COMBAT |
*視点は一人称固定 *同時所持武器数には制限無し *照準はしゃがみで小さく 走ると広がる *左右へのリーンは無し *実銃にはアイアンサイトあり(ただし左手にも武器を持つと行えない) *スタミナが持続する分スプリント可能。スピードが速くて回復時間も数秒なので長距離移動は楽な方。 *スプリント中は銃を撃ったりリロードの動作は行えない *連射すると実際に照準がリコイルで上へと跳ね上がってしまう *グレネードはクイックキーで投げるか、左手に持って投げればコッキングが可能になる *HPは自動回復方式で、その他にダメージを吸収してくれるアーマーが用意されている HPは自動回復方式を採用しているが、赤色表示で60%程度までしか上昇しない。それ以上の回復には前半パートではメディキットを取らないとならない。後半パートでは倒した敵が落とす小さなオレンジ色のドクロを拾うか、特定のオブジェクトを破壊すると中から出て来るオレンジのメダルを拾うかになる。同様に黄色のドクロとメダルはアドレナリンの回復に使用する。両方共に時間が経過すると消えてしまうので注意。 特殊能力としてアドレナリンを消費してスローモーション状態へと移行出来る。また死亡直前までダメージを受けた場合にアドレナリンが残っていれば、自動的にLast Breathモードとなってスローモーション+無敵状態+移動高速になるので、その間に遠くへと逃げたりも可能になる。 HUDのデザインは少々問題を感じさせる出来で、スタミナの青いバーはもっと太くて見易い方が良かったし、アーマーの表示も小さ過ぎる様に思える。特にスペルアイコンは魔法が掛けられる状態になった際の変化が微妙で、更に画面エフェクトが重なるので非常に判断し辛いという難点あり。(よってアドレナリンのゲージを見て自分で発射可能かを判断しないとならなかった)。それとコンボメーターだけが右側に置かれているが、これは開発時の初期バージョンの様に左側にまとめられていた方が見易かったように感じる。 移動時の障害として、階段を登る時に引っ掛かる場所が多いのは気になった。スプリントを使わないとスムーズに登る事が出来ない。それと何カ所かオブジェクトに嵌ってスタックしてしまい出られなくなる場所が存在している。 武器は1〜5までにグループ化されており、1が左手用の武器切り替え, 2が右手用の片手持ち武器, 3が両手持ちのライフル, 4がショットガン, 5がマシンガン系となる。それぞれの数字キーを押して切り替えるが、Weapons Menuで一覧を表示させて選んだ後にクリックで選択をする事も出来る。しかしこの設定だと相当早めにクリックしないと武器が選択出来ないという問題あり。 操作系に関しては左手用武器の選択がやり辛い。左手の武器はホイール操作には対応していないので1キーを押すしかないのだが、グループ1の打撃&投擲系武器は剣, シャベル, グレネード, ガスランプ, ダイナマイト等8種類位在るので、下の方の優先度の物を選択するには1キーを何回も連打しないとならない。しかも他のグループ武器に切り替えるとリセットされてしまうので、再度選択するにはその都度1キーを連打する必要がある。 打撃攻撃を含めて被弾時の敵のアニメーションは良く出来ているし、出血のエフェクトもあるので敵に攻撃が当たっているのは判り易い。手脚や首が吹き飛ぶゴアもかなり多目である。ラグドール効果も搭載されているので、銃撃や爆発で敵を派手に吹き飛ばしたりの爽快感も味わえる。 近接打撃と武器による戦闘の比較について。「コンボを重視せずに敵から離れたり、カバーに隠れて銃で戦うという選択肢も用意されている」とは言っているし、武器戦闘重視でのクリアも一応可能とは思うのだが、私の印象としてはそういうスタンスでは楽しめないように感じられた。武器類はアクション系FPSの様に正確に照準の位置に飛ぶ訳ではなくてある程度の散り幅を持っており、アイアンサイトにしないとその正確性は上がらないという仕様。そのブレの為に照準が正確に合っていても近距離でないとヘッドショットも出し辛い。また移動しながら撃ったりや連射すると照準が広がってしまう。武器にもよるがリコイルもかなり激しいので、その点からも連射が困難である。更にリロード速度も遅い方なので使い勝手が悪い(リアル寄り)。 更に銃器類の威力が低目である。ボルトアクションのライフルは一般的には威力が高いものだが、このゲームではそれ程でもないのでやはりヘッドショットを決めないと一撃では敵は倒せない。ショットガンは一撃で多くの敵を倒せたりと強力なのだが、装填弾数が少ない上にリロード時間が長いという欠点を持つ。またマップにもよるが弾が豊富に用意されている訳ではないので、銃ばかりを使っていると弾切れを起こしてしまうという問題も。特にマップ内探索にて弾を回収しないというスタイルのプレイヤーだと、より弾の足りなさは厳しい物になるだろう。そして根本的に、敵の出現数が多かったり接近スピードが速かったりするとそれを捌き切れないという問題がある。近付かれる前に全部を倒し切れないので囲まれてしまい、そうなるともう蹴ったり殴ったりした方が早い。 銃器のみでコンボを出すにはヘッドショットがメインだが、ヘッドショットは難しいのでアドレナリンでスローダウンさせてからヘッドショットし、それで得た少量のアドレナリンを加算して更に続けるという形が有効。しかしこの様にするよりも近距離で打撃と蹴りを使用した方が遙かにコンボを出すには効率的であるので、近接打撃戦の優位は動かない。後半パートではバンパイア系武器の威力や使い勝手が増すので銃でも比較的闘い易くはなるが、やはり近接戦闘に敵わないのは確かである。 コンボ攻撃の優位点とは、まず連鎖させてFLを上昇させる事でダメージを増加し多数の敵を早く倒せるようになる。それとこれは詳細なシステムが解らないのだが、コンボを連発する課程でHPを回復させられる事がある。近距離戦で受けたダメージが一気に緑色のレンジまで回復したりするので非常に効果が大きい。(アドレナリンがフルの状態から更に一定量を稼ぐとそれがHPに還元されるのか、何等かのコンボやFLの高さに応じてボーナスが入るのか?)。そしてSHが登場する後半パートでは、SH自体の打撃攻撃でコンボが出せる様になるのでより近接戦での攻撃が優位になる。それと銃器攻撃とは別のSHによる魔法攻撃をが可能になるので、それを行う為のアドレナリン稼ぎがより頻繁に必要となり、その意味でもコンボを連続出来る近接戦の重要度が増すという仕組み。 結論としてやはりこのゲームは近接打撃戦によるコンボとその連鎖を楽しむゲームであり、銃撃戦にこだわる人向きではない。私自身もコンボの爽快感は概ね楽しめたが、先に書いたようにVAを探してFLを上げないと面白くならないという点には留意しておく必要がある。 |
COMBAT(続) | |
前半と後半のパート別の感想だが、前半のWWIの方はチャプターによって差が大きい。CH5がボス戦なので実質4つだが、この内のCH1,2についてはあまり面白くない。実際に私はCH2まで終わらせた時点で続ける気が減少してしばらく放置してしまっていた。CH1の方は狭い通路が多いので、物理エンジンによって散乱したオブジェクトに引っ掛かって移動にストレスという欠点を持つ。CH2はデモのマップで二回目なので新鮮味が薄れたというのもあるのだが、構造的に判り難いマップだしプレイ感も単調。両方共に銃器類やその弾が少な目なので、打撃攻撃に頼ってプレイする傾向が強くなっている。 一方でCH3, 4は相当広いマップとなり(特にCH4は何時終わるのかという位に巨大)、銃器類も充実して弾も増えるので(それなりに探索は必要だが)、攻撃のバリエーションが増えて自由度が高くなっている。この2つは楽しめるチャプターと言えるだろう。 CH6より別世界となり、最初の内は持ち越しでそれまでの銃器類は所持しているが、弾を拾える場所が無くなるので使い切ったら終わりである。(そしてCHが進むに連れて最初から持たない様になる)。ただしチャレンジでアンロックしていればスナイパーライフルやライフルグレネードは初期装備に入るので、バンパイアの世界でもそれらは使用出来るし、実際に両者が役立つ様なシーンも出て来る。 このパートでは左手にSH、右手に片手持ちの武器を持つというスタイルになる。SHの方は進むに連れて3つの別モードに切り替えられる様になり(最後の機能をアンロックしていれば4種)、それぞれが通常と特殊の2通りの魔法攻撃を出せる様になる。何より打撃攻撃にて連打でコンボが発動するので、大量の敵相手にFLを上げるには非常に有効な武器である。他にはSHの魔法攻撃には自爆ダメージが無いとか、第一のモードでアドレナリンを貯めていると、燃えるSHが明かりの代わりになるというメリットも。 バンパイア系銃器はSMG, ショットガン, Razor(ロケットランチャー), 火炎放射器の4種類。SHを出したままで扱える片手武器なので、前半に比べると銃撃戦はやり易くなるし破壊力も上がっている。50発装填のロケットを連発出来たりと爽快感も高い。ただし銃の威力が増したのを上回るレベルの敵が出現するシーンも多くなり、また高速移動する敵が増えるのですぐに近くに来られてしまう。よって到底銃撃だけでは対応出来ないという点は同じ。なお弾薬は前半に比較して豊富になるが、頻繁に使いたいのならばやはりある程度の探索は必要である。 マップの出来については今一つで、CH6から8に掛けては「次のエリアに進むと戦闘」の単純な繰り返しが多く、見た目にも大きな変化が在る訳では無いので、3つのチャプターの差別化があまりハッキリ出ていない。残りは2つがボス戦で、後はドラゴンに乗る物と地獄のマップのみ。地獄のマップは見た目もデザインもそれまでとは変化が感じられるが、とにかく敵が大量にやってくるという感じで特に優れてはいない。よって戦闘面においては派手に戦える様になる後半パートは楽しめるのだが、マップのデザインという点では前半パートの方に軍配が挙がるように思える。いずれにしろゲーム全体としては、マップのデザインは良い物が少ない。 先に断っておくが以下の難易度の感想は、パッチで難易度修正が行われたMan of Courage(Normal)での物になる。具体的にどういう修正が行われたのかは不明だが確かに易しくなっており、例えばデモの時は何回も死んでやや難しいと感じたCH2も、製品版では一回も死なずにクリアする事が出来た(二回目という優位はあるにせよ)。被ダメージが下がっているのは間違いなく、デモにおいてはメディキットを取って完全回復しても数発ダメージを受けるとすぐにまた自動回復範囲の赤状態に戻ってしまい、メディキットの意味が無い様な感じだったのだが、今回は緑の状態をもっと維持出来る程度にされている。 コンボを積極的に狙って、且つVAを集めているのでFLが高いという前提での話になるが、全体的には難易度は低いという印象を受けた。難しいのは幾つかのボス戦程度で、他はあまり難しいという感じがしない。その理由としてはまずダメージが下がったので、5,6体位の敵に囲まれて殴られても自動回復により十分に応戦可能なレベルである。その自動回復のスピード自体もかなり早い部類で、例えば数人の敵に連続して銃で撃たれても回復速度の方が早いので大丈夫となり怖さが無い。 第二にアドレナリンを貯めておけばHPが0になる直前にLast Breathが発動して(自爆以外には)無敵状態になり、更にそこから高速で逃げるチャンスが与えられるので危機を脱出し易い。FLが高いのならばコンボを連鎖させれば良いので、大量の敵相手でもアドレナリンでスローモーションにする必要性があまり無く、よってLast Breath用にアドレナリンを使い切らずに貯めておくのはそれ程難しくない。要はこのゲームではアドレナリンが無い状態の際にHPが無くならない限りは死なないので、アドレナリンを貯めていれば一般の戦闘では危ないシーンにあまり遭遇しない。アドレナリンが無くなった上に周囲に回復の為の手段が無く、その状態で中ボス以上のアドレナリンを得にくい敵と戦うというケースとか、便利なSHの魔法を使い過ぎてアドレナリンが少ない所へ敵のラッシュが来てしまうという状況程度。 第三にFLが高いのならば、終盤になっての敵の大量出現が逆に便利に働く様になる。コンボ連鎖の弱点は身近に攻撃する敵が居なくなってしまうというケースになるが、次から次へと敵がやって来てくれるのならばそういう事にはならない。終盤には本当に大量の敵が出現するのだが、むしろコンボを連鎖させ易くなるのでFLを20以上へと上げるのが容易になり、FL20以上でのボーナスでフリーズした敵相手にヘッドショットを決めて更に連鎖を続けられるようにもなる。結果的に終盤の乱戦は逆に簡単になるという感想。当然FLが低いと難しいかもしれない。 しかし難易度が低いのが欠点なのかというとそうとも断言出来ず、その方が良いという面も併せ持っている。大量の敵に囲まれて打撃攻撃を受ける際に簡単に死んでしまってはストレスが溜まるし、積極的に接近して打撃攻撃でコンボを連鎖させるにはダメージは低い方が望ましい。コンボ攻撃の爽快感を生むには必要な代償とも考えられる。それとクイックロードの時間が長いので、あまり死なない方がイライラも減るだろう。 この難易度設定についてはGAMEPLAYの項で述べたように、FLの到達レベルがシークレット探しによるプレイヤー任せで、SHの特殊攻撃やボーナスアイテムを得るチャレンジルームも強制ではないので、現在のプレイヤーの能力に合わせた難易度調整が難しいというのがやはり弱点である。必ず手に入るVAの量を増やして、少なくともこのチャプターではX個持っているという風に判断出来るならば調整もやり易いが、その幅が大きいとなると中間を採っても、予測数よりも多い人には簡単に、少ない人には難しくなってしまう。チャレンジルームのアンロックの方も同じで、私が思うにVAをちゃんと探すタイプの人はチャレンジルームもちゃんとクリアしようとするが、反対にVAを探さないタイプの人は同様にチャレンジルームに力を入れないという風に二極化する可能性が高い。そうなると当然プレイヤーの持つ能力の幅も大きく分かれる傾向になってしまう。 ShadowHandはデフォルトではそれ程面白くない武器だが、機能が増えて特殊能力もアンロックしたなら魅力的な物へと変化する。デフォルト攻撃では一番目の自爆ダメージが無くRocket Boyのコンボを出せるファイアボールが有効。二番目の杭はダメージが低いが、これを使えばコンボが素早く出せるのは利点。三番目のフリーズはそこそこ強い敵に対して役に立つし、中ボス系でも連発すれば若干の効果はあるようだ。 アンロックの必要がある特殊攻撃では一番目のSkull Chaserが最も有用。特定の敵を狙えないという欠点はあるが、中ボス以上の敵が一人になった際に使うと非常に効果的であり、これだけはアンロックしておいた方が良いと思う。二番目のRay of Deathは見た目は地味だが高いダメージを誇り、数体程度はまとめて倒せるので固まっている敵相手に有効である。三番目のCrystal Barrierは中ボスクラスを含めた多数の敵を停止させるのに使えるので強力だが、アドレナリンの使用量が高いので使い所は難しい。 もう一つ死体蘇生の特殊能力を持っていて、敵のタイプ(人間型)とその死体の損傷度にもよるが、Useキーでアドレナリンを与える事で死者を復活させて味方に付ける事が出来る(味方は青いオーラを纏う)。数や持続時間の制約は無い様で、ダメージが加算されて死ぬまでは味方となり敵と一緒に戦ってくれる。ただしプレイヤーにちゃんと付いて来てくれるとは限らず、思った方向へと誘導するのは難しい。敵を引き連れて来る方が楽だが、進行によって扉が閉じてしまえばそれまで。使ってみて面白い能力ではあるが、難易度Normal程度では特に必要性は感じられなかった。Hardだと役に立つのかも知れない。 チャレンジルームはオプションとして設けられているセクションとなり、アイテムのアンロックという観点からは重要な位置づけとなる。時間制限もあるのでテンションの高くなるチャレンジが多く、緊張感のある高速なアクションが好きな人には気に入って貰えると思う。全てとは言わないが楽しめるセクションだと感じられた。その代わりに難易度も高いので、無理だと感じたらFLを上げるか他のアンロックを達成させてからの方が良いだろう。特にラストの“Serious Uncle Sam”チャレンジはラスボス戦よりも数段難しく、SHの特殊攻撃は全てアンロックしておかないと厳しいかもしれない(特にSkull Chaser)。 続いては欠点に移るが、エフェクトが派手過ぎて前が良く見えないというのがある。爆発等の振動によるモーションブラー, 被弾時のフォーカスのブレ, DoF(中心以外の部分がボヤける効果), ファイアボールやロケット弾炸裂時の全画面を覆うような眩いライティング等が過剰気味であり、明確に周囲の状況やHUDのステータスが確認出来ないケースが多くなっている(一部効果はOFFには出来るが)。 大きな欠陥として、大量の敵相手の近距離戦が多い上に過度なエフェクトによる視界を遮る効果が加わるので、そういった至近距離での殴り合いになると自分が何をしているのかが良く判らない状態が発生する。つまりあまりにも視界がゴチャゴチャしていて、敵が何所からどういう風に自分を攻撃しているのかも、自分の攻撃がどの敵に対してどういう風に当っているのかの判別も曖昧なケースが生じる。数多くの敵相手にコンボの連鎖を切らさない事を考えると、闇雲に打撃攻撃を連打していくという形になりがちで、キチンと狙った部位に考えた攻撃をしているという感覚が充分に得られず、敵の群れの前で駄々っ子の様に手足をバタバタさせて暴れるといったプレイ感になってしまう。銃で撃つにしても敵に密着しているので的が大き過ぎて単に撃てば当るという状態であり、ショットガンの様な近距離用を除くと狙って敵に当てるという面白さも減少している。 打撃攻撃等で地面に倒れた敵は死ぬまでは何度でも起き上がって来るので、その数が多いと倒れているどの敵が死んでいるのかが分かり辛い。倒れている敵に対して蹴りを入れてコンボを決めたりもするので、どれがそうなのか判らないのはちょっとやり難いと感じられた。 最後に敵についてだが、敵の種類はそれ程多く無く、PKの多彩さに比較すると物足りなさを感じた。また敵の動きや攻撃パターンも似通った物がいたりして、その点でももう少しバラエティさを出して欲しかった。結構出て来る中ボス系の敵も繰り返しが多く、プレイヤーを高速でひたすら追い掛けてくる巨人タイプがやたらと出てくる。一方で敵によって効果的な武器が異なるという差別化は評価出来る。 ボス戦の数はかなり在って、専用マップでの3箇所の他にも最後にボス戦で締めるチャプターが多い。通常戦闘よりも難しいセクションが当然多くなるが、自動回復なので時間を掛けて粘ればOKという物が大半であり、繰り返しトライしても突破が困難という程ではない。体力メーターが出るので解り易く、とにかくダメージを与えれば倒せるというタイプがほとんど。逆に言えばちょっと単調で、ラスボス戦などもひたすらヒットエンドランを延々と繰り返すだけという印象で面白さはそれ程感じられない。物足りない方は“Serious Uncle Sam”チャレンジに挑んだ方がずっと面白いはず。 AIの方はゲーム性からして期待出来ず、動きは非常にシンプルである。プレイヤーに向かって突っ込んでくるか、同じ場所から攻撃してくるかが基本。オープンスペースで突っ立ったままでリロードしたり、リプレイしても同じルートを通ったり等、人間兵士のAIも大したレベルでは無い。壁等にスタックして走り続けるというAIも良く見受けられた。 (左) フルでNVNの実況プレイ動画(英語)をアップしている人がいたので、その中からShadowHandが手に入るCH6の一部を、SHでのゲームプレイの参考に。 |
GRAPHICS |
PAIN Engineを改造して使用。様々な近代的なエフェクトや機能を加えて新しい物に仕上がっている。
DX10にも対応しており別ショートカットからの起動となる。私のXP環境ではDX10は試せないので、評価はDX9でのものである。 パフォーマンスについては初期バージョンではいろいろと問題があった様だが、パッチによって大分改善されている。しかしそれでも負荷が高いという声も有って、オプションをフルにしても軽いというタイプのエンジンでは無く、特にCH4の様に広大で見通しが良いマップだと確かに重さを感じさせる。私の環境では既にマシンパワーが高くないので、影やアンビエント・オクルージョン等の設定を下げないとならなかった。それでも派手なエフェクトが掛かるシーンではfpsの落ち込みが発生していた。 この重さについては制作側の技術力不足というのも考えられるが、使用しているエンジンが既に古い物であり、それに強引に新しい機能を搭載しているので無理が生じていて、最適化が十分に行えていないという可能性も考えられる。そんな古いエンジンに固執せずに一からエンジンを作るのがベストではあるが、1〜2年掛けてエンジンを新規制作する所から始められるような予算や人員は持たないクラスの小さな会社だし、ライセンスするにしても慣れの問題やライセンス料が掛かるので、慣れ親しんでいる物を利用してその改造で済ませているのだろう。 その結果としてもう一つマップ読み込みのロード時間が長いという欠点を持っており、パッチで修正されたという話ではあるが、最悪で最初のマップ読み込みに最大で3分、クイックロードでもその半分程度の時間が掛かるようだ。これはマシンが高性能でも発生したり、設定を軽くしても大して改善されないという風に発生条件は一定ではない。私の環境ではそこまで長くはなかったが、長くて気になるというレベルなのは確かである。この件は同じ様にPAIN Engineを改造して使っているOverdoseのレビューでも書いたが、読み込むモデルやテクスチャのデータの量が多いほど、それに比例してロード時間が長くなってしまうというエンジン自体の仕様によるもので、一から作り直さない限りは治しようがないそうだ。 エフェクトは多彩だが、時に過剰過ぎて一面光等で見えなくなってしまう事もある。HDR系のライティング効果は眩しさが強調され過ぎていて不自然な印象。反面炎や電撃系のエフェクトは良く出来ていると思う。テクスチャ系はそれ程精度が高くなく、これには上記のロード時間の問題が絡んでいるのかも知れない。 敵のモデリングは普通だと感じるが、アニメーションの方は滑らかに仕上がっておりその出来は良い。 ワイド画面対応。しかし単に上下をカットするタイプで4:3に比較して視界は狭くなる。そこでちゃんとしたワイド画面を実現させる為にFOVを修正するツールも出ている。詳細はこちら。 |
SOUND |
EAXに対応。しかし3Dサウンドの効果は良くない。 サウンド面ではデモの時は銃の音が軽い感じであまり印象が良くなかったのだが、バンパイア系の銃器は迫力もあって良いと感じられた。BGMは幾つかの物がループされるというスタイルで、戦闘時に流される物も用意されているが全体的に種類が少ないので今一つ。PKの様にハードロック系の曲がマップ単位で用意されているという構成ではない。 主人公は設定上まだ若者だと考えられるが、声を聞く限りではかなりの年配という印象で違和感が強かった。サムやデュークの様に戦闘中に台詞もあるのだが、威勢の良い台詞が年配風の声とマッチしていないように感じられる。それと後半パートに入ると別の声優に変わっているように聞こえる。地元ポーランドでは有名な俳優が声を担当しているらしいが、そちらはもっと若い声である。 |
MULTIPLAYER |
発表当時アナウンスされていたマルチプレイは一旦は中止されたのだが、その後復活して製品版には収録されている。モードはDM,
TDM, Last Man Standing, Capture The Artifactというシンプルな物で、最大参加人数は16人まで。ここではSHは使ったりせずに、スタンダードな実銃系での闘いとなる。 PKではそれなりにマルチプレイは人気があるので、こちらもかなり力を入れようとしたらしいのだが、全く盛り上がらずに消えてしまった様だ。Dedicated Serverが無いらしく、今回テストしようにもサーバーが見付からなかった。 |