COMBAT |
*武器に所持制限はなく全て持ち運べる *所持武器による移動速度制限はない *2ndary Fire Modeを持つ武器が多い *アイアンサイトは無し。ズーム可能な武器もほとんど無い。 *歩きもスプリントも無し。常に走りのモードとなるが、バックは前進に比較して遅くなる。 *左右へのリーンは無し *照準は一定でサイズは変化しない。弾は武器によって散らばる度合いが変化する。 *しゃがみは可能だが、弾のブレ等には関係無いようだ *武器によっては連射すると銃身が暴れる *HPはヘルスとアーマーで管理される方式で、どちらも最大で200までアップ可能 *100を超えるにはスーパーヘルスが必要(100以上の値になるが徐々に減っていく) 武器はHalf-Lifeシリーズの様なカテゴリ別選択方式で、カテゴリ内で選択した後に発射キーで実際に装備するか、ホイールで選択して同じく装備するかになる。全部で24種類もあってそれを8つのカテゴリに分けている為に、素早く目的の武器を選択するのはやや面倒な部類。実銃系が多いが、SF系や悪魔系の武器も何種類か含まれている。ただし武器の種類の多さを宣伝しているが、打撃系武器やハンドガン等の序盤しか使わないような物が結構在る為、実質序盤以降に使うのは他のFPSと同じで10種類位しかない。 移動速度はアクションFPSとしては少し遅いという印象。リロード時間も長目で、武器によっては相当な時間を必要とする物も存在する。よって隠れられる場所のない近距離戦では不味い事になったりもする。一つ変わった特徴として跳弾の概念があり、硬いオブジェクトの前で撃つと自分に弾が跳ね返ってダメージを受けたりする危険がある。(壁際から半分体を出してショットガンを撃ったり等)。 戦闘は近〜中距離戦がほとんど。スナイパーライフルは在るのだが、スコープが激しく揺れるので使い難いし、またそれを活かせるような見通しの良いアウトドアエリアはあまり出て来ない。弾薬は多いので気にせず撃ちまくれるレベルで、謎解きの最中を除けばスピーディーな展開が多い。 ロケーションによって大きく異なるが、戦闘の難易度はゲーム全体として見るなら高い方。Normalでも相当苦戦するシーンも出て来る。以下にその理由を記すが、こういった特徴はこのHellforcesだけではなく他のOrion社製のゲームでも見られるので、やり方はどうあれ難しくするという設定は制作側の嗜好なのだと思われる。 まずは理不尽な攻撃を受けるケースがある。扉を抜けた瞬間に真横の部屋の隅にいる敵から攻撃される, 外に出た所で背面の上部にいる敵から撃たれる, 進行方向の背後から敵が沸いて出て撃たれるとか、死角からの突然の攻撃が待っている。 死んで学習する憶えゲーの要素も強い。特に曲者なのがロケットランチャーで、破壊力が高い上にスプラッシュダメージも高いのだが、「故に弾速は遅い」といった調整が無く、高速で飛んで来るのでプレイヤーの移動速度と合わせると避けるのが難しい。よって敵にロケットランチャーを持った者がいる場所でそれをこちらが知らないケースだと、初弾を避けきれないで大ダメージという結果が発生し易くなる。同じく姿の見えないような相当な高台から突然撃って来る敵も居て、これも初見では避けるのが難しい。 敵にはグレネードをスパムのように次々と投げてくる者がいるので、狭い場所だと逃げるのが難しい。それと困った事にこのゲームではグレネードが見た目に小さく(弾薬類も小さい)、敵の死体に重なったりすると見えなくなってしまう。(更にインジケーターも無い)。またグレネードを投げようとした敵を殺すと足下に落とすのだが、その瞬間を見ていない時に手拍子で弾薬を拾おうとその死体に近付いてしまってドカン!というのに何度も遭遇した。 |
COMBAT(続) |
敵はマップ内に最初から配置されていてこちらに気が付いていない者もいれば、姿を見せた時点で反応して攻撃してくる者もいる。厄介なのはスクリプトで沸いて出るとか、戦闘の音を聞いて他のエリアから集まったりする敵で、その場合にはこちらが体を出した瞬間に撃たれるという超反応の形になったりもするので、そこでHPが低い状態だと困った事になる。何回もチャレンジして成功するまで頑張るか、最悪の場合は詰みとなりずっと前の地点からリスタートする羽目に。 クイックセーブは持っているが、一箇所だけで履歴が無いのでタイミングが難しい。憶えゲーという面からすると小まめにセーブしておく方が良いのだが、HPが低い状態で行ってしまうとそこから先のエリアの突破が困難になったりもする。HPが高い時に定期的にマニュアルでスロットにセーブしておくのが一番良いだろう。 一応対応策は幾つかあって、出ると撃たれるというシーンでは姿を見せずにグレネードを投げるという手がある。ただこのゲームのグレネードは溜めて遠くに投げられるがパワーのインジケーターが無く、更にゴム鞠みたいに跳ねるので狙った場所に落とすのは難しいとなっており少々問題。それよりもスプラッシュダメージが高いロケットランチャーかプラズマガンを、お互いの姿が見えない状態から敵の近くの地面や壁へと撃って倒す方がやり易いだろう。後はアーティファクトを使って切り抜けるかになる。 エピソードとしては序盤のゾンビやギャング辺りは簡単にあしらえるが、その後のEP2と3は最も難易度が高いエリアとなり詰み易い。それとEP4のジャングル戦ではグラフィックスの設定で草木の描画を最大にしておくと、敵が見えなくなり難易度が格段に上がってしまうので注意。敵側の視線は草木を完全に透過するので一方的に不利になる。(設定をランチャーから適度に下げる事をお勧め)。終盤は回復アイテムがかなり増えてくるので、敵は多くなるが難易度としては緩和される。以上の様に詰みゲーになる恐れがあるAIの反応や、後半の過剰な回復アイテムなどを見ると、どうも難易度バランスを時間を掛けて練り調整したようには思えないゲームである。 射撃では出血エフェクトはありだが、ゴア表現は無し。ゾンビのみ頭部が取れたりという表現あり。被弾時のダメージリアクションは持っている者と無い物がいる。人間系の死体は長時間その場に残っている仕様。ラグドール表現を導入しているが、死体の吹き飛びやアニメーションには不自然さを感じさせる面も。例えば死んだ瞬間にその場で攻撃方向に関係無くピョーンと上に飛び上がって落ちる等。死体同士やオブジェクトに重なってしまうのも時に見られる。 敵の種類は人間タイプとモンスター&悪魔系に分かれ、宣言通りに40種類以上存在するのかは未確認だが確かに多い方だろう。人間の兵士であってもAIの方はシンプルであり、昔ながらのアクションFPSの敵として見るなら何とか耐えられるというレベルだが、カバーを使った撃ち合いとかチーム戦術の様な物は期待出来ない。死体に気が付かないのは勿論の事、自分にダメージが加わらない限りは近くでグレネードが爆発しても反応しない。またよくある現象として、ドアの前まで反応してやって来るのだが、ドアが向こう側に開くとドアと一緒に動いてしまい、壁とドアの三角スペースに挟まり動けなくなってしまったりする。 その他でも目の前の障害物に引っ掛かって走りモーションのままになったり、銃撃戦の最中にそっぽを向いたままになる等も発生。左右へのローリング動作を行えるのだが、意味なくランダムに発生させているらしく、回転するスペースが無い場所で行ってその場で回るだけとか、複数の敵が居る場合にはシンクロして同時に回転してしまうとか不自然。 攻撃時にも障害物の認識が出来ないので、ロケットやプラズマを撃ってくる敵には半分体が出る様な位置に持ってくれば目の前の障害物に撃って自滅するし、高台のベランダ等からロケットを撃って来る敵も、あえて射線の間に手摺りを挟む位置まで前進してやれば同様に自爆させられる。グレネードも周囲の味方を考えずに乱発するので同士討ちが発生。 総合的にはロケーションによって敵の種類が変化したりする点は評価出来るが、昔ながらのアクションFPSという感想でこれといった目新しさは感じられない。武器の方も使えるのは24種類中の半分以下という感じだし、その上良く使うのは更に5種類程度と普通のFPSと大差なく、その特徴を活かし切れていない。アーティファクトを使える点が個性的と言えばそうだが、その項で書いたように使うタイミングが難しいという面があるし、好みの物を呼び出す操作の方にも問題がある為に、これも特に効果的に働いていないという印象。 |
GRAPHICS |
名称不明だが自社開発のエンジンを使用。最新鋭のテクノロジーを全て含む物として売りの一つにされている。DX9をベースにしてShaderは2.0に対応。バンプマッピングやリアルタイムでのライティングを実現し、100万ポリゴンを表示可能という仕様。ランチャーのグラフィックス設定項目も相当多く、ShaderのバージョンをPixelとVertexで独立して切り替えられたり、ベンチマークを用意したりと力の入れようが解る。 しかし実際のクオリティの方はどうなのかとなると、こちらは発売当時の印象としてもインパクトは無かったし、今回5年振りにプレイしてみて「こんなにレベルが低かったっけ?」と感じてしまった。その原因としてはテクスチャのクオリティが場所に寄ってかなりバラツキがあるのと、マップ内のオブジェクトやキャラクターのモデリングの精度が低いのが挙げられる。 キャラクタのポリゴン数は多いそうだが、そうであるならモデリングやアニメーション担当に問題があると言わざるを得ない。主人公からして体型や動きがどこか妙だし、表情もこちらの方が死人であるかの様に生気が感じられない。オブジェクトやキャラクタを構成するポリゴン数が多ければハイクオリティになるのではなく、そこにはモデリングの能力&センスも重要になってくる訳で、金を掛けて優秀な人材を引っ張ってくる大手の製作会社との差があからさまに出てしまっていると言えよう。例えば同年発売のQuake 4などと比較するとその差は歴然。 2004年におけるPCゲームのグラフィックス変革以降、高度なモデリングとアニメーションにより写実的な描画が主流になっている訳だが、このゲームはそれ以前のゲーム的なグラフィックスの段階に留まっている。モデリングとアニメーションの製作は非常に負荷が掛かるセクションでもあり、かなりの人数を割かないとならないのだが、製作チームは18人の規模という話であり(当時の大物ゲームでは40〜50人くらいが普通)、その辺の差が現れているのだろう。 なおエフェクト類も爆発や銃のマズルフラッシュ等は平凡な出来だし、影描画はエッジをソフトに見せる技術が使われている反面、オブジェクトを突き抜けてしまったりと描画異常も見られた。ノーマルマッピングは主にキャラクタに使われているが、リアルになっているという感じではなく、蝋細工の様な見た目でちょっと変な描画に思えてしまう。良い点としては水面の描写は比較的綺麗な方か。目立つ点ではペルーにおける草木の描写が“大量に茂っている”というレベルに達してはいるのだが、その分プレイ当時は相当重くなっていた。 全体的にテクノロジーに凝っているらしいのだが、その意気込みほどには綺麗に見えないグラフィックスという結論。 解像度は4:3のみに対応。設定ファイルは暗号化されておりいじれないので、4:3表示を実現出来ない環境だと問題あり。アンチエイリアシングは装備。 |
SOUND |
EAX2.0に対応。サウンドもランチャーからハードウェアアクセラレーションを使用するか等の設定が可能である。 気になったのがダメージを受けた時の声で、これはロシア語版からそのままなのか不明だが、非常に変な叫び声で緊張感を殺がれる。そもそも被弾時に別に声は必要無いと思うのだが、何故あえて入れた上にこんな物なのか理解出来ない。 武器サウンドは酷くはないが平均以下。エフェクト系のサウンドも良いとは感じられない。BGMはほぼマップ単位で別の物が用意されており、それが延々とリピートされる仕様。BGMだけを切れるのでオフにしても構わないだろう。 |
MULTIPLAYER |
LANのみに対応。最大8人でデスマッチをプレイ可能だが、マップは3個だけと力は入っていない。 |