GAMEPLAY |
ゲームは全部で10章からなり、プレイ時間は10-15時間程度。この幅広さはキャラクタのスキル構成によって差が出るのと、探索をどの程度やるかによっても変るというのがその理由。 セクション単位でのクリアの仕方については自由度が高いが、ゲームの進行自体はほぼリニアであり、脇道の様な場所はほとんど用意されていない。ストーリーの方は途中から予想外の展開を示してなかなか面白く、アクションゲームという事から複雑で凝った物ではないのだが、この点は良く出来ていると感じた。 プレイヤーの選択によって若干ストーリー展開が変るようになっており、最終的には4通りのマルチ・エンディングが用意されている。このエンディングは、プレイヤーがどれだけゲームを上手くクリアしたのかという成績の高低や、見えない陰のパラメータによって決定されるのでは無く、純粋にプレイヤーの選択によって決定される。GoodとBadのエンディングが在るのではなく、プレイヤーが世界をどういう風にしたいのかという考えによって自由に決められるという方式である。選択肢はゲームの終盤に一箇所とラストに一箇所の2つで、2x2で計4つのエンディングとなる。 RPG的な要素は薄く、NPCとの会話にて選択肢を選べる・パーティーでの戦闘・探索が自由なエリアといった物はほとんど含まれていないので、その辺に期待する人には物足りないだろう。同様に謎解き(パズル)要素もかなり少ない。大抵は先に進む為のルート探しで、その解法もRope Bowによるものが多くなっている。Rope BowとはThiefでも御馴染みのアイテムで、木に打ち込んでロープを垂らし、それに飛び付いて上って新たなルートを作成可能なアイテムである。「詰まったら上を見ろ」というパターンで多くの場合は解決してしまう。 Skill Pointは目標を達成する事で手に入るが、その大半がクリアの為には必要な物となっており、「達成するかどうかは自由」として設定されている目標はあまり無い。全獲得可能ポイントの一割にも満たないと思われ、よってどうやってクリアしても最終的に得られる合計ポイントにはあまり差が付かないゲームである。言い換えると、クリアを急いでもキャラクタの成長面ではあまり不利にはならないようになっている。 稼げる総ポイントに関しては少な目の設定という印象。キャラクタを育てれば終盤には多彩なスキルを身に着けて非常に強くなれるというバランスでは無く、最後まで行っても結構限定された能力しか獲得は出来ない。ハイブリッドタイプのキャラクタを育てる事は可能だが、Warrior・Mage・Assassinの専任キャラとして育て上げるならば、他の能力にスキルを割り振る余地はほとんど無いと言える。 一緒に行動するLeannaに関して。彼女は治癒の魔法を持っており、自分自身の他にプレイヤーの治療を行う能力も持っている(自動で行われて、治癒してくれるのかはケースによる)。ルールとしては、通常時でも彼女に攻撃を加えてしまうとその場でゲームオーバーになる。そして画面上に彼女のHPが表示されるケースでは、彼女を死なせてしまえば同じくゲームオーバー。行動に関するAIは良いとは言えず、一緒に戦うと死んでしまう事が多い。 ただしUseキーでFollow/Waitを切り替えられるので、危ないシーンでは安全な場所に待たせてはおける。また想像していたよりも一緒に行動するシーン自体が少ないので、あまりストレスになる存在ではない。(共同での戦闘という面での面白味も出ていないが)。 マップ切り替えはHalf-Life 2の様に見た目として明確ではない地点で行われる事も多いが、その地点ではマークが表示されるというのは親切。マップを後戻りする事も可能だが、場所によっては出来ない地点も在る。 |
COMBAT |
キャラクタのタイプ別の感想については後にして、ここでは戦闘全般に関する解説を行う。 視点は一人称視点固定で三人称には出来ない。この点については製作チーム内でも相当揉めたとしている。剣や昆(棒)を使用して戦うゲームでは三人称視点を採用する物が多く、これには”相手との距離感を掴み易い”、”武器を振り回すアニメーションは外部視点の方が見栄えが良い”といった理由がある。実際に過去の一人称視点で剣を使うゲームでは、いろいろな問題が感じられる物が多かったというのは事実である。しかし三人称で作っては独自性が薄れてしまうので、あくまでもそういった形で新機軸に挑戦したいという中心メンバーの熱意からこういうデザインになったそうだ。 結果的に一人称視点でも剣や昆で戦っているという感覚を出すという狙いは、概ね達成されている様に感じられる。一般的なFPSに比べると視点の動きがダイナミックであり、左右に移動すると視線が傾いたり、武器を振る動作に連れて頭が動くという形で、重量のある物を振り回しているという感覚を出している。スプリント時には派手に手を振って走ったりと、視界内の腕の動きも良く出来ていると言えるだろう。(頭が揺れる感覚が嫌な人には、動作を切れるオプション在り)。 戦闘は基本的にアクションゲームそのものであり、キャラクタの能力による補正は含まれない。つまりスキルによって強力な魔法を得たりは出来るが、それを狙って敵に当てる部分は純粋にプレイヤーの能力に依存し、能力が高いキャラクタであっても攻撃が自動で敵を追従してくれる訳ではない。また掛けた時に周囲の敵に無条件で効果を及ぼすようなタイプの魔法も無い。あくまでもマウスにて動いている敵に狙いを付けて攻撃するという能力が要求されるタイプのゲームである。M&Mが好きだがアクションゲームは普段やらないという人は、その辺を頭に入れておいて欲しい。 アイテムの管理はインベントリー画面で行い、一つのスロットに付き一個のアイテムを収納出来る。重量制限は無いし、スロットの数は十分に多いので、どれを捨てるかを悩む事はまず無いだろう。ショートカットとしてベルトに1-9までのアイテムを装備可能で、これは即座にキーを押せば呼び出せる。それ以外のアイテムはインベントリー画面を開かないとならず、この際にはゲームは一時停止しない。 基本動作は一般的なFPSと変らず、ジャンプ、しゃがみ、左右へのリーン(傾け)を行える。スタミナの続く限りはスプリントも可能。照準はどれだけ自分が相手から見えているかのステルス・メーターの役割も兼ねている。 武器による攻撃はLMBで攻撃、RMBでブロック動作となる。攻撃ボタンを溜めてダメージの大きなPower Strike攻撃が用意されており、これは基本の構えの他に、構える前に押した前後左右キーによりプラス4通りの異なった攻撃方法を選択出来るようになっている。なお初期の頃に予定されていたスタンス(構え)を変えられる要素は製品版ではカットされた。 攻撃が命中する事によってアドレナリンが溜まるようになっており、Maxに達したらスペシャル・アタックが可能になる。(画面左下のHPの隣の黄色いメーター)。ただしアドレナリンは時間と共に減少するので、一定時間内に使わないと効果が切れてしまう。発動する効果については持っている武器や攻撃部位によって異なる。剣による攻撃ならば、スローモーションになって敵の首や手足を切り飛ばして一発で倒せたり、剣を突き刺してから蹴り飛ばすといったアニメーションも見られる。短剣ならば投げて一撃必殺の攻撃を繰り出せる。弓ならば敵は即死。魔法の場合は威力が強力になったり、異なった効果が発動する物もある。 ゲームの一つの特徴として”Environment Kill”(周囲の環境による殺害)が挙げられており、使用しているのがソース・エンジンだけに物理エンジンとの組み合わせも導入されている。プレイヤーは蹴り(Kick)が可能で、これはスタミナや間合いによる制約が無い時ならば何時でも繰り出せる。(ただし敵も使って来る)。この蹴りはダメージは与えないが敵を吹き飛ばす威力があり、それを利用して周囲に置いてあるスパイク(棘の板)に突き刺して倒す事が可能。同様に高台から蹴り落として倒す際や、火の中に蹴飛ばしてダメージを与えるのにも役に立つ。 物理エンジンの絡みでは、物を掴んで投げ付けてもダメージを与えられるし、支柱を攻撃して壊してやり上に乗っている物を落として攻撃する事も出来る。或いはロープを切り振り子状のオブジェクトを解き放って敵にぶつけられるというシーンも結構用意されている。オブジェクトを火の中に通して敵にぶつけて燃え移したり、オイルの入った壷を壊して導火線を制作したり、炎の魔法で敵の近くのオブジェクトに火を点けたりという応用も行える。 敵の種類はボスを除くと10種類程度でそれ程多くは無い。大きく分けて剣士や魔術師等の人間系、または蜘蛛の様な自然界系で一つのグループとなり、この系統は火に関連する攻撃に弱くなっている。オーク・ゴブリン・サイクロプス等はデーモン系となり、こちらは電撃系の攻撃が弱点。それとグールやゾンビのアンデッド系は聖なる攻撃に弱いが、それに値する武器を入手出来るのかはプレイヤーのゲーム中の選択による。 プレイヤーに攻撃かステルスかの自由を許している為に、AIの認知能力のバランス調整はやはりそれなりのレベルに収まっている。ステルスでの攻撃が可能になるようにそれ程認知能力は高くなく、プレイヤー側が先に相手の存在に気が付いて先制攻撃を仕掛けられるケースが多い。またステルスが失敗してもそれで終わりにはならないように、一定の時間が経つと元の警備状態に戻るようにもなっている。その為に攻撃重視のプレイヤーからはちょっと鈍いように見えてしまうのは否めないが、ステルスでの行動も許容するには仕方の無い所ではある。総合的にアクションゲームの敵としては合格ラインだろう。 問題点としては、まずこれもステルスの絡みと思われるが高低の変化による認知能力が低く、ロープを使ったりすると簡単にこちらを見失ってしまう。次にハシゴを使えるのだが、こちらが構えて待っているにもかかわらず悠長に降りて来て攻撃を受けるという間抜けな面を持つ。最初から燃えている焚き火等は認識出来るようだが、燃え広がった部分については分からないようで、燃えているオブジェクトや味方等に平然と近寄って自分も燃えてしまったりする事が良くある。 |
WARRIOR |
私は戦士と魔術師の2つのタイプのキャラクタを使ってゲームを2回プレイしたので、以下は具体的に両者のプレイ感覚や差について書いてみようと思う。先に戦士の方から。 まず最初にゲームのタイプをハッキリさせておこう。剣や昆の様な武器を使ってプレイするゲームでは、FPSと同じくアクション系とリアル系とに大きく分けられる。スピードと爽快感を重視したアクション系と、間合いや攻防のタイミングを重視したリアルな剣術系の意味である。このゲームはどちらかと言うと剣術寄りのバランスとなっており、スピードと爽快感はそれ程強調されていない。マウスクリックの連打で敵を倒したり、素早く動き回って敵の攻撃をかわす様なゲーム性では無いという意味である。発売当時はアクション性の高さを期待していたプレイヤーの中から「爽快に敵を切って倒せないトロくさいクソゲー」といった批判も結構出ていたので(宣伝でその辺をちゃんと強調していないかったのも悪いとは思うが)、剣士として派手なアクションが楽しめると期待している方がいるなら注意して欲しい。 戦士キャラクタとして成長させる場合、その関連スキルを極めようとするなら、他のスキルにポイントを割り振る余地はほとんど無い。私も純粋な戦士キャラクタとして魔法スキル等もほとんど取らずにプレイしてみたが、結論から言うと戦士キャラでのプレイは難易度が高い。Normalならば”非常に難しい”という程ではないが、私の基準としての難易度Normalの線引きよりは確実に上である。もし戦士キャラが好みだが難しいのは嫌というなら、多少戦士系のスキルは犠牲にしてでも、早目に治癒の魔法を取るのが良いと思う。弓の能力を最大のL3まで上げるというのも難易度を下げられる。 戦士の難しさの根本とは、切り合う際に敵の近くに行って戦わないとならないという点である。その際に上に書いたように剣術の要素の方が重視されているというのが難しさを高めている。例えば攻撃面ではMelee CombatのL1さえ取れば、スタミナ切れを気にせずマウス連打での連続攻撃を行えるが、このゲームでは敵がブロックの体勢に入ると攻撃を全て受け切られてしまう(L3ならばガードを弾き飛ばせるケースもある)。 よって敵に先に攻撃させて隙を作ってから反撃したり、或いはPower Strike(PS)とスプリントを組み合わせてのCharge(ガードを弾き飛ばす)を仕掛けたりを考えないとならない。敵を転ばせてPSによる止めの攻撃を狙ったり、ジャンプとPSを組み合わせたLeaping Attackで敵を一時的に反応出来なくさせたりも重要。とにかくやみくもに剣を振り回しているだけではダメで、蹴りを使って相手を一時引き離して体勢を整えたり、盾でブロックしてからそのまま突き飛ばしてよろめかせその隙を突くとか、頭を使って戦わないとならないゲームとなっている。 特にその戦闘を難しくしているのが、後退が出来ないという仕様である。移動速度は特に遅くないしスプリントも可能なのだが、バックする時のみ数分の一の速度でしか下がる事が出来ない。よって敵の攻撃が来た瞬間にサッと後方に飛び退き、モーションが終わった時点で今度は前に素早く出て切り付ける、といった攻撃は不可能。要するに敵を攻撃可能な間合いに入った場合、自分の側も攻撃を動いて避ける事が難しいとなっている。敵が追随して素早く反応するので左右移動での逃げもそれ程効果的ではなく、とにかく逃げたいとなったらそちらを向いてダッシュするのが一番確実である。 結果的に防御の為には移動による逃げではなく盾によるブロックが必須となり、敵の攻撃アニメーションのパターンを見切って防ぐ時は防ぎ、隙を見て攻撃するという形になる。つまり自分主導で攻撃を仕掛けるというよりも、敵の攻撃を待って反撃するという感覚が強いゲームとなっている。ブロックを無視して徹底して連続攻撃を仕掛けても、1on1ならばともかく数人を同時に相手にするのは困難なバランスである。なお盾は消耗品だが数が多いし、壊れないタイプも出て来るのであまり気にする必要はない。 勿論お互いの実力差というのも有るので、常に慎重に戦わないとならない訳ではない。回復ポーションを多数持っているとか、自動回復の指輪を付けるのを選択するならそれなりに強引に戦えもする。しかし戦士は敵が多数固まっている場所とか、魔術師や弓による遠距離からの攻撃には弱いのは確かであり、そういう際には正面突破を避けて地道に弓を使うか、盾で遠隔攻撃をガードしながら近付くか、魔法のスクロール(一本に付き一回魔法を発動出来るアイテム)を利用するとかも考えないとならない。特に集団で出て来るグールは知能は無いのだが、腕の攻撃の軌道から盾のブロックを越えて当たったりもするので、ある意味ではゲーム中最大の難敵とも言える位に扱い難い。または結構出て来るサイクロプスの様な中ボスタイプの巨大な敵相手でも、戦士は攻撃するには基本的に近付かないとならないので難易度が高くなる。 敵のタイプによる扱いの違いもある。敵の弱点に応じて魔術師が”炎”と”電撃”という具体的な攻撃魔法を持っているのに対して、戦士は炎系の攻撃武器は持っているのだが電撃系の武器を持っていない為に、オークやサイクロプス相手にはアドバンテージが無い。(Lightning Shieldというブロックに成功すると電撃のダメージを与えられる盾は存在する)。 それと戦士だと探索も重要になる。魔術師の場合には武器や防具にはあまり頼らないし、自分で回復が可能なので回復系のポーションもそれ程重要ではない。しかし戦士の場合には強力な武器や防具を早期に見つける事と、回復系のポーションを集めるのがかなり難易度に影響して来る。よってそれなりにシークレットを含めてマップ内を探索してアイテム集めにも力を入れないと、後々苦労する可能性が高くなっている。 ただし上記の様に難しさは持っているが、慣れて敵の動きが見切れるようになって来れば戦闘は面白い。コンビネーションを使っての連続攻撃が決まった時などは、その意味での爽快感は持っている。また敵から離れて戦うよりは、接近して直接やり合う時の方がやはり”戦闘をしている”という充実感も高い。それと戦士系の面白さとしては多彩な武器を選択可能な点も挙げられる。敵に与えたダメージをHPとして吸収するSouldrinkerや、Critical Hitの確率を上げるNaga Silksword等、戦士にしか使えない特殊な武器も多い。 これは欠点ではなくてゲーム性に関する件だが、切り合い自体はそれなりにスピード感を持っているけれども、戦闘全体ではスローペースで決着には時間が掛かるようになっている。キャラクタが強くなるのと、持つ武器が強くなる事で与えられるダメージは増加する。しかしそれに比例して敵もタフな者が登場するので、ゲームの最後まで相対的にプレイヤーは非常に強くはならない。どれだけ強くなっても敵を倒すには何回も切り付けないとならない点は変らず、多数の敵を一振りでバッタバッタと豪快に薙ぎ倒す様な感覚は最後まで味わえないという意味である。(Critical Hitを高めたり、敵に合った武器を持てば、ややそういう面も見られるようにはなるが)。 物足りない点としては、攻撃に重量感が足りないという点が挙げられる。当たっているのは火花や血が飛ぶエフェクトや、よろめいたり吹き飛んで倒れたりするアニメーション等でハッキリ分かるのだが、強く当たっているという感覚が今一つである。切った感覚が薄いというのも難点。このゲームではアドレナリンの攻撃時のみ敵の首や四肢が飛ぶようになっており、普段の攻撃ではラグドール効果で体が吹き飛ぶのみである。よって剣で切っているというよりも、棒で殴って吹き飛ばしているという感覚の方が強くなってしまっている。更にアドレナリンの効果が発動するまでには時間が掛かるので、その切り飛ばす攻撃をあまり見られないという点も問題。 元々そういうアニメーションが用意されていないのならば仕方が無いが、アドレナリンモードの時のみそれを見せるというのは非常に勿体無い。アドレナリンの時はスローモーション効果を付加等にして、普段の止めでも切断のアニメーションを入れれば爽快感が増したのにと残念だ。 環境による攻撃方法も悪くはないのだが、その威力が通常攻撃に対して奇妙に感じるまでに高いという点は問題と言わざるを得ない。とにかくスパイクに対して相手を蹴れば必ず即死するし(アニメーション自体もまるで磁石に吸い付けられるように加速して突き刺さる点も不自然)、オブジェクトを投げ付けた時のダメージも大き過ぎるように感じられる。すぐ下の水の中に落ちただけで死んでしまうというのも変。剣であれだけ切り付けても倒れないのに対して明らかにアンバランスであり、これならわざわざ戦わないでもそれを利用した方が早いとまで感じられてしまうのが問題である。仕掛けがゲーム全体を通してそこら中に用意されている上に、使って下さいと言わんばかりに見え見え過ぎる位に設置してあるのにも不自然さを感じる。 |
MAGE |
魔法のスキルを中心として戦うクラス。武器としては近距離戦で杖(棒術)を使えるが、基本的には武器ならば弓を使って離れて戦うタイプと言える。こちらでのプレイの感想としては、戦士より数段簡単という印象。Normalでのプレイ感としては、標準的なその難易度よりもやや簡単なレベルと感じられる。こちらは逆にMageでプレイしたいが難易度は高い方が好きという方は、Hard以上でのプレイをお薦めしたい。 実はプレイ前はデモの時の印象から魔術師は難しいと考えていたのだが、これはデモで使われているマップがゲームの後半の物なのに基本的な魔法しか使えない設定だったからで、製品版ではこのマップに来る時点で既に強力な魔法を使えるようになっている。 魔法の使用には当然マナが必要であり、これはゆっくりと自動回復するようになっている。即座に回復させたいならばマナ・ポーションを飲めば50エネルギー分が回復可能。マナのポーションはそれなりに多いので、特に残量面では苦労はしないだろう(20個まで持てる)。なお魔法の中には、選択後に数秒待たないと発動出来ないタイプや、インターバルを置かないと連続しての使用は出来ない物も存在している。 魔術師が戦士に比較して楽なのは幾つか理由がある。一つは遠隔攻撃主体なので、敵からのダメージを受け難い点。またHealの魔法を使って回復も楽に行えるようになっている。後半になると移動速度が速く近くまで詰められるケースも増えて来るが、多用するFireballに自爆ダメージがほとんど無いので、接近されたらこれで一度吹き飛ばすという攻撃でかわせるのも大きい(アドレナリンモードの時は自分も吹き飛ぶので注意)。またFireballの攻撃では敵が吹き飛ばされるケースが多くなるので、倒れた敵が起き上がって来るまでに連続攻撃。Lightning Boltならば敵が痺れて動けない間に連続攻撃というパターンで、一切の反撃を受けずに倒せてしまうハメ攻撃が多くなるというのも強味である。 炎と電撃の2種類を使い分けられるという点も大きい。戦士の場合にはタフなオークやサイクロプスを苦手とするのだが、魔術師はデーモン系が苦手なLightning Boltを使えるので遥かに相対するのが楽である。戦士が非常に苦労するサイクロプスなども、呆気ない位に簡単に倒せてしまったりもする。だたしアンデッド系に対するDispellの様な呪文は無く、この系統には戦士同様に苦労させられる事も。 多数の敵相手にもCharmの魔法があれば同士討ちをさせられるので結構楽になる。Fire Trapを仕掛けてから戦えるというのも有利な点。迫って来る敵に対してはFreezeで動きを止めている間は攻撃を受けなくなるし、スパイクの前や断崖の淵に近付いた際に動きを止めてから蹴るという手法も有効に働く。 魔術師に関しても全ての魔法を得るには専任タイプとしてスキルを割り振らないとならないが、そうしても特に不利にはならないと思われる。また戦士とは異なり、後半になるに連れて相対的な強さの上昇を感じられるクラスとなっており、特にMana Regenerationを取って自動回復速度を上げてからは飛躍的に強くなるという印象。 それと魔術師の場合には武器や防具にはあまり頼らないので熱心に探す必要なないし、魔法で回復が可能なので回復系のポーションもそれ程重要ではない。よって探索についてはあまり時間を掛けずにドンドン先へと進めても問題無いので、相対的に純粋な戦士系に比較するとクリアまでの時間は数時間程度短くなると思われる。 一方で魔術師の不利な点としては、これは意図的にそうしているのか判らないのだが、インベントリーの操作が面倒という問題を抱えている。ベルトにはショートカットとして9個までしかアイテムを登録出来ないが、魔法だけでも12種類有るので一部は外さないとならない。更に回復のポーション等も別に操作キーに設定したりが出来ないので、Rope Bow、攻撃用の弓、回復ポーション、毒消しといったような物をすぐに呼び出せるようにベルトに登録してしまうと、更に魔法の登録可能数が減ってしまう。そうなると一々インベントリーを開いてから選択しないとならず、これはかなり面倒である。 Fireballは頻繁に使う魔法なのだが、視界が遮られるという弱点を抱えている。その為に通常移動時でも用意したままだと前が見え難いので、あえて他の魔法や武器を装備した状態にしておかないとならない点は気になった。 魔法は種類があまり無いので、攻撃時はFireballかLightning Boltの連発になってしまいがちなのには物足りなさも残るが、Fireballで次々に敵を吹っ飛ばせたりと爽快感は高い。単に魔法を掛ければ自動的に周囲の敵に適用されるのではなく、ちゃんと動き回る敵に照準を合わせて当てないとならないので、一般的なアクションRPGにおける魔術師のアクション性の低さというイメージも薄い。アクションが好きな人は戦士ではなく、この魔術師を選択しても十分に楽しめるだろう。 |
ASSASSIN |
このクラスは未プレイなので紹介だけ。 ステルスのスキルをメインにして、暗闇に潜んで敵から隠れてやり過ごしたり、背後からの暗殺を得意とするクラス。武器は両手持ちの短剣か、または弓矢で戦うという形がメインになる。短剣のみでの正面からの戦闘は、リーチの短さからあまり有効ではない。攻撃方法のメインはBackstabで、ステルスのL2以上で敵の背後を気が付かれずに取れれば、そこから一撃必殺の攻撃を行う事が出来る。 ステルスのスキル以外にはこのクラスに必須とされるような能力はあまり無いので、他のクラスの能力とミックスさせたキャラクタを作り易いと思われる。 マップの印象としては敵の居ない位置を通れるようなルートも随所に設けられており、ステルスのスキルで敵に発見され難いようになっていれば、そういったルートを利用して戦闘を回避も可能になっている。 このタイプのキャラクタ限定ではないが、Burglarのスキルを取って鍵の掛かった箱を開ける事が出来る。アイテムの収集という点では有利だろう。 |