シ ス テ ム |
キャンペーン 難易度はEasy / Normal / Hard / Madnessの4種類。途中での変更は出来ない。チャプター単位でのリプレイ機能は無し。 セーブ&ロード 任意の地点でセーブが可能。スロット数は10個。クイックセーブもサポートしている。オートセーブは進行中に新しくマップを読み込んだ際に行われる。 OBJECTIVES テキスト表示で確認。マップや方向矢印等のガイド機能は持っていない。 EXTRAS サウンドトラックが発売されていたが、現在では公式サイトが無くなっている。Modの中にShogo Coop Modが存在する。 英語 通信機能を使って会話をする際にその相手の顔アイコンが表示され、その時だけ字幕が表示される。その他のシーンでは字幕は無し。 日本版には「完全日本語版」ではなく単なる日本語版と表記してあるが、その通りにメニューやプレイ画面(HUD)等の表示は英語のままである。肝心の台詞の日本語化の方もお粗末で、単に上記の字幕が表示される部分を日本語に直しただけ。ストーリーを理解したいので日本語版を選ぶという方は注意が必要だ。 例えば通信シーンでは相手の台詞が字幕表示されるだけで、主人公の喋っている台詞は字幕が出ない。三人称視点となるカットシーンでの会話は全て字幕無し。後は各マップの最初に出る簡単な説明文が日本語化されているのみとなる。よって英語が理解出来ないという場合、かなり重要な内容が字幕無しで長々と話されたりするので、日本語版を買ってもストーリーは半分位しか理解出来ないと思われる。またゲーム開始前の出来事を綴った長文テキストが用意されているのだが、これもマニュアルでは「参照して欲しい」と書いてあるだけで日本語訳は用意されていない。 それと翻訳の内容についても、英語テキストだけを渡された実際にゲームをプレイしていない人による翻訳の様な印象で、ニュアンスや台詞回しが妙に感じられる箇所が多々出て来る。好意的に解釈すればソースコードの開示拒否によって日本語字幕の追加が出来なかったとも考えられるが、技術や予算が無いので字幕を追加する事を諦めたという方が当たっているような気がする。これなら賛否はあるとは言え、吹き替えで日本語化してしまった方が良かったのではないか。それともその予算すら用意出来ないほどの適当な日本語化だったのだろうか。 |
GAMEPLAY |
マップ数は35個程度。難易度Normalにて10時間位と、当時としては短いゲームである。 最初に基本的にどういうゲームなのかという件を幾つか。ロボット(メック)を操作して戦えるが、完全なアクションゲームという位置付けである。90年台中期にはメック操縦ゲームのブームというのが在って(ゲームセンターにおける巨大筐体バトルテック人気も影響していた)、例えばHeavy Gear, Meck Warrior, Earthsiegeシリーズ等が有名。こういったタイプとは異なり、操縦シムとしての複雑な操作性は持っていないし、コックピットからの一人称視点でもないし、メックのカスタマイズや損傷の概念も無し。FPSでの操作する対象が人間からロボットに形が変わっただけである。その為に巨大で重量のあるメックに乗り込んで操作しているという感覚は希薄。 次にゲームはメックに乗り込んで操縦するパートと、敵の基地内等に潜入しての地上戦パートに分かれていて、後者の地上戦の方は普通のFPSと同じプレイスタイルとなる。プレイ前に詳細な情報を私が得ていなかったというのもあるのだが、意外な事にメックに乗り込んでのパートはそれほどは出て来ない。マップ数で比較すると半々位なのだが、地上戦の方が難易度が高いのもあって、時間的にはメックと地上戦の比率は4:6程度で地上戦パートの方が長い。(分岐ルートによっては3:7位にもなる)。 第三にアニメとの関連性だが、これまた予想外というか想像していた以上にアニメ色は薄い。想像としてパッケージのイラストなどから、CGでは無いにしろカットシーンではマンガの様な形式でストーリーを語るのかと思っていたのだが、そういう物は無くてゲーム内モデルを利用した外部視点からのカットシーンが使われている。(付け加えると当時はこういったゲーム内のキャラクタモデルを使用して外部視点からカットシーンを製作するというのが珍しく、それが可能なのでカットシーン制作時の費用を削減出来るというのがLithtech Engineの売りの一つだった)。最後まで別製作のアニメーションを使用したカットシーンは出て来ない。 正直に言うとそのアニメ調なイラストなどのイメージから抵抗感を持っていたので手を出していなかったのだが、実際にプレイしてみるとほぼ普通のFPSと変わらないという感想で、長々とキャラクタ同士が喋ったりする様な演出が特に多い訳でも無い。キャラクタの顔のデザインがアニメのキャラクタの様に目が大きくてアンバランスというのが気になった位。 キャンペーンは終盤に分岐が用意されており、最後の4〜5個のマップは完全に別の2つのルートに分かれる。それぞれがほぼメックのルートと地上戦のルートなので、ここでは仮に前者をMCAルート、後者をOnFootルートと名付ける。分岐条件はあるマップの最初において、主人公は別々の人間から相反する要請を受ける。ここで片方を選択するとその時点でMCAルートが決定。もう一方を選択するとそのまま次のマップへと進む。そこでは画面上に二つの選択肢が出るシーンが用意されており、ここでどちらを選ぶかでそれぞれMCAルートとOnFootルートが決定する。(ゲーム内ではそれよりももっと前のマップで同じく選択肢が出るシーンが在るが、これはその後の進行には影響を与えないようだ)。選択前の場面でセーブしておけば後に別ルートを辿れるので、リプレイ性と言うにはやや弱い。 日本のアニメからの影響として非常に複雑で深いストーリーを織り込むという話だったが、確かに一般的なFPSに比較すると意外な展開も用意されていたりと凝っているレベル。非常に良いとまではいかないが、力が入っているのは感じ取れる。なお事前の宣言として、ゲーム開始前に背景設定やストーリーを解説する非常に長い導入ムービーが有るのが他のFPSとの大きな違いとしていたのだが、実際にはそういったムービーは含まれておらず、上記の解説テキストが添付されているだけである。予算的な問題でそのCGムービーが作れなかったのか、或いはFPSゲーマーに対してプレイ前の長時間ムービーを用意してもスキップされるだけという判断からなのかは不明である。 謎解き要素はほぼ無いのだが、次に進むべき進行ルート探しをさせられるシーンはたまに出て来る。特に地上戦のパートでは、離れた場所に在る開閉スイッチや、ゲームの進行に応じて開くドアが出てくるので、開かなかったドアの場所を憶えておかないと迷うというマップもある。 ジャンプアクションを要求される箇所もあり。MCAはダブルジャンプと呼ばれる高度ジャンプが可能で、ビルの屋根を飛び移りながら進んで行く失敗即死のエリアもある。ただしアクションの難易度は低めだし、クイックセーブも出来るのでストレスにはなっていない。 |