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BASICS
 まずは概要としてゲーム全般の流れを簡単に説明する。


1.サーバーは4種類の難易度(Beginner, Normal, Hard, Sucidal)と、3通りのWaveの長さ(Short, Medium, Long)の組み合わせにより建てられるので、希望する物をサーバーブラウザから探して接続する。

2.各プレイヤーは7つのPerks(クラス)の中から好みの物を選択する事が出来る。これは開始前のロビー画面の他に、Wave間のインターバルにも自由に変更が行える。

3.ロビーへの参加者が全員“Ready”になった時点でゲームがスタートして、第一のWaveが開始される。もし設定がLongであればWave数は10となり、最初のWaveは1/10の様に示される。進行中のゲームへの途中参加の場合には、次のWaveが始まるまでは観戦モードで待ち時間となる。

4.登場する敵の数は、参加人数及び現在のWave数に応じて自動的に調整される。敵の種類はWave数が上がるに連れて強いタイプが数多く出現するようになる。また敵の持つHPは参加人数及び難易度によって自動的に調整される。

5.登場する敵のカウントが右上に表示されるので、これを0にするまで戦いを続ける。死んでしまったプレイヤーは待機となり観戦者モードに。参加プレイヤーの中で誰か一人でも生き残っていればそのWaveはクリアとなる。全員が死亡すればそのマップはゲームオーバー。

6.プレイヤーには敵を倒したりすると金が入るようになっており、Waveクリア時に生き残っていればボーナスが与えられる。

7.Waveが終了すると購買モードに入る。マップ内の店が開くので、生き残っていたプレイヤーは現在地点から。死んでいたプレイヤーと新規参加のプレイヤーはリスポーン地点から店へと向かう。

8.店の中では武器やアイテムの売買が行える。ただしカウントダウンのタイマーが切れるまでの間に行わないとならない(通常は60秒)。

9.制限時間になると店が閉まって、中にいた場合には追い出される。その数秒後に新しいWaveがスタートする。

10.もし最後のWaveまでクリアした場合には、購買モードの後に最後のボス戦へと突入する。このボス戦をクリアすればプレイヤー側の勝利。


 補足として、マップ内の店(Trader)の場所はWave毎に異なるという仕様。幾つか店の候補地がマップ内に設定してあって(扉が特殊なので位置は判る)、その中の一つがランダムに選択されて開くようになっている。現在のWaveの終了後に開く店の位置と距離は左上の矢印で示されているので、敵の数が少なくなったらその方向に移動しておいて、購買の制限時間を有効に使えるようにするというのがセオリー。

比  較
 どうしても同じくCo-op用のゲームとして発売されているLeft 4 Deadとの比較は避けられない所であり、ここでは基本的な点について表にして比べてみる。


  KILLING FLOOR LEFT 4 DEAD
参加人数  1〜6人  1〜4人
キャラクター  幾つかのスキンが用意されているだけで名前や個性は持っていない  異なる名前, 外見, ボイスを持ち、専用にデザインされた4人のキャラクタが用意されている
Bot(AI)  無し。プレイヤー数は参加者数と同一の1〜6人になる。  有り。ゲーム内のプレイヤー数は常に4人固定で、足りない分はAIが操作するシステム。
ゲームモード  Co-opのみ  通常のCo-opの他にサバイバルモードを持つ。対戦モードも有り。
オフライン  Soloモードを持つが、botがサポートされていないので一人だけでの戦いとなり、擬似的にCo-opが出来る訳ではない。  botが他の3人を操作する形での擬似的なCo-opが可能。
参加方法  Wave進行中の参加は不可。その間は観戦者モードとなり、新しいWaveが開始された時点で参加する事が出来る。  現在進行中のゲームに参加可能。AIが操作中のキャラクタの誰かを操作状態に切り替わる。またゲームを抜けた時や休止状態に設定した場合には、即座にそのキャラクタがAI操作に切り替わるという“Drop in, Drop out”方式を採用している。
サーバーブラウザ

ロビー
 一般的なFPSのサーバーブラウザで、フィルタ機能で条件に合った物を検索可能。Pingも見られる。

 サーバーに接続するとロビー画面となり、現在の参加者全員が“Ready”を押すと開始される。開始時の人数は任意。
 ゲーム内にはサーバーブラウザを持たず、希望する条件を設定すると自動的なマッチメイクが行われる。Pingを見たりは出来ない。

 まず希望する条件のロビーを検索するか、自分自身で希望する条件のロビーを作る。その後ホストがゲームを開始すると、自動的に空いているDedicated Serverを探して接続される形式。或いは条件に合った進行中のゲームに直接入る事も可能。
マップ(レベル)  マップ単位でのクリアを目指す。その順番はサーバー側のマップサイクルの設定による。終了後に投票機能を作動させる設定にしておいて、参加者の投票で次のマップを選べるようにする事も可能。  基本的に5個のマップがキャンペーンという形でまとめられており、その順番での進行になる。どのマップから開始するかは選べるが、進行の順番は固定である。キャンペーンが終了するとロビーに戻るので、そこでホストが次のマップを選択可能になる。
公式マップ数  2009/11の時点で9個。

 ただしユーザー制作のマップは数多く、公式に認定された物だけでも100を越えている。
 2009/11の時点でキャンペーン数は5個。マップ数は22個。

 ユーザー制作のキャンペーンやマップも出ている。
プレイ時間  難易度Normal、Long(10Wave)の設定で、各マップ当たり40-60分程度。  Expertを除けば、一つのキャンペーン(5マップ)に付き60-90分程度。
失敗時の扱い  プレイヤー側が全滅した場合には、リピートはせずに次のマップへと切り替わる。  各マップの最初の地点でステータスがセーブされ、プレイヤー側が全滅した場合には、そのマップの最初からクリア出来るまでやり直しとなる。
治  療  全員が回復用の注射器を持っており、自分及び他人を治療可能。リチャージを待てば何度でも繰り返し使える。適用は一瞬だが、回復分のHPは徐々に満たされて行くという方式。

 またメディックというクラスが用意されており、治癒能力が高まるというメリットがある。
 メディキットやピルを使って治癒するが、各人がそれぞれ一個しか携帯は出来ない。どちらも一回の使い切りで、またマップ内にそれ程数は無い。メディキットは自分及び他人に使えて、ピルは他人に手渡せる。

 なおメディキットの方は適用するのに時間が掛かるのと、攻撃を受けるとキャンセルされてしまうので、乱戦時には使用が困難である。
死 亡 時  次のWaveまで観戦者として待機状態になる。Waveの最初の方で死んでしまうと5分位待つ可能性もある。  通常はHPが0でダウン状態となり、制限時間内に味方が助けられればその場で復活出来る。間に合わなかった場合には死亡となり、その先の復活用の小部屋の何処かにスポーンする。状況にもよるが長い時には5分位待つ事もある。
Friendly Fire  無し。サーバー設定で有りにも出来る。  有りだが難易度によってそのダメージの%は異なっており、Normal以下ではあまり気にしなくても良いレベル。ダメージ割合の変更は出来ない。
武器の携帯  重量制限制で、それを越えなければ幾らでも持てる。  ハンドガンとメイン武器を一種ずつというスロット式。
ク ラ ス  Perksという呼び名で7種類のクラスを選択可能。各々は特殊な能力を持っていたり、同じ行為でもより効果的にそれを行えたりする。  クラスの概念はなく、全てのキャラクタは同じ能力値を持つ
成績管理  Steam IDに結び付けられたステータスを持ち、Perks別にクリア条件に達成するとレベルアップする概念を持つ。レベルが上がるほど能力値パラメーターも上昇していく。  無し
実  績  有り  有り

ゲーム性
 FPSとしての基本的なゲーム性についての概要。


 元になったUT2004のInvasionでは、対戦に特化したUT2004の動作仕様がそのまま使われていたので、プレイヤーの動きは高速だしドッジやダブルジャンプでの避けも可能にされていた。それに比較するとKFのキャラクタの動きは遅く、スプリントや大ジャンプでの高速回避というのも出来ない。移動速度は所持武器&アイテムの総重量(X/15の様に画面下部に表示される), 現在の装備武器(ナイフが一番高速), 選択Perksによる補正により変化するが、メイン武器を構えた状態ではあまり速くは動けないというのは確かである。

 よってアクション系FPSの様に、やって来た敵を右へ左へと次々にかわしながら攻撃したり、敵の周囲を円を描いて動きながら戦ったりといった事は出来ないと考えた方が良い。敵の多くは遠距離攻撃を持たず近付いて来ての打撃攻撃がメインだが、プレイヤーよりも高速で移動可能な敵もいるし、L4Dの様に殴って一端後退させるという行為は出来ないので、敵に近付かれてしまうと逃げながら戦うというのは困難になる。

 従って足を止めて攻撃するというのが基本。ただしスローな展開のゲームではなく、敵を攻撃する事に関しては相当に忙しいゲームとなる。次々に押し寄せてくる敵を自分に近付く前に倒すのが有効となる為、ダメージの大きなヘッドショットを狙って次々に敵に狙いを定めないとならない。つまりアクションFPSの様に、自分が激しく動き回りながらも敵に照準を定めて当てる技量はあまり問われないが、静止した状態から高速で照準を移動させながらも正確にヘッドショットを連発する技量には高度なレベルが要求されるゲームである。その狙いを安定させる為には静止していた方が良いので、自然に必要な時以外はあまり移動はしない様になる。


 チームとして見た場合の戦い方としては、Invasionとは大きく異なるゲーム性となる。InvasionはDM用のマップを流用して、単にプレイヤーのスポーンする地点からモンスターを出現させるという単純なシステムだったので、プレイヤー側がマップ内を巡廻しながら敵を狩っていくというスタイルが基本だった。一方でKFでの敵の出現は、現在プレイヤー達が居る近くに設定されたスポーン地点からになる(ただし露骨に目に見えている空間に湧いて出る事はない)。マップは一般的なDMの物に比較すると遙かに広い物が多く、また形状も複雑だったりするので全体を回るのは大変だが、遠く離れたスポーン用の地点に敵が沸く事は無いので、プレイヤー側がマップ内のどこかに居る敵を探し回る必要性は無い。

 その為にチームの姿勢は基本的に“受け”となる。自分達で敵に向かって行くのではなくて、やって来る敵を待ち受けるという戦い方が中心。Waveの進行中にプレイヤーがあっちこっちへと長い距離を移動したりする事はあまりない。そして待ち受ける場所はある程度選択が可能。「ある程度」というのは、店の開く位置と購買終了後の残り時間によっては、望む位置まで戻れない可能性があるから。位置的には敵のやって来る方向を一つに絞れるいわゆる“籠もり”が可能な場所も在るが、通常は2,3方向に限定出来る場所で待ち受ける事が多い。単純に一箇所の方が楽とかではなく、あくまでも周囲の形状と守り易さによる。言い換えるとマップ毎に守り易い場所を見付けるのが重要なゲームでもある。

 その応用として溶接という概念を導入しており、開閉が可能な扉は溶接して閉じたり開けたりする事が可能。溶接器は全員がデフォルトで所持しており、扉に向けて使う事でその強度を100%まで上昇させられる。溶接器はリチャージされれば繰り返し使えて、得意とするクラスならば他よりも高速での溶接が行える。扉は敵の攻撃でダメージを受けるが、再度溶接すれば強度をまた上げられるので、壊されないようにする事で籠もる空間を作り出す事が出来る。こうして溶接をメインに担当するプレイヤー1,2人と攻撃担当に分かれて籠もり、敵の攻撃を一方向に絞って応対するという作戦は良く見られる。


 一般的にはキャンプする地点に参加者数名〜全員が固まって、敵のやって来る可能性がある方向を分担して守る。どの位密着して固まるのかは場所によるが、そのプレイヤー達をぐるりと囲んだラインを仮想的な防衛ラインとするならば、理想はそのラインを突破される前にやって来る敵を倒す事である。そして溶接箇所が在るならばそれを壊されないようにする。前半のWaveでは敵は弱いタイプが多いので、時々ラインを突破されてもすぐに倒せて大した事にはならないのが普通。チームの火力が強ければ敵をほぼシャットアウトしてクリアする事も珍しくない。

 後半のWaveに入り段々とタフな敵が多くなると、防衛ラインを突破されて中へと入られるケースが増えてくる。もしくはチームの火力が弱いと早期にこういう状態になったりも有り得る。この辺を強力な銃を持ったプレイヤーが倒したり、予め設置しておいたパイプボム(地雷)で排除しながら、なるべく早く混乱を元の状態へと立て直す。これを繰り返してWave終了まで耐えるという形になる。逆にゲームオーバーとなるのは、内部へ侵入した敵を素早く倒せずに陣形が崩れたり死者が出たりする場合で、そのまま総崩れとなるパターンが多い。崩れてしまって少人数になると支えきれないし、逃げようにも周囲からの敵に囲まれているのでそれも困難となる。

 他には移動しながら戦うというやり方も当然ある。例えば敵の数が減った際に一方向へとそれを絞れるのならば、後退しながら逃げ道を用意して攻撃するのは有効となる。または序盤の様に簡単なWaveでは、わざわざ皆で固まらないで個人で動いて敵を倒すというケースは多い。同様にどんなWaveでもチームの火力が敵を圧倒しているなら、こちらから動いて戦うというのを選択する事もある。他には2,3人のグループとして行動する時にも、移動しながらという手法は良く使われる。
 しかし移動が有効に働く見通しの良い開けた構造のマップはほとんど無く、通常は入り組んだ構造になっているので、敵から逃げながら戦っていると進んだ先のエリアからも敵がスポーンして来て挟み打ちになってしまう事が多い。特に先が見えない場所では、曲がった途端に敵と鉢合わせとかも有り得るので危険である。よって後半の敵が強くなるWaveでは、最初から移動しながらの戦い方は危険であると考えた方が良いだろう。全員で固まって敵を待ち受ける方が対処がし易い。

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