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COMBAT

*三人称視点への切り替えも可能
*武器の所持数制限は無し
*アイアンサイトは無し(ズームは可能)
*スプリント無し
*リロード操作は無し(モーションは自動)
*移動や連射での照準サイズに変化は無く、実際に揺れたり跳ね上がったりする方式


 新たな武器やモンスターがスポーンした際に、自動的にポーズが掛かってその場所にカメラが移動する機能を持つが、これはオプションからオフに出来る(Arfifactのみは必ず表示される)。同様にジャンプパッドで飛んだ時のサマーソルト視点とヒント機能もオン/オフ可能。もう一つ自動スローダウン機能を持っており、敵や一部の攻撃がプレイヤーに接近した際に自動的に(周囲がオレンジ色になって)スローモーションになるのだが、これもオフに出来る。オンにしておいた方が反応に余裕が出来て有利にはなるのだが、近接攻撃の敵が多い場所ではやたらとスローダウンするので反って戦い難くなるという欠点も持つ。

 HPはヘルスとアーマーを使用したクラシックな方式で、最大でキャラクタのパラメータの現在の上限値まで回復させられるノーマルタイプと、制限を超えて適用されるが時間と共に減少していくボーナスタイプが存在する。希少なメガヘルスは+100だが、現在の値が100を超えていても上限は200まで。アーマーとヘルスはゲーム終了まで一定間隔でリスポーンする仕様なので、巡廻しながら繰り返し取る事が出来る。

 銃を撃っている感覚は出ているし、敵に当たっているのかは命中時のリアクションと出血で判る。体が肉塊になるゴア表現も在り。ただ相当な混戦になると命中しているのかがエフェクトにより判り難くなるという面は持っている。



 クラスによってプレイ感が変わるので、どういうゲーム性なのかを断言するのは難しい。例えば移動速度はアクションFPSにおいて重要な要素だが、初期値の段階でもクラスにより結構差があり、ヘビー系は最初は鈍重な感を受ける。しかしヘビー系の武器を持った際にはスキルが無いと速度が大幅に低下するので、スピードがレベルアップによりある程度上がっていれば、重量武器を持った際に軽量クラスとの移動速度が逆転する事も。その一方で死体が残すソウルを取る事で短時間スピードをアップさせるスキルもあり、これを利用すれば凄い高速化が可能にもなるといった具合で、クラスと取得スキルと現在のスピードパラメータの値が絡んでくるので単純ではない。

 ヘルスとアーマーもスタート時の値及び上限値にはクラスによって差があり、最大のレベル21に達しても両方が共に高い値になるような設定にはなっていない。(両方を100以上に出来るのはPolicemanのみ)。ヘルスが少ないCyborgと反対にアーマーが少ないMutantの様な極端なクラスもある。攻撃にもよるがアーマーが幾らかの割合を吸収するという設定であり、CyborgとMutantでは状況によって有利不利が大分変わってくる事になる。それと落下ダメージは全てヘルスに入るので、Soft landingのスキルが無い場合にはヘルス値が高い方が優位。


 プレイヤー側の戦闘における弱点についてもスキルによって大分変わる。まず炎を使う敵が2種類いて、この炎の射程距離が非常に長くて厄介な上に、燃やされると相当画面が見え辛くなる。しかしこれは炎のダメージを軽減するスキルを取ればそれ程怖くはなくなる。次にHeadmasterと言う当たると黄色い光で視界が覆われてしまう攻撃をする敵がおり、単体では怖くないが他の強い敵と一緒に出て来ると前が見えなくなるだけに危険。これにはこの効果を打ち消すスキルが用意されている。

 リコイルが激しい武器が在るが、これもスキルで抑える事が可能。或いは単体では弱い武器でも、両手持ちのスキルがあるならかなり使える武器へと早変わりする。当たると跳ね飛ばされる敵の攻撃もあり、特に崖っぷち部分のアイテムを取りに行った際に喰らうと落下死の恐れあり。同様に当たると視界が揺さぶられて狙いが定まらない様な攻撃も存在する。これには双方共に安定性を増すスキルを取れば軽減させられる。この様に戦闘時の難点も一様ではない。


 制限時間内にArtifactを取らないとならないというのは、一見アクションを重視したシューティングゲームにおいては邪魔な存在の様にも思えるが、実はゲームプレイを崩壊させない重要な役割を果たしている。Zoneが開いて行くに連れてプレイヤーの行動範囲は広くなり、その中にはヘルス類が多いのでキャンプ場所として適しているとか、アイテム回収に効率的な巡廻ルートが発生してくる。そうなると敵はプレイヤーを追尾して来るので、自分が有利な場所に誘導して戦えるようになってしまう。しかしArtifactを回収しないとならないルールなので、現在の最新Zoneを離れて長時間遠くに留まる事が出来ないようになっており、プレイヤー側のキャンプ対策として有効に機能している。それとゲームのセーブポイントとしても適した存在である。

 Artifactの制限時間はどんなケースでも固定なので、回収が難しいかどうかにはランダムな要素も多分に含まれる。自分のすぐ近くに出る事もあるし、遠く離れた場所に出るケースもある。難しいのはまず左右対称形等で、カメラが切り替わって出現場所を映した際に、即座にあそこだと判断出来ないケース。それと多階層の構造の場合、上から下へは飛び降りたりも出来るのだが、下にいる時に上の方に出現した場合、ジャンプパッドやテレポーター等をどういう風に使えば最短距離なのかを即座に判断するにはマップの連結構造を把握しておかないとならず、慣れていないマップでは難しくなる。

 ガイド役としてミニマップが用意されているが、これはあまり使い勝手が良くない。基本サイズは三段階から選べるが、大きくすると通常の戦闘時に邪魔になる。かと言って小さくするとマップ形状を現す線がごっちゃになって大変見辛い。よって拡大縮小機能を使って適当なサイズに切り替えるべきなのだが、戦闘中に逐一行うのは面倒だし、いざ出現後に貴重な時間を費やして調整するのも問題がある。それと高低差は示されないので、正確に何所にあるのかまでは判断出来ない。

COMBAT(続)
 マップの形状は狭い物から広い物まで様々だが、閉じた空間である点からQuake 3の様なアクション系の対戦マルチプレイ用マップのデザインに似ていると言える。常に弾薬やアイテムを回収する為に走り回っている点も同じ。その中に敵が次々とスポーンして来るので、Unreal Tournament 2004のInvasionが感覚としては一番近いか。近年のゲームとしてはKilling Floor辺りに類似性を感じる。加速スキルを取っているなら、ソウルを回収しながら高速ジャンプで飛び回れる点はPainkillerを彷彿とさせる面も。

 世界は4種類しか用意されていないので、各面の見た目は全体として変化に乏しいが、各マップというか各Zoneによってデザインはバラエティに富んでいるので、ゲームプレイ面での単調さは特に感じられない。この辺の変化の付け方はなかなか良く出来ている。例えば落下死の危険がある細い通路中心で作られたエリアで、プレイヤーを弾き飛ばす能力を持った敵との対戦という設定。しかも攻撃武器がロケットランチャーしかないので、自分よりも速い敵から飛び回って逃げながら、上手くロケットランチャーを命中させないとならない。
 または広いエリアで逃げ易いのだが構造が複雑であり、どうやったら目的の場所に早く到達出来るのか把握が難しくArtifactsの取得に苦労するZone。他には狭い空間に次々と敵が出現するので位置取りが難しいZoneや、落下死の危険が高いのだがアイテム類がその危険な端の方に出てくる設定のZone。ロケットランチャーの発射を妨害する敵が出現するので厄介なマップ等。


 弾薬量はちゃんと回収さえすれば多く、また強力な武器が揃っているので撃ちまくれる。プレイ中はほぼ止まらずにマップ内を駆け回ってアイテム回収をしながら戦うケースがほとんどなのでスピード感も高い。そしてそのテンションの高さを維持しているのが敵の設定である。敵は30種類以上と多い上に多彩な能力を持っており、しかも相当に強い。確かにプレイヤー側の攻撃力は他のアクションFPSと比べてもトップレベルなのだが、敵側はそれを上回る“凶悪”とも呼べるような正確性と破壊力を兼ね備えており、それがゲームに緊張感を生んでいる。この敵のクオリティの高さはゲームにおける大きなプラス点と言えよう。

 敵の知能が高い訳ではないが、一般的な物に比較すると戦闘能力自体が高い。例えばロケットランチャーはこのゲームでも重要な武器になるが、多くの敵がこれを避ける能力を持っており、単純に撃っていてもなかなか倒せない。危険を冒して避けられない間合いでの近距離戦を挑むとか、移動を先読みして撃つとかの対策が必要になる。そして追尾能力が非常に高く、ジャンプパッドやテレポーターも使ってどこまでもプレイヤーを追い掛けてくるので気が抜けない。(一部多階層のマップで引っ掛かる事がある)。遠くに逃げてもそのエリアにスポーンしたりするので、安全地帯を見付けるのは困難である。

 攻撃の正確性も高く、見た目では避けようの無い直撃系のレーザーや電撃を放つ物。当たると跳ね飛ばされたり向きを変えられてしまう攻撃を行う物や、強力なロケット弾を次々と放ってくる物等が存在しており、しかもそれ等が混合で出て来たりもするので始末が悪い。多数の敵の攻撃ラッシュは時に凄まじいものがある。逆に(ほぼ)1対1での戦いになるボス戦は、上手く隠れて回復しながら戦えたりするのでむしろ楽という感もある。


 ちなみに撃ちまくりFPSとしてはSerious Samが有名だが、これとは結構ゲーム性が異なる。SSはクラシックなデザインで、敵には攻撃回避の概念がほぼ無く、また敵側の大抵の攻撃は見切ってかわす事が出来る。そしてタフな敵ほど的が大きくなって移動も遅くなり、攻撃は当て易いという設定。つまり敵の攻撃をかわしながら、どれだけ正確に敵に当てられるかが要求されるゲームになっている。
 一方でFSは攻撃回避の能力を持った敵が多く、また回避が困難な高ダメージの直撃攻撃も存在する。タフで強力な攻撃をしてくる敵なのに移動能力も高かったりと非常に厄介。よって反射神経は勿論だが、どうやって戦うかという戦術面も重要なゲームになっている。

 SSではとにかく大量の敵が出現し、また戦闘エリアが広大なケースも多い。よってその中で飛び跳ねたりして移動しながら、どういう風に敵を捌くかというのが大事になる。一方FSではあまり同時には敵は出ず、一定数を倒す毎に次々に湧いてくるという形が多い。ただし同時出現数が少ない分、個々の敵が強いという設定。敵から逃げつつマップ内のアイテムを拾い、体勢が整った所で迎え撃つという形が多くなる。この比較はどちらが良いとかではなく、感触がかなり異なるという意味である。



 プレイ時間は選択クラスにもよると思うが、難易度Normalで初回プレイに12時間程度。マップの長さは短いものもあれば、40〜50分位掛かるZone数の多い巨大な物まで含まれている。基本的に長い物ほど難しく、クリア出来ずにその長いマップを最初からやり直しになるとプレイ時間は延びる事になる。全16面の中では初見で半分位はリトライの範囲内でクリア出来たが、それ以外はマップを憶えて敵の出現パターンも把握しないとクリアは難しい。特に終盤の面(Space 3面以降)などは途轍もない敵の攻撃が待っており、Normalとは言えないような難易度になる。

 最後までゲームをクリアするという観点からすると、難易度Normalでの比較ではかなり高目の設定。特にリトライ回数に制限が在り、失敗すれば最初からというのが厳しい。常に3回のリトライではなく、面全体でライフ数が決まっており、前半戦を上手く切り抜ければライフ数を貯金出来る様なルールの方が良かったように思う。面クリア型のアーケードゲームは繰り返しチャレンジして死にながらパターンを憶えて進めて行くので、その意味ではその面を最初からのやり直しが多く発生する事は合っているとも言えるのだが、通常のストーリーモードで進めるリトライ回数に制限の無いFPSとの比較では、やはり難易度が高いと言わざるを得ない。


 なお難易度設定については問題ありで、6種類の難易度が用意されているがバランスがおかしいと言わざるを得ない。Normal(100%)に対して、Easy(50%)では敵の体力が半分になっているだけでなく、所持可能弾薬数が2倍なので易し過ぎる。Artifactのタイムリミットも倍の50秒以内と変化が極端過ぎ。逆にHard(150%)は易しい面をプレイするには向いているが、難易度が高い半分位の面では一気に上がり過ぎという印象でこちらもおかしい。Extreme(200%)も同様。その為に適度に難易度を上げてのリプレイが楽しめないという状態にある。Easyが75%でHardが125%という様な調整が出来なかったのだろうかと疑問である。

 折角難易度が6種類も在るのだから、もっとその変化の段階を考えて貰いたかった。最初のキャラクターはNormalでクリアしたので、次は別のキャラでHardにしようと考えても、難易度が極端に上がり過ぎて付いていけないという印象。低予算でそこまでテストプレイに手が回らなかったのだろうか。ただしその非常に高い難易度は、そういったバランスが好きなプレイヤーには楽しめるかも知れない。近頃は最高難易度にしても物足りないFPSが多いとお考えの方にはお勧めである。

 なお最高のInsaneでは照準が消える他に、ミニマップが消えてしまいArtifactsの出現位置もカメラが切り替わらないので、自分で見付けないとならなくなっている。更にArtifactsによる特殊能力の使用可否表示が消えてしまい、何の能力を持っていて現在どれが使えるのかというのが判らなくなるというマゾ仕様。


 クラスによって能力が異なり、また特殊能力も違うのでプレイ感はかなり変わってくる。その意味でリプレイ性は高い。ただしクラスによりプレイ感が異なるので、最初のキャラクタが好みに合わないとそこで終わってしまう危険性も孕んでいる。それと面クリア型というデザインなので、途中でスッパリと切られ易い(放置されてそのままになる)というのも弱点と言えるだろう。


 その他に問題点を幾つか。敵がスポーンする際に赤形に重っているとテレフラグとなり死んでしまうが、狭い場所では自分の背後に登場したりするので、目の前の戦闘に目が行っていて気が付かず、下がった瞬間に死んでしまうというケースが発生する。同様にテレポーターで敵がワープした際に、偶然その場所に自分が居て同じく死んでしまう事がある。これは死ぬよりも弾かれるという設定の方が良かったのではないか。

 HUDのステータス表示が比率的に相当小さく、瞬間的に値を確認したい時に不便。アクションFPSとしてはかなり大きな問題点と言える。その他では死亡時にメニューに戻るが、そこでクイックロードとリスタートが並んでいるので、うっかりするとリスタートを押してしまい最初からになってしまう危険がある。


TACTICS
 全16面中半分位はNormalでもかなり難易度が高く、正面から行っても容赦ない敵の攻撃に耐えられない事が多い。そこで対策を考える事が重要で、この様に反射神経だけではなく頭も使わないとクリアが難しいというゲーム性は、このゲームの面白い点の一つである


 どういう風にZoneが連結しているのか、どんな敵がどのZoneで出て来るのかといった知識がまずは重要であり、慣れるまでが難しいゲームとなっている。例えば戦う場所。リスポーンするヘルスやアーマーを効率よく回収可能な場所を見付けて、そこに陣取って敵を呼び寄せるという作戦は大変有効。だがそれを実現するには常にArtifactの出現に備えて、現在の場所から最新Zoneへの最短ルートもちゃんと把握しておかないとならない。そして難易度の高いマップではメガヘルスの回収が必須とも言え、出現場所を把握したら定期的に取りに行って戦うようにする。なおマップ内のルートを知るには、最初から全てのZoneにアクセス可能な敵の出てこないTourist Modeを利用する手もある。

 Arfifactsによる特殊能力使用も大きな影響力を持つ。ゲージが貯まったら積極的に利用する事で難易度を低減出来るのだが、いざという時にクールダウンが済んでいなかったりと難しい。効果がある敵と無い敵の把握や、持続時間がどれ位なのかも発動タイミングを決めるのに大事である。戦闘が激しくなるとつい忘れがちにもなるのだが、劇的に戦況を変えたりも出来るので有効活用するべきである。


 武器や弾薬の使い分けが重要なのもこのゲームを面白くしている。敵のタフさに応じて強力な武器を使えば良いという単純な図式ではなく、敵の能力に応じて切り替えないとならない。ヘビーロケットランチャーにおけるメガミサイルは高ダメージだが、弾速が遅いので避ける能力を持った敵には不向き。もし有るなら単発の威力は落ちるが高速タイプのMercuryを使った方が有効。或いは敵の攻撃が高速なので姿を見せたくないというケースでは、障害物の陰に隠れてホーミングミサイルが効果的という風に対処法が異なる。その他ではロボット系の敵にはエネルギー系の弾で麻痺させる事が可能だったり、動きの速い弱めの敵にはリコイルの少ないRelight Cannonを、硬い敵ならばMinigunやTurretをという様に使い分けたりする。破壊力なら最強武器のMortarもシチュエーションにより、グレネード系をかわす能力を持った敵には向いていない。むしろ敵の攻撃速度が遅いのならば、Electro Gunの方が直撃させられて高ダメージなので使える。

 そしてゲーム攻略の上で極めて重要となるのが、後半にかけて武器や弾薬の使い分けを可能にする為の弾薬のマネージメントである。FSでは通常新しい武器がスポーンした時点で、それまでに出ていた武器用の弾薬がマップ上から消えてしまう。例えば最初にアサルトライフルが出現していて、次にミニガンが出ればそこで残っていたアサルトライフルの弾は消え、次にロケットランチャーが出れば今度はミニガンの弾が消える。よって武器自体は最後まで携帯出来るが、弾薬は消えた時点で持っているだけしか使う事が出来ない。ところがロケットランチャーが出るエリアではそのロケットランチャーが最も有効な武器なのかというとそうとは限らず、むしろ前のミニガンの方がずっと使えたりする事も多い。しかしほとんどのケースでは弾が消えてしまっているので、もう補充が出来ない為にどうしようもない。そこで弾をキッチリと確保しておく行為が大事となる。

 どのタイミングでZoneが切り替わるのか(新武器が出るのか)を知っているのが理想だが、現在出現中の敵を全て倒せば切り替わるという場合、最後の敵を倒さずにおいて弾薬を回収し、一杯になった時点で倒して新武器に切り替えるようにする。フルになった時点でその前の武器に切り替えて、新武器出現まで乗り切るという方法でも良い。常にこれを心掛ける事でなるべくフル装填に近い状態での武器の持ち越しを連続して実現させて行き、終盤の激しい戦いにおいて武器の選択肢が多いという状況を作り出せるようにするという作戦である。

 例えばヘビーロケットランチャーの破壊力は高いが、敵側の攻撃が激しいと撃ち負けるケースもある。そんな時に前に出たHand Turretの弾が温存してあれば、これでノックバックを与えて攻撃を封じられる敵が多くそのダメージを遮断出来る。Electro Gunは威力が高いが待ち時間があるので、敵の数が多い時には使い辛い事がある。そんな時には広範囲ダメージを与えられるロケットランチャーのクラスターミサイルや、一時的に眼を眩ませるBlindを持っていれば役に立つ。或いは特殊能力のMega Damageを使えるならば、連射性能が高いミニガンが一番効果があったりもする。

 逆に敵を倒すのに一生懸命で、ちょうど弾を使い果たした状態で切り替わってしまうと、最悪の場合それで詰みという事にも成りかねない。それと温存に成功したとしても、その先の戦闘にて「今この場でこの武器の弾を大量に使って良いのか」という判断は、その後がどの位の長さでどんな敵が出現するのかに影響されるので、ここでもマップの知識が大事になってくるのは言うまでもない。


 逃げるか戦うかの判断も慣れるまでは難しい点の一つ。普通のFPSでは配置されているアイテムがリスポーンする事は無いので、今のステータスでその場を押し切るしかないという話になる。言い換えると配置されている武器, 弾薬, 回復アイテムにて、ちゃんとその場の敵を倒せる様に調整されている(少なくともNormal程度では)。しかしFSでは回復アイテム等がリスポーンするので、一度退却して装備を再度整えてから改めて戦うという戦法が可能。その為に敵の強さと数の調整がある意味大雑把であり、ヘルスとアーマーが最大値でも敵の攻撃があまりに熾烈で押し切れないというケースも発生する。普通のFPSの感覚で「現状で最大のステータスなのでこれで倒せるはず」と考えて、真っ向勝負を挑むと死に続けてゲームオーバーになる危険もある。そこで引くタイミングを見計らって一時退却し、回復させてから残りの敵に挑むという持久戦も考慮に入れないとならない。



 最後にクラス別の感想。なおこれはArtifactsによる特殊能力が同じだった時の物で、もし入手する物やその順番が異なっていた場合にはあまり参考にならないかも知れない。個人的にはMarine→Mutant→Agentの順で三回クリアしている。

 マップの構造や進行過程を知る事が重要なゲームなので、当然ながら最も難易度が高く時間が掛かったのは最初のMarine。しかしその点を差し引いても、この3つの中ではMarineが一番難しいと言えると思う。一般的なアクションFPSの操作感に近いタイプで、攻撃力については相当高い物を備えている。スキルではExtra AmmoとHeavy Weaponは誰でも共通して取る事になるだろう。

 Artifactsでは三番目に入手したTime Junperがやはり強力。リトライ回数に制限があるので、死亡時に5秒前に戻れるのは有り難い。ただし戻った時点のヘルスとアーマーはそのままなので(リトライ時にはデフォルト値に戻る)、戻った所で生き残るのは無理というケースも後半では増えてくる。またTime Junperを働かせるにはその分のエネルギーが貯まっていなければならないので、それを優先すると他の能力を使い辛くなるという欠点も生じる。実際のところあまりにそれを意識し過ぎたという反省もあり、もっと積極的に他の能力を使って戦うべきだったと思う。

 Marineの大きな問題は、突出した能力を持たないという点になる。強い敵との戦闘に臨んだ際に、上に書いたようにフル装備状態でも倒せる保証が無い戦闘力。一方で途中でこれは不味いという状況になった際に、そこから逃げようとしても敵の攻撃の正確性や追尾能力から無理だったりする。幾らでもセーブポイントから繰り返しプレイ出来るルールならば何とかなる可能性もあるのだが、それは制限されているだけに難しいZoneではピンチになる。つまり戦闘時にどこで出るかor引くかの判断が難しいクラスと言える。


 Mutantはこの3つの中では一番簡単。おそらく全ての中でも一番強いのではないかと考えている。最大のポイントは全ての武器を両手持ち可能な点。強力な武器をいわば二倍の火力で撃てるので、強敵を倒せるまでの時間が短く、それにより自分が受けるダメージも低減出来る。よって後半の難所でも撃ち勝てる可能性が他のクラスに比較してずっと高い。片手持ちに切り替えられないので弾薬の消費が早く、弾薬数が少ないエリアでは辛いという弱点も存在するが、敵が多くその分弾数が十分にある難所では気にならない。

 移動速度はMarineに劣るが、Heavy Weapon(デフォルトの両手持ち時の速度低減は、Two Handlingではなくこちら)やSoul Hunterで補える。目的地付近に敵が居るなら、特殊能力のTele-killerをテレポート代わりに使うという手もある。ただし初回プレイで選択した場合でマップ構造を憶えていないと、Artifactを取る時に速度が弱点となる可能性はあるだろう。

 なお説明のイメージとはちょっと異なるクラスで、特徴となるヘルスの自動回復スキルは最高に達しても速度が遅く、走り回ってアイテムを拾った方が早い。また得意武器の回転ノコギリも、最大スキルでもダメージが上がらず使えない。


 Agentは攻撃力が重要なこのゲームでは弱いと想像していたのだが、実際にはそうでもなくMarineよりは多少楽かなという評価。そのスピードとSoft Landingによる落下ダメージの軽減により、危ないシーンでも逃げられる確率がMarineより高い。ヘルスとアーマーのパラメータの低さは、マップ内を飛び回ってボーナスタイプを繰り返し拾う事でかなり補える。ただしHeavy Weaponを取れないので、走り回る際には武器を持ち替えるという手間が、特に後半戦では頻繁に発生するという面倒さはある。

 特に有効なのが特殊能力で、中でもInvisibilityは危なくなった時に極めて有効(終盤は効果のない敵も出てくる)。他にもスローモーションやMind Cotroller等の特殊能力に恵まれているクラスである。Artifactの入手もそのスピード故に3つのクラス内では一番楽。その為に終盤に入るまではMarineに比較すると易しい。

 やはり戦闘面は弱い点であり、敵の攻撃が激しいマップを苦手とする。Critical DamageやEvasionである程度は補完可能だが、安全なうちに逃げてはアイテムを拾い回って回復し、再度挑むという形での持久戦向きのクラスという印象。



 (注)ゲームプレイの動画がほとんどなく、取りあえず一つの面を通してプレイしている物が有ったので雰囲気を味わって貰う為に添付。2番目のエピソードの最初の面をNormalでプレイしており、それ故に特に難しくはなく普通に撃っていれば勝てるという程度。

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