HALF−LIFE
08/06/10
歴史・発売履歴
SYSTEM
GAMEPLAY
GRAPHICS・SOUND
HIGH DEFINITION PACK
MULTIPLAYER
BOTTOMLINE
公式サイト
OPPOSING FORCE (拡張パック)
BLUE SHIFT (拡張パック)
HOME
製作・販売: Valve / EA(リテール版)
発売: 1998/11
日本代理店: サイバーフロント
※レビューの内容は主に1999年当時の物です
概 要 | FPSの歴史を変えたゲームとして名高い有名な作品。この年の各種メディアからの年間ベストゲーム賞を総嘗めにしており、歴代のFPSゲームのベストとしてこの作品を挙げる人も多い。 2004/11時点での発表では、ゲームの売上は800万本を超えている。 タイトルのHalf-Lifeの一般的な意味は”半減期” - 「原子核や素粒子を一定量集めた時に、初めに存在した量の半分が崩壊して別の状態に変るまでに掛かる時間」の事である。化石の年代測定に使用されたりするので知られている。ゲームのシンボルマークとして使われているλ(ラムダ)の記号は、この半減期の計算式で使われる壊変定数。 HLのシリーズのタイトルは科学に関連する用語と、ゲーム内の何等かの要素を掛け合わせたダブル・ミーニングとなっているが、この本編に関しては”Half-Life”というのがゲーム内の何を指すのかが明確に示された事は(私の知る限りでは)無いと思われる。「一般的なゲームで使われるような陳腐なタイトルは避けたかったのと、ゲームのロゴ(λ)のデザイン等を考え合わせて決めた」とだけ語られている。 発売当時の会社の名称はValve Softwareだが、現在の正式名称はValve Corporationとなっている。普通は単にValveとだけ書かれる事が多い。 発売当時はSierra On-Line(現Sierra Entertainment)が販売代理店となっていたが、その後SierraがフランスのVivendiに吸収。そして2004年のHalf-Life 2の発売時に、自社で同時にスタートさせたSteamで売りたいとするValveと、パッケージ版(リテール版)の販売に力を入れたいVivendiが対立。結果的に両社の関係は解消されて、その後はEAがパッケージ版の販売契約を結んでいる。 2004年から自社が運営するSteamの開始と同時にその中に組み込まれており、以後発売されたパッケージ版に収録された物はSteamのアカウントが必須となる。それ以前のパッケージについては、CDキーをSteamに登録してそこからプレイする事も出来るし、単体のソフトとして別にインストールする事も可能。ただしマルチプレイに使用していたWON.netが既に機能を停止しており、HL及びそのMod等でマルチプレイを行いたい場合には、Steamに登録してその管理サーバーにアクセスしないとならない。 現在(2008/05)はSteamでは単体でも購入が可能。Half-Life 1 Anthologyとして2本の拡張パックとのセットでも安価で買える。このアンソロジーはパッケージ版としてもリリースされているが、今見る限りでは品切れなのか海外の通販サイトにはほとんどないようだ。 日本では1998年の発売当時はソースネクストが販売代理店として日本語マニュアル付き英語版を出していたが、現在ではサイバーフロントが代理店となっている。ハーフライフ 1 アンソロジーはまだ扱っているようだ。 Half-Life: Sourceとはオリジナル作品をソース・エンジンにてコンバートした物だが、エフェクトやライティング系が一部改善されているのみで、元のテクスチャやキャラクタのモデル等のアップグレードは行われていない為に、見た目的に顕著な変化は無い。物理エンジンも導入されてはいるのだが、元々動かない設定のオブジェクトが多いので効果は薄い。よってオリジナルにHDPを入れた方が良いという意見が多いようだ。また私は未プレイなのだが、AIの動き等が変ってしまったのでバランスが悪い方へと崩れてしまっているという報告も有る。 日本語字幕表示Modも存在しており、The WorldさんのHalf-Life用Modの頁にアップロードされている。 他機種へはGearbox Softwareの手によりPlayStation 2に移植されて2001/11に発売されている。この時に追加コンテンツとしてHalf-Life: Decayが収録された。これは女性のキャラクタDr. Gina Cross & Dr. Colette Greenの2人が主人公となる、画面分割でプレイするCoop用のゲーム。PCへの移植版が完成していたにも関わらず、Gearboxによれば「我々には手の届かない所からの力により」 、リリースは中止されている。ただしPCへのModとしての移植プロジェクトは現在でも生きている。 同じく移植版が制作されていたDreamcast版は、完成直前まで行きながら「市場の変化(撤退)」という理由によりSierraが発売を中止している。しかしこのDC版専用の追加コンテンツとして制作されたHalf-Life: Blue Shiftは、後にPC用の拡張パックとして陽の目を見ている。 |
STORY | 主人公の名前はGordon Freeman。ニュー・メキシコ州に在る米軍の秘密研究施設Black Mesa Research Facilityへとやって来た新任の若き理論物理学者である。200X年の或る日のこと、いつものように研究施設へと出勤して来たGordonだったが、何やらシステムにトラブルが起きているようで内部が慌しい。 特殊物質研究室(Anomalous Materials Lab)の中で極秘のプロジェクトに参加している彼は、呼び出しによって防護スーツを着込んで地下奥深くの実験室へと赴く。しかし特別に入手出来た素材による実験は突然のトラブルにより失敗し研究室は大爆発。そればかりかその衝撃により異次元世界とのゲートが開いてしまい、大量の異形のモンスターが施設へと流れ込んで来るという結果に。 運良く防護スーツを来ていた彼は、破壊された施設内をくぐり抜けて地上へと脱出を目指す。だが敵は異世界からやって来たモンスターだけではなく、機密漏洩を防ぐために国から派遣された軍隊も敵として立ちはだかる事になった。何とかこの三つ巴の戦いに勝利してエイリアンの侵攻を食止め、生きて施設を脱出するのがゲームの目的となる。 |
PATCH & DEMO |
パッケージ版の最終バージョンは1.1.1.0。Steamにインストールされているならパッチは自動的に適用されるが、正確な最新バージョンの番号は不明。 HLは発売時のバージョンが1.0.0.5で、1.0.0.9にてTFCが同梱。そしてこの系統は1.0.1.6にて終了し、その後ネットワーク関連に大幅な改善を施した1.1.0.0番台に大きく変更されて、ボイスチャット機能等を盛り込んだりしながら1.1.1.0までバージョンアップされている。全ての製品版を最新に上げる為のフルパッチ(82MB)が提供されているので、単純にこれだけを入れれば良い。 しかし注意すべき点として、1100番台に変る以前にリリースされたシングルプレイ用のユーザー製作マップは、1100番台以降のバージョンでは正常動作しない可能性がある。HLはUnrealと並んでユーザー制作のマップの数・質が優れていたゲームであり、そういった名作を遊ぶには古いバージョンが必要になるかも知れない。よって純粋にシングルプレイしかしないならば1.0.1.6までバージョンアップすれば十分とも言える。 だがSteamではバージョンを選択しようが無いし、数々出ている後のセット形態のパッケージ版は、製品によっては購入時点で既にその時点までのパッチが適用されている可能性が高いので、そうなるとそれより下のバージョンには変更出来ない。また仮に旧製品のパッケージが手に入ったとしても、現在では昔のパッチが手に入らないようになっており(契約の切れたSierraが自社サーバーから削除したため)、その他の場所をネット上で探してもリンク切れでアクセス出来ないようである。手持ちのCDを確認した限りでは、発売時のUS版OFのCDには1.0.1.5パッチが入っている。 デモはUplinkと名付けられており、これは本編のストーリーとは独立した別のマップで遊べるデモとなっている。従って本編が終了した後でもこれで更に楽しめるという優れ物だ。ゲームと同内容で最初から数時間程遊べるだけの分量を収録したDay Oneと呼ばれるデモも存在するのだが、これは当時のビデオカードやサウンドカードに同梱されていた物であり、ダウンロード用には提供されていない。 |
||||||||||||||||||||||||||||||
動作環境 & トラブル |
Direct X 6.0以上要
DirectX 9.0c以上要 Steam版の方が、Steamを起動させた状態から動作させるのと、OS自体の使用リソースが多くなっているので必要環境は高くなっている。98やMEがサポート外なのは、2007/06/30のバージョンアップを持って、現在のSteamがこれ等のOSでは動作しなくなった為である。いずれにしろ現在ではもう重いというレベルのゲームでは無く、ほとんどのPCで負荷に悩まされる事は無いだろう。 ビデオ系の設定ではOpenGLとDirect3Dの両方に対応しているので選択が可能だし、もしどちらもダメならSoftware Modeで起動する事も出来る。一応はまずOpenGLを選択して動作するかを試し(Default OpenGLを選択)、それで問題が無ければOpenGLが一番良いと思われる。何か問題が有ればDirect 3Dにしてみて、それでもダメならSoftwareを選択。 分かる範囲でのSteam版のパッケージ版との違い。 *メニュー構造が異なり、HL2等と同じSteam形式のメニュー画面に変っている *ワイドスクリーンが選択肢に入っており、選択可能な解像度が増えている *最初からデフォルトでHigh Definition Packが適用済 なお試してみた所、Steamを日本語表示にしたままだと設定ファイル等は Steam\steamapps\アカウント名\half-life\valve_japaneseに製作されてしまい、何等かの問題が生じる可能性はある。例としてHDPの切り替えを行っても適用されなかった(OFFにしても適用されたままになる)。 以下に幾つか主に旧パッケージ版に関連する代表的なトラブルについての対応方法を紹介しておく。 シングルプレイを起動するとフリーズしてしまう HLは起動時にWON(HLの使っているマルチプレイサービス)をチェックに行っているので、ネットに接続されていないと起動しない可能性がある。これに対処するには以下の方法が在る。 1.シングルプレイ専用のショートカットを作成して、noip 1を付けて起動する。HL.exeの後に半角空けて-noip 1。 例: C:\SIERRA\HALFLIFE\HL.EXE -noip 1 2.使用しているブラウザの自動接続機能をOFFにする。IEならツール>インターネットオプション>接続の中の「ダイヤルしない」を チェック。 3.ネットに接続した状態で起動する サウンドが鳴らない。或いは突然鳴らなくなる。 1100番台のパッチにてボイスチャットに対応した事によりサウンド系の処理が大きく変更されているようで、この系統の問題が多くなっている。プレイ中に最小化して他のプログラムに処理を切り替えたりすると起きる現象で、サウンド機能が他のプログラムに移ってしまう事から発生する。通常はESCでメニューに戻ってResumeにてサウンドが復活するが、直らない場合もあってこれだと再起動しかない。 SV_StartSound: volume = ### エラー (Steam版) サウンドのボリュームが大き過ぎると発生。中央以下にスライダーを下げる。 プレイ中に特定の場所にハマってしまい動けなくなる 座ったり立ったりを数回繰り返してみる。これでダメなら最新セーブからやり直すしかない。これは昔から有るバグで現在でも発生する。特にエレベーター等の動く物に乗った際に頻発。 BGMが流れない HLではBGMは必要な時だけCDから、普通のCD音楽として再生している。よってCDを入れていないと音は出ない(現在は起動する時のCDチェックは無い)。或いは複数のドライブが有る場合はPrimaryに入っていないと認識しない。またCDドライブがサウンドカード等と結線されていなければ当然音は出ない。Windows上で音楽CDがちゃんと再生出来るのかをチェック。 画面が正常に表示されない。真っ暗。隅の方に変形して表示される。 HLではデスクトップよりも高い解像度設定をサポートしていないので、そうしているなら戻す。 マウスの入力から反応にラグが生じる Direct 3Dのみで起こる現象。OpenGLにすれば直る。D3Dでプレイしたいのならば、\valve\hwの中のd3dファイルを開いてGL_D3DFLIP 1を記述する。 コンソールの出し方 C:\SIERRA\HALFLIFE\HL.EXE -console と付けて起動。Shift+半角/全角キーにて表示される。 画面が明るさを上げても非常に暗い コンソールを開いてから brightness 2.0, gamma 3.0 の様にコマンドに数値を入れて試してみる。効果を発揮するにはSave/Loadをするかrestartコマンドで再読み込みしないとならない。ダメならデスクトップの明るさ自体をドライバのプロファイルから変更するという手法も有る。 |