COMBAT |
*武器は全て共通のエネルギーを弾薬用に消費する *左右へのリーンとそこからの攻撃が可能 *スプリントは無し。歩きにして足音を低くする事が出来る。 *(LOL以外の武器では)ズームは該当するサブルーチンをメモリにインストールしておくと可能になる *移動による照準の広がりはない *武器の切り替えには変形アニメーションの時間が掛かる物がある *アーマーはインストールしている防御用サブルーチンの数とそのレベルによって変化 武器は四種類登場して機能は全部で12種類に切り替えられるが、全体としてアンバランスという感が強い。第一にMeshの使い所が分からない。基本レベルでは弱いサブマシンガンでしかないし、他の2つは終盤になって出て来る上にその能力も特に魅力的ではなく、これなら他の三種類だけで良かったと思える。RodはスナイパーライフルとなるLOLは良く使うし役に立つが、他の二形態はほとんど使わなかった。Ballの変形であるBall Launcherが基本武器となり、威力を増したDrunken Dimsが手に入ってからはそれを使っていれば良いという感じで効果の偏りが激しい。 Diskを有効な武器と考える人もいるようだが、個人的にはそれ程使える物とは思えなかった。前半戦はエネルギー節約の為に使ったりもしたが、レベルが上がって最大エネルギー量が増え、またマップ内部にも無限回復場所が増えてくるに連れて、Ballが連発出来るようになるので使わなくなった。拡張機能の2つはエネルギーを消費する点が魅力的ではなく、Ballの機能の方が有効だと思えるのでほとんど利用せず。結果的に12種類の形態が用意されていても、実質使用するのは数種類という形になるので、折角多数存在していても使い分けの面白さが出てこない。 もう一つ武器の問題点として、弾薬用のエネルギーが全て共通な上に、そのエネルギーはサブルーチンをダウンロードする為のエネルギーでもあるので、無くならないように管理するのが面倒である(序盤は大変とも言える)。サブルーチンによってはフルに近いエネルギーを要求する物も在るので、それをやってしまうと補給するまで武器が使えなくなる。対処方法は面倒でもエネルギー無限回復の場所に小まめ戻ってに回復するか、Diskを使って次の補給場所まで持たせるかになる。 ゲームプレイの項目でも書いた難易度の高さに関して、その要因をいろいろと書いてみる。まず序盤は武器が少なく最大エネルギー量も低いのでDiskでの戦闘を余儀なくされるシーンが多いのだが(敵の方も同じくDiskを使用してくるケースが多い)、このDisk戦がかなり難易度が高い。その原因を挙げると以下の様になる。 *エリアによっては遠くまで飛んで行ったDiskが戻るまでが長く、その間ブロックが出来ないので無防備状態となる *RMBで飛行をキャンセルするリコールを行っても、最大で15秒程度は戻って来ない *ブロック動作は構えではなくてアクションなので、ピタリとタイミングを合わせないとブロック出来ない *Diskはかなりの高速で飛ぶのでブロックのタイミングが難しい *敵のDisk攻撃が正確。またオートエイムが有効となっている。 *敵が2人以上だと更にブロックが困難になり、誰かのをブロックしても他者の攻撃が当たってヘルスを減らされてしまう *同一方向ではなく挟み撃ちの様な形、或いは遙か彼方の遠くからも突然攻撃してくるので対処に困る オートエイム機能はオプションからON/OFFが可能で、体一つ分程度のズレを補正してくれる。敵の攻撃はこれが有効上にゲームの難易度が高いので、プレイヤー側も有効にしておいた方が良いだろう。特に敵が点の様なサイズの遠距離戦ではOFFだと当てるのが難しくなる。Diskでの戦闘はこちら側に隠れられる場所が無いと、投げている状態では隙だらけだし、複数の敵が異なった方向から飛ばしてくるDiskの連続攻撃を逃れるのは非常に困難というバランス。 よって序盤はよく死んでしまってリトライが繰り返されるエリアが多くなっている。後半になるに連れてDiskを使う敵は減って行くのだが、むしろ避けにくい分それを使われる方が厄介という印象も。相対的にDiskを使う敵が多い序盤の難易度が高過ぎる様に感じられた。マルチプレイではこのDiskによる対戦をメインに据えており、その為にDiskの扱いにはタクティカルな要素(ブロックを続けられない, 投げてから戻って来るまでに時間が掛かる等)を含めたと思うのだが、シングルプレイでも同じ仕様を使う必要性は無かったのではないか。別々にするのは面倒だからというなら、もうちょっと敵の正確性とかダメージとかのバランス調整を行うべきだろう。 その他の武器を含めた対戦においては、1on1ならば特に難しさはなく、また敵の出る方向が一方向という状況もあまり怖くない。障害物に隠れてリーンして攻撃してやれば危険性は低くなるからだ。リーンした状態では敵はこちらへの認識能力が低くなり、大抵は走って間を詰めて来るので、到達する前に連続攻撃が行える。それとこのゲームでは一般的な設定のボス戦(ボスが召還する敵を倒しながらボスが倒れるまでダメージを与え続ける, ヘルスとエネルギーはエリア内で無限に補充が可能)の方が、時間は掛かるがむしろ他の難所エリアよりも比較的簡単な設定になっている。 後はプレイヤーが成長してエネルギー量やヘルス値が増加し、インストールされたサブルーチン数が増えその能力も強化(Goldが増える)されてくる終盤では、敵も強くはなるがそれを上回るような状態になるので難易度は下がる。 難易度上昇の原因の一つ目は複数の敵が異なった方向に出るという点で、スクリプトによる出現ではプレイヤーを取り囲むようにして出て来る事も多く、また前方の敵と戦っている際にクリアしてきた後方等に突然沸いて出たりもする。こういった場合には全ての敵に対して隠れられる場所を見付けるのが難しいので、敵の攻撃を受け易くなる。次に装備可能な武器が限定されるので、その戦闘シーンで有効となる武器をインストールしていないと難しくなるという面を持っている。安全な場所まで逃げて切り替えれば良いのだが、最初は持っている物で戦ってみてやられるという事が多い。 よって敵の出る場所とパターンを知らないと対処が厳しいというバランスであり、その為に死を繰り返すという覚えゲーの色が濃い。しかしパターンが分かって作戦が立てられさえすれば難易度は下がるので、相当繰り返さないと突破が困難というほど難しいエリアはEasyならばほとんどない。またクイックセーブが可能なので、それを多用するプレイを拒まないのならばより難易度の上昇は抑えられる。 なおステルスでの行動は、足音を消すサブルーチンが存在するものの、予めそれが有効という設定の場所でしか使えないという印象。敵が後ろを向いているとか、こちらに気が付いていない状態でパトロールしているエリア等。大抵の難所では敵がプレイヤーの存在を知っているという前提で沸いて出てくるので、ステルスで戦うという手段が使えるシーンは限定されている。 ウイルス系の武器を使ってくる敵との戦いは難易度が高い箇所となる。命中して汚染されると各サブルーチンの能力が低下してしまうので厄介だし、同時に多数の敵が全方向から襲ってきたりする設定も厳しい。更には攻撃が当たると光るので前が見え辛くなるというハンデも加わる。また戦闘後にウイルス感染したサブルーチンを修復するのも結構時間が掛かる。折角修復しても次にまた対戦となるとその繰り返しになるし(同一エリアでは同じタイプの敵が多い)、かといって放っておけば感染が更に広がり、サブルーチンの効力も低下したままで戦わないとならない。そういう意味で最も嫌なタイプの敵とも言える。 他にはFF禁止でNPCを殺せば即座にゲームオーバーというルールも場合によっては問題となる。近くにいるなら照準が変化するから誤射はあり得ないが、遙か遠くに敵と一緒に居るケースにてスナイパーライフルで撃ってしまったり、近距離戦でも爆風に巻き込まれて死んだりもするので完全に防ぐのは不可能。これもまたクイックセーブを頻繁に行うしか防止策は無い。 攻撃については被弾アニメーションの他に体がバラバラになって飛び散るゴア表現?もあり。出血表現はゲームの設定からして存在しない。撃っているという感覚は武器にもよるがそれなりに出ている。 敵の種類はそれ程多くなく、コンピューター関連にちなんでいる者が登場する。ジェットを異物として片付けようとするセキュリティプログラムの“ICP”、内部の動作を妨害している“Resource Hog”、高速でワープする様に移動する“Datawraiths”等。そのAIはNOLF2の物をベースにしているらしいが、ゲーム性が異なるのでカバーを使ったりする動作はほとんど見られない。やたらと動いてこちらを幻惑するような仕草も見られず、正面から戦いを挑んでくる事が多い。こちらが隠れるとその場所まで追って来られる能力は持っているが、逆にそれを利用して誘き出せるのは弱点でもある。感心するようなレベルではないが、ゲーム性からしてそういうものを要求はしていないので欠点とは言えないという結論。 |
GRAPHICS |
自社製のLithtech Jupiter Engineの改造版を使用(Tritonという内部バージョンらしい)。根本的に他のゲームとは異なったグラフィックスなので比較は難しい。アートという観点からは良い出来だと思うのだが、綺麗さという点では比べるのは困難である。 一番の特徴とされるGlow Effect(光の明滅やボーっと柔らかい感じで広範囲に広がって見える効果)に関しては、シェーダーの発達した今では特に珍しい物ではないが、このゲームではそれを使わずに実現しており、時代的な観点からは評価出来る。その他エフェクト系でも全般的に光りの表現は綺麗である。 テクスチャは高解像度の設定も用意されているが、通常のゲームの様なテクスチャはキャラクタ以外には使用箇所があまり見られず、幾何学的な紋様が描かれた床や壁の他、ガラス面になっている場所が大半を占めている。そのガラス面をリアルに見せる為に、反射表現用等のバンプマッピング系のテクスチャが多用されているようだ。それ故にテクスチャのデータ量としては少ないのか、最高設定にしてもロード時間はかなり短くゲーム自体も軽い。 キャラクターについては曲線が多く使われており、表情についてはちゃんとリップシンクしたりとか、感情を表現したりといった要素が盛り込まれている。だが同じ様なキャラクタが繰り返し出てくるのは難点。 ワイド画面には未対応。FSAAにも対応していない。 |
SOUND |
EAX Advanced HDを採用し、主にリバーブ(残響効果)の制作に使用している。コンピューター内部の環境音の表現には特殊な効果が必要だという理由から導入されたそうだ。 原作映画からのサウンドデータの使用は無く、全て自分達で制作している。効果音等は全体的にクオリティが高く、ゲームの出来にプラスに働いている。武器のサウンドは重量感のある音ではないが個性的であり、なかなか良く出来ていると思う。 |
MULTIPLAYER |
Disk ArenaとDisk Tournamentがメイン。最大で16人までのプレイヤーが、同時進行可能なマップ内の4箇所のアリーナに分かれて個人戦及びチーム戦を行うモード。名前の通りにDiskのみで戦う。Tournamentは敗者が消えて行くトーナメント方式の戦い。その後パッチでDerezという一般的なDM&TDMのモードが追加されている。他にはLight Cycleのマルチプレイ戦を用意。これのみラグの影響が大きいのでLAN推奨だが、Pingが避ければネット対戦も可能という話だった。 現時点ではほとんどプレイヤーがいないようで、今からだと仲間を誘わないとプレイは難しそうである。個人的にはほとんどプレイしていないので感想は省略。 |