NECROVISION
09/10/10
SYSTEM / COMBO / SHADOWHAND
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製作・販売: The Farm 51 / 1C Company
発売: 2009/02
日本代理店: 無し
※V1.2でのレビューになります
概 要 | ポーランドのThe Farm 51の制作によるFPS。この会社はPainkillerを製作したPeople Can Flyから独立したメンバーを中心に設立されており、これがデビュー作となる。ゲーム制作におけるスポンサー兼代理店はロシアの最大手1C
Companyで、配給は欧州地区では主にオランダの505 Gamesが、北米地域ではAspyr
Mediaが担当している。 ゲームはPCのみに対応。アナウンス当時は「Xbox 360への移植は将来的には可能性はある」と話していたが、その後話を聞かない。 ロシアや地元で先行発売され、その英国では2月に発売。北米では3ヶ月遅れて5月に出ている。ダウンロード販売ではSteam等で発売中。発売当初から価格はやや安目の設定である。 発売後の評価の方はGameRankingsでは64.3%だがサンプル数が12だけ。Metascoreの方では19レビューで63点となり、どちらにしろちょっと評価数が少ない。気になって他の国の同種集計サイトを調べてみると、1Cの在るロシアでは15のサイトで58点、PCゲームの強いドイツでは17のサイトで63点、地元ポーランドでは13サイトで73点と他よりもポイントが高くなっている。米英とは総サイト数に違いがあるので一概に比較は出来ないが、メジャーなサイトではほぼ採り上げられているようだ。 制作当時からマイナーなゲームとは分かっていたが、どうやら米英では発売後も想像以上に注目度が低かったらしい。Painkillerのレビュー数69本はともかくとして、他社制作の拡張パックPainkiller: Overdoseでも23本というのを考えると、プロモーション活動がちゃんと行われていないのではないかと推測される。各ゲームサイトがどういう基準でレビュー作品を決めるのかは知らないが、レビュー用のサンプルが送られてきた物を原則とするのならば、そういう宣伝行為が成されていないようだ。 人体部位損傷や流血が過激なので、オーストラリアでは初回審査が通らずに修正版でレーティングを通している。ドイツは相変わらずの大幅カット版だが、今回はそれが厄介な問題を引き起こしているようだ。他のゲームのレビューでも書いているが、ドイツでは死者への冒涜としてラグドール表現(物理演算による人体が吹き飛んだりオブジェクトと干渉したりするアニメーション)が禁止されており、その為にラグドールをOFFに出来ないゲームでは、例えばL4Dの様に死んだ瞬間に煙の様に死体が消えるという風に処理している。 しかしNVNでは敵を打撃で一旦吹き飛ばしたり転ばせるという行為にもラグドールが含まれており、こういった表現はラグドール無しの別のやり方が困難である。そこでどうしているのかと言うと、敵を打撃で吹き飛ばしたり転ばせたりが不可能という修正が加えられており、つまり敵に囲まれたら致命傷レベルのダメージを与えて煙の様に消すまで、吹き飛ばして道を空けたりが出来ない。よってゲーム性自体が異なった物になってしまっている。 その他にも死体が存在しない事から、ネクロマンサーの蘇生魔法は使えないという設定。また人を炎で焼くのは酷い行為なので、焦げた死体や苦しむアニメーションはアウトというのは定番なのだが、今回は武器のVampire Flamer(火炎放射器)自体がゲーム内からカットされている。最後に理由は不明だが、コンボを決めても画面上にコンボ名は出ないという仕様(各種のゴアやアニメーションがカットされているので、コンボ名を出しても画面表示と一致せずに判り難いからという意味か?)。 注: 以下は公式のトレーラーだが、ラスボス戦とかが普通に出てくるのでネタバレが嫌な人は見ない方が良い。 |
STORY | 主人公はアメリカ人のSimon Bukner。時は1916年、Bunkerは特にする事が無く暇だったので、自分の可能性を試してみる事を思い立って、住んでいた英国の軍に志願して第一次世界大戦に参戦する。しかしそこで彼は古来より続いているバンパイアと地獄の悪魔達との戦争に巻き込まれてしまい、人類を救う為にバンパイアに加担してShadow
Warriorとなり、悪魔と戦う事になるというストーリー。 ゲームの背景設定としては吸血鬼vs悪魔の戦争がメインテーマになっている。以下はその概略。 遠い昔より吸血鬼の一族は太陽の光を避けて地下で暮らしていたのだが、黒魔術の実験の最中に誤って地獄との間の封印されていたゲートを開いてしまって、地獄の悪魔達を呼び出してしまう。吸血鬼達は悪魔達に対抗する為にテクノロジーと魔術を融合させて作られたShadow Warriorsをもって対抗するが、数的に圧倒的不利な状況の為に危機的状況に陥る。数多くの高ランクの魔術師達は殺されるか囚われてしまい、残った者達の大半は降参して悪魔の配下になる事を承諾。それによりバンパイアの地下帝国も悪魔達の支配下に置かれるという状況になった。 更に地上ではWWIが勃発し、その人類史上初の大規模戦争の邪悪なエネルギーや大量の死体を求めて、悪魔達が地表へと本格的な侵攻を始めるようになってしまった。そこで残された僅かの吸血鬼軍はドイツ軍と秘密裏に手を結んで、戦争中に倒れた人間の兵士をゾンビとして復活させて、その軍隊を使って悪魔に対抗しようと試みる...。 |
PATCH & DEMO |
V1.2まで出ている。US(Aspyr)版とEU版はパッチが異なるので注意。US版は最初からV1.1が適用済であり、これを入れてしまうと様々なトラブルが発生すると報告されている。EU版は1.1→1.2の順に入れないとならないのか不明だが、念の為にそうしておいた方が無難だろう。ダウンロード版は自動的にパッチが適用される。 シングルプレイ用のデモがリリースされている。これはV1.0相当なのでパフォーマンスや安定性は製品版よりも悪い。私自身もデモのプレイ時はかなり不安定な状態だった。 |
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動作環境 & トラブル |
DirectX 9.0c以上要 初期バージョンではパフォーマンスや安定性に問題も出ていたが、パッチにより大分改善されている模様。私自身も2回程度しか落ちなかった。 モニターしてみるとかなりメインメモリを喰うゲームの様で、設定を上げると2GBでは足りずにHDへのスワップが発生してしまう。また異なるマップのロードを繰り返したりすると、メモリが解放ちゃんと解放されずにスワップが多発するというトラブルも存在している。 セーフモードは持っていないので、起動しないといった障害にはオプションから設定を出来るだけ下げてのテストを行うしかない。DX10モードを使っているならDX9でプレイしてみるとかも有効だろう。 *Challenge Roomで条件をクリアしたのに失敗と判定されてしまう 特に“Stubborn Officer”で発生する様だが、制限時間が残り数秒で達成しても成功とは判定されないバグが在る模様。10秒以上の余裕を持ってクリアすれば確実である。 以下は公式掲示板のシングルプレイにおけるヒント&ヘルプの項にて多かった記事のまとめ(答えは反転)。 Q: CH2 時間制限でダイナマイトを探す場所にて、2個目の場所が見付からない このマップに入って来た場所の近くが新たに開いているので、地下道を通って元に戻る。 Q: CH4 扉を開いて階段を下りたガスが噴出している下水道にて、ガスマスクを装着してくれないので死んでしまう 初期の有名なバグでパッチを適用すれば治る。 Q: CH5 巨大ボスの倒し方 ある程度のダメージを与えると周囲のアンテナを使ってリチャージを始めるので、その間にアンテナを撃って順次破壊するの繰り返し。なるべくアンテナの近くに陣取ってボスを攻撃するのが有効。なおリチャージしている時以外ではアンテナにダメージは与えられない。それとメックのHPを回復する方法はないので、ここに来るまでにダメージをなるべく受けないようにしておく。 Q: CH6 冒頭のエリアで全部のケージを開いて敵を倒したが進める場所が無い ここはShadowHandの能力のチュートリアルになっている。ケージを開いて敵を倒してアドレナリンを貯め、SHが燃えだしてファイアボールが撃てるようになったら、大きな壁に向けて放ち壊せば道が開く。 Q: CH6 駅のプラットフォームでレーザービームのバリアがある場所。二つあるスイッチを押しても反対側の プラットフォームへのブリッジが伸びないので先に進めない。 そのスイッチは関係無く、単にプラットフォームの端を通ってレーザーバリアを避けるだけ。反対のプラットフォームには行かない。 Q: CH8 レーザービームのバリアの解除に鍵が必要な場所でそれが見付からない 基本的には少し前のエリアで登場する中ボスを倒すと落とすのだが、それを倒さなかった場合や、鍵を拾い忘れて消えてしまった場合には、ランダムな場所に出現するようだ。主にレーザーのすぐ近くの燃えているゴミの山に落ちている。なおその際にはレーザーに先に近付いてカットシーンを発動させた後でないと鍵は出現しない。 |