TRON 2.0

                                  09/08/09



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製作・販売: Monolith Productions / Buena Vista Interactive
発売: 2003/08
日本代理店: 無し



                         ※このレビューはv1.042でのプレイによるものです

概  要  CGを大幅に使用した先駆的な作品として1982年に公開され、多くの人々に影響を与えたディズニー映画「Tron」。その続編となるストーリーにて製作されたFPSゲーム。映画とのタイアップではなく、純粋に一つのゲームとして作られている。2009年現在制作中の正統な続編となる映画作品「Tron Legacy」とは無関係。

 製作はNOLFシリーズやF.E.A.R.で御馴染みのMonolith Productions。販売を手掛けるBuena Vista Interactiveとは、The Walt Disney Companyの子会社である。発売当時はBuena Vista Gamesの下にビデオゲーム部門のBuena Vista Interactiveと子供向けソフト部門のDisney Interactiveが存在していたのだが、現在では全てがDisney Interactive Studiosの下に統合されている。

 公式サイトは既に無くなっており、BVGにミニサイトが存在しているだけである。


 PCとMacでのリリース。一年以上経ってからTron 2.0: Killer App Gameという名前でXboxとGame Boy Advanceに移植されている。Xbox版は主にマルチプレイが拡張されているが、シングルプレイの方は内容に一部変化が見られたりとPC版と同一ではない。

 ゲームサイトでの評価はかなり良かったのだがセールス的には芳しくなかったようで、噂されていた拡張パックや続編はキャンセルされている。




 オリジナル映画のストーリーの概略を紹介。

 米国防省とも繋がりを持つ巨大なソフトウェア制作会社ENCOM。その内部では新社長のデリンジャーによる独裁的な体制が敷かれており、エンジニアのアランはそれに反発。密かに社内のネットワーク内部を探ろうとするが、デリンジャーの管理プログラムであるMCP(Master Control Program)に邪魔をされて思うようにハッキングが出来ない。そんなある日アランは旧友で昔社員であったフリンによる社内へのハッキングを検知する。

 デリンジャーが社長の座に登り詰めたのは、彼の制作したゲーム「スペース・パラノイド」の大ヒットに因る所が大きかった。しかしこのゲームを実際に制作したのはフリンで、彼はコードを盗まれたのだと主張するが証拠が無く、その揉め事により会社をクビにされて、現在では小さなゲームセンターの経営に携わっていた。フリンと会ったアランはお互いの目的の為に協力する事になり、フリンは盗作の証拠を掴む為に、アランはMCPの独裁を止める為に、会社に忍び込んで内部からハッキングを開始する。しかし端末操作中のフリンは実験装置として稼働していた物質転送機により、コンピューター内部へとデジタルデータとして取り込まれてしまう。

 MCPの独裁状態にあるコンピューター内の世界にて、フリンはアランが送り込んだプログラム“トロン”と一緒に脱出の道を探りながら、MCP打倒の為に戦って行くというストーリー。


 海外のAmazonを見るとまだ新品を売っていたりするし、日本だと今見るとIFeelGroovyで扱っている。ただディズニーのゲームという事からダウンロード販売サイトには置いていないようだ。


 紹介用のトレーラーは最終版で埋め込み可能な動画が見付からず、且つ過去のトレーラーでも画質が悪い物しか無かった。

 このサイトであればそれなりの画質で見られる。

STORY  映画から20年後の世界。今回の主人公はJet Bradley。トロンのプログラムを製作したAlan Bradleyの息子である。ジェットは才能自体は優秀なものを持っておりアランの会社に就職しているが、その仕事ぶりに問題が見られたりとアランとの間はあまり上手く行っていない。

 アランは既に人間をコンピューター世界に送り込む技術を、マシン内部に置かれた人工知能Ma3aを使う事で完成の域にまで高めていた。しかしそのテクノロジーに目を付けたFuture Control Industries (fCon)は会社を買収して、更にはその技術を自分達のものにしようと試みる。彼等の目的はDataWraithsと呼ばれる訓練された人間をハッキングコードとしてコンピューター内にデジタイズして送り込んで、世界中のマシン内部にネットワークを通じて入り込み内部のデータを盗もうというものであった。

 その後アランは謎の失踪を遂げ、父を捜すジェットはMa3aの力によりコンピューター内部へとデジタイズされて取り込まれる。彼は案内役のByte, 謎のユーザーが送り込んだ女性Mercuryの力を借りて、父を助け出すと共にfConの陰謀を阻止しないとならない。


PATCH

DEMO
 パッチはv1.042まで出ている。どのバージョンにもこれだけを入れればOK。Official TRON 2.0 PC v1.042 Patch(52MB)。最初にXP専用としてリリースされた物が“tron-update_v1x042cxp.exe”という名前で、その後win98等の他のOSでも適用が可能な上記パッチに切り替わってxpの文字が取れた。過去のバージョンのセーブデータとは互換性が無い。

 なお有志による非公式のパッチも出ている。Unofficial TRON 2.0 PC v1.042 Patch。こちらもセーブの互換性は無し。主にマルチプレイでのrezファイル数の制限を拡大する物だが、その他の公式版でのバグも修正している。


 初期に出ていたデモの後に“updated demo”或いは“TRON 2.0 Single & Multiplayer Demo”と呼ばれる(202MB)、製品版と同じコードを使用した物が出ているのでテストの際にはこちらを使う事。

動作環境

トラブル
  必要環境 推奨環境
CPU 500 MHz Pentium III or AMD Athlon Pentium 4 or Athlon XP 1GHz
MEMORY 256 MB 512MB
VIDEO VRAM 32MB, Hardware T&L対応 VRAM 64MB以上, Hardware T&L対応
NVIDIA GeForce FX
SOUND DirectX互換 Sound Blaster Audigy 2 (EAX)
対応OS Win 98/2000/ME/XP
DirectX 9.0a以上要


 Vistaでも特に問題は無いようだ。EAX Advanced HDを使っているが、このゲームはALchemy対応タイトルである。

 推奨がGeforce FXになっているのは、開発当時Nvidiaが制作チームに協力していたから。ゲームの特徴である、光がぼんやりと広がって見える様なグローエフェクトの制作が主で、当時はNvidiaだと下位のカードでもその効果が劣化しないが、ATIではハイエンドでないと同じ様にはならないとされていた。当時の対応カードは以下の通り。デモが存在するのでノートPC等での動作テストはやり易いと言える。

NVIDIA GeForce FX; NVIDIA GeForce 4; NVIDIA GeForce 3; NVIDIA GeForce 2
ATI Radeon 9700; ATI Radeon 9000; ATI Radeon 8500; ATI Radeon 7500; ATI Radeon 7200
Matrox Parhelia chipset; Matrox Millennium P750


 <動作確認> (XP SP3, E6850, Geforce 8800GTS 640MB, 181.22, SB X-Fi)でテストしたが特に問題は無し。


 Lithtechエンジンの常として起動時にはランチャーが出る形式なので、動作に問題が出る場合はOptionsにて各種項目をDisableにチェックして試してみるというのが有効である。

 同エンジンの昔からの問題としてサウンド関連が有名であり、特にMP3関連のコーデックパックを入れているとBGMが鳴らなかったりする事がある。この辺はその後のF.E.A.R.とかでも変わっていないので、そういったゲームのサポート情報も参考になるだろう。

 エラーメッセージや現象別の対処方法はメーカーのサポート頁にかなりの分量が掲載されている。

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