COMBAT(変化) |
SS3における変化について更に進めて行く。戦闘を大きく変えたのにスプリントの導入がある。まず高速で幾らでも走り続ける事が出来るようになったので、シークレット探しを含めて広大なマップ内の移動も楽だし、取り残したアイテム類の回収も面倒では無くなった。そして敵から逃げられる様になったので、戦闘の感覚は随分と変わっている。旧作ではサムよりも速い敵が多かったので、迫られる前にある程度は倒し切らないと近接攻撃で蹂躙されるというパターンになっていた。しかし今回は多くの敵から逃げられるので、一旦逃げてから体勢を立て直すというやり方が有効になっている。スプリント中は武器の切り替えとリロードが不可というデメリットがあるが、それを考慮してもサムにとって大変有利となる能力であるのは間違いない。 スプリントによる逃走の能力により、近距離戦に強いミニガンの弾薬減少というマイナス面をある程度は補完出来ている。倒し切れずに迫られたら一旦逃げて距離を取り、そこからアサルトライフルやショットガン等で攻撃して対応。数が多ければ逃げて引き回してやり敵の群れを分断し、個々に撃破で戦いを容易にも出来る。または誘導して固めてからスプラッシュダメージの高い武器で一気に倒すという作戦も可能。サムがやたらと逃げ回るのはどうかという面はあるが、ポジション獲りの面白さというのもあるし、このスプリントにより戦闘時のスピード感は増しており、これは好ましい変化であるのは確かだ。ただし残念な点も在って、今回元の首無しモデルに復帰した人気敵キャラのKamikazeだが、サムの方が速く走れるようになった為にその怖さは激減している。大量に出現しても逃げながらの攻撃で一掃出来るので、迫り来る恐怖を味わう事は少なくなった。 続いては障害物の増加により戦い方が変わった。TFEで多かったのは、閉じた広場にて外周部の全方向から敵がやって来るというパターン。対してTSEでは折れたりしながら繋がっている長い通路の中で、スタート地点とは反対側の方から次々とウェーブで敵が湧いてこちらに向かって来るという形式が主だった。今回はどちらの方式も同程度使われているという感じになるが、広場形式の方に大きな変化が見られる。TFEでは戦闘エリアとなる広場内に障害物となるオブジェクトがあまり無い(時には全く無い)というのが大半だったのだが、SS3では沢山のオブジェクトが存在するというケースがほとんどである。 戦闘エリアのサイズは拡大されており、TFEの2倍, 4倍といった感じの場所が多い。その中に建造物, 壁, 瓦礫の山, 柱等が数多く立ち並んでいる。それによる変化の第一は弾薬類の減少の件でも書いたが、アイテム類が解り易い場所にまとめて置かれておらず、各オブジェクトの陰や内部に散乱というレベルで配置されているので、戦闘中にスプリントを使って移動しながらオブジェクトの周囲をグルグルと回ったりして“探す&入手”を行わないと不利になるようにされている。第二に各オブジェクトがカバーとして使えるので、飛び道具の攻撃を隠れて防いだり、迫って来る敵を複雑に動きながらまいたりするのにも使えたりする。第三に敵の攻撃にはインターバルがあるので、攻撃時間が終わった瞬間にカバーから飛びだして攻撃するという戦法が有効となった。特に目で見て避けられない銃弾系の攻撃をしてくるサソリ等の敵に対して効果的である。最後にこれは不利な点だが、障害物が多いので見通しが悪く、突然陰から出て来た物に遭遇してしまったりが発生する。 よってこれまでの、「隠れる場所の無いエリアで退路を確保しつつ、大量の敵のプレッシャーに押し潰されないようになるべく早く敵を殲滅していく。更には360度に視線を回転させながら注意を払い、飛んで来る攻撃を避けたりもしないとならない。」というスタイルから、「障害物を利用して上手く敵の流れを捌きながら数を減らしていく。障害物で一部の方向をカバー出来るので全方位への注意は軽減されたが、見通しの悪さから全体の状況を把握するのは難しくなっている。」という風になった。走り回りながら障害物をカバーとして上手く使う事で、敵の攻撃力を分断して低下させたり出来る。これは戦い方に従来とは違った形を持ち込むという意味では面白い変化と言えると思う。ただ旧来の障害物無しエリアももっと欲しかったという気はする。 リアリズムに影響されての戦闘エリアの広大化。これまでは戦闘エリアに入ると背後の扉が閉まって戻れなくなり、敵を倒し切ると次のエリアへの扉が開くというのがパターンになっていた。しかしSS3では背後の扉が不自然に閉まらないという設定が増えており、それにより敵からの長距離背走が可能になっている場所も多い。スプリントの能力があるので逃げ易いのも大きく、一旦逃げて前のエリアまで戻り、それでもやり難ければ戦い易い所まで戻ってしまってから戦うという選択肢も採れる。或いは取り残したずっと前のアイテム類を取りに戻るという行為も可能。 この変化が顕著に表れているのがCH1〜6までの市街地エリアで、市街をリアルに作っているので背後が封鎖されるという事が無く、相当広いエリア内を自由に動けるというマップになっていたりする。(なお今回は戻れなくする設定として、高台から下に降りるという方式が主に使われている)。多数の建物をカバーとして使えるので敵の射線から隠れ易いし、迫って来る敵からも逃げ易いとなっている。なので市街エリアではひたすら逃げてから待ち伏せたりと、こちら側が戦い易い状況を作るというのが可能なケースが多く、その意味では難易度は下がっていると言える。退路が無ければ圧迫されないように前に出たりして素早く敵を倒す必要が出て来るが、スプリントと広大な退路があるのでとりあえず逃げてしまってという戦法が有効。 勿論好みで正々堂々と前に出て戦っても良いのだが、プレイヤー側が逃げながら戦う事を前提としているのか、結構な数の敵を集中して出現させたりもするので、正面からの戦いを挑むとかなり難易度が高くなったりする事もある。だが引きながら戦うのを意図しているならばもっと同時に敵を出しても良かったように思うし、数は変えずに前からだけではなく周囲からも湧かせるとかにした方が難易度が上がって適度になったとも思える。結論としてあまりにも退路が広過ぎるという点は若干のマイナス評価。 ここでちょっとSS3のキャッチコピーである“No Cover. All Man.”についても触れておくと、その言葉とは裏腹にこれまでのシリーズの中で最も障害物を使いながら戦闘するゲーム性になっている。これまではそもそも隠れるカバーが無いという状況が多かったのだが、今回は様々なカバーが存在するのでそれを使えるようにされている。勿論カバーに隠れずに戦う事も出来るが、難易度Normalでもそれだと難しいというバランス。 ではなんでこんなフレーズを採用したのかだが、数々のインタビューを読むとCroteamは現在流行しているカバーシステムについて不満を唱えており、そこからこの言葉が来ているのは確かだ。しかし詳しい内容を見るとカバーに隠れるという行為を否定しているのでは無くて、「今のゲームはダメージを受ける度にカバーに隠れて自動回復するまで10秒位待ったりの繰り返しで、これではゲームのスピード感が失われてしまう。」としてむしろ自動回復システムの方を批判している。つまり「カバー=自動回復」という解釈から、「No Cover = No Regenerating Helath」というニュアンスで使われているのではないかと想像する。 |
COMBAT(続) |
以下はその他の変更点について列挙しておく。 アサルトライフルとポンプアクションショットガンにはリロードが導入された。特にアサルトライフルの方はゲーム全体を通じて良く使うので、リロードが入る影響は大きい。カバーの近くで使用してやり、リロードになったらカバーに一旦隠れてから行うというスタイルが基本になる。しかしオープンなスペースで迫って来る敵を逃げながら相手にする際には、定期的に発生するリロードによる隙は大きな弱点となり、これまでとは違った立ち回りが要求されてくる。 敵を倒し切らずにスルー可能なエリアがそこそこ設けられている(旧作でも若干は存在した)。例えば市街などはアイテム探しの観点からは隈無く探索する方が有利だが、それだけ敵に遭遇してしまう確率も高める恐れがあるので、一直線にスルーして戦闘を減らすという作戦も行える。大量の敵と戦うのが目的のこのゲームで、敵と戦わずに進めてしまうというプレイヤーは少数派だと思うが、非常に苦戦している状況であれば可能かどうかを試してみる価値はある。後は「難易度Seriousでゲームをクリアする」, 「想定クリア時間の半分でクリアする」といった実績の達成を狙う際に有効となるだろう。 弾薬コンテナが設けられた。ロケット弾とC4の二種類で、それぞれフルの弾薬数を何回でも繰り返し補給する事が出来る。今回はロケット以上の爆発系武器(ロケット, C4, Devastator, キャノン砲)でないとダメージを与えられないという敵が何種類か出てくるので、詰みを防ぐ為にそういった敵が湧くシーンではどこかに必ず設置されている。当然発見は重要となるし、複数個存在するエリアもあるので注意しないとならない。それしか通用しない敵に対して数を気にせず撃てるのでストレスにはならないが、逆に弱い敵相手に乱打して済ませられるという問題点も感じられた。 そのコンテナと関連する件だが、ロケットランチャーが弱体化した。性能は以前と同じ(100ダメージ)なのだが、一つはロケット以上でなければ倒せない敵(Khnum, Technopolip等)がロケットの回避能力を持つか、もしくは動いているので当て辛くなっており、弾速の遅いロケット弾は効果的ではなくなっている。赤メックなども以前は遅い上にプレイヤーに向かって歩いてくるので、何発も撃っておいて命中を確認せずに次の敵へというのも可能だったが、SS3では移動速度が速くなった上に横方向へと動いたりするので命中させ辛いといった具合。もう一つロケット弾が敵のロケット等で相殺されてしまう様になったので、敵のを撃ち落とせる代わりに自分の弾が到達し難くもなっている。よって直撃系のDevastatorに比べるとかなり見劣りする武器となった。 ![]() ![]() ![]() 破壊可能オブジェクトが増えて、ロケット等を撃ってくる敵が多いと次々に地形が破壊されていくようになった。その為にモタモタしているとカバーとして使える場所が減って行ったり、壊れるカバーの背後に居ると破壊と共にダメージを受けてしまったりもする。特に問題となるのはカバーが壊されると接近してくる敵が迂回せずに直接こちらに到達し易くなる点で、大量の敵出現エリアではカバー破壊弾を撃ってくる敵を早めに倒したりも大事となる。 上下方向同時襲撃というシチュエーションが増え、そして難易度が上がっている。これまでも高台に敵が出現するというのはあったが、今回は高台や頭上の敵が動くという設定が多く、止まっていて動かないので倒せるだけのロケットを撃っておいて後は下の敵へ、というやり方が通用しない。その為に上方の敵に集中すると下の敵にやられ、下に対応すると上から突然攻撃を喰らうという感じで難しくなった。 遺跡パートに入ってからだが、マップ外周部の砂地部分に砂鯨(Sand Whales)が出現する。これは巨大な生物でサムの敵ではないのだが、中心を離れて砂地部分に入り過ぎるとこれに喰われて即死してしまうというルールにされている。だが通常は外周部に出ると追って来るという風にされているので、急いで逃げて戻れば大丈夫という事も多い。そこで離れた砂地エリアにシークレットが置いてあって、喰われないようにしてそれを探し且つ取りに行くという設定も随所に設けられている。 爆発による砂塵や銃の硝煙エフェクトが強調されており、その先の敵の姿が見えないというケースが結構発生する。このエフェクトは意図されたデザイン的なものらしく、グラフィックスの設定を低くしても消す事は出来ない。特に爆風範囲の広いC4を連発すると見え難くなる。ただし敵に照準が合えば色が変わって分かるし、煙の向こうから飛び道具で撃たれるので避けられないといった場面は滅多に無いので、特に強いストレスとはなっていない。 個人的には残念に思うのだがパワーアップアイテムが無くなった。Serious Speedはスプリントが導入されたので要らないが、Serious Damageを無くしたのは改悪だと思う。どうもこういったクラシックなアクションFPSでこの手のアイテムが無いのは物足りない。当然導入する分だけ敵の数は増やして良いと思うし、それを豪快になぎ倒す爽快感が欲しいからだ。一方である意味特殊アイテムのSerious Bombを無くしたのは良い点。 |
ENEMIES |
敵の総数はTSEよりも少し増えて6600体程度。しかしマップが広くなったという事から、平均すると一つのシーンで出現する敵の数はやや減っているという印象。特にCH4までの前半戦はこれまでのシリーズからすると少な目である。それと個々の戦闘エリアも広くなったので、大量の敵が自分に迫ってくるという圧迫感も以前よりは軽減されたように思える。ただし先に書いたように主に弾薬数の減少から、圧迫感は減っていても敵をなぎ倒していく能力は落ちているので難易度は上がっている。 問題に感じるのはラストのチャプターで、ここだけで1700体を超える敵が出現する。大量の敵が湧くのがSerious Samの醍醐味とはいえ、幾ら何でもやり過ぎという感は否めない。ここは最初からずっと長い道が続いており、沢山有るトリガーとなる地点に到達するとその度に敵が大量発生するという仕組み。しかしその敵の数があまりにも多いので、「倒せない事はないが大量の弾薬が要る」, 「留まって対決するのは到底無理」のどちらかとなるケースが多い。そこでロケットとC4の補給コンテナまで戻ったりして無限補給をしながら戦うというのが第一の対策。 ところがあまりにも敵の数、正確には総合的な敵のパワーが強大な為に、長距離後退して敵の列を伸ばし分断させないと到底太刀打ち出来ないというバランスになっている。故に例えば、第10地点で敵が発生→地点9へと下がるがそれでは無理→更に地点8へと下がるがそれでも無理→地点7でようやくある程度応対が可能に→地点8へと前進して残っている敵と対決→地点9, 10の残りを殲滅。そしてやっと前に進んだが、次の地点11で更に強大なパワーの敵の湧き発生→以下複数のポイントに渡って後退するの繰り返し...という風に、マップ全体を通して「1歩進んで3歩下がる」みたいな感じである。 まあ「狂気の沙汰ほど面白い」とも言うし、SS3に興味の無い人でもこのチャプターだけは「こんなトンでもないマップが存在する」というのを体感する意味ではやってみる価値があると思うが、冷静な評価としては極端過ぎてマイナス点。大人数Co-opでのみ生きるマップとも言える。 今回は障害物が多いというのもあって、敵が移動中にそういったオブジェクトを回避する能力は向上している模様。プレイヤーが登れるオブジェクトの上まで敵も登って来たりする事もある。しかし地形の複雑化もあって、時にはスタックしてしまうのもやはり見受けられる。以下は新規を中心に個別の敵についての感想。 *Cloned Soldier ショットガンとアサルトライフルを持つタイプがいる。非常にHPが低いし反応速度も鈍い。攻撃は見て避けられない直撃系だが、それ程正確性は高くないし被ダメージも低い。しかしヘルスが低下している時や大量出現時、他に高難易度では嫌らしい存在となる。体が細いのと目立たない色なので、暗めのエリアだと先に撃ってこないと見付け難い。更にクリアしてきた背後に湧いたり、部屋の角とかオブジェクトの陰とかにもよく登場したりする。そしてチクチクと撃たれるのでうざったい....という嫌な敵の一つ。戦っていて面白い敵ではなく、これなら見てかわせる弾を撃ってくる旧作の雑魚敵の方がまだマシだった。 *Antaresian Spider 大小2タイプいるクモ型の敵。壁や天井を這う事が出来て、遠くまで届く毒液を飛ばしてくる。Meleeの有効範囲が広いので簡単に倒せる為に、集団で出て来ないと脅威では無い。この敵の問題点はそれ自体の能力ではなく、弱くて戦闘が面白くないにも関わらず、様々なシーンで大量に湧き出てくるという点にある。要するに雑魚系なのだが、「もういいよ...」とウンザリする位の数が場所によっては延々と出てくるので、戦闘がダレて詰まらない物に変わってしまう。 *Kleer Skeleton 基本的な能力に変化は無し。しかし跳躍力がアップしており、スプリントでは逃げ切れないので接近されると怖い。更に足音が聞こえなくなったので視界外からの不意討ち攻撃が危険であり、周囲を囲まれると恐ろしい敵と言えるだろう。こいつ等のラッシュはゲーム中でも最難関クラス。それとこの跳躍力の関係で、若干これまでとは二連ショットガンでの攻撃タイミングが異なるので慣れが必要。また通常時のサムの移動速度がやや落ちているので、避けるタイミングもこれまでより早めにしないとならない。 *Major Biomechanoid 赤メック。100ダメージロケット弾を放ってくる。今回は移動速度が上昇している上に左右へと動くので、弾速の遅いロケット弾は避けられてしまい効果的では無くなっている。よってロケット弾を使うならば近付かないとならないがそれはこちらも危険。それと今回はHPが少なくなるとロケットを高速で乱発するといった挙動も見せるようになった。旧作との比較では単体レベルで最も強さが上昇した敵と言えるかもしれない。なるべくならキャノンの溜め撃ちかDevastatorにて対応したい敵である。 一箇所だけボスとして登場するシーンがあり、そこでは通常よりも遥かに高速で動き回るので非常に厄介な相手となっている。なお難易度が上がると移動速度が若干上がるようにも見えるのだが未検証。 *Scrapjack 高速のロケットを一気に放ってくる相手で、HPも赤メック並みに高い。ただしロケットのダメージはずっと低いし、動きが鈍いので比較的倒し易い相手ではある。大量に出て来る時が厄介と言えよう。スタンさせてからMeleeでトドメを刺せるが、近接攻撃の殴りダメージが高いので注意。同じくMutilatorを使うと引っ張られてしまい殴られる危険がある。 *Khnum Doomのアレを思わせる巨大な中ボスクラスの敵。HPが高く、またロケット以上の爆発攻撃でないとダメージを与えられない。しかしロケットを回避する能力を持つので、ロケットを使うならば接近するか水平方向に乱発するしかない。2体以上を同時に相手にするのは避けた方が良いし、また他の敵とミックスして来られるのも厳しい。HPが高いのでキャノン, Devastator, C4を使って早めに倒すのが得策。近付くと殴り攻撃、離れるとダメージの高いファイアボールをまとめて高速で放ってくるが、これは誘導して逆を突かないと避け辛いのでカバーを利用した方が無難。 *Technopolip ヘリコプターとタコのモンスターが合体した様な形状で、ロケット以上の爆発攻撃しか効かない。しかし低速だが不規則に動くので、弾速の遅いロケットでは当てるのは難しい。攻撃時に止まるのでそこが狙い目となるが、そのマシンガンの攻撃は結構ダメージが高いので嫌な相手となる。単体との戦いはそれでもマシだが、地上に他の敵が同時にいる時には大変嫌な相手となるし、しかも後半になると複数同時に出て来たりもする。優先的に片付けるべき相手なのでDevastatorを惜しげ無く使うべきだろう。 *Witch-Bride SS3における最も嫌な相手はこれになる。“嫌”というのは「強いので嫌な相手」の意味では無く、「ゲームから消えて欲しい。ストレスになるだけで詰まらないという意味での嫌な相手。」を指す。攻撃ダメージ自体は低いのだが、念動力でサムを宙に浮かして絞め付ける能力を持ち、これをやられると視点がボヤけると同時に自由に動かせなくなる。なので周囲に別の敵が居るとその攻撃を避けられない可能性が高く、そっちの面から危険である。 (サムの視界内で)ランダムに空中をテレポートして動くのだが、出現してからしばらくはダメージを与えられないのが厄介な所。少し待つと攻撃態勢に入るので、そこからならダメージを与えられるようになるし、先に攻撃を当てられれば念動力を受けない。しかしその攻撃可能なタイミングは時間制では無くてダメージで決められ、基準量のダメージを与えた時点で消えてしまう。そして再びどこかに出現するの繰り返し。よって倒すまでには時間が掛かる相手となり、他の敵が周囲に居る際には特に鬱陶しい相手となる。複数同時に出て来ると尚更だ。なので一発目の攻撃時に高ダメージの武器を使ってやり、出来るだけ早めに倒すのが得策である。 |
GRAPHICS |
自社制作のSerious Engine 3.5を使用。HDで使われたSE3のアップグレード版。そのSE3からもかなりグレードアップしており、これまでのカトゥーン風のグラフィックスから、リアリティを増した写実的な描写へと変わっているのが一番の変化になる。 ただクオリティは高いのだが最高のUltraの設定にすると相当重くなり、ハイエンドクラスのビデオカードを使わないと処理しきれない。更にラストのチャプターの様に敵が大量に出現する場所ではフレームレートの落ち込みが激しく、何年か先まで見越したヘビー級の仕様という感じになっている。確かにHighとは結構違うので可能ならばUltraにするべきだが、フレームレートを優先するなら現状はHighの方が無難。私はCPUをMedium, GPUをHighにしてプレイしたが、それでも十分に綺麗であり大きな不満は無かった。 設定からCustomizeを選ぶと非常に数多い設定項目を調整出来る様になっているので、自分の好みで設定を上げたり切ったりしてベストの位置を探る事も可能である。アンチエイリアシングは設定によって異なる方式を使い分けるようになっている。 |
SOUND |
旧作ではEAXへの対応が低レベルで3Dサウンドが活きていなかったのだが、今回は定位感もハッキリとしており、自分の視界外からやってくる敵のサウンドで方向を検知出来るまでになっているので、音にも注意しながらの戦闘となり面白さが向上している。 サムのボイスは従来通りだが、NETRICSAの音声はカットされている。今回は現実世界の地球が舞台なのでEDFの兵士達も登場する様になっているが、あまりそのボイスは良いという印象ではなかった。 Kamikazeの雄叫びは復活。その他も旧作からの敵のサウンドは概ね一緒である。BGMは以前のアレンジバージョン+新曲。戦闘時に流れるハードロック系の曲とエジプトを思わせる雰囲気の曲が半々位で、そのクオリティはなかなか高いという感想。特にボス戦の曲が印象に残る良い出来である。 |
MULTIPLAYER |
対戦マルチプレイは16人までに対応。Deathmatch, Team DM, Capture the Flag,
Last Man Standing等が用意されている。変わっているのはキャンペーンのマップで敵を倒してスコアを競うBeast
Huntというモードがある事で、これは個人戦とチーム戦のどちらでも遊べる。 |