仕 様 |
このゲームのメインとも言えるCo-opは全く同じスタイルで健在。ほとんど変化はないのだが、TSEではマルチプレイ用に設定されている敵の出現をコントロール出来るようになった。これは同じ難易度でもCo-opの時のみ出てくる敵をON/OFF可能になったという事。それと選択可能なキャラクタモデルが若干増えている。 システム系はTFEとほぼ一緒なのでここでは繰り返さない。ネットコードはTFEから結構変わっているという印象で、まず改善点の方から。一番大きなのはマップ切り替え時に落ちてしまう事が少なくなった, 及び途中から接続の際にすんなりとつながる確率が高くなった点である。TFEに比べると、何回F9で再接続を試みても“Bad Sync”にて接続が出来ないという状況に陥るケースが格段に減っている。よってISDN以下の環境だとSEの方がプレイはし易くなっている。 一方でマップサイズが大きくなった&敵の数が増えた影響とも考えられるのだが、全体的に負荷が増して重くなっているという印象がある。特に新武器で皆が良く使う火炎放射器が重く、多人数で一斉に放射すると当たり判定の計算の問題なのかかなりfpsが落ちてしまう。スナイパーライフルの方もズームイン/アウトの際にスムーズに動かないケースがある。その為にTFEよりもPingの悪いサーバーでのプレイがやり難くなったと言える。 またインターネットでのプレイでは非常に重くなる個所が存在している。これ等は“Too Many Bad Sync”にて落ち易い場所もある。 *Sierra de Chiapas スタート後の草むら部分で戦闘が始まると物凄く重くなる。ここでは接続もし辛いので、皆で揃ってスタートするなら戦闘を開始せずに池の所で待っていた方が無難である。。 *Valley of the jaguar 2つのJaguar像をセットした後の最後の戦闘部分が重い。 ☆The City of the Gods 最初の広場のサブマシンガンのある場所が非常に重く落ち易い。それと最後の強制ジャンプ部屋はBad Syncが大変に出易くなっている。 ☆The Pit 暗闇に浮ぶ回廊部分の螺旋階段を上った場所が極端に重く、動けなくなる事多し。遥か遠くまで見渡せてしまうのが不味い様だ。最後ボス戦前の広場での戦闘も相当重い。 ☆Tower of Babel 螺旋階段部分で戦闘が始まると途端に重くなる。 ☆The Citadel マップ開始の切り替え時に落ちる可能性が高い個所。その後も坂の部分や墓の部分等非常に重い個所が目立つ。最後のDemonのいる場所も非常に重い。 ☆Land of the Damend ここも最初の切り替え時は結構落ち易い。また溶岩部分は所々重い個所がある。 ☆The Grand Cathedral シークレットのハロウィンの暗闇は重い。最後の平原の部分は重くは無いのだがBad Syncが出易い。これはラスボス戦も同じ。 (追記) V1.07にてネットコードは改善されており、多少は上記の問題点も改善はされている模様。 (2012年追記) ネットコードは明らかにHDバージョンの方が優れており、上記の様な問題は解消されている。よってCo-op目的ならばHDを使用した方が良い。 |
感 想 |
マップの進行が不可能になるタイプのバグは無くなっているが、幾つかの問題点も発生している。 ×Dedicated Serverの安定度がTFEに比べて低く、途中で落ちてしまう事が多くなった ×敵が一方向からやって来る構成が増えており、こういった場所は人数が多いCo-opだと簡単になってしまう傾向がある ×敵が全滅しなくても進めてしまえる個所が増えており、その為に勝手なプレイをするプレイヤーの影響を受けやすくなっている ×道順が複雑化しており、慣れていないとやや迷い易くなった ×失敗すると即死系のトラップがかなりの数設けられておりPingが悪いと苦労する TSEでは敵を全部倒し切らなくても扉を開けて進めてしまう個所が増えており、1に比べると連携が取り難くなっている。また進むかどうかが自由な脇道エリアも多くて、そこに行くかどうかも意見が一致しないケースが出てくる。よってプレイヤーの中に敵を倒す事を無視して、とにかく先に進もうとする人間がいると影響を受け易い構造になっているという問題あり。 一部だけだがTFEと異なり必要なアイテムを取った人間が行かないと開かない扉がある。通常は誰かが必要なアイテムを取れば、その後に別の人間が行ってもOKである。しかしTSEではそれを取ったプレイヤー自身がそこに行かないと開かないという場所が存在する。Elephant AtriumのMinigunが置いてある広場や、Tower of Babelの最初の柱だらけの部屋等。 ボス戦に関しては3箇所と増えているのだが、Extra strength等の設定をサーバーが行っていないと一瞬で終わってしまって実に呆気ない点は残念。仮に行っていたとしても、%が低くて人が多ければやはりすぐに倒せてしまうのは同様。 その他ではトラップの箇所に問題あり。オフラインのシングルプレイでも結構難しい失敗即死系のアクションを、ラグのあるマルチプレイで成功させないとならない訳で、これは実際の所大変な場所も在る。誰かPingの良い人間か、Listenサーバーならばホストがクリアしてリスポーン箇所を前へとズラさないと進めなくなる恐れも在り。ズラした後ならばRespawn in PlaceがONでもその時点の復活ポイントに復活する事が出来る。 Serious BombはCo-opでは面白くないアイテムとなる。多人数であれば使う必要性がほぼ無く、むしろ一気に敵を倒してしまう事で、皆が戦闘して倒すという楽しみを奪う事にも成りかねない。 |
SERIOUS VIOLENCE |
Serious Violence(SV)とはSSSE用のModであり、作者は日本人の“あきら”氏。Modプログラムの配布及び解説は公式サイトへ。 内容としてはオリジナル作品のマップを改造して敵の数を更に増やし、また武器関連に機能の追加を行っている。シングルプレイ用としてのプレイも可能であるが、基本的にはその難易度からネットワークでの多人数Co-op用のModと考えた方が良いだろう。 Modには2種類あって、一つはThe Second Encounter用のSVSE、もう一つはThe First Encounterのマップをプレイ可能にするSVFEである。SVSEの方はそのまま敵の数を増やした物だが、SVFEの方はオリジナルのFEのマップ上にTSEの敵や武器を同時に出現させる事を可能にしている。 *敵の数が増えており、通常のSeriousの上にそれを超えるSVのTouristからSeriousまでの難易度を追加したような構成 *プレイヤー側も各種アイテムや弾薬の数を増加 *武器の攻撃方法を仕様変更。MinigunとCannonはAkimbo(両手持ち)可能に。また最大所持弾数を大幅アップ。 *爆発系の武器にて敵がより遠くへと吹き飛ぶ *敵の数を人数に応じて増やしたりする機能を持つ *カスタマイズされた新しいタイプの敵を追加(Cannonを使う黒Biomech等) *巨大なボス敵を増加 *Serious Speedを使って高速移動する敵を追加 *Minigun, Rocket, Laserにてスコープ機能が使える *Portable Medkitを追加。これにて任意の場所でヘルスを回復出来る。 *小型のキャノン弾を打ち出すGolden Colt PowerUPを追加 *通常の10倍の持続時間のBig Serious Damage 特にSVFEに関しては以下の様な特徴がある *SEのモンスターを追加 *SEの新武器であるFlameThrower, Sniper Rifle, Chainsawを使用可能 *SEのパワーアップアイテムを使用可能(Serious Speed, Serious Damage, Invulnerability) パワーアップされている武器に関して。ある種の武器は選択後に再度その選択キーを押す事で2ndモードに切り替えられる。この時は弾種類表示マークが黄色に変化する。 ◎Cannon 2個入手すると両手持ちが可能になる ◎Rocket Launcher モード切替で高速連射に。USEキーにて敵をロックオンして誘導弾を発射する(回転しながら飛ぶ弾) ◎Minigun 2丁使いが可能に ◎Flamethrower モード切替で大きな火の玉を発射可能。ただし自爆ダメージ範囲が広い。 ◎Sniper Rifle モード切替でマシンガンになる ◎Grenade Launcher モード切替で高速連射に切り替わる ◎Lasergun モード切替にて水色の弾に変わり、これは敵を膨らませて破裂させる機能を持つ(限定された敵のみ) インストールに必要な物はTSEのV1.07(β1.50での動作は未確認)。SVSEをプレイするにはこれだけでOKだが、SVFEをプレイするにはTFEのCDが必要となる。勘違いの無いように書いておくと、SVFEはTSEのModであってTFEのModではない。SVFEのインストールはSEに対して行われる。つまり“SVFE”のプレイにはTFE, TSEの両方を持っていないとならない事になる。 現在の最新バージョンは共にV3.0。SVSEの方は単純にTSEのModsフォルダに対してインストールか解凍するだけだが、SVFEはTFEのコンテンツを必要とする為にインストールの過程でTFEのCDを要求して来る。これによってFEのCDからSEのModsフォルダに350MB程度のファイルがコピーされる。TFEのコンテンツを抜き出してダウンロードさせるのは著作権的な問題が生じるので、インストールにはTFEの製品版CDを持っていないとならないという意味である。 しかしここに厄介な互換性の問題が存在しており、SVFEのインストール時には4つのファイルをTSEのModsフォルダにコピーするのだが、この内の1_00.groファイルがTFEのCDによって異なっているのがその原因。TFEがリリースされた直後のCoopでUS版とUK版とではCRCエラーで相互接続が出来なかったのを記憶されている方もいると思うが、それと同じ事が起きてしまう。 ・US版: 1_00.gro ・UK版: 1_00_a.gro ・日本発売P&A版: 1_00.gro ・バンドル版フルバージョン: 1_00c.gro ・UK版Gold: 1_00c.gro ・US版Gold: ? 以上の様に3種類存在しているので、接続時にサーバーの使っている物と異なる場合はエラーで接続が出来ない。解決方法を模索しているそうなのだが、groファイル自体を配布するにはサイズが大き過ぎるし、また著作権の問題が絡んでくるので不可。残念ながら解決は難しいかも知れない。 (追記) 最新のV3.0ではどうなっているのかは未検証。それとリリースから時間が経過した現在ではダウンロード販売という形式でも売られているので、こういったデータ形式の場合にはどうなるのかというのも不明である。 クライアントとしての起動には以下の方法がある。 1.オリジナルのTSE起動後にメニューからModsを選んでやり、リストから希望するSVを選択してやると再起動される 2.ショートカットに \SeriousSam2\Bin\SeriousSam.exe +game svse26 の様に付けて直接起動する 3.(マルチプレイの場合)SVのサーバーを選んで接続しようとすると自動的に再起動して続けられる いずれにしろOptionsにて設定するVideo, Audio関連は全てMod毎に独立して設定を持つので事前に行っておいた方が無難。キー設定も同様。 サーバー側の起動もオリジナルと特に変化は無いが、若干専用の設定項目が増えている(後述) Serious SamはCo-opファンに取っては最高レベルの作品の一つであるが、最初は難しかった難易度Seriousも徐々に慣れてきてしまい、敵を強くする設定を変えて遊ぶ事位しか変化が無くなり、プレイする回数も減少しつつあった。しかしこのSVを使う事で更なる難易度でプレイが可能となっており、またマップのモンスター登場パターンが変化しているのも新鮮である。更にTFEについてはTSEの要素を導入してプレイ出来るので、より新鮮な感じでのプレイが可能となっている。そういった意味で相当SSamは遊び尽くしたという人にとっても、新たにプレイをし直せる優れた作品と言えるだろう。 武器の新攻撃方法の追加や新種のモンスターの導入もプラス点。武器の追加はより爽快感を増してくれるし、新たな敵は手強く物が多く戦っていて面白い。パワーアップ・アイテムも多くなり持続時間が長くなっているのも良いと感じる。 気になる点としては武器の威力が非常に高い為に、数多く敵が出てくる場所はバランスが取れるのだが、ボス系の敵については簡単に倒せてしまうといった物足りなさがある(これはサーバー側の設定にて修正可能になった)。それと敵が増えている分マシンパワーは必要である。公式サイトの推奨環境は、P4 2GHz以上でメモリは256MB以上、ビデオカードにはGeforce3 Ti500/Geforce4 Ti4200クラス以上を要求している。特にSSamはFPSゲームの中でもCPUパワーに強く依存するゲームなので、CPUは出来るだけ速い物が必要となってくる(ビデオカードをグレードアップしてもCPUがボトルネックとなってfpsが上がらないというのは公式Forumでもよく出ている話題)。 更にネットワークでのCo-opとなるとADSL等のブロードバンド環境でないと辛いと思われる。またシングルプレイでは一応動くレベルではあっても、ネットワークでのプレイではよりCPUパワーが必要となるのでカクカクになってしまうという可能性もある。それとサーバーにしてもListenではなくDedicatedでないと厳しそうで、サーバーマシンのCPUも2GH以上とかが要求されてくる感じだ。 |