シ ス テ ム |
キャンペーン 難易度はEasy / Medium / Nightmareの三種類。途中での変更は出来ない。ちゃんと区切られたチャプターという概念が無いので、チャプター単位でのリプレイ機能は持っていない。 セーブ&ロード 任意の地点でのセーブが可能だが、スロット数は8個と限られている。クイックセーブも装備。なおオートセーブ機能は持っていないので、一切マニュアルでのセーブをせずに進めるのはバグやデッドエンドに遭遇した場合に危険である。 OBJECTIVES イベント時にテキストで全画面表示されて、そこで次の目的が語られるというのが普通のパターン。このテキストは後に参照出来ないので、理解しておく必要がある。後はTABキーのステータス画面にて、入手しているキー一覧を参照出来るので、そこでまだ使っていないキーを探してそこに行ってみるとかになる。 コンパスはあるが、迷わないようにする際のちょっとした助けにしかならない。一部のシーンでは親族の神父の力により、ガイドとなる緑の光が表示される事もある。 EXTRAS 無し。 英語 字幕機能は無し。ただし会話のカットシーンは無く、テキストによる説明が出るだけなのでそれさえ理解出来れば問題は無い。英語の内容にはヒントや次にするべき事が記載されているケースも多いので理解するのは重要だが、表示画面はそのままスキップするまで残る(若しくは相当長時間残る)ので、じっくりと見て理解する時間はある。 |
ARCHITECTURAL GENERATOR ENGINE |
ゲームの第一の特徴はマップの構造やアイテム配置がランダムという点。Architectural Generator Engineという物を使って、プレイの度に異なる物を生成するようになっている。リプレイ性を高めるのが主な目的だが、進行ルートや起きる事が分かってしまうと恐怖感が薄れるという問題を解消するのにも役に立つ。 城全体の構造は中庭を囲んで本館, 東館, 西館が並んでいる。ゲームの進行は東館→西館→本館の順序になり、東館と西館ではそれぞれ次の館への鍵を見付けるのが最終目的となる。これら各館の基本的な構造には変化は無く、骨格部分やイベントの起きる場所(階層)は共通である。しかしそれ以外の部屋の連結形態はNew Gameの度に新しく生成される仕組みで、前回のプレイにおける記憶は当てにならなくなる。方法としてはプリセットで幾つかの部屋や廊下のモジュールが用意されていて、それらを組み合わてランダム生成用の空間に埋め込んでいるという形。 同じく内部のアイテム配置も変わるようになっており、敵の出現場所やアイテム箱から何が出るのかはランダムである。こちらはゲームの最初では無くロードの度に変わるというシステム。例えば敵にやられて死んだ場合、ロードして再開しても同じ敵が同じ場所に出て来るとは限らないし、箱を開けて出るアイテムもランダムなので変わってくる。 この機能の評価についてだが、敵やアイテムのランダム配置の方は概ね上手く機能しているように思う。ホラー物なので敵の配置が予測出来ないというのは大きな効果を挙げているし、ロードする度に再配置になるので繰り返し死んでも事前準備が出来ないという緊張感もある。アイテム系のランダム配置の方では、特に下欄に述べる親族の配置がプレイの度に変わるというのが良い点と言える。 一方で内部の部屋構造のランダム配置の方は、悪くはないのだがプレイ前の想像ほどにはランダムでは無く、それ程大きな変化を生んではいないというのが正直な所。最初の東館は3つの中では一番基本構造が掴み難くて迷い易くなっており、その意味ではランダム生成は一応の効果を挙げている。ところが西館と本館は基本構造が把握出来てしまうので、ランダム構造の意義が薄れてしまっている。 西館は5階建ての構造で、最上階まで巨大な回廊で繋がっている。そして各階には2つの出入り口があるのだが、片方からずっと進んで行くともう一方から出て来るという形状である。つまりその内部はランダムな部屋の連結構造になっているとは言え、迷う可能性は低いのでランダムであるという設定があまり効果を発揮していない。また最初から開いているのが1Fと3Fで、その後順番に他の階のキーが手に入って行くと進行順序も常に同一。よってリプレイ時の変化というのは大して感じ取れない。 本館も5階建てで基本構造が把握し易いのは一緒。西館に比較すると次の階に上る階段の位置がランダムなのと、その為の鍵を探さないとならない点は良いが、イベント的な場所が最後のボス戦以外にほぼ用意されていないので、単にランダムに部屋が繋がっているだけという感じで面白味には欠ける。 それに全体として部屋のバリエーションが豊かでは無い。組み合わせてマップを作る事から、部屋の形状が似通ってしまうのは仕方がない。しかしその内部のデザインに多彩な種類が無いので、同じ様な部屋が繰り返し出て来るという風になってしまっている。 結果的に2回目程度までならそれなりに部屋構造のランダムさを楽しめるが、当初の狙いである「何回でも繰り返しプレイ出来る面白さを持つ」とはちょっと言えない。2回プレイするとどこが常に一緒なのかを大体把握出来てしまうので、それ以上は新鮮さが大幅に減退してしまう。 |
FAMILY AND FRIENDS |
ゲームの進行に重要な影響を及ぼしているのが、館内に捕らえられている親族の救出である。親族は全部で15人存在しており(レベッカを除く)、どの館に誰が居るのかについては常に固定。ゲーム冒頭の中庭に最初の1人。東館に5人、西館に7人、本館に2人となっている。ただしその捕らえられている部屋はランダムとなり、必ず固定された場所に設定される3人を除けば、ゲームの度に出現位置は変化する。(正確にはロードの度に変化するので、ある部屋で見付けた後に過去のセーブデータをロードし直した場合、同じ部屋に行っても居るとは限らない)。 ゲーム開始時点の時間は22:30で、日の出を迎えるのが06:30となっており、この8時間の間に救出を達成しないとならない。ただしそれぞれの館において各人には個別に救出のリミットが設定されており、各館の探索を始めてから一定の時間が経過すると死亡してしまう(おそらく各人の死亡するまでの時間は常に固定)。この制限時間はプレイヤーには知らされない上に、何人かはその死亡までの時間が短いので、少なくとも初回プレイでは全員の救出は難しい。例外として最初に中庭で発見される“Father Aville”は、30分以内に東館内の“Dr. Amersfield”を見付けて連れて来ないと死亡してしまうと明示される。 具体的な救出方法について、まずは館内を探してランダムに配置されている彼等を見付ける事。その後はプレイヤーの後を付いてくる様になるので、中庭と正門の間に存在する小部屋であるサンクチュアリ(聖域)まで連れてくればOK。この中だけはモンスターからの攻撃を受けない安全地帯となっている。ただし連れてくる途中でモンスターに襲われて死んでしまう危険性もあり、発見するだけではクリアとはならない。 死亡した場合の扱いだが、その時点でムービーと説明文で誰が死んでしまったのかが表示される。現在の経過は家族の写真一覧で確認が可能。死亡が許されるのは5人までで(6人説もある)、もしそれ以上になってしまったら「マラカイが無敵となるに相応しいだけのエネルギーを生け贄から得た」という事になり、その時点でゲームオーバー。従ってこのゲーム、ある程度の間隔でセーブをしておかないと詰む可能性もあるので注意(例えば5人死んだ時点で、もう最後の6人目を助けるのが時間的に間に合わない上に、最近行ったクイックセーブしか戻る地点が無いといったケース)。また死亡した親族が多いほど、最後に対決するマラカイのHPが高くなるという設定にされている。 15人全員の救出か死亡が確定した時点で、ゲームは自動的に06:30までスキップしてボス戦を迎えるという風になっている。 この親族救出によるメリットだが、各人はサンクチュアリに自分のトランクを置いてあり、連れて帰るとその中身をプレイヤーにくれる様になっている。このアイテム類には非常に重要な物も多く、助けてそれを得られるのかどうかは大きな影響を持っている。ただ夫婦で一つのトランクや、2人が同じ物を持っているケースでは、既にそのアイテムを持っているなら二番目の親族を助ける意義は薄くなる(何をくれるのかは助けた時のテキストで解る)。 なおシステムとしては救済措置を持っており、ある2人の親族は他人のトランクを開けられるキーをくれるので、この2人を助けさえすれば時間的には入手が遅れて不利とはなるが、一応入手は出来るという形が採られている。以下は特に重要なアイテムをくれる親族の一覧。 *Father Aville: 聖杯(強力な武器) *Dr. Amersfield: 近寄ってUseすれば無限にヘルスを100まで回復してくれる *Emelie Kingstone: リボルバー *Aunt Sophie: Buster(愛犬)の檻のキー *Gregory Bidwell: スタミナ・ポーション(6分間スタミナが減らなくなる) *Frank Patterson: マシンガン *Mortimer Patterson: アーマー *Melissa Ethelridge: リジェネレーション・ポーション(6分間自動回復が続く) *Wilfred Patterson: スケルトンキー(幾つかのトランクを開けられる), スピード・ポーション(6分間スプリントを維持出来る) *Lord Belmore: マスターキー(全てのトランクを開けられる) 上記のアイテムはマップ内では手に入らない物がほとんどで、それだけに救出する意義は大きい。なおポーション類は一回だけの使いきりとなり、実質的に最後のボス戦まで温存しておいて、最終決戦前に取ってから持続時間中にケリを付ける為のアイテムとなっている。 この親族救出の要素はなかなか面白い戦略を備えており、助けた親族をその都度連れ帰るか、或いはまとめて連れ歩くかという選択を迫られる。前者だとアイテムをその都度もらえる利点を持つが、代わりにサンクチュアリまでの往復時間は掛かる事になり、面倒でもあるしそれだけ他の親族が殺されてしまう危険性が増える。反対に後者の場合は時間の節約にはなるが、連れ歩いている親族が殺されてしまう危険度が高くなるといった具合。 |