問 題 点 |
毒のダメージが大き過ぎる。ゾンビや蜘蛛は毒による攻撃を仕掛けて来るのだが、これにやられるとHPがギリギリまで下がってしまう。同じ様な特殊な毒のダメージを持つHL2と異なるのは、こちらでは下がった値はそのままで元には戻らないという点。フルだったHPが徐々に下がり続けて、最終的には2,3程度にまで落ちてしまう。回復させるには毒消しのポーションを早目に飲んでHPの減少を止めるか、そのまま攻撃を受けないように頑張って完全に毒が消えてからフル回復のポーションで元に戻すかになる。毒に対する耐性を身に着けるスキルも有るのだが、ポイント的にかなり高く付くのが難点。 毒消しのポーションはそれ程豊富ではないので、このタイプの敵が多いエリアではそれなりに探し回って集めないとならない。蜘蛛の攻撃は盾で、ゾンビならばモーションを見切ればかわす事も可能だが(シールドの魔法で防げるような感じもするが確実ではない)、かなりタイミングがシビアである。時々壁を通して当たってしまうバグがあるのも問題。とにかく突出して毒によるダメージが高く設定されているという所に違和感有り。 落下ダメージの判定が曖昧であり、見た目では判断が出来ない。ダメージを負ってでも良いからショートカットとして飛び降りたいシーンには結構遭遇するのだが、ダメージの入り方が不規則である。降りてはならないとされている場所では高さに関わらず死ぬとか、クイックセーブをしてからでないとトライするのが怖い。一応魔法でシールドを張っておけばダメージは軽減可能ではあるのだが。 ボス戦に一工夫欲しかった。あまり面白いと感じられるボス戦が用意されていない。それと戦士系に著しく不利と思えるシチュエーションが多いのも問題有り。またボス格の相手は多いのだが、サイクロプスの他にも何回も出て来たりするボスが居たりと使い回しも多い(タイプ違いは在るが)。どれだけダメージを与えているのかのメーターも有った方が良かったように思う。 インターフェイスや操作系に使い難さが感じられる点が多い。魔術師の項でも書いたが、使うアイテム数の割にはショートカット可能な数が9個と制限されているので切り替えが面倒。その他に気になった点は以下の通り。 *弓を使った後、盾に持ち替えると以前の武器を装備するが、武器に持ち替えると盾は装備しないまま *リアルと言えばリアルだが、ドアが片側にしか開かないようになっており、手前側に開いて自分にぶつかり開かないケースがある *アイテムの入っている箱等を壊した場合、物理エンジンにより中のアイテムが変な方に飛んで行ったり落ちてしまう事がある *スクロールを使った後、それをショートカットから外さないと、一定時間後に勝手に装備を持ち替えてしまう 物理エンジンによる問題点。味方に対して攻撃を加えた時点でゲームオーバーという設定が何箇所か用意されているのだが、持ったアイテムを捨てたのが当たったり、壊したオブジェクトの破片が命中しただけで攻撃と判定されてゲームオーバーになる。ラグドールのアニメーションについても、Critical Hitが出た際に敵がロケットの様に飛んで行ったりする事が有るのは不自然。 バグ関連。Rope Bowを壁際等で使った場合、揺れるロープが周囲の壁と重なってしまうケースが有り、運が悪いと飛び付いた自分自身が一緒に壁にめり込んで動けなくなってしまう。それと近い場所に2本のロープを打ち込んだ場合、降りようと飛び降りてももう片方に自動的に張り付いてしまうという繰り返しで進めなくなる。Rope Bowの使用前にはセーブしておいた方が無難である。 |
GRAPHICS |
Valveのソースエンジンを自社でカスタマイズして使用。2006年当時のValveのオリジナルと比較して、テクノロジー的には先を行っているというのは確かであり、全般的により綺麗でもある。同年代の他のエンジンに比較してこれは凄いといった箇所は無いのだが、全体的には高いレベルでまとまっている。またどうしてもソースエンジンとなるとHL2の影響で現代や未来的な世界のイメージが強いのだが、このゲームではテーマであるファンタジー系のタッチにグラフィックスのデザインが統一されていて、ちゃんとその様なイメージの世界が構築されているのは良い点である。 エフェクト関連ではそのクオリティはともかくとして、HDR効果を結構な場所で導入しているのが第一に目立つ。ノーマルマッピングはキャラクタを中心に限定的に使用されているようで、使われていない箇所は反面かなり雑に見える部分も有るという印象。エフェクト系では炎の表現が良く出来ていると感じさせるが、その他は特別目立った点は無し。電撃やフリーズのエフェクトについても平凡であまりインパクトは感じられない。水面の表現はオリジナルのエンジンと同様にリアリティが高い。 ライティングの効果はプレイヤーが所持する光源からも行われており、その他の全ての箇所でダイナミック・ライティングを実現しているのかは確認出来ず。その代わりに例えばFireballを持った状態だと、場所によってはかなり重さを感じさせる箇所も存在している。 Gore表現としては首や手足が切り落とせる。血も派手に飛び散りはするが、こちらはあまりリアルな表現では無い。 なんと言ってもグラフィックスの問題点はその重さで、2006年の発売当時としては相当に重いという事で評判が悪かった。クオリティはそれなりに高いがそれにしても重過ぎるという反応で、また場所によってfpsの変動が激しいというのも問題視された。これを書いている2008年の時点では、PCの性能も上がったので既に大きな問題にはなっていない。 |
SOUND |
サウンドについては、剣や昆による攻撃の打撃音にもう少しバラエティさが欲しかった。また迫力的にも物足りない。重そうな武器で叩いた時にはそれなりの重さが欲しいし、切った時の効果音ももっと凝った物が望まれる。 BGMもあまり多用されておらず、個人的には印象に残る物は少なかった。 字幕機能は付いているが、HL2の様な日本語字幕には対応していない。またムービーには字幕が出ない。 |