OPPOSING FORCE
08/06/08
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製作・販売: Gearbox Software / Valve
発売: 1999/11
日本代理店: サイバーフロント
概 要 | |
Half-Lifeの拡張パック第一弾。今では有名になったGearbox Softwareのデビュー作である。 拡張パックとは言っても単なる追加エピソードではなく、主人公もGordon Freemanではない。本編では主人公の敵役だった海兵隊を主人公として、同じ時間帯の出来事を別の視点から描くという斬新なアイディアを採用している。こういったスタイルの、拡張パックには別の主人公を用意するという方式は、これ以降FPSの世界でポピュラーなやり方として確立している。 タイトルの"Opposing Force"とは、ニュートン力学における”作用・反作用の法則”において使われる科学用語。これを本編とは”反対の勢力”からの物語の意味に引っ掛けている。 単体製品として発売後に、HLの各種セット販売品に含まれて販売されている。また北米版のBlue ShiftにはOFが丸ごと同梱されていた。現在(2008/05)ではパッケージ版としてはHalf-Life 1 Anthologyに収録されている。Steamでは単体での購入も可能。 旧パッケージ版の場合には、Half-Lifeのフォルダ内にMod形式でインストールされる為に、プレイするには本編がインストールされている事が必須となる。Steamの場合は別に専用でフォルダが作成されるので単体でも動作可能。 2004年のSteamのスタート前の各種旧パッケージ版に収録されている物は、本編と同様にSteam無しで普通にインストールが可能。Half-Life 1 Anthology以降はSteamのアカウントが必須となる。 オリジナルの単体パッケージ版のCD-KeyはSteamにはプロダクトキーとして登録出来ない。それ以降のセット版では、Half-Lifeのキー登録がOFのアンロックも兼ねている。ちょっとハッキリしないのは、最初のオリジナル版(単体版)のHLのキーを登録した場合の扱い。私の場合オリジナルのHLのキーはSteam登録してあるのだが、同時にOFもゲームのリスト中ではアンロックされている。ただこれがどのタイミングで行われたのかが定かでない。初代のHLのキーを登録した場合にはその全てのユーザーにOFが無料で配布されるのか、BSの様に何等かの条件においてアンロックが行われたのか不明である。 日本ではサイバーフロントが代理店となり、ハーフライフ: オポージングフォースとして発売されている。以後も同社の発売した各種HLのセットパックに収録。 Steam版ではメニュー等がオリジナル版とは異なり、Steamの標準形式での設定画面になっている。Steamでの動作状況については私はプレイしていないので不明だが、特に大きな変化や問題は無い模様。 |
STORY |
ストーリーの設定としては、本編でフリーマンの行く手を阻もうと敵として立ちはだかった米国海兵隊の側に視点を移し、主人公である伍長Adrian Shephardの目を通して、同じ頃に海兵隊側ではどんな事が起きていたのかを描くという形式になっている。彼を含んだ一行はBlack
Mesaへと向かう途中でエイリアンの攻撃によって墜落させられ、その後仲間とはぐれた状態で研究所内部にて目を覚ます。時間帯としては若干本編より遅れた時間帯から始まり、終わるのも本編よりも後の方になっていると思われる。 実はこのOFのストーリーに関しては発売当時からいろいろと議論を呼んでおり、Gearboxからの詳しい解説も無い為に今でも良く分からない部分が多い。以下に本編と絡んでの疑問・分析を書いてみよう。 このゲームで登場する新種のエイリアンは、本編に登場するXenからのエイリアンとは異なる種族という設定になっている。(Gearbox側の説明では”Race X”と呼ばれる)。だがこのエイリアンがどういう意図でこの地球にやって来たのかについては分からないままである。何故Xenとのゲートが開いた際のこのタイミングでやって来たのかも謎。HL2におけるコンバインとの関係を唱える説も有るが少数派。 前作でその存在が謎とされていた女性アサシンは、今回Black Opsと呼ばれる一団が出現する事でそこに属しているのが判明した。この組織はゲーム中にはBlack Mesaにてある事を実行しようと目論んで活動しており、海兵隊とは全くの別組織である。エイリアンとも戦っているのでそれとも関連性は無いはず。G-manと同じ秘密組織からやって来た集団ではないかと言う意見が多数だが、確実な証拠は無い。 以上の点からBlack Mesa内部に存在しているのは、「施設の科学者及び警備員」・「海兵隊」・「Xenのエイリアン」・「Race X」・「Black Ops」となり、三つ巴どころか五つ巴という話になっている。 本編では海兵隊は、Xenとのテレポーターが開いた一件での科学者達の口封じの為に送り込まれたと思われていたが、製品版のマニュアルを読むと所々に主人公Shephardの日記が掲載されており、そこには事件当日の以前からBlack Mesaへと何等かの訓練の為に訪問するというのが決まっていたという事実が書かれている。つまり事件が発生したので送り込まれたのではなく、その前からBlack Mesaへは向かっていて、その過程でヘリが落とされたという設定になる。その後海兵隊がフリーマンの脱出を阻む為に活動するというのは本編と変らないが、当日施設で実験の失敗が発生するというのは、ずっと前から予見されていたという話になる。この点についての解説は無い。 また海兵隊の役割は施設内を鎮圧する事であり、フリーマンの様に外部へと脱出を試みたりする人間は処分するが、一般の科学者達を抹殺しようという意図は無かったという風に描かれている。 Xenとのテレポーターが開いたのは当日が初めてのはずだが、OFのマップ内にはエイリアンの研究施設が既に設けられていたかの様な雰囲気があり、標本ケースとか飼育(観察)施設の様な物が散見している。これも理由は分からない。 更に話をややこしくする事実として、このOFはValve側の厳密なガイドラインに沿って制作された物ではなく、Gearbox側が自分達のアイディアを持ち込んで制作したゲームである。HLのストーリー担当であるマーク・レイドロウによれば、彼の本編における設定に沿ってそれに反しないようにストーリーが構成されているのではなく、Gearboxが独自にこうしようという解釈を入れているそうで、彼自身はそれはそれで構わないという立場を表明している。簡単に言えばこのOF(及びBlue Shift)はGearboxの独自解釈によるストーリーであって、そこに存在する設定の全てが本編と合致する訳ではないという意味になる。 |
PATCH&DEMO |
Half-Life側は1.0.1.5.以上が必要となり、それ以下の場合には自動的にパッチがインストールされる。 Opposing ForceのパッチはHLとは別に用意されており、1.1.0.8までリリースされている。ただしOFにパッチを適用する場合、そのバージョンに応じて本体のHLのバージョンが一定値以上でないと、先にそちらをアップデートするようにと弾かれてしまう。Steam版ではパッチは自動適用である。 OFのパッチはマルチプレイに関連する物がほとんどなので、シングルプレイしかやらないのならば特にバージョンアップの必要は無い。当時のプレイでもパッチを当てない発売時のバージョンで別に問題無かったと記憶している。 デモはHLのインストールが必要となるライトバージョンと、単体でプレイ可能なフルバージョンの二種類が用意されている。l |