GAMEPLAY |
全部で8個のインターバル(チャプター)で構成。ポイントマンでの初回プレイにて難易度Commando(Medium)で9時間程度。その後フェッテルで難易度Fearless(Hard)に上げてのリプレイで6時間位。正確を期すると先にマルチプレイを少しやっていたのでポイントマンでのスタート時はランク4、フェッテルはランク14の状態から始めている。 一つ注意点として、上記のポイントマンでの初回プレイ時間はサイキックリンクを探したりする為に行ける場所には行ってみるというスタンスでの物で(サイキックリンクをクリアまでに100個発見する程度には探している)、それを行わないとなるとかなり時間は変わってくる。ボリュームを気にする方は多いと思うので参考データを載せておくと、HowLongToBeat.comのサンプルデータでは直線的にゴールを目指すプレイヤーで平均5時間40分、探索重視の姿勢だと8時間30分程度となっている。なんでこれだけの差が出るのかと言うと、大きな脇道は無いのだが短い脇道が終始多いので全部加算されると結構長くなる, 実は通れてしまう場所も在るのでそれをチェックするとなると時間が掛かる, オブジェクトの陰などにもサイキックリンク等が隠されている事があるのでその確認時間, (開かないドアは判るのだが)近付かないと開くのか判らないドアが有るのでその判別時間、等がその理由。 最初の段階ではプレイするキャラクターはポイントマンしか選択出来ず、各インターバルをクリアするとフェッテルでのプレイがアンロックされるという仕組み。よって一度最後まで通してキャンペーンをクリアしなくてもフェッテルでのプレイは可能。誤解の無いように書いておくと、ゲーム中に流れるムービーには二人の兄弟が登場するが、実際に二人揃って行動するのはCo-opの時のみ。シングルプレイでは最後まで単独行動で、AIとしてもう片方の兄弟は登場しない。(Co-opの時のみムービーが意味を成すというDead Islandと同じ形式)。 ストーリーはこれまでの2作の展開に決着を着ける形で構成されており、2の主人公だったベケットも登場する。よって一応スッキリはするが面白いのかとなると疑問。終盤でベケットに会うまでは特にストーリーに進展は無く、兄弟の過去が語られる程度でそこに意外性も無い。それとゲームの最初にこれまでのストーリー紹介等は無いので、この3が最初という人には内容が解り難いと思われる。(簡単な紹介トレーラーを製作したり、コレクターズエディションにはこれまでの経緯を扱ったコミックスが特典で付いたそうだが)。 マルチエンディングで、シングルプレイではどちらのキャラクタをプレイしていたかで結果は決まる。Co-opでは通してのスコアが高かった方が勝者となり、そちらのキャラクターのエンディングとなる。 マップの構造はほぼ一本道で、先に進むと背後が閉まって戻れなくなるという箇所が多数。上でも書いたが透明な壁でブロックされたりする場所が多いのだが、一部通れない様に見えて実はその先に進める箇所もあるので探索はやり難い部類。ロケーションはインターバル毎に異なるし、インターバル内でも大きく変わる所もある。各インターバルによる違いは大きいので、全体を通して景観的に単調にはなっていない。 アクションホラーと名ばれるシリーズだが、この三作目はホラーという観点からは失敗作だと言わざるを得ない。これまでも凄く怖いというゲームでは無かったが、今回はまるで怖くないというレベルにまで陥っている。明らかにアクションゲームとしての面白さに重点を置いており、ホラー要素は完全に脇役という印象。そもそも本気で怖くしようと考えているのかさえ疑問であり、これまでのシリーズの流れから言ってホラーにしないと格好がつかないので、その要素をそこそこ盛り込もうとしているだけではないかとも感じられる。立ち位置としてはバイオハザード5と似ていると言えるだろう。 順に分析をしていくが、第一にホラーの演出は過去作の焼き直しばかりで新鮮さが足りない。突然アルマが出現したりとか、視界が揺れたりブラーのエフェクトが掛かったりと定番の連発。何かが起きても「またか...」という感じで怖くならない。効果があるとすればシリーズ初回プレイヤー位ではないか。フラッシュライトが点滅してすぐに消えたり、スプリントが出来なくなる演出があったりするのだが、単に先に進むのが面倒になるだけとストレスにしかなっていない。いつどこから敵が出て来るのか判らないというエリアも含まれるが、それで緊張感は生まれるものの怖いという感覚では無い。唯一効果的なのはサウンド面くらい。 第二にGenerative Scare Systemと呼ばれる新システムは機能していない。これはある種のホラーイベントが発生する際に、ポイントマンとフェッテルではその発生場所が違うのと、敵の出現場所等がランダムに変化したりするという方式である。しかしイベント自体が怖くなければ意味がないし、2回通してプレイしてもハッキリとここは違うという箇所には思い当たらず。 第三にフェッテルでのプレイ時は、彼自身が霊体の様な存在なので設定として怖くない。怖がる事自体がおかしいキャラクターを操作するので、そのつもりでプレイすると怖さはまるで無くなってしまう。これはCo-opでも同様で、二人で行動するとなると怖さは一気に減少してしまう。 中でも最大の問題はチャレンジのシステムである。これは目標回数が少ない物だと一回毎に、多数回の物だと5回分達成等で定期的に画面左下にポップアップでアナウンスされる様になっており、これをオフにする事は出来ない。そうなるとプレイ中にカラフルなアイコンでの達成表示が成される点、またゲームをプレイしているという現実に引き戻される点を合わせて、「怖い場所を現在実際に自分が探索している」という重要な恐怖感を著しく削ってしまっている。ランクアップ時の画面に大きく表示される物も同様。 そして各種チャレンジへの達成を推奨しているが、それを意識してプレイするほどハイスコア達成の方へと注目が向いてしまうので、恐怖感を感じる事はより一層減少して行く。実績の様に目立って表示されない目標ならばまだしも、ホラー物にスコア取得システムは水と油という感じで全く噛み合っていない。 チャレンジのシステム自体は、アクションゲームとして捉えるならばリプレイ性を高める意味でも成果を挙げていると思う。全てのプレイヤーがそれを重視する訳ではないだろうが、ある程度は付加価値としてゲームの面白さを増していると受け止めてくれるだろう。それとチャレンジの達成にはそれ自体が難しい物も有れば、達成の為には一種の縛りとしてプレイスタイルを制限されるという要素もあるので、難易度を若干高めるという意味で難しい方が好みのプレイヤーには受けるかも知れない。問題点としてはチャレンジによるリプレイを重視し過ぎで、直線的に進むとややボリューム不足である。 ランクによる能力の向上はリプレイ性から考えるとプラス。ランクによって同じ難易度でもプレイ時に簡単になったり難しくなったりは当然発生するが、途中で難易度を変更出来るので随時調整可能となりここは問題無い。XPの方もそれ程厳しい設定ではなく、ポイントマンとフェッテルで2回通してプレイすれば特別にチャレンジを意識していなくても相当ランクは上がっているはず(スコア重視ならば2周目のフェッテルでのプレイにて、クリアする前に最高ランクまで到達出来るそうである)。 ![]() しかしこのゲームは水平FOV=75にデフォルトで設定されており、4:3ならばこれは近年では普通の値だが、16:9のケースでは狭いと言われる上記の85〜90よりももっと狭い値となってしまう。Vert-では4:3のモニタの方が逆に16:9よりも画面表示面積が大きくなる訳で(左図の比較を参照)、上下方向がカットされてしまうワイドスクリーンでは極度にズームされた様な視界になる為に、人によってはプレイがし辛くなったり酔いを招いたりの恐れもある。 どうしてこの方式を使ったのかだが、おそらくはホラーゲームの演出面を優先しての決定だろう。一つはホラーゲームではプレイヤーの視界を制限した方が好ましいので、それ故に狭いFOVに設定しておきたい。次に視点位置と恐怖イベント発生地点との距離感が重要となるので、FOVが広い=視点が後ろに下がるという状態は、遠くから怖いイベントを眺める形になったりして都合が悪い。プレイヤーが勝手にFOVを変えたり出来るのも同様。そしてイベントの発生は上下方向よりも左右方向からの方が多いので(プレイヤーの見えない左右方向から突然音がしたり何かが飛び出してくる等)、FOVを広げられて左右方向への視界を確保されるのは困るから、どんなモニタでも左右方向の視界範囲は一緒にしておきたい、といった理由である。 |
POINT MAN |
ポイントマンでのプレイから先に。こちらは過去作と特に大きく変わったという印象は無い。カバーシステムと自動回復が主な変更点だが、最大の特徴であるスローモーには変わりが無いのでそう感じられるのだろう。 前作である2からの改善点として最初に挙げておきたいのは戦闘の難易度バランス。2は簡単過ぎるという批判を浴びたゲームだったが、今回は標準的な難易度となっており簡単という事ではなくなった。またHardの上に更に難しい物を設けたりもしている。 チェックポイントの間隔は長目の場所が多く、中には相当前まで戻されるケースもある。だが一方で続けて強い敵が出てくるエリアでは、一体目を倒した時点でセーブされたりと親切な箇所もあり。Commando辺りではそれ程死なないのであまり関係無いが、高い難易度だと長い間隔がストレスになる恐れもある。なおそれに関連してセーブポイントでセーブされないというバグにも遭遇した。(あまりにも前に戻されたので変だと思ったのだが、もう一度死んでやり直すと今度は正常だと考えられる地点からのやり直しで済んだ)。付け加えると「セーブ中」のメッセージと同じ場所に「ロード中」が出たりするので、どこでセーブされているのかが把握し辛いという面も持っている。 戦闘エリアは複雑な多階層構造が増えており、これが功を奏している。2ではこちら側と向こう側に分かれる形態の戦闘が多かったので、引いた状態で戦えて楽という問題が生じていた。しかし今回はいろいろなルートから上階へと行ったり回り込んだりが可能になっており、それに応じて敵側も様々なルートを通って移動してくるので、単純に引いてカバーに隠れていれば安心という風ではなくなった。敵がやって来るルートが正面以外に無い安全な場所に隠れているとグレネードを次々と投げ込んでくるし、それを避けて移動しながら戦うと側面や後方に敵が回り込めるルートが出来るので不意討ちを喰ったりもする。周囲の上階部分に出現して攻撃してくる相手もいるので、前面だけに意識を集中している訳にはいかず戦闘が面白くなっている。 また敵も前作に比較するとより積極的に前に出てくる様になった。ずっと隠れているとカバーの裏までやって来て打撃攻撃を仕掛けてきたりする。後はハイスコアを目指す人のみだが、タイムボーナスを狙うにはじっと安全な場所に隠れている訳には行かないという設定も存在している。 自動回復方式となったので、これまでに比較すると敵の攻撃は正確性を増している。ヘルスはランクによって最大50%増しなのでそれにもよるが、初期状態でも死ぬまでに耐えられるダメージ量は割と高目という感想。「死んだか?」と感じる場面でもギリギリ生きていて逃げられるというシーンが結構あった。ただ打撃攻撃が高ダメージ設定らしく、敵に接近されて殴られると死ぬ確率が急激に高まる。 ポイントマンはやはりスローモーが圧倒的というレベルで強力であり、難易度Commando程度ならば難所は少ない。使い切ってからフルチャージまでは結構長いが、発動後に止められるので無駄使いしなければ切れる状況も減らせる。使っていての爽快感も高く、相変わらずこれはゲームの面白さに大きく貢献していると言えよう。それとスライディングアタックも同様に強く、大抵の敵はこれ一発で倒せてしまう。 武器はハンドガン, SMG, G3A3(アサルトライフル), Dual MP970, EL10 CAS(ショットガン), Schuller LDR50(スナイパーライフル), Penetrator(敵をオブジェクトに突き刺す針を撃ち出す), Arc Beam(レーザー), Goliath(ミサイルランチャー), Riot Gear(盾)。他にグレネードがフラグ, Zap, フラッシュバンの3種類。前作までを継承しており特に目新しい物は無い。なお盾を持つと自動的にSMGを構える形となり、近付けばこの盾で殴る事も出来る。2に比べると武器の種類が減少したのと、同時に二つしか持てないという点はマイナスか。これもまたチャレンジ重視からのデザインなのだろう。 敵が回避能力を持つのと狙った場所に落とすのが難しいので、グレネードは敵に直撃させて即爆破させるか、コッキングでタイミングを計って敵の近くですぐに爆発させるようにしないと効果的では無い。グレネードの中でZapとはショックグレネードの事で、PA(パワーアーマー)やフェイズコマンダーなどを一定時間停止させる事が出来る。特に強敵なので対決シーンでは非常に重要なアイテムとなる。 新規に導入されたカバーシステムは、スローモーの能力を持つポイントマンにとっては特に重要では無くなっている。カバーに隠れてヘルス回復は重要だが、カバーから乗り出して撃つという方法を徹底する必要は無く、敵に接近してスローモーやスライディングという攻撃でも十分に戦えるためである。後はカバーの破壊要素をもっと大幅に導入した方が面白くなったのではないかとも感じられた。 敵の種類は兵士が武器の違いにより何種類か。後半になるとアーマーを装備したタイプも登場する。稀にライオットシールドを持ったタイプも居て、盾を構えながらこちらにジリジリと接近してくる。これには露出している腕等を撃つか、リロード時の盾が動いた瞬間を狙うか、或いはグレネード等を使う。これら兵士達のAIはまともである。 特定のエリアで出てくるのが精神異常を来したカルティスト。彼等は遠くからジャンプしてやってきたりと動きが不規則で素早い。打撃武器を持っている, 遠くからナイフを投げてくる, 爆弾を抱えていて近くで自爆する等のバリエーションがある。近接型はモンスターではスカベンジャーとなり、素早い動きで接近して打撃攻撃を仕掛けてくる。集団で固まって出現する事が多い。AIはどちらも単純。 フェイズキャスターは硬いシールドに覆われた指揮官で、レーザー武器と定期的に兵士をその場に召喚する能力を持っている。兵士は無限沸きなので先に倒さないとならない。フェイズコマンダーの方はそれに加えてオブジェクトの中をワープして動ける能力を持っており、消えてはプレイヤーの近くに突然出現するのでカバーに隠れるという方法が効かない。こちらの武器はペネトレーター。双方ともHPが高いので倒すのには時間が掛かる為に手強いとは言えるが、AIの方はそれ程でもなくキャスターは撃たれているのに同じ場所に留まっていたりするし、コマンダーの方もひたすら近くに出現して攻撃してくるので、対抗手段を持っている場合には割とやり易い相手となる。ただしコマンダーが複数出現する所は有数の難所となるのは間違いない(その場にある対抗用アイテムを有効に使用する必要がある)。 (E)PAやヘリは強い相手だが、こちらもPAに乗り込んでいるならばそれ程難しくは無い。EPAなどは壊れても修復されるので更に楽である(多分壊れて徒歩になると詰む可能性があるからと思う)。ただし徒歩状態でのINT05での戦いはゲーム中最大の難所と言えるかも。このPAのAIには問題があり、障害物を挟んで相手の体の一部しか見えない様な位置取りをするとこちらを見失ってしまう。これは特に徒歩になった時に顕著で、むしろ徒歩になって隠れながら攻撃する事で、相手が一切反撃する事無く倒せてしまったりもする。 特殊な敵ではクリープというのが居て、これはアルマの悪夢から生み出された怪物である。後半になるに連れて頻繁に出現する様になり、またプレイヤーを襲って来る様にもなる。倒す方法は無く、攻撃される前に撃って一時的に消滅させる事しか出来ない。四方八方からボヤけた状態で接近してくるので攻撃を避け難く、更にその影響エリア内(画面にオーラが掛かる)ではヘルスが回復しなくなる為、特に難易度が高い設定だと厄介な相手となる。 流血やゴアはかなり派手で、四肢や胴体がバラバラになった死体が転がっていたりするし、実際の戦闘でも部位破損は頻繁に発生する。中にはカルティストの様に手脚がもげてもそのまま攻撃してくる敵も存在している。命中時の血の飛び散りも大量なため、当たっているのかどうかは離れていても判断し易いが、逆に近距離だと派手すぎて前が見えなくなるという事もある。なお倒した死体は制限があるようで割と早めに順次消えて行ってしまうようになっている。 最初から置かれている死体の例 攻撃による人体破損の例 |
FETTEL |
サイキックエネルギーを使って戦うキャラクターで、ポイントマンにおけるスローモーのメーターがフェッテルではそのエネルギーに当たる。その基本能力から紹介。 LMBにてサイキックブラストを発射。無限ではないがエネルギーを消費せずに連射出来る。RMBではサスペンドの能力を発動。ほとんどの敵タイプを中に吊り上げて動けなくさせられる。この状態にして動けないところにLMBでブラスト攻撃を加える事も出来るし、近距離ならばMelee攻撃にて爆発させるのも可能。またオブジェクトをサスペンドしてから投げるというのも行える。ただ射程距離は無制限ではない。 もしサスペンドした状態で十分なエネルギーが有る状態ならば憑依可能のメッセージが表示されるので、該当キーを押せばその体を乗っ取る事が出来る。一部の敵タイプでは不可能だが、フェイズキャスター(コマンダー)の様にシールドを剥ぐまでダメージを与えれば憑依可能になる者もいる。乗っ取ればその相手の能力をそのまま使える様になり、通常兵士ならばポイントマンと同じ様に全ての武器や攻撃を使えるようになる。例外はスローモーの能力でこれだけは使う事が出来ない。 憑依可能な時間はエネルギーが切れるまでだが、敵兵士を倒すとその場に残るエネルギーを取る事で補充を行える(取らないと一定時間で消える)。エネルギーが残り少なくなると視界が暗くなっていきそれを明確に知らせるシステムで、エネルギーが切れた場合、もしくは憑依した肉体がダメージにより死んだ場合には体が破裂してエネルギーがゼロの状態でその場に放り出される。ただし憑依している肉体が死んでもフェッテル自身はダメージを受けない。また憑依中に自らその肉体を破裂させて抜け出す事も可能。 PAに乗り込むには憑依した肉体が必要となり、そのままの状態では使用出来ない。そしてその際にはエネルギーの消費は停止し、制限無く乗り続ける事が出来るようになる。降りた場合にはエネルギーはフルの状態となるので、切れて肉体が死ぬ前に戻ってまた乗り込めば良い事になる。 カバーはフェッテルも利用する事が出来て、カバーから乗り出してブラスト攻撃やサスペンドを行える。 ![]() ![]() ![]() ポイントマンとの比較という形で、先に利点の方から説明する。まず敵の体に憑依出来て、それで戦って肉体が死んでも自分自身は死なないとなっており、死んだら終わりのポイントマンに対して当然これは優位となる。肉体が死ぬとその場にエネルギー無しで放り出されるので注意は必要だが、エネルギーを貯めれば繰り返し憑依出来るのは大きな強み。 サスペンド自体はエネルギーが無くても行えるのと、吊り上げてしまえば反撃させずにブラスト連打かMeleeを使えるので、一対一の状況では非常に優位である。ポイントマンはスローモーのエネルギーが切れた状態だと一対一でもそこまで有利にはならない。 カルティストの爆弾を抱えているタイプはポイントマンだと厄介だったりするが、フェッテルはそれを乗っ取って逆に他のカルティストを追い回したり出来るし、自ら爆発して周囲を巻き込んでもそのダメージを受けない。フェイズキャスターとコマンダーも吊り上げが可能なので、吊り上げてブラスト連打→時間切れで外れる→地面に落ちた所再び吊り上げ→ブラスト連打、の繰り返しでハメてしまい、シールドが無くなった時点で憑依してしまえる。複数現れる場所でも片方に集中出来るならば、憑依してからもう片方と戦うという作戦が可能。 PAやヘリは兵士に憑依出来ればPAを使えるので以降はポイントマンと同じ。周囲の敵を全て倒してしまわないように注意する必要はある。だが徒歩状態でのブラスト攻撃も結構有効という印象で、ポイントマンでの通常武器攻撃よりも短時間で倒せる様に感じられた。ゲーム最初のPA搭乗可能シーン(INT04)などはわざわざ乗らなくても問題無いレベル。フェッテルの場合乗り損ねる可能性があるので、それで詰まないようにする為の調整かもしれない。 総じて逃げ場があるエリアではエネルギーを回復させながら憑依を繰り返せるのでポイントマンよりも有利。(プレイする難易度や現在のランクにもよるが)中間地点のINT04のクリアまでは明らかにフェッテルの方が楽だと思う。 反対に不利な点だが、基本攻撃のサイキックブラストは近距離ほど強いという設定であり、中〜遠距離になってしまうとヘッドショットでも複数回当てないとならない。よって離れての戦闘では正確性の高い武器でヘッドショットを狙えるポイントマンに対して時間が掛かってしまう。そして早く倒そうと強引に集団の中の一人に憑依しても、すぐにその肉体が殺されてしまうと敵の真っ只中に放り出されたりするので危険。つまりある程度の敵が居てそれが固まっている状況では、その数を遠くから弱いブラストを使って先に減らさないとならなくなる。 憑依は有効な手段なのだがタイミングが難しい面も持っている。まずは憑依する時点でエネルギーが多い方が良いのでフルになってから実行するか、それとも可能になった時点ですぐに行うか。憑依を遅らせたばかりに死んでしまう事もあれば、即実行したら途中でエネルギー切れとなりピンチになるケースも出て来る。次に憑依した状態を保ったままで進めると次のエリアで有利となるという箇所もあるので、最後の敵に乗り移ったら素早く移動する等の先を考えた作戦も大事になっている。或いはエリア内の憑依可能な敵を全部倒してしまい、その後の展開で不利になるという危険にも注意しておかないとならない。 後は憑依していないとライトが使えないので暗いエリアではやや動き難い。同じく憑依していないとショックグレネードが使えないので、フェイズコマンダー(複数相手)やEPAなどには厳しくなる。 各種掲示板では「最高難易度のInsaneクリアの実績解除にはどちらのキャラクターで挑む方が良いか?」の議論が見られたりするが、その多くはポイントマンを使う方が簡単だとしている。その理由は「フェッテルはスローモーを使えないから」で、これが最大の欠点というかポイントマンと比較して最も劣る点だというのは間違いない。 つまりポイントマンでのプレイにてスローモー無しではキツい箇所は、ゲーム全体では少ないとは言えフェッテルにとっては鬼門となる。例えばクリープはポイントマンならば迫った所でスローモーを使えるが、それが無いフェッテルでは対抗が難しい。特に最後のINTなどはFearless以上だと運ゲーの様な感じで、何回か繰り返して上手くかわせる時が来るまでやり直すという風になる。或いはスカベンジャーは普段は特に問題無いのだが、一箇所だけ大量に出現するラッシュを受け切るエリアがあり、この場合にはサスペンドしてMeleeで爆破では間に合わず、ブラスト連射でも捌き切れないので非常に厳しい(上手くハメないと無理なのではないかと思うほどに)。それとポイントマンでも難所のINT05のEPA戦は、スローモー中にダメージを与えられないフェッテルの方がより難しいと言える。結果的に数少ない非常な難所を避けるという意味では、そこまでの難所は無いポイントマンの方がお勧めという話の様だ。 両者の戦闘の感覚は大きく異なるので、ポイントマンでのクリア後のリプレイ時にも新鮮な気持ちでプレイする事が出来るというのはやはりプラス面だと言える。ただ慣れるまではちょっと使い辛い感があるのは確かであり、そもそもがCo-op専用キャラクターとしてデザインされていたように、Co-opでこそ活きるキャラクターという印象は強い。 |