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ゲームモード
 キャンペーン(Co-op), シングルプレイ, 対戦モードの他に、前作の途中から追加されたサバイバルモードを今回は最初から搭載。更にその他に新規モードが追加されている。


◎Scavenge Mode

 本来の対戦モードは仕様として決着が着くまで長時間を要する等いろいろと不満が挙げられており、それに応えてのシンプルな形式の新しい対戦モードである。マップ形状をちゃんと憶えないとならなかったこれまでの対戦モードに比較すると敷居が低く、初心者でも入り易いとも言える。参加人数は最大で4vs4なのは変わらず。用意されているマップ数は2011/05現在、DLCを含めて14個。

 マップ内には発電機が一台用意されており、マップ内に散らばっている最大22個の燃料タンクをここまで持ってきて給油するのが生存者チームの目的。対する感染者チームはそれを邪魔するのを目的とする。準備時間の終了後に1:30のタイマーがスタートし、これは燃料タンクを一つ給油する毎に20秒延長される。時間切れか、生存者チームが全員死亡orダウン状態となり復帰出来なくなったら終了。ただし時間切れの際に燃料タンクを保持している生存者がいれば、そのままそれを落とすか給油するまでは続行される。

 次に攻守を変更して同じマップでプレイを行い、より多くの燃料タンクを集めたチームがそのラウンドの勝者となる。サーバー設定により1 ,3, 5回のラウンド数が設定されているので、過半数を超えるラウンドを先に取得したチームが全体での勝者になる。


 燃料タンクは置かれている状態では白表示だが、一端生存者チームが持つとオレンジ色表示に変わる。生存者は攻撃態勢に切り替える際や、敵に拘束されてしまうと一端これを下に落とす事になるが、このオレンジ色状態の燃料タンクはSpitterの酸で破壊する事が可能。破壊された物は元の場所にリスポーンする。発電機への給油中には攻撃を受けない事が必要で、何等かの攻撃を受けるとゲージがリセットされてしまう。





◎Realism Mode

 これは異なったルールでのキャンペーンを可能にするモードで、4種類のどの難易度でも選択が可能である。Expertでも物足りないというプレイヤーや、現在の難易度では簡単だがその上だと逆に難し過ぎるといったケースへの対応を目的としている。その違いは以下の通り。

*味方プレイヤーの外形が壁を通して表示されない
*特殊感染者がプレイヤーを攻撃した際の赤い外形が表示されない
*近距離にならないとアイテムがハイライト表示されないので見付け難い
*感染者へのダメージが低減しており、的確にヘッドショットをしないとならない
*Witchの出現率が高い
*低難易度でもWitchの一撃で即死する
*復活用のクローゼットが無い


 復活するクローゼットが存在しないので、死亡者を復活させるには新アイテムのDefibrillator(AED)を使用するしかない。ただし当然これを誰かが持っていないとならず、無い場合には次のチャプターまで死亡者は復活出来ない事になる。

新 要 素
 ここではゲームに新しく加わった設定について簡単に説明する。


 暗い場所がほとんどだった前作に対して、今回は明るいアウトドアのロケーションが加わっている。中でもキャンペーンの[The Parish]は明るい日差しの差す完全な昼間の設定。その為に遠方まで見渡せるので、特殊感染者を早期発見しての対応がやり易くなっている。全体を通しても暗い時間帯のチャプターは減少している。ただし感染者の同時出現数は増加しているのと、新たなタイプの特殊感染者の追加というのもあって、全体の難易度が下がっているという訳ではない。

 一方で天候の変化が新たに加わった。天候要素を含むチャプターは限定的だが、降雨や嵐のエフェクトが実現されており、この状況では周囲の状況が把握出来ないほどに視界が悪くなる。当然そうなると敵の出現に対応したり、仲間同士での助け合いにも影響が出て来るようになっている。


 1では大半の通常チャプターには“クレッシェンド”と呼ばれるイベントが用意されていた。これは進路を開くのに何等かの仕掛けを作動させると、それに反応した感染者のラッシュがスタートし、それを全て倒し切るまで狭いエリア内で戦うという物である。しかしこの方式では上手い籠もり場所を見付けて対応されると怖さが薄れるという面があり、特に慣れたチームに対してはあまり効果(パニックを引き起こす等)を得られないという問題があった。そこでValveは今回それへの対応策としてガントレットクレッシェンドと呼ばれる新しいタイプの“クレッシェンド”を制作したとしている。

 これはチーム側のタイミングでトリガーとなるスイッチ類を操作して開始する所までは一緒だが、そこから感染者の出現が無限湧きとなっている。それを止める為には開始地点から離れた場所に在る、無限湧きをストップさせるスイッチ類(多くの場合はアラームを停止するボタン)を操作しないとならない。つまりこれまでの様に有限の敵が絶えるまで籠もって対応する事は出来ず、皆で停止スイッチまで無限湧きの敵を倒しながら移動しないとならなくなっている。2では全体の半分程度がこのタイプに設定されている(残りは1と同じタイプ)。

 形状としては大きく分けて2種類。一つは周囲から襲って来る敵の中を目的地点まで達するというタイプで、一番最初にデモで体験出来た[The Parish]のCH2における、グルグルとフェンス内を回って中心部に有る足場の上に登りスイッチを止める物がこれに当たる。こちらは比較的簡単な部類に入る。もう一つの難しい方は、ゴール地点に当たる場所からこちらに向かって敵がやって来るタイプで、代表的な物が[Dark Carnival] CH3のジェットコースター。このケースでは幅の狭いレールの上をゴール地点まで走らないとならないのだが、周囲は勿論の事、レールの上を反対側から感染者が無限ラッシュでやって来る。強硬に突破しようにも細い幅の場所なので全てをかわしながらは難しくなっており、なぎ倒しながら進むにはそれなりの攻撃力が必要となる。緊急時にも場所によっては高所なので横に逃げられないし、低い場所で逃げられたとしても復帰するまでが大変という構造。

 この「細い幅の通路を通るしか無いのだが、その通路の反対側から感染者が無限にやって来る」タイプは何所も難所になっており、パイプボム等で敵を退けて道を作るという作戦もあるのだが、ゴールまでの距離が長いと体力やアイテムが持たないという可能性がある。また籠もりと違って移動し続けないとならないので、ダメージを受けた際の黄色から赤への速度低下が大きく影響してくるという点も考えないとならない。途中でのメディキット適用は時間的に厳しいケースが多いので、ピルの様な一時的回復アイテムが生死を分ける鍵になる事も多い。


 次にマップの形状や障害物の配置が変化するようになった。チーム状況に応じてか、若しくは全くのランダムに形状が変化するという事が起きる。チームのパフォーマンスによる変化は[The Parish]のCH3に有る墓地エリアが代表的で、ここでは広い墓地の中を入り口から出口まで抜ける際に、内部の通路の形状がダイナミックに変化する様になっている。そこまでチームが良いパフォーマンスを見せている場合、言い換えると上手いチームの場合には、内部の形状が複雑になって難易度が上がる。逆にチームのパフォーマンスが悪い場合には、単純な構造になって比較的簡単になるといった具合。

 ランダムな変化の方は幾つかのチャプターにおいて導入されており、部屋の中で通れるドアが変化したり、木の橋が架かっている場所が変えられたりする。こちらは気が付かない程度の変化が多く、ゲーム性への影響も少ない。


特殊感染者
 特殊感染者は既存の5種類に加えて3種類が新規に追加されている。今回は前作における生存者の籠もり対策という観点から、それを崩す事を重視して制作された物が2体加わっている。“籠もり”とは主にラッシュやフィナーレにて、小さな部屋の中の様な出入り口が一箇所しか無い場所や壁際等に全員で固まって、敵の侵入経路を絞って対応するという作戦を指す。


◎Charger

 片腕が肥大した大きな感染者で、猛スピードで突っ込んできて体当たりし、そのまま生存者を捕まえた状態でオブジェクトに衝突して止まるまで走るのを止めないこの腕に掴まれた生存者は自分では振り解く事が出来ず、繰り返し地面に叩き付けられてダメージを受けてしまう(一回に付き15ダメージ)。その他に捕まらなくても進路に居たプレイヤーは弾き飛ばされてダメージを受け、起き上がるまでは無防備となる。

 出現した瞬間からフルスピードになる訳ではなく、加速の課程があるので早期に気が付けば対応は可能。加速時に進路は変えられないので左右へと避けてやり、オブジェクトに衝突して短時間止まった所を狙える。肥大した腕の部分がシールドの役割を果たしているので、突進してくる所を正面から攻撃するのは難しく、背中や下半身部分を撃って攻撃するのが基本。なお殴り攻撃は効果が無く、銃, 打撃武器, 投擲武器による攻撃でないとダメージを与えられない。掴んだ生存者を叩き付けている状態ではFFは無いが、掴んで突進中にはFFが有る。


 他の特殊感染者に比較してHPは高目の設定だが、Hunterと同様にプレイヤーチームが揃っている所に突っ込んできても、皆からの一斉射撃ですぐに倒されてしまう。発売前は生存者チームの籠もり対策として考えられた特殊感染者というふれ込みだったのだが、実際には狭い場所での籠もりに対してはあまり効果が無いという感想。壁を背にしている生存者チームに突進してもすぐに背後の壁で止められてしまうので、そのまま皆に撃たれて簡単に倒されてしまう。

 Chargerの威力が発揮されるのはそこではなく、一つは廊下の様な狭くて長い通路での籠もり。こういった場所では攻撃方向を前後に絞れるので生存者チームはラッシュに対処し易いのだが、狭い分突進が成功すればチーム全員を弾き飛ばしてパニックに陥れる事が出来る。もう一つは大きく開けた場所で、捕まえた生存者を障害物で止められる前に長い距離持って行けるので、遠くならば叩き付けている間に他の生存者から倒されにくくなるし、チームを分断する事も出来る。ただし上手いタイミングを狙って攻撃を仕掛けるほどの知性は持っておらず、対戦で人間が使うと怖いがキャンペーンでは見事なタイミングで攻撃が決まる事は稀である。



◎Spitter

 長い顔に裂けた大きな口を持つ女性の特殊感染者で、口から緑色の酸を広範囲に撒き散らす。この酸の中に居ると継続してダメージを受けるようになっているので、消えるまでは範囲外に逃げ出さないとならない。長時間触れるとダメージ量は高く、最初から消えるまで留まっていると計76ダメージを受けてしまう。なおこの酸は蒸気の様な性質を持っているので、その上の空間をジャンプしてもダメージを受けるので注意。

 常にチームからはかなり離れた場所に出現しそこから近付いてくる。HPは低いので見付けられればすぐに倒せるが、特有の音が小さいので他の特殊感染者に比較して気が付き難い。普通感染者のラッシュに対応中も危険なタイミングとなる。


 狭い場所での籠もりに対しては最も効果的な、生存者チームからみると最も嫌な特殊感染者である。籠もっている場所に酸を吐かれると消えるまでそこから逃げ出さないとならず、籠もりの陣形を崩されてしまう事になるからだ。ラッシュ中だと接近に気が付き辛いので、ラッシュの処理に忙しい時に吐かれるとパニックとなる。

 特に誰かがダウンしている場所に吐かれると厄介で、酸のエリアに入らないと助け起こせない場所だと基本的に酸が消えるまで待たないとならず、その間のダメージでダウン中のプレイヤーが死亡してしまったりもする。その他にも急いで先に進みたい時に、目の前の通路に蒔かれたりするのも困った事になる。


 しかしやはり状況を読んで攻撃する様な能力は持っておらず、すぐに全員が逃げられる様な場所に吐いては倒されてしまうというケースが結構多い。だが偶然にせよ非常に嫌なタイミングで攻撃が決まる事もそこそこあるので、新規の中では最も有効に働いている特殊感染者と言えるだろう。


◎Jockey

 小柄な猿の様な感染者で、奇妙な笑い声を挙げているのが発見への目印。生存者の頭の上に飛び乗って、Witch, 炎, 酸の海等の方向へと引っ張り込む動きをする。乗られてしまうと当人では引き剥がす事は出来ないが、移動させようとする動きに対して若干の方向を修正する抵抗は可能。しかし乗っているJockeyの方が力が強いので抵抗は限定的である。

 乗られている間は継続的にダメージを受けてしまうが、単位時間当たりのダメージは高くないので、早急に他のプレイヤーが攻撃して倒せるならばあまり怖くは無い。つまりHunterと同じで、4人が固まっている所ならば飛び乗られてもダメージは少ない。ラッシュ等で他のプレイヤーが忙しい時や、乗られた後に上手く他のプレイヤーから死角になる場所へと誘導されると怖い敵となる。

 Hunterとはジャンプの軌道が異なるので、上手くタイミングを合わせて右クリックでの殴りで弾き返すというのは(不可能では無いそうだが)まず無理だと考えた方が良い。移動スピードはそれほど速くないので乗られる前に見付けて倒すのがベストであり、跳びかかられる際にはショットガン等の広範囲攻撃武器でないと捉えるのは難しい。


 このJockeyも他の感染者と同じで高度なAIは持っておらず、的確なタイミングを狙って飛び乗り、上手く障害方向へと誘導する様な事はしてこない。単純に飛び乗れるならばそれを狙い、成功すればシンプルに他の生存者から離れる方向へと進もうとするだけである。他の生存者から死角になる場所へと引き込めるタイミングを計ったり、Spitterの酸や炎へと引きずり込む作戦を使ってきたりは出来ない模様。対人戦で人間が操作してこそ活きる感染者という気がする。



 続いては従来の特殊感染者における主な変更点。Witchには“Wandering(彷徨える) Witch”というタイプが加わった。正体は同じだが、今回から加わった明るい時間帯においては、彼女は一箇所に座り込んでおらずにゆっくりと歩き回っているという風に変わっている。こちらのタイプはある程度の範囲を巡廻しているので、従来の様に避けようの無い場所に居る為に戦うしか無いというケースはほぼ無くなった。ルートを外れたタイミングを見計らって通り抜ける事で回避出来る。それとこちらは明るい状況なので、L4D1とは異なりフラッシュライトの光に対しても鈍感である。

 ただし歩き回っているので、他の通常感染者との見分けが付け難くなっている点には注意。存在をちゃんと確認せずに戦っていると、移動してきたところを誤って撃ってしまう恐れがある。


 その他の特殊感染者では外見が変更されており、Boomerは女性タイプも出現するようになった。

 新しく“uncommon common”(普通ではない普通の感染者)が登場する。これは特殊感染者ではないが、一般の感染者とも異なるというタイプの意味で、各キャンペーン別に一種類ずつ用意されている。これはキャンペーンの項目で解説。

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