に"M8: White Alamo"なんかは普段アクションFPSをプレイしない人にはEasyでも辛いのではないかという位に厳しいとなっているからだ。
 よってHitmanCall of  Dutyも同時に楽しめるという人なら問題ないが、どちらかのタイプしかプレイしないし好みでもないという人には向いていない。こういう風に両者のスタイルのミッションがミックスされて入っているゲームは珍しいと思うので、その意味ではプレイヤーを選ぶとなり、広範囲のユーザーには受け難いスタイルであるとも言えよう。

 全14ミッションからなるが、ボリュームやその出来にはかなりのバラツキが有る。最初の4個は短いので「やはり広いマップは無理なのか」と諦めていたのだが、そこから先には相当広い物も含まれていた。"M6: Cold Reception"の様に連続したマップから構成されている物もあれば、"M5: Resistance"の様に複数のマップが連結されている物も有る。
 自由度という点もデモでは疑問が残る物だったが、製品版ではミッションにもよるが相当自由度が高い物も含まれている。大きな全体マップが最初に与えられてその中を自由に動き回れ、建物自体も複数の出入り口が存在するとルートも豊富。更にその中を2ndも含めて自由な順番でObjectをクリアして行けるという様になっている。指示通りに動いてスタンダードな順番で新しいObjectをクリアして行くのも良いし、街中を探索してトリガーを起こし次々と出現するObjectを先にクリアして行くのも可能。ただ自由度の代償として仕方が無い事だが、クリアの順番によって大きな有利不利が生じるケースはある。後はこれまたミッションによるが、戦闘で進めるかステルスを貫くかという選択肢も持っている

 プレイ時間はそのスタイルによって大きく変ってくる仕様で、2ndやSecretを含めて出来るだけ多くのObjectiveを達成しようとすると結構な時間が掛かるようになっているミッションが多いが、一方でクリアするだけならば時間は掛からないというミッションも多い。なのでとにかく先へというスタイルだと7−8時間程度であっさりとクリアという人も多いようだ。また☆5つを取るまであくまでやり直して粘るのでなければ、そこそこじっくりやっても10-12時間程度だろう
 ただCSFではコンソールによく有るようにリプレイ性を重視しており、一通りクリア後に2ndを出来るだけ達成するように頑張ってランキングによる高評価を目指したり、マップ内を探索する事でSecret Objectの出現という要素も含んでいる。難易度変更にも工夫しており、単にダメージといった要素が変るだけではなく、マップ内の敵の数が増えて違ったパターンでプレイが出来るというようにされている。

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